雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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諭鶴羽山系の薬草(番外編) 野生状のカラタチ
●柑橘類の果皮などに含まれている「オーラプテン」という物質に、発がん抑制作用があることが分かって大分年数がたちます。京都大学大学院農学研究科 村上 明 『オーラプテンの機能性研究を振り返る』参照。その間に、柑橘類の新品種開発の世界においても、オーラプテンの含有率の高い新品種ができないものかと研究され、カラタチとオレンジとの細胞融合によって「オレタチ」という品種が出来たのはたしかもう20年以上前だったと記憶しています。10年前ごろには苗木の販売も始まりました。があまり売れているようには思えませんが、ガン予防の機能性食品として、オレタチという名の新柑橘が店頭に登場するのも間近ではないかと思います。

●また、農林水産省果樹試験場興津支場(現 農研機構果樹研究所カンキツ研究興津拠点)で1994年に、カラタチにハッサクや晩白柚を複雑に交配させて、オーラプテンの含有率の高い「オーラスター」という柑橘の新品種を開発しています。オレタチにしても、オーラスターにしても基礎になった品種は「カラタチ」であります。どのように品種改良しようとも、実は、オーラプテンの含有率が突出して高いのは「カラタチ」なのです。ま、原種が一番価値があるという典型的な例であるといえます。独立行政法人・農研機構のサイトを掲示しますから、ご参照ください。
果樹研究所 カンキツ「カラタチ」「オレタチ」
オーラプテンを高含有するCTV免疫性のカンキツ新品種「オーラスター」

素人のイチャモンですが、「オレタチ」も「オーラスター」も普及しないでしょう。売れないでしょう。ま、これらは研究のための研究みたいなものであります。配分される研究費を消化するための研究かも? 賭けをしてもいいです。そもそもこれらは食品です。クスリではありません。これらを常に食べているとガンになりにくいかも? という程度のものです。食品であるからには、風味・値段が普及のカギになりますし、生産者にとっては儲かる素材でなければなりません。これらの観点から???という感じです。農林水産省果樹試験場が開発した新品種には、産業的には空振りになったものが沢山あります。空振りのほうが多いかも?? 出版や音楽事業と同じですね。大ベストセラーや大ヒット曲はめったに出ないのです。(果樹園を一新させるヒット新品種はめったに出ない…)

●それよりも、屋敷の生垣にカラタチを植えて、秋に黄色く色づいたら果実をかじったら宜しい。カラタチの果実は種子だらけで、果汁が少なく、酸っぱくて苦いですが、“良薬は口に苦し” です。なぜカラタチをかじった方がいいのか? 根拠は次のデータであります。先に挙げた農研機構サイトから引用します。
オーラプテン含有率
↑農研機構の開発した新品種「オーラスター」は若干ましではありますが、何と言ってもカラタチをかじるのが一番宜しいのは明白です。秋・冬にはカラタチの実をかじり、春から夏には「川野なつだいだい」つまり「夏ミカン」の皮をかじるとよろしい…。

諭鶴羽山系にはカラタチが点々と野生化しています。
諭鶴羽山系には、ほとんど谷ごとにカラタチの野生化したものがみられます。海抜400メートルの高所にもカラタチの立派な大木を見ています。これから本格的な秋を迎えると果実が黄色く熟すでしょう。ガンの予防になる機能性成分のオーラプテンを大量に含む健康果実であります。酸っぱくて苦くて果汁が少ないのが難点ではありますが、地面に落ちて腐らせるのはモッタイナイです。籠をもって採りに行きましょう!
(2012年9月13日、洲本市鮎屋川 大城池奥にて観察)
カラタチの果実が色づく
↑色づくには、ちょっと早いですから、この木の枝の中に虫が入っているのかもわかりません。
カラタチの果実
↑任意に20個ほどの果実の径を測ってみましたところ、30-43ミリの範囲に分布していました。
カラタチの葉
↑トゲも葉もともに互生しています。トゲも葉腋(ようえき)から出ていますが、トゲは葉の上側(枝の先端側)についています。トゲは葉の変化したものとも、枝の変化したものとの、両説がありますがトゲは葉の上に着くから枝の変化したものじゃないのかな? (よく分かりませんが…)
葉は3出複葉で、頂小葉が他の2つの左右の小葉よりもやや大きく、任意に20枚ほど測ってみましたところ長さ45-63ミリの範囲に分布していました。葉柄にはつばさがあります。
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