雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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なんぼ考えても勿体ない、ヤナギマッタケ
せっかく、ヤナギマッタケという上等な食菌が発生したのにもかかわらず、見つけるのが遅くて食べられません。傘の裏面が焦げ茶色に変色しています。まだ腐ってはいませんが既に老菌です。あと1週間早く気がつけばなあ、と残念であります。食べるタイミングが外れ、とても勿体ないです。

以下の3枚の写真は、ヤナギマッタケという珍しいキノコであります。優秀な食菌ではありますが食用適期を過ぎています。モクレン科のハクモクレンという樹の切り株に発生しました。淡路島南部のわが南あわじ市でもよく発生します。晩春から夏にかけて出ることが多いです。その名称が示すようなマッタケの香りなどはありませんが、炒めものとか、スープや味噌汁に良く合う食材です。一部で栽培化が始まっていますが、世の中で普及し、田舎のスーパーの店頭にまで並ぶのは相当先になるであろうかと思われます。南あわじ市でヤナギマッタケを賞味するには、自分で見つけて採取するほかは今のところ方法がありません。私の写真では既に傷んだ老菌なので、分かりにくいと思います。そこで Google画像検索 「ヤナギマッタケ」 を閲覧するといいでしょう。ただし、沢山並んでいる写真群の中には違う物も混じっているのが見受けられます。しかし9割超のものがヤナギマッタケであります。大勢の人々が色々な樹に発生した幼菌から成菌・老菌まで生長の各段階のものを写真にとり、しかも、単発で発生した1本だけのもの、株立ち状で発生したものなどいろいろな写真が並んでいます。非常に参考になります。キノコ図鑑とかキノコ誌などとは別の有意義さがGoogle画像検索にはあります。とても優れ物でありますね、。

↓ 兵庫県南あわじ市にて、2013.7.6、ヤナギマッタケ。
ヤナギマッタケ

↓ 同じものを別のアングルから見る。
ヤナギマッタケ

↓ 裏面のひだは既に褐色に変色し、柄の上部にあるツバと呼ばれる膜がほとんど消失しています。ツバの一部は傘の裏面に貼り着いていて、残存しています。
ヤナギマッタケ傘の裏面

ランクルさんからコメントを戴いたので、記事として取り上げます。 (原文を損なわない範囲で、編集しました。また明白な変換ミスは直しました。)

山のきのこさんは当然キノコに詳しいのですが、私らの素人にはキノコは怖いものだとインプットされているので、なかなか食べれるのか判らずにいます。先日も孫がクワガタを採りに行こうというので、ヌレの木(正式なのはニレなのか? 椚の葉っぱと似ているが小さい)にクワガタを探していたら、ヌレの木に大きなキノコが生えていました。カメラを持っていなかったので、写してはいませんがお椀ぐらいのキノコが、根元から50cmぐらいのところに数本並んで生えていました。

山のきのこさんのおっしゃっている今回のヤナギマッタケの話と関係あるのか知りませんが、昔からヤナギの木に生えるキノコは食べられると聞いたことがありますが、それも食べたことはありません。キノコは好きなんですが……。毒キノコの話を子供の頃から聞いているので、買ってこないキノコは口に入れることはメッタにありません。心配なら農業試験場へ持っていって聞いてきたらいいと言うひとも居ますが、そこまでして食べようとは思わないので、気にはなっていますが……。


わたくし山のキノコの返信
ランクルさん こんばんわ。いつもお世話になります。

>>ヌレの木(正式なのはニレなのか?

