fc2ブログ
雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
202402<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>202404
原子力村以外にも「ムラ」はたくさんあるぞ!      メタンハイドレート・ムラ
●2011年3月の福一原発の核爆発犯罪で(これは事故ではない、犯罪だ)原子力村(げんしりょくむら)の存在が浮かび上がりました。このムラの住民の特徴は、いびつな仲間意識でご互いをかばいあい、責任は絶対に認めないどころか自己の責任を他者に転嫁する醜さで、さらに、他者が苦しもうが死のうが全くおかまいなしの傍若無人さで、黒いものを白だといいくるめ、まるで寄生虫のように他者のお金を吸い盗る人たちである、といえましょうか。

●残念なことに、おぞましいことに、この国には「原子力村」の他にも、色々な排他的利益集団の「ムラ」が出来ているようであります。その一つである「メタンハイドレート村」について書いてみましょう。もったいない学会の創設者で国立環境研究所の第9代所長を務められた石井吉徳(いしいよしのり)先生が「メタンハイドレート村が出来ている!」と言っていますから、ほぼ間違いないでしょう…。この国はもはや排他的既得権益集団の「ムラ」だらけで、国家の財政に蟻のようにたかって税金をかすめ盗る研究者たちがいっぱいいるようです。研究費泥棒のような研究者たちにだまされる国民の姿を見て、石井先生は「税を負担しつつ幻想を追う国民が哀れである」とまで仰っています…。嘆いておられます…。

という前提において、次のニュースをご覧ください。
(朝日新聞デジタル)メタンハイドレート掘削へ12日出港 渥美半島沖へ なお、朝日新聞は「浅卑新聞」などと揶揄されています。権力者たちの手先・広報紙になって国民をまどわす「あさましくて、いやしい」新聞だ!という意味だと思われます。ネット言論空間でそんな異名が流布しています。

【引用開始】
 新しい天然ガスとして注目されるメタンハイドレートを世界で初めて海洋で試掘するため、静岡市の清水港に寄港した地球深部探査船「ちきゅう」が10日、報道陣に公開された。12日に出港し、国内でも有数の埋蔵量があるとされる愛知県渥美半島沖へ向かう。ちきゅうは全長210メートル、幅38メートルで、海底から地中へ7千メートル掘る能力がある世界最高水準の探査船。波や風を受けても、高い精度で船を同じ位置に保つことができる。試掘をするのは石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)などで、出港後にメタンハイドレートが埋まる東部南海トラフ(海盆)の海域へ向かい、14日朝から約40日かけ、海面下約1200~1400メートルの井戸を計4本掘る。
【引用終了】

●この記事は、(独立行政法人)海洋研究開発機構(JAMSTEC・ジャムステック)の地球深部探査センター発表した内容をそのまま垂れ流した記事のようであります。廃止や縮減が政治課題となっている独立行政法人が手前みそな発表をそのまま流すだけの新聞であるから、おかみの広報新聞だと揶揄されるのでしょう。おそらく政府系研究機関は「こんな立派な調査・研究をやっているのですよ」と国民に宣伝したいのでしょう。海洋研究開発機構の予算推移を見ると、年間予算は2011年で補正予算を含めて537億円です。ここ10年ほどは予算が伸び悩んでいます。それでこんな立派な研究をしていると宣伝して、予算の増額を要求するネライがあるのではないか? 
(地球深部探査船「ちきゅう」はJAMSTEC地球深部探査センターに所属していますが、メタンハイドレートの試掘をするのは独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構のようです)

政府系機関からのプレスリリースを垂れ流すだけでは新聞社の値打ちはありません。新聞社にも数は少ないけれども科学記事を書く理系の記者もいるみたいですから、その調査や研究に莫大な税金を流し込むだけの大義や費用対効果があるのか? その新聞社なりの検証が必要なのです。プレスリリースを垂れ流すだけでは新聞社の存在理由はないのです。なぜならば、その機関のホームページを閲覧すれば新聞記事よりもはるかに詳しく情報を得られるからです。

●さて、多分、石油とか天然ガスなど地下資源に関して、第一人者と思われる石井先生の主張は物凄いものです。メタンハイドレートなど資源ではない! と一刀両断に斬り捨てます。資源としての価値はなしと完全否定です。 新聞社には政府系研究機関のアホウな応援団をするのではなく、石井先生のようなまともな学者を取材して、すくなくとも、両論併記で報道してくれたらなあ、と望みたいです。

メタンハイドレートは資源ではない(1)資源は質が全て
メタンハイドレートは資源ではない(2)在来型ガス田と全く違う
メタンハイドレートは資源ではない(3)膨大なメタン回収エネルギー

石井吉徳先生の主張を要約します
1.資源とは質がすべてだ。量ではない。どんなに埋蔵量がたくさんあ
 っても質の悪い物はダメだ。質が良いかどうかの判定基準はEPR=
 Energy Profit Ratioだ。入力エネルギーと出力エネルギーの比。

2.メタンハイドレートは水深千メートルの海底下の数十から数百メー
 トルの地層の中にある。薄く広がっている。氷のような固体なので掘
 削しても自噴するわけではない。固体をガスとして遊離させねば採掘
 できないが、それには莫大なエネルギーが必要。

3.資源であるための3条件。①濃縮されている。②大量にある。③経済
 的な位置にある。これを満たすものでないと資源ではない。専門家に
 もこれが分からない愚か者がいる。メタンハイドレートは①と③を満
 たしていない。いくら埋蔵量があっても意味がない。

4.すでに20年からの研究の歴史があるが、エネルギー収支比、EPRに
 よる科学的な経済評価が全くなされていないし、しようとしない。経
 済性があるかどうかも不明。(科学的な経済評価をしたらダメなこと
 がバレてしまうから、しない)

5.それにもかかわらず、現実を無視した楽観的なバラ色の話ばかりが
 マスゴミを通してばら撒かれる。もはや研究それ自体が利権化してい
 る。メタンハイドレート・ムラが出来上がっている!
税を負担しつつ幻想を追う国民が哀れである

★わかりやすく例えるならばこうです。
富士山の麓に空腹の人がおります。腹ペコであります。すると、富士山の頂上から声が聞こえるではありませんか。「おーい、腹ペコさんよ~。御馳走したるで。ここまでおいでや」という声です。腹ペコさんは麓から3776mの富士山頂まで登りました。険しい登山道をよじ登ってやっと山頂にたどり着いて、どんぶり一杯のご飯を食べさせてもらいました。しかしながら、計算してみると、どんぶり一杯のご飯の熱量よりも、登山で消費したエネルギーの方が大きいことが判明。体重を測ると痩せていました…。
収入よりも支出のほうが大きかったら商売は赤字です。EPR(Energy Profit Ratio)も商売の収支計算と全く同じ考え方です。赤字になるものは資源とは言えないのです。
スポンサーサイト



コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2024 Powered By FC2ブログ allrights reserved.