雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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高城山でのキノコ狩り その3 (綺麗な花には毒がある)
アウトドアバブルは終わり、スーパー林道はひっそり閑
●さて、剣山スーパー林道に進入してきましたが、相当な悪路であります。もちろん舗装などされていません。路面は凹凸があり轍 (わだち) がへこみ道路中央部が高くなっています。車の腹をガリガリと擦りそう。急峻な山岳地帯の斜面を切り開いた林道なので、大小の落石があり、木の枝も落ちていたりで、ほとんどオフロードといってもいいでしょう。(ラフロードと言うべきか?) 垂れパンダみたいな乗用車然とした自動車では来ないほうがよろしい。ジープのような車底が高い四輪駆動で来るところだ。むかし、この剣山スーパー林道が全線開通したころ、マイクロバスでの山岳観光が企画されて俄か賑わいでしたが、じきにやまってしまいましたわ。いっぺん来たら懲りたのでしょう。ただし懲りたのは客ではなく、旅行会社やマイクロバスの運転手です。

●むかしはアウトレジャーブームというのがあって、その余波で、剣山スーパー林道も土日はそれなりに賑わっていましたが近年ではひっそり閑としています。そもそもブームというのは自然に発生するものではなく、それで金儲けをたくらむ商売人が仕掛けるものです。商売人の仕掛けに乗せられて消費者が踊らされる面があります。で、ブームが去るのも早いです。ブームが去ったあとは、その市場規模は最盛期の10分の1になるのが世の常であります。スキーブームがその典型であります。ボウリングブームも影も形もありません。中高年の登山ブームも陰りがでてきました。ブームというのはほとんどバブルと同義であり、バブルは崩壊するのが必然だ。

太陽光発電バブルもあっけなく崩壊!
●いま、ブームの太陽光発電だってバブルで、バブル崩壊がはじまったのは慶賀すべきことであります。大変目出度いです。政府と業者がケッタクした太陽光発電詐欺は黒いエコです。高値買い取りという「押し売り」と、買い取りといってもその費用は電気代にかち込み一般需要者に価格転嫁する「理不尽」と、補助金に群がる「たかり」と、太陽光パネル単独では使い物にならない「欠陥」と、使いものにならないから付帯設備が膨大に必要でその費用・投入エネルギーをきちんと算入して、ライフサイクルアセスメント(LCA)でエネルギー利益率(EPR)をかんがえれば本当に太陽光発電がエネルギーを産み出すのか? という「疑惑」、これらの問題点が浮き上がったのは赤飯を炊いて祝うほどの誠に喜ばしいことです。

太陽光発電の正体
「太陽光発電」 = 「押し売り」+「理不尽」+「たかり」+「欠陥」+「疑惑」

が実態なのに、マスコミも環境保護活動家も信じがたいノーテンキさです。政治家や行政 (経済産業省) は利権になるからやっているだけ。太陽光パネルを製造する大企業も利益になるからやっているだけ。政官業はこんなもの使いものにならないことは知り切っているハズです。研究者は研究者で政府の方針に反する研究をしようとしたら研究費が配分されないから、迎合した御用研究をしているだけです。実態は皆知り切ってやっているハズです。それと、いったん金ヅルにしたら、利権を失うのは死活問題だから、必死で太陽光発電のすばらしいさを喧伝しているだけです。実態を見抜けていないのはマスコミと環境保護活動をやっている活動家だけです。環境保護活動家は左翼活動家からの転向者が多く、失礼ながらお花畑です。 だから、「原発を再稼働したいがために、電力会社は太陽光発電の受け入れ制限をしようとしているのだ」と頓珍漢な主張をしています。かなり高名な人まで真顔で言っているのですが、なんとお花畑か! 阿呆な。

僅か1割の比重のものに、依存していると錯覚させられている
電力会社が太陽光発電の受け入れを制限し始めましたが、この件に関しては電力会社の主張は全面的に正しいです。残念ですが、そんなことも分からないようでは、原発再稼働反対運動も失敗するでしょう…。原発を止めさせるには太陽光発電を推進する以外にない、と運動家たちは考えているようですが、それは最悪の戦術です。原子力ムラの想うツボです。なぜならば、太陽光発電はダメなものだから、やっぱり原子力しかないという論法に持ち込まれるからです。おそらく、このままでは原子力ムラの勝ちです。残念です。原発はダメなものであることは既に誰の目にも明らかになっています。実は太陽光発電も最初からダメなものです。この本質が分からずに、原発を止めさせるには太陽光で代替しなくっちゃ、と考えること自体が根本的な誤謬だったのです。そもそもエネルギー問題を「電力」という枠内のみで考えるから間違うのであって、日本の社会全体に投入する一次エネルギーで考えなければなりません。一次エネルギー全体のなかで原子力が占めていた割合はたった11~12パーセント程度でした。あとはほとんど化石燃料です。原子力は僅か1割ちょっとの比重しかないものだったので、そもそも原発に依存などしていないし、1割ちょっとのものなど少し節約すればいいだけです。「原発依存を脱却するために代替として…」と言っていることじたいが乗せられてしまっています。原発は棄却すればいいだけのハナシです。代替案などそもそも必要ありません

