雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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10年後に原発を廃止する、などというのは誤魔化しかも?
●先のエントリーで、わたくしは小沢一郎氏の政策を支持していると申しましたが、しかしながら、全面的に全てを盲目的に支持しているわけでは決してございません。小沢一郎氏の政策で支持できない部分は、実は、政策の1丁目1番地の脱原発政策であります。国民の生活が一番のホームページで、3つの緊急課題 ①いのちを守る「原発ゼロ」へ!として次のように言っています。

「エネルギー政策の大転換」で、10年後を目途に全ての原発を廃止する。そのために、日本の省エネルギー技術と再生可能エネルギーの普及、効率の良い天然ガスコンバインドサイクル火力発電、さらにエネルギーの地産地消を強力に促進する。それにより、原発立地地域をはじめ、地域経済の発展と雇用の拡大を実現する。

●これには全く賛成できません。「原発ゼロ」を目指して、10年後を目途に全ての原発を廃止する、などと言っていますが、大いなる矛盾や誤魔化しがあります。なぜならば現在原発は事実上ゼロになっています。大飯原発は野田首相の暴虐によって再稼働されましたが、他の原発は全て停止しています。ほぼ全ての原発が稼働していないのですから、現在ゼロなのです。現在、稼働ゼロなのに、10年後を目途に全ての原発を廃止するなどと言ったならば、裏読みすれば、現在停止している原発を次々に再稼働するということでなければハナシが合いません。

「廃止する」などという言葉の意味は「廃炉にする」という意味では決してないでしょう。完全に廃炉にするには20年とか30年かかる筈です。したがって「廃止する」という言葉の意味は、たんに稼働を止める、これ以降は動かさないという意味であろうかと解釈できます。つまり「原発ゼロ」を目指して10年後に廃止するという本当の意味は、せっかく停止に追い込んでいる原発を、次々に再稼働するということであります。原発を再稼働するからこそ、10年後の廃止を目指せるということなんです。そのところに騙されてはいけないと思います。10年後の廃止を目指そうが、20年後、あるいは30年後の廃止を目指そうが、みな再稼働をするということなんです。

そして、一旦再稼働を許してしまえば、あとはどうなるか分かりません。政権は次から次へと変わる可能性が高いでしょうし、政権が変われば旧政権の決めたことなど簡単に反故にされてしまいます。原発利権を死守したい原子力村の連中の必死の抵抗で、10年後に廃止するときめたことなどひっくり返されてしまう可能性が高いです。そういう意味で、小沢一郎氏は本当に原発の廃止を考えているのだろうか? という疑問は大いにあります。本当に原発ゼロを目指すのであれば、せっかく現在ゼロになっているのですから再稼働をさせないことです。なんとしてでも再稼働を阻止して、原子力村を兵糧攻めにして叩き、弱体化させなければダメだと思います。

●よく原発依存からの脱却という表現がなされます。全くの誤魔化しです。日本は原発に依存などしていません。なぜならば、2011年3月の東北地方太平洋沖地震が起こる前には、日本の電源種類別発電電力量のシェアは約30%が原子力ですが、70%が石油・石炭・天然ガス・水力等です。発電能力すなわち施設容量では原子力が20%であり、化石燃料等が80%です。数字に食い違いが生じるのは、実際に発電するのは原発はフル稼働に近く、火力発電所は稼働率が低いためです。端的に申せば火力発電所を遊ばせておいて、原発をフル稼働させていたのです。これが大飯原発以外停止しているのに猛暑の夏でも停電にならなかった本質的な理由です。

発電所の発電能力では原発20%、火力等80%ということは、あくまで火力等が主であり、原発が従であるのは明白です。「依存」という言葉の意味は「主」に依存するのであって、「従」に依存することなどありえません。「従」の原発に依存するなどという表現は、言葉の使い方が根本的に間違っています。愚かなマスゴミどもが原発依存と言い続けてきたから、国民もなんとなくそうかなと思わされていただけのハナシです。日本は火力発電に依存しているのであって、「従」であり「付けたし」である原発に依存などしていません。

●さらに申せば電力というのは二次エネルギーです。一次エネルギーを変換したものです。本当のエネルギー問題の議論は一次エネルギーですべきです。たとえば運輸部門でガソリンなどの燃料とかボイラーとか暖房器具などの流体燃料なども含めて考えるべきなんです。日本の社会全体に入力として投入される全一次エネルギーのなかで、原子力が占めていた比率は年毎に数字は変わりましたが10~12%程度です。たった1割ていどの比重のものに依存しているなどということはありません。日本は社会も経済も一次エネルギーの9割を化石燃料等に依存している国なんです。なぜ、これをだれもきちんと言わないのでしょうかねえ?

一次エネルギーの国内供給の推移
一次エネルギー国内供給の推移
資源エネルギー庁『エネルギー白書2010』から借用。図表で一番新しい2008年で、1次エネルギーの種類別の比率は、石油41.9%、石炭22.8%、天然ガス18.6%、水力3.1%、新エネルギー地熱3.1%(実は、新エネルギーは廃材棄物利用がほとんど)、以上で合計89.5%なのです。原子力はたった10.4%なのです。わずか1割!がこの国の1次エネルギーに対する原発比率だったのです。

●政府はなんら情報を隠していません。政府の発表する資料を閲覧すれば、日本は原発依存などではなく、化石燃料依存の国であることがよく理解できます。タチの悪いマスゴミどもが、政府でさえ言わないような煽りまくった虚偽報道をするので、世論がミスリードされています。小沢一郎さんもマスゴミ報道に惑わされているのかもしれません。

この国は、現在の火力発電施設容量で必要な電力量はまかなえるし、実際に原発なしに猛暑の2012年夏を乗り切ったからそれは証明されました。大飯原発再稼働の陰で、関西電力は3基の火力発電所を止めたというインチキも、内部告発でスッパ抜かれました。原発なしで電力は足りているので、大飯原発も再停止、54基の原発は廃炉に向けて舵を取るべきです。そういう意味では10年後に廃止するなどというハナシはどこか胡散臭い匂いがしています…。

武田邦彦氏のブログで武田氏が書いていますが、IEAは地震直後に日本は電力不足になることはないと見抜いていたようです。日本、原子力発電不足分補う石油火力発電の余剰ある=IEA と昨年3月15日にロイターはちゃんと伝えています。この元資料はIEA(国際エネルギー機関)のホームページの『オイル・マーケット・リポート2011年3月15日号』(英文)の12ページです。Oil Market Report released 15 March 2011

【引用開始】
 [ロンドン 2011年3月15日 ロイター]東日本大震災に伴う原発事故を受けて、国際エネルギー機関(IEA)は15日、日本は原子力発電の不足分を補うだけの十分な石油火力発電による余剰能力を有している、との見解を示した。IEAは月次報告書で「実際には、液化天然ガス(LNG)および石炭も使用することで需要に対応できる可能性が高いが、LNG、石炭の両セクターにおいては余剰発電能力がより限定的であるようだ」と指摘している。
 IEAの推計によると、日本は2009年に石油火力発電能力の30%しか使用しておらず、平均で日量36万バレルの原油・燃料油を使用し、100テラワット時余りの電力を生産した。IEAはまた「60テラワット時の不足分すべてを石油火力発電で補った場合、石油消費量は年間ベースで日量約20万バレル増加する見通し」としている。
【引用終了】

われわれ国民は、政府とマスゴミに騙されていました。海外の機関が(と言っても日本も加盟していますが)原発なしで日本がやっていけることを見抜いていたことを、きちんと報道しなかった新聞・テレビはやはり権力者たち原子力村に追従するポチで、腐敗しています。

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