正式というか標準和名は 「アキニレ」 です。ニレにはアキニレ(秋ニレ)と、ハルニレ(春ニレ)があります。アキニレは花が(淡路島では)秋9月ごろ咲くので秋ニレなんです。ハルニレは花が春です。ハルニレは北日本や本州高冷地に分布していて、兵庫県でも北部の山地にはハルニレが分布していますが、淡路島ではハルニレは見つかっていないです。 暖地にあるのはアキニレです。

>>心配なら農業試験場へ持っていって聞いてきたらいいと言うひとも居ますが

きのこ狩りが盛んなのは北海道・東北地方・北陸地方・長野県あたりの北日本や雪国です。さまざまな野生きのこが日常的に採取されて食べられているみたいです。山採り天然キノコが朝市で法外な値段で売られています。で、これらの地方では、保健所などに野生きのこの食毒判定できる人がけっこういるみたいです。保健所は食中毒の防止活動や食中毒患者発生統計を取っているようで、それらの活動の関連なのか、キノコに詳しい職員がいた場合には食毒判定しているみたいです。 ただし、保健所はキノコの食毒判定が正式な業務じゃないハズです。あくまでもサービスでやっているのではないかと思います。それも、保険所の職員は必ずしもキノコ分類学のエキスパートじゃない筈で、その職員が分かる範囲で…、ということであろうかと思います。

淡路島のように暖地では、東北地方のようにきのこ狩りが盛んではなく、(天然きのこの朝市も全くありません)キノコ中毒発生もほとんどないので、保険所の職員はキノコ中毒に関心が薄いであろうと思います。保険所に野生キノコを持ちこんで食毒判定してくれと頼んでも、多分、断られるだろうと思います。ただし、そのキノコを食べて中毒した場合は別で、その不明キノコをしかるべき機関に回して種名を同定するような対応を取るであろうと思います。(しかし、中毒してからキノコの正式名を知っても後の祭ですよね…)

農業試験場に持ち込んでも同じことで、農業試験場はキノコの食毒判定が正式業務ではないので、南あわじ市にある農業試験場では多分、ダメでありましょう。期待できません。しかし、農業試験場に居る職員は農学や林学や獣医学など専攻した人が多いので、たまたま菌学(キノコの分類や生態)を学んだ人がいたならば、食毒を判定してくれるでしょうが、それも、分かる範囲でです。そもそも、日本のキノコ分類学はまだ発展途上みたいで、名前のついてないキノコがまだまだ沢山あります。食毒不明種がたくさんあります。

キノコの鑑定をしてもらうのに期待できそうなのは、農業試験場ではなく、林業試験場のほうです。なぜならばキノコの専門家が居るからです。林業試験場では、キノコが森林の産物であるということで、キノコの栽培試験などやっています。その栽培試験の土台に、キノコの分類や生態の基礎知識が絶対に必要です。沢山ある野生キノコの中から、新しい栽培種を開発できないか? などの研究もやっているようです。たとえば、ハタケシメジの栽培・商品化を手掛けたのは奈良県の林業試験場でしたか? このように林業試験場にはキノコの専門知識を持った職員がいるんです。(会費を払い忘れて除名されたみたいですが)私が入っていたキノコの会には、各地の林業試験場のキノコ研究員が大勢会員になっていました。農業試験場の研究員はいなかったと記憶しています…。

たとえば、南あわじ市から最寄りのところでは、徳島県の林業試験場が徳島市の外れ、眉山の西のふもと、吉野川の支流の鮎喰川(あくいがわ)沿いにあります。キノコの栽培試験研究を盛んにやっていて、キノコの専門家がいます。この徳島県林業試験場は以前にシイタケの栽培試験で、色々な樹種の原木でシイタケ栽培をする試験をやりました。結果、中国南部原産のフウという樹木と、北アメリカ原産のモミジバフウという樹種がシイタケの収穫量が素晴らしく多いことを報告しています。で、こういう機関に持ち込んだら、ひょっとしたらキノコの食毒判定をしてくれるかもわかりません。でもそれは正式の業務ではないから、実際はどうなのか問い合わせてみないと分かりませんが…。
 徳島県立 農林水産総合技術支援センター総務管理課 森林林業研究所 すくなくとも、南あわじ市の農業試験場や保健所では、キノコの分類の専門家がいないと言う理由で、断わられるのではないでしょうかねえ?

