雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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フユザンショウ(冬山椒)は、サンショウ(山椒)の代用品になるか?
●本日は2014年4月17日であります。 3月31日付け記事 や、4月4日付け記事 で申したように、2回 サンショウ の新芽 (若葉) を採りに行ってサンショウの佃煮をこしらえたのですけれども、すぐに全部食べてしまいました。炊きたてのご飯にサンショウの佃煮を載せれば他におかずがいらないほど美味いのです。世話になっているおばちゃんにも差上げたのですが聞くと、「佃煮にしたけどすぐに全部食べたわ」 と言っていました。サンショウの新芽の佃煮は引っ張りだこの大人気ですわ。佃煮名人に聞いたら、「葉がもうすこし大きくなったほうが良いわよ」 ということだったので、本日の朝にまたサンショウ採りです。前よりも葉が生長して大きいので収穫するのが早いし、何よりも分量が多くなります。ただし、葉が生長すれば葉軸が硬くなると思われますので、柔らかそうな部分を採りました。また佃煮名人に炊いてもらって吾輩も食べますが、おばちゃんらにも気前よくおすそ分けです。おばちゃん連中に、「どこで採ってきよるんか?」 と聞かれましたが残念ながら教えません。基本的には、きのこハンターや山菜ハンターの世界では、その山菜やキノコの穴場というのは人には絶対に教えないものです。親兄弟にさえそう簡単には言わないものです。そう簡単には穴場を人に教えないというのは、たぶん、全国共通の山菜ファンの習性だろうと思います。

本日(4月17日)のサンショウ若葉の収穫
サンショウの葉の収穫

↓ 本日に採った分でこしらえたサンショウの佃煮。これは佃煮名人の作品です。
サンショウの佃煮

↓ これはサンショウの鉢植えです。昨年2月に種子を蒔き、1年間で20~30センチになりました。さらに今春に新梢が伸びた状態です。お吸い物などに香り付けに葉を1枚浮かべるのならば鉢植えで十分そうです。
サンショウの鉢植


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フユザンショウは山菜としての価値があるかどうか?
●さて、サンショウの近縁種の植物 (ミカン科サンショウ属やイヌザンショウ属) には イヌザンショウカラスザンショウフユザンショウ 等があり淡路島南部の諭鶴羽山系にも普通に自生しています。これらは山菜となり得るか? ということなのですけれども、イヌザンショウは 「犬山椒」 の意味であり、犬などという接頭語を冠するぐらいだから 「役に立たない物」 「食用にならない物」 というニュアンスを含んでいます。たしかにイヌザンショウは香りが宜しくないので食用には向かないでしょう。カラスザンショウは 「烏山椒」 の意味であり、この烏という接頭語も 「役に立たない物」 という意味合いです。カラスザンショウの若芽は食べられなくもないのですが、吾輩はカラスザンショウの若芽をてんぷらにして何べんも食べていますが、お奨めはできません。アクが強烈すぎるからです。で、紙媒体の山菜について書き述べた書物を何冊か調べてみましたがカラスザンショウを山菜としている本は皆無です。残りのフユザンショウに関しては、山菜といえる可能性が少しあります。書物にも 「サンショウよりも香気に劣るが食べられなくもない」 という意味の記述が若干見られます。ネットでもフユザンショウを食べてみたという話がヒットします。そこで、フユザンショウの若葉で実際に料理して試食してみました。

フユザンショウとはどのような植物なのか?
フユザンショウは冬山椒の意味で、冬でも青い葉が残っているという意味ですが、常緑性というよりも “半落葉性” と言うべきです。秋から冬でも全部の葉が落ちずに、冬でも残っている葉があるという程度なのであって、けっして夏のように青々としているわけではありません。秋に落葉するのであるが残る葉もあるということなんです。残るのもせいぜい2割程度です。そういう意味ではフユザンショウは常緑の木ではありませんわ。ただし、どの程度の葉が残るかはその木の生育場所の風あたりとか環境により左右されます。残った葉も春先までに全部落葉してしまいます。今の時期はまだ新芽から若葉の段階ですが、写真を陳列します。写真でも確認できますが、去年の旧葉は全部落ちています。分かりやすい顕著な相違点としては、1枚の複葉の小葉の数です。フユザンショウは頂小葉があるので3、5、7の奇数枚です。7までで私が観察した限りでは9枚というのはありませんでした。一方のサンショウは小葉の数が多いです。11、13、15、17枚と小葉の数が非常に多いです。

【↓ フユザンショウの木】
フユザンショウの木

【↓ フユザンショウの若葉】
2枚の写真に見えている葉を観察すると、小葉の数が3枚か5枚の奇数羽状複葉ですが7枚というのは出現します。葉軸に翼があるのがわかります。書物などではトゲは対生すると記述されていますが、たしかにその通りなのですが、片側が欠落して1個だけのことも多いです。

フユザンショウの若葉

フユザンショウの若葉

【↓ フユザンショウの若葉の収穫】 茶摘みをするような感じで収穫した。
フユザンショウの若葉の収穫


フユザンショウの若葉の試食!

試作品】 豌豆と烏賊の冬山椒木の芽和え (植物学のみならず生物学全般では、動植物名はカタカナで書くのが慣例であり、拙ブログでは動植物名のカタカナ表記を貫いていますが、これは料理名なのであえて漢字表記としました。)

材料は、エンドウとイカ。それからタケノコ。調味料は味噌・砂糖・酒・フユザンショウの若葉。材料および調味料の分量や配合比率は適宜。ちまちまと細かなことは考えません。コツはフユザンショウの若葉を沢山使うことであろうか? 理由は香気がサンショウの3割程度しかないからです。 冬山椒の木の芽和 をキーワードにして画像検索してみたところ、出てくるのは普通のサンショウばかりです。フユザンショウを使う人は、まずいないのではないか? だとしたら、これは極めてオリジナル性のある料理と言えそうだが…。実際に試作品をこしらえてフユザンショウを試食してみました。
フユザンショウの木の芽和え

●こしらえたフユザンショウの木の芽和えの試作品でありますが、致命的な欠点が2点判明しました。まず1点は香りが非常に乏しいことです。サンショウの舌がしびれるような刺激と、鼻腔をくすぐるような香辛料然とした香りがほとんどありません。葉そのものは多少は香りがあったのですが、すり鉢ですり潰すと気発性の香りはすぐに消失するみたいです。期待はずれであります。2点目の欠点はフユザンショウをすり鉢ですり潰すと、緑色から次第に茶色く変色することです。茶色くなっては見栄えが悪いです。茶色く変色したのでは食欲が湧きません。これは致命的な欠点と言うべきでありましょう。で、

フユザンショウには山菜としての価値はなさそう。


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