雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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5月12日に、淡路島に自生する “ホンシャクナゲ観察会” をします。
●きたる5月5日に 5月12日(日曜日)に変更、兵庫県の淡路島で、恒例のシャクナゲ観察会を盛大に行います。淡路島に自生するシャクナゲは、ホンシャクナゲという種類です。淡路島のシャクナゲの特徴の1つには、きわめて海抜高度の低い所に自生していることが指摘できます。種子を採集して、実生で育てたならば平地の環境で容易に栽培できる野生シャクナゲとして、やがて脚光を浴びるものと思われます。珍しい島の中のシャクナゲをご覧になりたい方は、全国どなたでも参加できます。参加費は無料です。島の中に自生するシャクナゲをご覧になる絶好のチャンスです。大勢のシャクナゲファンのお越しをお待ちしております。
参加ご希望の方は、メールフォームにてご連絡くださいませ。折り返し、集合場所の地図をお送りします。


全国の、珍しい島の中のシャクナゲ
兵庫県・淡路島のホンシャクナゲ 淡路島は二等辺三角形を歪めたような形です。その底辺にあたる部分の山岳地帯に自生しています。瀬戸内海上に浮かぶ島なので、本土からの距離が無く、本土のシャクナゲ集団と完全に隔離されているわけではなく、残念ながら固有種にはなれませんでした。無理にアワジシャクナゲなどとは言わないほうがよろしい。

新潟県・佐渡島のハクサンシャクナゲ 佐渡島は “エ” という文字をひしゃいだ形をしています。下の横棒にあたるところに小佐渡山地があり、上の横棒の部分に大佐渡山地があります。その大佐渡山地の最高峰、金北山(1172.1m)からドンデン山などの稜線伝いにハクサンシャクナゲが自生しているようであります。佐渡シャクナゲとも称すみたいですが、たんなる通称です。佐渡島と本土との距離は最短で31.5キロしかなく、固有種にまで進化するには距離が近すぎたようであります。新潟県公式観光情報サイト 「ドンデン山のシャクナゲ」参照。

島根県・隠岐島のオキシャクナゲ 隠岐島の最高峰の大満寺山(607.7m)の周辺にあります。なんと、大満寺山の標高はわが淡路島の諭鶴羽山と酷似します。分類学的にはホンシャクナゲの品種とされていて、品種といえども隠岐島の固有種であります。ホンシャクナゲと比べると葉がやや小さく、丸っこいように思います。淡路のシャクナゲも葉が薄いのですが、オキシャクナゲは更に薄いように思います。島根県公式ホームページ 「オキシャクナゲ自生地」参照。

鹿児島県・屋久島のヤクシマシャクナゲ これは屋久島の固有種です。屋久島の宮之浦岳(普通は三角点の1935.0mとされますが、近くの標高点は1936m)の中腹以上の所にあります。標高のやや低い所のものはオオヤクシマシャクナゲと称されています。屋久島のシャクナゲは、枝の分岐が多く、樹形が半球形のコンパクトにまとまり、葉の裏が赤褐色の毛が密生し、葉の縁が内側に巻きこんでいて、非常に美しいシャクナゲです。花だけでなく樹や葉が美しいので園芸品種を作出するための原種として最高に評価されています。日本が世界に誇るシャクナゲです。 

追記
北海道・利尻島および礼文島のキバナシャクナゲ があることが判明した。キバナシャクナゲと言えば中部山岳の海抜2500m以上の高山帯にある高山性のシャクナゲです。ハイマツが自生しているような高所にあり、樹の高さが数十センチと矮小なシャクナゲであり、7月頃に黄色の花が咲きます。日本のシャクナゲはほとんどが、やや紫味の入った桃色系統です。濃淡の変化があって白っぽいものや赤っぽい物はあっても皆桃色系統の花です。唯一の例外がキバナシャクナゲの黄色であります。なお、ヒカゲツツジという黄色っぽい物が各地の岩場などにありますが、これは分類上はシャクナゲではありません。利尻町観光協会 「利尻島の花」参照。

キバナシャクナゲは、北緯36度ぐらいの本州中部では純然たる高山植物です。北海道北部の島では北緯45度で、緯度にして9度~10度も北方です。沿海地での気温を比べてみると平均気温も8度前後低下しています。この8度程度の平均気温低下で、利尻島では高山帯の下限高度が本州中部よりも1500mぐらい下降しているハズです。本州中部での高山帯下限高度を2500mとすると、利尻島のそれは1000m程度か? という計算になりましょう。利尻島には利尻岳という標高1721mの秀麗な成層火山があります。6合目あたりから上にハイマツが見られる(=高山帯)そうですから、ごく簡単な理論値と実際が合っています。ところが、隣の礼文島ではキバナシャクナゲが海抜200mのところにもあるそうで、自生高度が低すぎです。ま、例外はいくらでもあるのが自然のおもしろいところでしょう。例えば、愛媛県別子銅山跡のツガザクラ。2500m以上の高山帯の植物が1000メートル以上も低い所に、しかも南の所に、隔離分布して自生しているのはあまりにも有名です。

島シャクナゲという分類はないですが、北海道・本州・四国・九州の本土以外の離島に自生するシャクナゲを島シャクナゲと称した場合の分布図です。
日本列島 島シャクナゲの分布図
他にも、島の中に自生するシャクナゲがあるかもわかりません。もしあれば、ご教示下さい。しばしば、西表島や石垣島にあるセイシカ、奄美大島のアマミセイシカがシャクナゲ扱いされることがあります。葉が常緑でシャクナゲっぽい感じはありますが、分類学的に、ツツジ科・ツツジ属・無鱗片シャクナゲ亜属・無鱗片シャクナゲ節のみをシャクナゲとしていますから、セイシカはその範疇から外れます。



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【4月27日に日を変更】
開花が遅れそうなので、5月12日に変更しました。
シャクナゲ観察会のチラシ 1頁目
シャクナゲ観察会のチラシ 2頁目
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