欧州の電力系統は開放系、日本のそれは閉鎖系!
ひょっとして反論がくるかもしれないので、1点だけ申しておきます。活動家たちはヨーロッパの事例をだして自然エネルギーの比率が非常に高い国があるから、日本もできる筈だと主張します。しかしながら、ヨーロッパは陸続きの国々で電力系統はみな繋がっています。隣国と電力の輸出入を盛んにやっています。つまり、一国のなかで電力系統が閉鎖的に完結しているのではありません。ヨーロッパ全体をひとつの電力系統とみなすことができます。したがって、自然エネルギーの比率の高い国の、自然エネルギー固有の不安定さは、周辺諸国との電力輸出入で吸収しています。

ヨーロッパ大陸は意外に小さいです。ヨーロッパ大陸の地図上に日本国を重ねると、地中海から北欧のバルト海まで達します。つまり意外に日本は大きな国。日本は周囲が海であるだけで、日本海や太平洋側に何カ国もの他国と接している状態がヨーロッパです。そういう状態ならば、太陽光発電を増やしても電力が余れば他国に輸出し、足らなければ他国から電力を輸入もできます。日本とヨーロッパでは事情が根本的に異なります。ヨーロッパだって特定の国では自然エネルギー比率が高率であっても、ヨーロッパ諸国全体では微々たるものです。



海抜1000mより上は雲の中だ
せっかく遠路はるばると来たけれども、こりゃあダメだ。
1000m以上は濃密なガスがかかる


樹木の種類が、温帯林の樹種に変わる
葉の表面のロウ質のクチクラ層が発達してテカテカと光沢があり、年中林床が薄暗い西日本低地の照葉樹林とがらりと変わり、海抜1000m以上の高所に来ると、西日本の太平洋側の平地では絶対に見ることができない樹種が多くなります。遠く東北地方北部の森に来たような錯覚がしてきます。

植物の垂直分布の変化ということでは、垂直方向へ1000m登ることは、水平方向へ緯度で8度ほど北方への移動に相当します。なぜならば、気温の逓減率は0.65度/100mですから、1000mの山を登れば6.5度気温が下がります。一方、日本列島本土の範囲では緯度1度北に行くにつれ、おおむね0.8度づつ平均気温が下がります。したがって1000mの登山は植物分布という観点からは、緯度8度の北への水平移動に相当します。高城山は北緯33.9度ですが、8度北方となると41.9度です。高城山の1000m以上では気温が東北地方北部~北海道 (の平地) にあたり、登るにつれて植生が変化します。この植生変化 (垂直分布) が観察できるのが山登りの魅力です。一種の北方への疑似旅行に近いものです。
日本本土の緯度による気温逓減率

写真のものは サワグルミ です。温帯の樹木で、渓畔林を形成する樹種のひとつです。高城山の1000m以上では普通に見られます。谷筋にはたいてい生じています。スギやモミなどの針葉樹ほどの真っ直ぐさではありませんが、サワグルミは幹が直線的に伸びて端正な樹形です。根元から主幹が3~4本に分かれていることがしばしばあり、これも特徴的な樹姿です。写真のものは主幹が4本に分かれていますが、1本は折れています。

サワグルミ

サワグルミ


トリカブトが見頃だが、トリカブト属は分類が非常に難しい
トリカブトの仲間は地域ごとに多くの種に分化していて、日本列島各地に約30種もあります。 『日本の野生植物』 では31種16変種、 『原色日本植物図鑑』 では37種、 『大井植物誌』 では33種15変種に分けられ、文献により研究者により数が異なります。トリカブト属はそれだけ分類が難しいということでありましょう。写真のものは、分布域が主に九州を除く西南日本外帯のブナ帯に分布するシコクブシという種 (カワチブシの変種) であります。ま、われわれ山登りや一般ナチュラリストは分類学者じゃないから、単にトリカブトあるいはトリカブトの一種で良いのではないか? 生物の分類を僅かな違いで細かく分けるのは、「分類利権」 じゃないか? とつい思ってしまいます。 (細かく分けるほどに論文の材料が増える = 仕事を増やせる) 世の中、あらゆることに利権がありそう…。日本は社会主義国以上に社会主義の利権国家じゃ。
シコクブシ
↑ 2014年10月4日、徳島県高城山中腹ブナ林の林縁、海抜1140m地点にて
なお、トリカブト類は温帯の植物であり、西日本低地とりわけ淡路島には自生していません。


シコクブシ

トリカブトは有名な毒草であるが、薬と毒は表裏一体
トリカブト属の植物は根にも茎にも葉にも強い毒があり、 厚生労働省は 誤食しないようにと 注意喚起 をよびかけています。その反面、毒と薬は紙一重で、附子 (ブシ) という名の利尿、強心、鎮痛、鎮静などに効果がある 生薬 にもなるそうだ。

↓ たしかに、第十六改正 日本薬局方 の1576ページにトリカブトが収載されています。中国原産の ハナトリカブト と、本州中部以北~北海道西南部の温帯に産するオクトリカブトの塊根から生薬を作るらしい。  
トリカブトは日本各局法に収載される生薬


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