雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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鳴門海峡の渦潮を、世界自然遺産にだって? アホな。(その13)
叶わない恋もある。あきらめるのが肝心だ。
いっぽう、叶わない夢はないとも言う。あきらめてはいけない。
一縷の可能性があるのか? はたまた、ないのか?
希望は捨てるべきなのか? 追い続けるべきなのか?


むずかしい判断ですが、世界遺産登録を目指したが、いさぎよく、あきらめた例
●労力をいたずらに消耗しないためにも、余計な費用をムダにしないためにも、“あきらめる” ということは非常に大事であります。いろいろと調べてみたところ、我も我もと世界遺産を目指して運動してみたけれども、そのハードルの高さを思い知らされて、きっぱりと “あきらめた” 自治体がけっこうあるではないか!

47NEWS 「松島の世界遺産登録を断念 宮城県知事が表明」 2010/02/17 15:58 【共同通信】
【引用開始】
 宮城県の村井嘉浩知事は17日、世界文化遺産への登録を目指していた国の特別名勝「松島」について、登録を断念すると表明した。村井知事は「引き続き登録を目指せば(テーマ設定など)内容の大幅な見直しを迫られ、現状では相当な困難が伴う」と理由を説明した。県は2007年9月、文化庁が公募した世界文化遺産候補に「松島―貝塚群に見る縄文の原風景」とのテーマで応募。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の暫定リスト入りを目指したが、08年9月にリストへの記載が見送られた。松島町の大橋健男町長は「残念だが、これからも国際的な観光に取り組みたい」とコメントした。
【引用終了】


『宮城県議会議事録』 平成22年2月定例会(第326回)-02月17日-01号 P.6「村井嘉浩知事の発言」
【抜粋引用開始】
 次に、松島の世界遺産登録についてであります。
 本県が提案しました「松島-貝塚群に見る縄文の原風景」については、一昨年九月に世界文化遺産暫定一覧表への追加記載が見送られ、引き続き登録を目指すとすれば大幅な内容の見直しを迫られる状況となったことから、関係二市三町と対応を協議してまいりました。その結果、現状では相当な困難が伴い、登録は断念せざるを得ないとの結論に達しました。なお、貝塚の一部について、北海道・北東北の縄文遺跡群との選択的統合により登録の可能性が高いと評価されたことに関しましては、引き続き関係道県の動きを注視してまいりますが、厳しい状況を踏まえた判断に御理解賜りますようお願い申し上げます。
【抜粋引用終了】


宮城県は、世界遺産を目指すのをあきらめた。名勝地「松島」
Wikipediaより 「松島」
Wikipedia 「松島」 より借用しました。この多島海は鳴門海峡よりも美しいかも…。

●日本人は付和雷同的であり、主体性が全くありません。お隣さんがそうするからうちも、とか、皆がそうしているから自分もという傾向が極めて強いです。渡り鳥や、イワシなど海の小魚の大群みたいなものです。そっくりな面があります。とにかく、その群れに加わりたがります。一緒の行動を取りたがります。皆が同じ方向を向き、同じスピードで一斉に飛んだり、泳いだりです。つかず離れず斉一的な行動を共にします。

●自然界では鳥や小魚が大群をなして行動を共にするのは、捕食者たちから身を守る為とされていますが、ヒトが群れをなして同じ行動をとるのは何故なのだろうか? 県や市町村という立場からみた場合の捕食者は国でしょうかねえ? 全国の自治体が一斉に同じ行動をとると、無難というか、目立たないのですが、目立つとどうしても批判され、やられてしまいます。たとえば、反対論の多かった「住基ネット」に不参加を貫いている矢祭町は、総務省から目の敵にされる存在になっていて、なにかと話題をふりまいていますが、巨大な権力に抗して異論を唱えるのは莫大なエネルギーが要り、心身ともにすり減らす消耗戦になっていくようであります。

●文化庁は、全国の自治体に世界遺産を目指しなさいなどと、何も言っていないけれども、全国各地が次々に名乗りをあげています。で、一応皆に歩調を合わせて、自分とこも世界遺産を目指しておいたほうがいいかな、という横並び意識なのかもしれません。あるいは他所が世界遺産に登録されて華やかにスポットライトを浴びているから、うちとこもバスに便乗しようというだけかもしれません。残念なのは、うちとこは “世界遺産なんてくだらねえもんは、目指さないよ” と堂々と言ってのける市長や県知事がいないことです。矢祭町の町長のように反骨精神のある首長が、少しは居ても良さそうな気がしますが、ほとんどいません。


世界遺産登録を目指したものの、宮城県はいさぎよくあきらめ、見事な英断を示しました。わが南あわじ市も宮城県を見習う必要があります。
●世界遺産は、日本遺産ではありません。日本を代表するような圧倒的なものであって、世界に誇り得るような水準のものでなければなりません。その高い価値が学術的に証明されなければならないとされ、ハードルが相当高いのは当然でありましょう。そもそも、「その高い価値が学術的に証明される必要がある」などと言われるような物件では、可能性はないとみるべきでしょう。鳴門海峡の渦潮は、ユネスコ元事務局長の松浦 晃一郎氏から、「渦潮を眺めて “素晴らしい” と言うだけでは世界遺産にたどり着けない。」と、顕著で普遍的な価値を学術的に裏付ける必要性を指摘されています。逆読みすれば、顕著で普遍的な価値がないんだよと烙印を押されたような格好です。ま、この段階でダメということであります。余計なカネ(税金)を無駄遣いしないうちに、いさぎよく、あきらめましょう…。


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