雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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諭鶴羽山系のツツジ属(その5)「ユキグニミツバツツジ」
諭鶴羽山系に自生するツツジ属植物(Rhododendron・ロードデンドロン)の見分け方
●諭鶴羽山系ではツツジ属植物が9種みられます。そのうち4種が兵庫県版レッドデータ種となっております。野外で目の前の植物の名を言うのは、そう簡単なことではありません。分類学を専攻する専門家でも、観察会で植物の名前を聞かれても答えられないことがあるほどです。まして、知識の少ない素人では目の前の沢山の植物の名前が50%でも言えたらたいしたものです。残りの50%が言えなくても、しかたがありません。ま、そんなものです…。

●そこで、諭鶴羽山系で秀麗な花を咲かせているツツジ類でありますが、その名前を言うために、9種のロードデンドロンの見分け方のポイントを自分自身の備忘録として書いておきましょう。ただし、これはあくまでも自分の備忘録であり、他の地方では分布するツツジ類の種類は変わるのでありますから、他の地方では通用いたしません。

諭鶴羽山系のみに限定の検索表
A、葉は互生する。葉が枝先に集まって輪生することはない。葉は半
  落葉性で、冬でも葉がすこし残っている。
 B、花柄・がく片・若枝などが、ひどく粘る。
  C、花の色は桃色。少し紫味が入った桃色。 …………モチツツジ
  C、粘りは少ない。花色は濃い桃色。 ………………ミヤコツツジ
 B、花柄・がく片・若枝などが、粘らない。
  C、花の色が赤(朱色)花径は3ー5㎝で大きい。 ……ヤマツツジ
  C、花の色が白。花は径1.5㎝ほどで小さい。…シロバナウンゼン

A、葉は枝先に3枚輪生する。(ときに2枚のこともあるが、普通3枚)
  葉は落葉性で、冬季は樹は丸坊主になる。
 B、花の色は、赤色(朱色)‥………………………………オンツツジ
 B、花の色は、紅紫色。
  C、花柄・がく片・子房などが粘る。…………トサノミツバツツジ
  C、花柄・がく片・子房などが粘らない。
   D、葉の縁が細かに波打つが鋸歯がない。ユキグニミツバツツジ
   D、葉の縁に先が毛になる微細鋸歯あり。…コバノミツバツツジ

A、葉は革質。常緑性。互生するが枝先に集まって付く傾向があるが、
  輪生することはない。枝先に10花前後着く。………ホンシャクナゲ

【注意】ミヤコツツジは、ヤマツツジとモチツツジの自然雑種であり、その形質は両者の中間の性質を現わします。が、ヤマツツジに近い物もモチツツジに近い物もあり、かなり連続的に繋がっています。

諭鶴羽山系の中での、ごく大雑把な分布。
山系頂上部に僅かにある。…………………………ユキグニミツバツツジ
猪鼻水系・鮎屋水系にある。………シロバナウンゼン・ホンシャクナゲ
諭鶴羽川・成相川源頭尾根にある。……………………………オンツツジ
山系中腹以上に多い。ヤマツツジ・ミヤコツツジ・トサノミツバツツジ
山系の裾野や下部に多い。……………………………コバノミツバツツジ
山系の裾から頂上まで広く分布する。…………………………モチツツジ

兵庫県レッドデータブック2010による絶滅危惧性
淡路のみAランク(県全体はCランク)………… ユキグニミツバツツジ
Bランク ……………………………………………………… オンツツジ
Cランク ……………………… ホンシャクナゲ・トサノミツバツツジ

ユキグニミツバツツジ です。日本海側の積雪地帯に分布するツツジですが、近畿地方では脊梁山地を越えて、太平洋側に向かって分布が南下しています。
ユキグニミツバツツジ
↑風がきつい日だったので、うまく写真が撮れなかった。南あわじ市の某山の頂上付近にて。
ユキグニミツバツツジの花
↑ふつう枝先に1個の花が付くようですが、この個体は2個ついています。
葉の縁は波打つ
↑葉の縁には細かに波打っています。
葉柄の下部には毛がない
↑葉柄の下部には毛がありません。これが本種の特徴の一つ。
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