雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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アメリカは本当に “お手本になる立派な国” なのだろうか?
けっして新刊ではありませんが、5年ほどまえに読んで、瞠目させられたと言うか、かなりの衝撃を受けた本があります。5年経っても価値を失わないどころか、日本がTPPに引きずり込まれようとしている今こそ、何回でも読み返したい本です。それを紹介したいと思います。

●68年前に日本が太平洋戦争に敗北して、マッカーサー元帥に占領統治された間に、日本はアメリカに支配される仕組みを仕掛けられました。例えば、悪名高き “東京地検特捜部” はその前身が “隠匿退蔵物資事件捜査部” でありますが、これは日本人が作ったものではなくマッカーサー元帥が作った(表面上は日本人に作らせた)ものだと言われています。そもそもこれは、日本軍が隠した金品をアメリカが収奪するための捜査組織であったわけですけれども、しかし戦後処理が終わったらお役目終了で解散すべきハズだったのに、その後は、アメリカに歯向かう政治家を冤罪を捏造してでも粛清するための実行部隊になっているのは周知のことでありましょう…。

●政治家も、アメリカのポチをするならば安泰であり、首相ならば長期政権が約束されます。たとえば、アメリカからの事実上の命令書である 年次改革要望書 の指示の通りに郵政民営化とか労働者派遣法の改悪などをした小泉政権は5年5カ月も続いた長期政権でありました。一方ちょっとでもアメリカの意向に反する主張を口にしたならば、その政治家は無事ではありません。麻生内閣の財務大臣であった 中川昭一 は2009年2月のイタリア・ローマで行われたG7で、酩酊した状態で記者会見をした事件は、まだ記憶に新しいことです。昼食で少し飲んだワインに薬をいれられたことが言われています。同行取材していた読売新聞女性記者が実行犯だとささやかれています。なぜ失脚させられたのか? は財務大臣の立場であった中川氏が、“日本政府が保有しているアメリカ国債を売りたい” と口にしたとたんにヤラれています。しかも半年後に不審死であります。アメリカに逆らってヤラれた政治家の事例は沢山あります。

●一見すると日本という国は、日本人自身がが自治しているようには見えます。けれどもそれは表面上そう見えているだけの話であって、実態は日本はアメリカの植民地然としております。売国首相の系譜は、小泉純一郎 → 菅直人 → 野田佳彦 → 安倍晋三 と党派の枠を超えて政党などに関係なく続いているわけでありますが、彼らはアメリカが日本を統治するために東京に設置した「日本総督府」の総督であり、少しばかり自治権をあたえられているアメリカ52番目の「特別自治州」の州知事でしょ。それは、鳩山首相が勇敢にも廃止させた「年次改革要望書」がじきに「日米経済調和対話」などと名前を変えて復活したこととか、オスプレイがすでに日本の「航空法」の飛行最低高度維持規定など無視の治外法権で飛び回っていること、等など、山のようにある断片的な情報を統合して考えれば誰の目にも明らかです。この国は紛れもなくアメリカの属国であります。

●で、ずるずると蟻地獄に引きずり込まれるように、日本はTPPに引っ張り込まれていますが、“日本がルール作りに参加出来る” などという誤魔化しの説明がされているのは売国行為以外のなにものでもありません。後発に引きづり込まれたカナダとメキシコが、先発国が決めたことを呑まされたという情報がでていますし、シンガポールで行われたTPP参加国の交渉でアメリカの担当者が、「日本が交渉参加を表明しても、事前に交渉のテキストを見ることはできないし、確定した項目に修正や文言の変更は認められず、新たな提案もできない」と言ったことが報じられました。さらに各国の交渉担当者に、日本には交渉の内容を漏らすなという “箝口令(かんこうれい)” まで敷かれたとか…。異様なほどの秘密主義で、その協定に入らないかぎりその協定条文を見ることができないというのは、喩えるならば、シールで隠されていて、何が書いてあるのか分からない契約書に、署名とハンを押せといっているのも同然です。まったく暴力団が脅迫しているかのようであります。しかも、アメリカ議会の議員でさえTPP草案にアクセスがままならないのに、米国企業顧問600人はTPP草案にアクセスできるというのも、あまりにも異様であります。

さて、前置きが長くなりましたが、この国はとことんアメリカの植民地になりたがっているようですけれども、TPPに引きづり込まれた暁には、アメリカ多国籍企業や、軍産複合体企業や財閥企業などが、金儲けの利潤最大化が期待できる「アメリカ基準」「アメリカ制度」が暴力的に押し付けられて、日本的伝統や文化や商習慣や法制にいたるまでことごとく破壊改造されるのは必定です。TPP推進派どもが有難がるアメリカ基準は素晴らしいものだろうか? という大きな疑問があります。そのひとつの回答が次の本の中にあると思います。


アメリカの基準はそれほど素晴らしいものだろうか? 見習うべきは、アメリカではなくてキューバなのではないのか?
下の写真の本を強く推奨します。発刊当時の 各紙 (各誌) の書評 では極めて高い評価がなされています。著者の吉田太郎氏のホームページは キューバの有機農業 です。氏のブログは次です。キューバ有機農業ブログ
吉田太郎 『世界がキューバ医療を手本にするわけ』 築地書館 2007年

裏表紙

何故この本を推奨するのかでありますが、アメリカは先進国では唯一の公的医療保険がない国だと言われています。アメリカ国民は民間の保険会社の保険に入るしかありません。しかしその掛け金は高く、貧乏人は民間会社の保険に入れません。で、4500万人からの保険会社の保険に入れない人々が存在するらしいです。また、保険会社の審査は厳しく病歴のある人は保険加入を拒否されます。もし民間会社の保険に入れたとしても、不幸にも病気になったときには色々と難癖をつけられて保険金支払いが拒否されるらしいです。医療をカネ儲けの道具にしか看做さない市場原理主義の悪しき面が強く出ているようであります。

TPPに日本が引きづり込まれた暁には、日本の公的医療保険が、アメリカの保険会社が日本で金儲けする際の邪魔になるわけで、日本の公的医療保険の存在そのものが非関税障壁だと、訴えられる懸念が取りざたされています。一挙に日本の公的医療保険が潰されることはないでしょうけれども、公的医療保険で診てもらえない病気の範囲がじりじりと拡大していくことが心配されています。資産家とか高所得の人ならば、カネさえ出せば高い水準の医療が受けられましょう。しかし、貧乏人ならば救急車で病院に搬送されても先ず預金残高がチェックされます。そして支払い能力がないと判断されれば診察拒否です。マイケル・ムーア監督がアメリカの下層階級の人々が医療から疎外される悲惨な状況を、キューバとの対比で描いた話題映画 『シッコ SiCKO』 のような状況が日本でも起こるのでないかとの危険性が懸念されています。

TPPの問題点の大きなものとして、アメリカ政府がやっているように見えてそうではなく、背後で保険会社・製薬メーカー・株式会社形態の病院などが医療をカネ儲けの手段と考え、市場原理の利益追求・拝金主義で政治をカネの威力で支配してTPPを仕掛けているらしいことが言えましょう…。そのような危惧・懸念のなかで、我々日本の国民はTPPに入ってアメリカのようになってもいいんですか? それともTPPを拒否してキューバのような医療を目指しますか? とどちらを選択するかを問われているのでありましょう。政府やマスゴミたちが言う情報はあまりに一方的であり、偏っています。別の可能性・別の選択を考える上で 『世界がキューバ医療を手本にするわけ』 というレポートは大きな示唆を与えてくれます。


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