雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
201707<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201709
路傍の雑草も食文化しだいで、高値の野菜。
ランクルさんからコメントを頂戴しましたが、他人のふんどしを借りてではなく、他人のコメントをダシにして記事を書いてみましょう。拙ブログではうっかりコメントを投稿されましたら、煮干しのようにダシにされる危惧がございます。

ランクルさんから戴いたコメント
今降り出したので、心配していた雨も大丈夫でないかと思っています。
いつも杖を用意してもらっていますが、ちょっと聞いた情報で「イタドリの杖」というのが丈夫で軽くていいらしいが、間に合いませんね。
いたどりという春に野原に生えている多年草の木ですが
小学唱歌に「スカンポスカンポジャワ更紗」というのがありました。
意味も知らずに歌っていましたが、スカンポというのはイタドリのことらしい。
そのイタドリで作った杖は軽くて丈夫なので、高齢者などの杖に良いと老人大学などで教わったとかで、どこから貰ったのか私のうちにあります。
イタドリとは古語で「すいば」、「すかんぽ」、「たじひ」というらしい。
子供のころ、学校の帰りなどに食べたが酸っぱいので余り好きではなかったが、好んで食べる人もいた。
思いつきでイタドリの杖を作ってみようかと思っているが、今回は間に合わない。
来年は作ってみよう。


返信を兼ねて記事にしてみましょう
●イタドリは竹に似て、茎が強靭かつ中空、草丈2~3メートルにもなる豪壮な多年草なので、たしかに杖を作る素材には大変宜しそうですね。軽くて丈夫そうです。春先の若い芽は巨大なアスパラガスみたいで、食べられます。見ようによっては小さめのタケノコみたいです。イタドリはすっぱく、かなりの酸味があります。シュウ酸が多いというのが知られていますから、スカンポ料理をいただくときは牛乳を食後に飲むといいそうです。つまり、シュウ酸 + 牛乳のカルシウム = シュウ酸カルシウム = 腎臓結石(尿路結石)の大きな要因であります。そういうふうな化学反応が胃腸のなかで起こるみたいです。かつては医学界では腎臓結石の患者にはカルシウムをあまり摂るなと指導していたようですが、近年はカルシウムを積極的に摂れと指導しています。

●シュウ酸を多く含むイタドリやホウレンソウを食べる際には、カルシウムを沢山含む牛乳が宜しいとのことで、腹のなかでしっかりとシュウ酸カルシウムができます。ならば危ないのにちがいないのでは? と考えられていたのですが、全く逆でした。シュウ酸カルシウムは不溶性の物質で腸壁から吸収されずに体外に排泄されてしまうみたいです。そのため、シュ酸を多く含む食品を食べてもカルシウムをしっかりと摂れば、シュウ酸の害から免れるということのようです。そのことが医学界で判明したのはそう古いことではないみたいです。これは常識的見方(先入観的見方)が根底から覆された好例でありましょう…。


イタドリの芽
↑ 美味しそうなイタドリの若い芽です。スカンポです。これは自前の写真で、2012年4月4日に南あわじ市緑地区の淡路ふれあい公園に続きの山で撮りました。高知県では立派な野菜であり、八百屋さんで売っています。炒めものや煮物などにして食べるみたいです。淡路島ではスカンポは八百屋さんで売っていませんが、こんなもの八百屋で売られ、お金を出して買う人々がいるというのは驚きです。地方により食文化とか伝統はおどろくほど多様性がありますね。 高知の八百屋 竹下青果店様のブログ を拝見すると茹でたイタドリを売っていると書かれています。 

日曜市で売られるイタドリの若芽
↑ 気のよい農夫の野菜紹介チーム 様のサイトから借用しました。『いたどり @高知名物 日曜市』 というタイトルのもとに販売中のイタドリの写真があります。凄いですねえ。本当にイタドリを売っていますよ! 生品で1把100円です! キャベツと一緒に売られていますよ。キャベツ1個100円、イタドリも1把100円。ただの路傍の雑草、畑の害草にキャベツと同等の値が付けられています。写真のイタドリは生ですが、普通は茹でてアク抜きして皮をむいたものが売られるみたいです。

●イタドリは九州から北海道まで、本州の中部山岳では高山帯まで、分布が広範囲です。北日本では更に大柄になるオオイタドリが分布していてこれも食べられます。ということは日本全国で山菜として採取可能でありますが、店で売っているのは高知県だけなのではないか? 他の都道府県でも店頭でイタドリ(いたっぽ、すかんぽ等、名称は色々でしょうが)を販売する地方などあるのでしょうかねえ???


●紙媒体の文献にも高知県のイタッポ好きが記されております。植物学者の山中氏(高知大学教授)が京都の友人の植物学者に土産にイタドリを差し出したが、植物学者でもすぐには何であるのか分からなかったというハナシです。
「町でイタドリを、それもけっこう高い値で売っているのも、高知ならではである。あるとき、月並なみやげではおもしろくないので、わざわざそのイタドリを買って、京都の友人を訪ねたら、アスパラにしてはおかしいなとか何とか、しばらく首をひねったあげく、やっとイタドリとわかってくれた。彼は、四国の山にもよく登り、高知にも何度か来た、よい図鑑も書いている名の知れた植物学者である。」 山中二男著 『山と林への招待』 139頁 昭和58年 高知新聞社。


イタドリの赤花品は、メイゲツソウ(名月草)と呼ばれます
メイゲツソウ (イタドリの赤花品)
↑これは自前の写真です。5年前の2008年9月に南あわじ市南淡地区の大見山で撮った古い写真です。メイゲツソウ(名月草)とかベニイタドリ(紅イタドリ)という風流な名が付けられています。私の観察では、普通のイタドリは花(がく片)が白いのですが、ベニイタドリは濃い紅色です。花も赤いのですが秋に果実になっても赤いです。というよりも果実になった方が赤色が増すようです。ただし、その赤色も濃淡は個体によって大きく差があります。沢山の物を観察すると、白から濃紅色まで連続してつながっています。注意深く観察すると8月~9月ごろ南あわじ市のあちこちで見られます。

中秋の名月を観賞する観月会の活花は、ススキなどではなく、メイゲツソウ(紅イタドリ)で活けるのはいかがでせうか?

スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.