ところで、そういえば、西淡町の人は(湊とか慶野の人とか)は慶野松原でショウロを採っていますよね。ショウロ以外にも、金茸(きんたけ)という黄色いキノコも採って食べているようです。正式名はほぼ間違いなくシモコシであろうかと思いますが、実物で確認しようと過去なんべんも捜しに行っているんですが、私はまだよう見つけていません。ハツタケ(初茸)もしばしば発生していて、食べる人は食べているみたいですよ。慶野の松原でキノコ観察会(実態は単なるきのこ狩り)など面白そうですね…。鍋を持って行ってキノコの野外料理とか…。


追記
農水省の外郭団体で 日本特用林産振興会 というのがあって、きのこアドバイザーという資格?を作っています。きのこ鑑定士とも呼ばれています。身近にそういう人がいて、採ってきた野生キノコの食毒を気軽に聞けたらいいのですが、まだ全国で僅か200人ほどしかいません。

淡路島には 「きのこ鑑定士」 は多分いないと思います。きのこ鑑定士になるには、キノコの会やキノコ関連の研究所などに所属していて、その団体・機関の推薦がなければ、きのこ鑑定士になるための研修が受けられません。推薦団体となり得るキノコの会は近畿地方には、日本菌学会関西支部・関西菌類談話会・(京都)幼菌の会・(神戸)兵庫きのこ研究会ぐらいのものでしょうか? 他のキノコの会は、きのこ狩りを楽しむ程度のものばかりです。昔、調べたことがあるのですが、これら専門家が主宰しているようなキノコの会の会員自体が淡路島にいませんでした。(今はひょっとしたら居るかもしれませんが)林業試験場なども淡路島にはないし、必然的に、淡路島には 「きのこ鑑定士」 は居ないであろうと思われます。つまり、わが淡路島には野生キノコを採集して持ち込んでも、その種名を同定したり、食毒の判定を教えてくれる機関も人もいないと考えざるをえないのです…。

私の拙い観察でも、1本食べたら命を落とす危険性が極めて高いドクツルタケやシロタマゴテングタケが、淡路島の山で結構ふつうに発生しています。地面に生えて壺(つぼ)のある白いキノコは特に厳重な警戒が必要です。安易な試食などは危険です。よく分からない物には絶対に手を出さない方が宜しそうで……。
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コメント
コメント
詳しく解説していただき有難うございました。

しかし何ですねえ、せっかく新鮮なキノコを採ってきても、あちこちに聞きまわってもしも食べられると判っても、しおれてしまうかも知れませんね(^o^)

私は日曜日の朝に10chでやっている「遠くに行きたい」という番組が好きで、必ずと言うほど見ています。
囲炉裏を囲んで鍋にキノコや獣の肉をいれて食べているのを見て、おいしそうだなあと見ています。
でもそういうのは冬とか春先ですよね。
山のきのこさんの言ってたヤナギマッタケは、時期が遅かったとはいえ初夏ですよね。
やっぱり高い山でなければの話なんですね。

2013/07/09(火) 20:57:16 | URL | ランクル #tSD0xzK. [ 編集 ]
キノコに関しては怖がりで・・・
山のきのこさんは当然キノコに詳しいのですが、私らの素人にはキノコは怖いものだとインプットされているので、なかなか食べれるのか判らずにいます。

先日も孫がクワガタを採りに行こうというので、ヌレの木(正式なのはニレなのか? 椚の発破と似ているが小さい)にクワガタを探していたら、ヌレの木に大きなキノコが生えていました。
カメラを持っていなかったので、写してはいませんがお椀ぐらいのキノコが、根元から50cmぐらいのところに数本並んで生えていました。

山のきのこさんのおっしゃっている今回のヤナギマッタケの話と関係あるのか知りませんが、昔からヤナギの木に生えるキノコは食べられると聞いたことがありますが、それも食べたことはありません。
キノコは好きなんですが・・・・。
毒キノコの話を子供の頃から聞いているので、買ってこないキノコは口に入れることはメッタにありません。

心配なら農業試験場へ持っていって聞いてきたらいいと言うひとも居ますが、そこまでして食べようとは思わないので、気にはなっていますが・・・・


2013/07/08(月) 21:40:20 | URL | ランクル #tSD0xzK. [ 編集 ]
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