雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
201706<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201708
春の山菜の王者、ワラビ。
●本日は2013年3月18日であります。

昨日3月17日に、春の訪れを告げる風物詩であるワラビ狩りに行ってきました。自生地では既にワラビが沢山出ていました。まだまだ疑問符(?)のような形の若い物が多く、少し時期が早いかなという感じですが、これから3月下旬~4月上旬がワラビ狩りの最盛期です。ただし、これは淡路島南部での話です、サクラの開花と同じで地方によりワラビの新芽発生期は異なります。サクラ前線は話題になりますが、ワラビ前線の北上を調べたら面白そうです。九州南部では2月中に出るのではないか? 私が昨日採った自生地では、南斜面で陽光地なので地温が上がりやすく、さすがに2月中には無理ですけれども、3月上旬には走り物が出てきます。北海道でもワラビは人気のある山菜らしいのですが、5月~6月じゃないのかな? たぶん2か月も3カ月もかけてワラビ前線が北上していくのではないか?

●ただし、ワラビは春先に摘みとってそれでおしまいでは全くありません。あまり知られていませんが、実は夏まで出ます。5月でも、6月でも、7月でも、春先に出た新芽が展開して鬱蒼と茂ったくさむらをかき分けて地面を見ると、?の形の若い芽が見られます。さすがに初秋の9月になったら出ませんが、盆ぐらいまでなら出てきます。夏前に茂ったワラビを刈り取ってやると春のころのように沢山出てきます…。ですからワラビは春の物だというのは先入観であって、梅雨ごろでも、夏でも、ワラビ狩りはできるのです。しかしまあ、南あわじ市で夏にワラビ狩りをするのはわたくし山のキノコぐらいですが…。山菜ファンは南あわじ市でも大勢いるのに、ワラビは春のものだという先入観に囚われてしまっているようです…。


昨日3月17日に収穫したワラビ
2013年3月17日収穫のワラビ

こちらは1週間ほどまえに採った天然シイタケ。天日乾燥させたものです。
天然シイタケを乾燥したもの

食べ方
先ず、厳重にアク抜きです。ワラビは絶対にあく抜きをしないといけません。アク抜きをせずに生のまま食べると中毒するようです。プタキロシドと名付けられた天然発ガン物質が含まれていて、本来はワラビは危険な毒草であります。ワラビの分布は非常に広いようで、ヨーロッパでは家畜のワラビ中毒がよく起こるらしいです。プタキロシドは相当に強力な発がん性物質であり、しかもラットや仔ウシに投与する実験では、血尿が出たり、白血球や血小板が減少し骨髄障害が起こり重篤な中毒になるようです。しかし、重層や木灰を掛けて、熱湯で浸してアク抜きをしたり、塩漬けをすると発がん性が顕著に消失するらしいです。
 ワラビ発がん物質 ――化学研究とDNA修飾―― という京大と名古屋大の研究者たちの手になる研究総説を閲覧すると、ワラビを食べるのが恐くなってきます。しかしながら、幸いなことには、しっかりとアク抜きすれば大丈夫なようです。化学系でない者には非常に難解なところがあるんですけれども、ようするに、ワラビにはプタキロシドという発がん物質があり、熱を加えたり弱アルカリ条件下でジェノンという究極発がん物質に化学変化し、ジェノンがDNA分子を断ち切ったり、DNAの塩基のグアニンと反応してその結果突然変異を起こし癌になるようです。しかしながらジェノンと水が反応するとプテロシンという物質になり、これはグアニンと結合しないのでDNAを損傷しない、つまり発癌しない、ということのようです。
アク抜きのやり方
発がん物質の化学反応や、その発がん機構を閲覧したら、昔の人の洞察力は凄いものだといえそうです。古臭いアク抜き方法ですが、極めて合理的なものであるようです。
① 適当な容器にワラビを敷き詰める。
② しっかりと木灰を振りかける。(これはアルカリ性の湯にするためです)
③ 熱湯をかける。ワラビが全部水に浸かるように十分に熱湯をかける。
④ すくなくとも、一昼夜そのままにして置いておく。

ポイントは熱湯を掛けることと、十分に時間をかけて置いておくことでありましょう。熱とアルカリ性とでプタキロシドをジェノンに変換し、ジェノンを発がん性のないプテロシンに変えるということであります。

料理の仕方
材料は、アク抜きしたワラビ、シイタケ、フキ、油揚げ。分量は適当でよろしい。調味料は煮干し・砂糖・醤油・食用油。材料を油で炒めるようにして火を通し、調味料を添加して煮る。薄味の煮ものにします。コツは調味料を添加するときに薄味にすることです。味が濃いとワラビの水分が取られて食感が硬くなります。ワラビは油と相性がいいので油揚げは必須の材料です。


スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.