雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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若葉寒(わかばざむ)が、シャクナゲを散らさずに、待ってくれています。
●本日は5月11日です。あさって5月13日に、淡路島の諭鶴羽山系に自生する ホンシャクナゲ観察会 をとり行います。現在のところ参加を表明下さった方は、私も含めて9人です。あんまり何十人もこられたら困るのですが、(地権者の許可を取っていないのと、大勢だと必ず身体に故障をきたす参加者が出るので)あと数人の増加ならば大丈夫です。淡路島の自生のシャクナゲを見られる絶好のチャンスです。諭鶴羽山系の尾根という尾根、谷という谷を歩き尽くしたわたくし山のキノコがご案内いたします。花の大好きな方、山の好きな方はふるってどうぞ。なお、お弁当をお忘れなきよう…。

これがシャクナゲの自生している山の遠望です。写真で一番奥のかすんでいる山です。シャクナゲの自生している山は他にも3つあるのですが、写真の山が歩く距離が一番短いです。そのかわりに、登山道の最初のとりつきがやや難所です。それを越えたらあとは楽になります。
シャクナゲの自生する山を遠望する

●さて、お天気をチェックしておきます。ここ数日、本州の上空にこの季節としては強い寒気が侵入しております。図は、2012年5月11日09時の上空500ヘクトパスカル面における高層天気図です。上空の低気圧(寒冷渦)にともなって、本州中部で-20度以下の季節はずれの寒気が入っております。
2012年5月11日09時の高層天気図
↑2012年5月11日09時の500hPa面(上空5500~5700mぐらい)の高層天気図。気象庁サイトから抜粋引用。500hPa 高度、気温解析(アジア)

★各地の上空500hPa面の気温と、平年値とを比べてみると、1か月から2か月も季節を巻き戻した寒気であることがわかります。それで、地上もどちらかといえば若葉寒であります。
2012年5月11日09時の500hPa面の観測気温
特に、亜熱帯の父島が冬の気温にまで逆戻りですから、今回のサツキ寒気(?)が低緯度にまで南下したことが覗えます。ですが、ここ数日の寒気は福音であります。多分、満開のピークを通過したシャクナゲが散らずに待ってくれているとおもいます。

2012年5月13日09時の数値予報天気図
気象庁ホームページ 数値予報天気図から抜粋引用。見慣れていないと、わけの分からない図でありますが、観察会当日の午前9時の上空の気温が、潮岬では10℃上昇すると計算されているようです。上空の寒気が抜けて、朝は冷え込んでも昼は暖かくなるのではないでしょうかねえ? 風もおさまり、天気は昼ごろは高層雲が出てきて高曇り(うす曇り)で、写真を撮るには最高の条件と、私は予想します。快晴では明暗のコントラストがきつすぎるので、うすい高層雲が出て日傘現象がみられる天気が最高の写真日和でありましょう…。

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ホルトノキの巨木です。
おそらく、諭鶴羽山系の全体でも確実に5指に入る巨木でありましょう。ひょっとすると一番かもわかりません。樹種はホルトノキという樹木です。ぱっと一瞥するとヤマモモの木に酷似しています。よくみると一年中紅葉があります。緑の葉に混じってパラパラと赤い葉が混じっています。帰りに時間があれば、この巨木を観察するといいでしょう。猪鼻集落の公会堂の横にあります。
諭鶴羽山系で屈指の巨木

★全く意外なことですが、山中には巨木と言えるものはほとんどありません。日本全国どこでも、巨木があるのは山奥ではなく、むしろ人里です。人里と里山の間などに巨木がある場合がほとんどです。原生林といえども樹齢300年ぐらいで打ち止めになることが多いです。理由は山中では樹木が密生していて、太陽光や地中の栄養塩類を奪い合う熾烈な競争をしているのですが、上方にしか樹木が伸びられません。そのために幹の材の容積に対して樹冠の葉の分量が少なくなるので、やがて樹体を維持できなくなるからだ、と生態学の教科書では説明しています。

それに対して里の巨木は競争相手がおりません。その木がある程度大きくなると、ヒトが「ご神木」だとしめ縄を張って大事にしてくれます。里ではその木の周囲が田んぼだったりして開けているから、お日様の光を一人占めして四方八方に枝をのばせるのです。したがいまして、樹齢1000年とか2000年の巨木というのは山奥の原生林にあるのではなく、人里の外れあたりにあることが多いのです。

見事な「板根」が見られる
↑大雑把に測ると、根元の胸高周囲は6mです。観察のポイントは “板根・ばんこん” です。根際の根が板状になっています。熱帯地方で巨大な板根が発達するようですが、北緯30度以北でも小規模な板根は観察できます。生え際の根の上部が板状に発達するのは、数十トンとか数百トンにもなってくる重い幹を支える為だとされていますが、どのようにして板根ができるのか諸説あるみたいです。
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