雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
201709<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201711
日本紅斑熱にご注意! 淡路島南部の山岳地帯は好発地帯。    この地域での死亡例もあり!
やられたあぁぁぁ! てな感じです。
日本紅斑熱(にほんこうはんねつ) という新興感染症があります。1984年に徳島県阿南市から最初の報告がされました。この日本紅斑熱の病原体は日本紅斑熱リケッチアというある種の細菌のようですが、この病原体を媒介するのは節足動物のマダニ類であるとのことです。
そのマダニ類にやられました。たぶん、5月12日にシャクナゲ山でやられた可能性が高いです。しかし、自給自足を目指す菜園畑が淡路島南部の山岳地帯の南斜面にあり、5月14日にジャガイモの土寄せをしました。そのときマダニ類の襲撃を受けた可能性も考えられます。いずれにせよ、淡路島南部の山岳地帯は、日本紅斑熱リケッチアの保菌マダニ類により汚染されています。危険地帯になっております。

●兵庫県立 健康生活科学研究所 健康科学研究センター研究報告第2号 2011 の 『兵庫県における日本紅斑熱リケッチア感染症の発生状況』 によると、兵庫県下で毎年数人の日本紅斑熱患者が発生しているようですが、地域的には淡路島南部が大きなウェイトを占めているようです。
国立感染症研究所 感染症情報センターの月報(Vol.27 p 36-37:2006年2月号)の報告 『淡路島の日本紅斑熱死亡例について』 によると、「淡路島南部の論鶴羽山系は、Rickettsia japonica の好発地域の一つであり、例年夏季に発生が報告されている」 とか 「日本紅斑熱も2001年淡路島において初の死亡例が報告されて以降、死亡例の報告がある」 との記述がみえます。 本報告では2005年に死亡した77歳男性の事例を述べていますが、「生活歴では、自宅の畑には出ていたが、特に山林には出入りしていないとのことであった」 との記述から別に山に入らなくても危険性がありそうです。それと高齢者の場合は色々な疾患を抱え込んでいるし、免疫力が低下していたり、合併症を起こしやすかったり、とりわけ危険性が高まることが窺えます。

要するに、淡路島南部、特に柏原ー諭鶴羽山系の山中は危険地帯じゃあああ!

南あわじ市も、日本紅斑熱にご注意! と呼びかけています。

●わたくし山のきのこは、多分シャクナゲ山でダ二類にやられたわけですが、マダニ類であることはほぼ確実です。食いついたダニをルーペで拡大し、良く観察し、図鑑等の文献の図版と照合して素人なりにマダニ類と同定しました。ただし、マダニというのは属名であって種名ではありません。正確には、そのダニを捕獲して標本にし、ダニ類の分類研究をしている専門家の同定を仰がなければ、正確なる種名までは分からないです。

●ダニにやられた経緯ですが、なんか、手がもぞもぞと何かが這っているような違和感がしたのは5月15日でした。その、「もぞもぞ感」 の原因がダニだと分かったのは17日になってからです。ダニは1ミリあるかなしかの小さなものです。最初は分かりませんでした。ダニに噛みつかれて急激に腫れてきたので、またやられたなと気付いたのです。ルーペでダニが噛みついているのを確認しました。(実は、毎年2~3回やられています。初めてじゃありません) わたくしは非常に暑がりで、1年中冬だったらいいのになあと願っておるんですが、要するに体質的に暑がりで汗かきで、冬でも少し動くと汗をかき、おそらく体から炭酸ガスを良く出しているのでしょう。それで蚊とかダニに大変に喜ばれ、標的にされているのであろうかと思われます…。(笑)


●ところで、実は、5月12日のシャクナゲ山でダニに襲われたのか、5月14日の山の畑でダニに取りつかれたのかは、全く不明です。と申すのは、経験的に言えるのですが、山に入って即その日のうちにダニに噛まれる場合もあれば、何日も経ってからダニに噛まれる場合もあるからなんです。後者の場合は、とりあえずダニが衣服に付着した状態で山から帰宅し、衣服から身体に取りついて噛むまでに時間がかかるということでありましょう。

↓ 痛々しく腫れ上がった山のきのこの右手(手の甲)(18日正午の状態)
腫れあがった右手
↓ こちらは難を逃れた左手
正常な左手
↑ 上段の写真がダニにやられた “証拠写真” であります。しかし、右手がやられたので左手でカメラを操作せざるを得なく、刺咬して皮膚に食い込んでいるダ二は小さく、かなりの接写をしなければならず、左手では写真が撮れませんでした。刺咬している場所も小指の付け根で、小指と薬指との間です。そもそも写真が撮りにくい部位であります。なお、カメラ自体が右手で操作するようにシャッターボタンなどが配列されています。もし、左手で操作できるカメラであれば、わたくしはかなりのところまで左利きなのでいけたでしょう。(右手が腫れあがって痛くて箸が持てないので、左手でごはんを食べています。ほぼ両利きなので右手がつかえないときは便利なのです) 
下段の写真は健全な左手です。上段の写真だけでは肥満児の手(手の甲)じゃねえのかという疑惑も生じるので、比較するための写真であります。


↓かかりつけの病院で処方された有難そうな薬
処方された薬
●ダニにやられた場合、人によりその症状にはかなりの個人差があるみたいです。わたくしの場合にはアレルギー反応が強く出るのか、相当に腫れ上がります。それでそのようなアレルギーを抑える薬と、それから抗生物質(ミノマイシン)が処方されました。その後、薬石卓効あり、20日早朝には腫れはかなり収束しました。また、日本紅斑熱の症状の 「高熱と赤斑」 も出ていないので、無事だったようです。小難で済み感謝再拝であります。

     ****************************************

さて、シャクナゲ観察会には日本紅斑熱を罹患するリスクがあることが判明しましたが、では、来年のシャクナゲ観察会は中止なのか? その回答は次の通りです。

●北関東の奥に屏風のように聳立する 谷川岳 という名峰があります。岳人や山の好きな人の間では魔の山としてその山名を知らぬ人はいません。海抜1963メートルとそれほどの高度ではないのですけれども、一ノ倉沢など岩壁がそそり立ち、この岩壁に挑む多くの登山家やロッククライマーの命を飲み込んでいます。画像検索)谷川岳遭難慰霊碑 (Google画像検索) をみると、谷川岳で遭難死した何百人もの名が刻まれています。1つの山での遭難者数としては谷川岳は日本一どころか世界一であります。これは日本のロッククライミングの草創期から興隆期にかけて、この山がロッククライミングの道場であり、ここが日本一の岩壁登攀のメッカであるので、ロッククライマーたちが競争して挑戦した事情があるから、他山よりも遭難死者数が突出しています。近年では昔ほどの遭難者は発生していないのですが、非常に危険な山であることは間違いないです。

では、山というのは非常に危険な面があるから、登山などやめてしまえ、というふうに社会というか人々が動くか? というと決してそうではありません。たとえば、日本を代表する山岳会の 公益社団法人 日本山岳会 のホームページのどこを見ても 「登山には非常に危険が伴うから、もう登山など自粛しましょう」 などとは全く言っておりません。それから、管内に危険な山として知られる剣岳(2998メートル)をかかえて、遭難者の救助活動におおわらわの 富山県警察 のホームページを見ても、「登山は遭難事故を起こして非常に危険であるし、迷惑千万でもあるから、もう登山など止めてしまえ」 などとは決して言っておりません。ヒトというものは、社会というものは、それが大きな危険性を内包し、危険であればあるほど、更に高度な安全策を構築して挑戦するものなのです…。



スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.