雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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サクラ (ソメイヨシノ) について考える。 サクラ前線が山を登る速度は?
サクラ前線が山を登ってくるスピードはどれぐらいか? つまり水平移動スピードではなく、垂直登攀スピードです。 28~33m/1日 程度か?

●3月下旬に日本列島南部から北上を開始したサクラ前線は、5月上旬に北海道の中央に達します。サクラ前線が列島を北上する時期の大部分は4月です。そこで、4月1日から5月1日までの30日間の各地の気温上昇幅を調べてみると、観測所により相違がありますが、8割~9割の観測所で5度から6度の範囲に収まっています。ハッキリとした傾向としては、南の地方ほど上昇幅が少なく、北の地方ほど上昇幅が大きくなることは若干あります。が、4月に関してはそれほど大きな差はありません。北日本では南の地方よりも年較差が大きいのですが、1か月6度の気温上昇が長く続く為に年較差が大きいだけであって、月当たりの上昇幅が顕著に大きいわけではありません。それから、富士山など山岳観測所でも同じ月5度~6度の気温上昇を示しています。

●さて、ここで、海抜0メートルの地点で日平均気温が10度に達して、サクラが開花したものとします。海抜1000メートルの地点では、気温減率を0.6度/100mとすると、4度であり、サクラの蕾は固いです。6度上昇してはじめてサクラが開花します。低地でも山岳でも4月の30日間での気温上昇幅は、5度から6度でありますから、

30日 ×(6度 ÷ 5度)あるいは30日 ×(6度 ÷ 6度)であるから、36日~30日となります。海抜1000メートルの山の上では、30日~36日かけて6度の気温上昇があって10度に達し、サクラが開花します。言いかえれば、1000mの山を、30日~36日をかけて、気温10度線が登山してくるといえましょう。したがいまして、サクラ前線は1日あたり、28~33メートルほど山を登ってくる勘定になるハズです。勘定どうり行くかどうかは分かりませんが…。机上の勘定よりも、フィールドに出て実際の観察・観測が大事そうな気がします。

●淡路島の最高峰は約600メートルです。たった600メートルしかありません。600メートルを28~33メートルで割れば、おおよそ18日~21日という数字が出てきます。少し多いかなという印象はします。長年の観察では、麓との生物季節のずれは2週間(半月)という印象です。しかし、これは居住している生活圏が海抜ゼロではなく、100メートルぐらいあり、実質的な標高差が500メートルであるからかも分かりません…。

ところで、“山頂現象” という言葉があります。山頂では、特に島の中の山頂では四囲広闊で風が強く、気温が低めで、標高の割には冷涼なところに分布の中心がある植物が生育したりするものです。その反面、海岸部は周囲の海の影響で冬の気温が下がりにくいと言うことがあります。そのように考えると僅か600メートルの島山であっても、予想外に生物季節の遅れがあるかも分かりません。これは、印象などという曖昧で漠然としたものではなく、しかるべき調査や観察が要るかもわかりません…。


各地の4月1か月の気温上昇幅
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