雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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旧洲本測候所が取り壊された! 観測統計の連続性破壊を憂える! (その2)
洲本特別地域気象観測所は移転により、全く別の観測所になった!

2018年1月21日の拙記事 旧洲本測候所が取り壊された! 観測統計の連続性破壊を憂える! (その1) の続編であります。旧洲本測候所が昨11月の終わりに移転して、年が明け3か月が経過しました。年明け3か月の観測データが出来ましたので、移転前と移転後では気温の出方がどう変わったか検証します。全く、予想通りの大きな変化で晴天日の気温の日較差にいちじるしい変化が生じました。

もはや、100年にわたって孜々営々と観測が続けられた「観測統計」は、移転前と移転後では巨大なギャップ・断層が生じてしまいましたね! 現在行われている平年値というのは1981年~2010年の30年平均でありますが、移転前と移転後では同じ洲本市内といえ周辺環境があまりにも異なります。ですから、今日は平年よりも気温が高かったとか低かったなどと言うのは、全く意味がありません。別の観測所になっているのだから、新地での観測値と、旧地での平年値と比べること自体がおかしいわけです。たとえて極端に申すと、洲本の気温と札幌の気温を比べて洲本が低いの高いのというようなものです。これで、観測統計の連続性・継続性は完全に破壊されました。気象庁は(神戸海洋気象台は)観測所の移転による観測統計の連続性の破壊について、いったいどう考えているんでしょうかね? もしかしたら観測がイヤなんでしょうかね? 気象庁の最大の任務は気象観測だと思います。なぜならば、気象観測自体ではカネにならないから、民間では絶対にできないからです。民間じゃ利益にならないことは続かないんです。ちなみに、洲本測候所が無人化した際に、サクラの開花観測が途絶えることを憂慮した洲本市民が、有志でボランティアでサクラ開花観測を続けようとしましたけど、続きませんでしたよね! そんなことが民間でできるハズがないんですわ。で、気象観測は国家事業として各国ともやっているわけです。こう観測所の移転が多いと、つい気象庁は観測業務がイヤなんかしら? と思えてきます。ま、理由は観測環境の悪化とか、借地の返還とかいろいろあるようですけど‥。

アメダスはおろか、気象官署においても観測所履歴を調べたらあまりにも移転が多すぎます。加えて、100年とか150年の間には観測所の周辺環境が大きくかわります。むかしは田園地帯の観測所が、現在では都市のビル群の中に埋まっているなんてざらにあります。結局、気候変動のモニターをしているんじゃなくて、周辺の環境変化(都市膨張変化)のモニターをしているんじゃねえか? という観測所が多いですわね! 私が二酸化炭素地球温暖化説をハナから信用していない理由の一つが、この土台になっている観測統計のいい加減さです。100年でわず0.7度の気温上昇といっているわけです。そのすくなくとも半分は都市温暖化によるものでしょ。グローバルな温暖化じゃなくて局地的な温暖化であるわけですが、なぜならば観測の歴史が長い観測所はほとんどが都市にありますから!



晴天の日中に、洲本の気温が異様に上がるようになった!

↓ ほんまに、こりゃあ、異様です。日中の晴天時 (特に風が弱いとき) 洲本が南淡よりも気温が高いなんてありえませんでした。つまり、旧洲本測候所は三熊山という原生林に覆われた山の上にあったから日中の気温が上がりにくかったんです。森の中の観測所だったんで、特に、夏の日中は近畿の気象官署(気象台・測候所)の中では特異的に気温が上がりにくく、近畿地方の天気予報では淡路島は涼しいんかな? と錯覚するほどでした。
晴天の日中に、洲本の気温が異様に上がるようになった。


移転前の2017年は、気温の日較差が小さかった

移転前は、小高い山の上の原生林の中の観測所だったので、晴天の夜間に放射冷却が強く働いても山上に冷気が溜まることなく下方に流れ落ち、明け方の最低気温が高く、日中は森の中で気温が上がりにくかったです。最低気温と最高気温の差が小さかったです。
日較差が大きくなった


移転後は、気温の日較差が大きくなった

移転後の1018年は、平野部の人里 (川沿いの低地じゃなく洪積台地っぽい平坦地) に移動したので、明け方は冷え込み、日中は気温が上昇しやすくなりました。気温の日較差が大きくなりました。なお、表にある数字は旬平均ですので、日ごとでは晴天日もあれば雨天もあります。雨天・曇天ならば日較差の変化は少ないです。晴天日だけに限れば、山上にあったときとは別物みたいな非常に大きな日較差を示しています。
日較差が大きくなった


洲本特別地域気象観測所が移転したのは、こんなところです。

新地の 城戸アグリ公園 は地形図上ではここです。 旧地の 三熊山 はここであります。6.03キロ離れています。標高は108mから65mに変化しています。

平野部の人里に移転しました。川沿いの低地ではなく、洪積台地っぽい平坦地です。最寄りの川の川床からは河岸段丘を2段も3段も上がったところで標高は65m。平野に見えますけど緩やかな傾斜がある地形です。緩やかな傾斜があるので冷気が下方へ落ちていき、冷気湖が発生する地形じゃないので、予想していたよりも冬季の放射冷却の冷え込みは弱かったです。海の近くのアメダス南淡のほうが冷え込みは強かったですわ。
移転後の環境
移転後の環境

城戸アグリ公園というところに進入して、管理棟みたいのがあり、南から北方向を見ると移転した洲本特別地域気象観測所があります。観測所は相撲の土俵みたいに50~60センチ盛り土をしています。しかも通風温度計が吾輩の背丈ぐらいの高さに設置しています。つまり、温度計の設置の高さは周囲の平坦地よりも2m以上の高さです。これも、冬の放射冷却での低温がアメダス南淡よりも弱かった理由と見ます。(放射冷却では地面付近が強烈に冷える)
移転後の環境

逆に、観測所から管理棟方向をみたところです。夏には、南側の山地 (標高500mあまり) の中腹から上に雲がかかります。弱いながらもフェーン現象が起こるハズです。アスファルトの広大な駐車場があり、風向き次第では熱せられた空気が流れてきて予想外の高温が起こるかも? 高知県アメダス江川崎の41.0度の公式日本記録は駐車場の熱気の影響がささやかれていましたね! ここも似た条件ですわ! もしかしたら??
移転後の環境
移転後の環境

アメダスよりも露場 (ろじょう) は広いです。目測で10m×15mぐらいでしょうかね。露場の広さから、アメダス (多くが4要素観測所) よりも格上の観測所 (ここは6要素観測所) だと分ります。
移転後の環境

神戸海洋気象台と書いたかもしれませんが、名称が神戸地方気象台に変更していましたね! うっかりしました。
移転後の環境

よくまあ、これだけの距離を移転させたものだ! 同じ三熊山内で規制の緩やかな民有地を借りるなどできなかったんだろうか? ま、山全体が厳しい規制下にあるんかも? これじゃ、あまりにも環境が違いすぎますね。
旧洲本測候所があった三熊山は遥か彼方!
旧洲本測候所があった三熊山は遥か彼方!


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