雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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淡路島沼島で409ミリ、灘土生で407ミリ、分水堰で386ミリ。
本日は2014年8月4日であります。

●台風12号 (T1412、ナクリー) は東シナ海を北上して直接的な影響はなかったのですけれども、間接的影響は甚大でありました。T1412の位置と太平洋高気圧の位置との配列が、南海道地方に暖湿気流を呼び込む絶妙な配列であったのか、またT1412の移動速度がゆっくりであったためか、非常に激しい雨が続きました。高知県 アメダス鳥形山 で72時間雨量(1日~3日)が1009.5ミリと千ミリを超えました。7月最終の3日間でも106ミリ降っていますから、加えると1115.5ミリになります。さらに4日になっても降っていて08時までの降水量は60.5ミリです。加えますと1176ミリとなります。およそ1200ミリということになります。記録的な大雨ではありますが、南海道地方ではよくあることです。驚くにはあたりません。

●わずか3年前の2011年9月に、台風12号 (T1112、タラス) の動きが遅く紀伊半島で5日5晩豪雨が続きました。奈良県 アメダス上北山1812ミリ (8月31日~9月4日の5日間雨量) です。上には上があるというものです。国土交通省の観測所では大台ケ原山でなんと2436ミリでした。南海道地方の山地南東斜面では、1回のまとまった雨では千ミリを超えるのはよくあることです。なお、別に大したことではないなどと言っているのでは全くございません。たんなる事実認識を述べているだけです。


2014年8月台風12号の影響による降水量

淡路島でも結構ふりました。この4日間で 沼島で409ミリ灘土生で407ミリ、分水堰で386ミリ、諭鶴羽山359ミリです。島の南部山岳地帯周辺で300~400ミリと多く、島の中部で100~200ミリ前後、島の北部で100ミリ以下と少なかったようです。小さな狭い島なのに、降水量のばらつきの極端さに驚かされます。今夏も夏の干ばつかと思っていたところ、この大雨です。野や山の植物の生育や、生物季節の進行、あるいはキノコの発生等に、この大雨がどう作用するか観察の着目点であろうかと思います。


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南海道地方は日本の最豪雨地帯!
古代の行政区画である南海道 (四国4県 + 和歌山県 + 三重県南部 + 淡路島) は日本一の豪雨地帯である証拠をお目にかけます。下表は 「日降水量」 の観測史上の全国ランキング20傑です。日降水量とは1日24時間で降る雨量でありますが、1位に君臨する高知県アメダス魚梁瀬 (やなせ) で851ミリ、もし24時間均等に降れば昼夜35ミリ/時の激しい雨が降り続いたことになります。すさまじい土砂降りであったかと思います。 実際はこう → 魚梁瀬の2011年7月19日の1時間ごとの降水量 しかも前日に316ミリ降っていて2日で1167ミリです。  表を見ただけでは分かりにくいので、日本地図上に20地点を赤丸でプロットして分布図としました。

日降水量の観測史上の全国ランキング20傑
気象庁 歴代全国ランキング 観測史上の順位 から抜粋借用した。


日降水量の観測史上の全国ランキング20傑分布図
国土地理院地図 (電子国土Web) から作成した。日降水量の観測史上の全国ランキング20傑の分布図です。 沖縄県与那国島と沖縄県多良間が入っていません。(日本列島はウナギの尻尾みたいに長すぎるので入りきらないです) なんと20地点のうち15地点がほぼ南海道地方にあります。正確には奈良県上北山は畿内になり、三重県宮川は東海道になるのですが、両地点とも南海道との境界のごく近くです。意外なのは、九州南部に2箇所しかないことです。多雨の島で有名な屋久島も入っていません。この分布図を見ると九州南部を凌駕して南海道地方のほうが豪雨地帯であると言えそうです、

●なぜ九州よりも四国や紀伊半島のほうが、日降水量のランキング上位が多く分布するのか? 素人考えなので間違っているかもしれませんが、山地の形状・走向と南東暖湿気流との配列関係によるのでは? すなわち九州山地の走向は “北北東ー南南西” です。ほぼ南北に山地が配列していて縦に立っています。そこに雨の原料である暖湿流が南東方向あるいは南からぶつかってきても、気流が山地で強制上昇させられる成分よりも、柳に風と豊後水道のほうにかわされてしまう成分の方が多く、意外に雲が発達しにくいのではないか? (ただし暖湿流が東ないしは東南東方向からぶつかれば雲が発達する) 一方、四国山地や紀伊山地は “東北東―西南西” の走向で横に寝ています。しかも弓状に湾曲しています。で、そこに南東暖湿流がぶつかってくれば風の逃げ場がなく、山地の斜面に沿って垂直方向に強制上昇させられ雲が発達する。これが南海道地方の山地南側が猛烈な豪雨地帯になる理由では?  特に高知県の山々はその稜線の湾曲が明瞭で、お椀状です。気流が南であろうと南西であろうと南東であろうと、パラボラアンテナが電波を集めるようにお椀が暖湿流をうけとめて、お椀の両サイドから進入した気流がすこし方向を曲げられ、お椀の真ん中付近で方向のことなる気流が衝突してシアーライン(収束線)を形成しそうな感じがしますが、どうなんでしょうか?

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