雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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やはり諭鶴羽山の山頂は、麓の海岸近くよりも6度も7度も気温が低い。
気温を測るのは簡単ではない!

普通の常識的には、気温を測るのは簡単じゃねえか、そんなの温度計を吊らくって示度を読みとればいいだけじゃねえか、と考えがちです。ところが全く違いますよね! 気象庁発行の 『気象観測ガイドブック』 6頁に次のように記されています。

「精度が確保されていない気象観測の成果が公表されたり、これに基づいた予報などが行 われると社会的混乱を生ずる恐れがあります。さらに、通常の気象条件はもちろんですが 重大な気象災害や記録的な気象現象を的確に捉えるためには、観測データの信頼性を確保 することが益々重要になります。このため、気象庁以外の者が公共的な気象観測を行う場 合には、検定に合格した気象測器を使用することが気象業務法により定められています。 」

ということです。まず第一には、精度の確保された精確な測器で気温を測らなければならないわけです。具体的には、気象庁検定合格の温度計を使う必要があります。その測器が精度を確保しているかどうかの検定は、気象庁から業務委託を受けた (一財) 気象業務支援センター がその任にあたっていますが、一般には検定合格証の付いた温度計を購入して気温を測ったらいいわけです。今の時代は、ネットのブログ等で書いても 「公開」 と見なされてしまいます。もし、自宅の庭等で気温を測って、その観測の成果を継続的に毎日発表したら、気象台の指導のもとに、私設観測所を設置・届け出をし、検定合格の温度計を使っていなければ法的にはアウト! であります。よね? 無届で違法に毎日気温を発表しているブログ等の多いことには、残念であります。そのようなブログ等で発表される日々の気温は、ほとんどが観測場所も不明、観測時刻もあいまい、どんな測器でどんな環境でどんな測定方法かも全く不明、みな違法観測です。で、問題になったとか摘発されたというハナシはまだ聞いていませんけど、そもそも違法であるまえに、そんないい加減な気温観測データには信頼性がなく、何の価値もないということでありましょう。全く価値のない気温観測データを日々発表しているご苦労なブログ等のなんと多いことか! なお、継続的に毎日発表しないのであるならば、違法ではないと気象業務法の条文から解釈できます。たまに、今日は何度だったと書くのは法的にはセーフ。

いちおう気象ファンだなどと申すからには、そのあたりのことはちゃんと認識しております。で、正式で精確な検定合格証の付いた温度計を購入したいところでありますが、それは高価なのでまだ買えません。ていうか、一般の者がそんな物を買うのはアホらしということです。で、一計を考えたのですが、400円の未検定安物不精確温度計であっても、できるだけ正確に測る方法はないか、ということでどの程度の精確なる値からの誤差 (器差) があるのか?を調べてみました。 その誤差が分れば、精確なデータとの誤差を補正すりゃいいのではないか?



未検定安物温度計の示度と、アメダス南淡の観測データを比較した。

国立淡路青少年交流の家

気象庁のアメダス南淡は、南あわじ市阿万塩屋 (リンクの地理院地図の+マークの所) にあります。国立淡路青少年交流の家 (青年の家) の標石看板のすぐ近くです。アメダス南淡は標高5m、海から530mしか離れていません。アメダス南淡の観測データを見るときの注意点が4点あります。

①、周囲に建物が少なく田畑の中にある環境から、意外に放射冷却の影響が強くなります。洲本特別地域気象観測所のデータよりも冬の朝の気温が低くなります。逆に日中の気温は洲本よりも高いことが多いです。

②、それと、沿海地なので、西ないし西北西の風が急に吹き出したら、放射冷却で冷えていても急に5度くらい気温が上がります。風による空気の上下混合だけでなく、紀伊水道 (鳴門海峡) の海上の暖気が流れ込んでくるためです。

③、それから、風向風速計を設置してあるポールが低いうえ、北西と南東に小高い山があり、山の風裏となっています。そのため鳴門海峡に面するわりには、風が弱くなっています。

④、アメダス南淡の南側に国立淡路青少年交流の家の大きな駐車場があります。アスファルト張りの駐車場なので、夏場はアスファルト面が高温となります。で、夏場に南風の場合には気温が上がる懸念が否めません。


アメダス南淡

アメダス南淡

近くのホームセンターで新しい安物温度計を買ってきました。そして、2018年1月11日の08時過ぎにアメダス南淡にやってまいりました。ただちに、アメダス南淡の露場を囲むフェンスのすぐ外側、ツツジの木の枝にその安物温度計を引っ掛けて40分ほど待ちます。アメダス南淡の通風温度計から4mほど離れたところです。地面からの高さは同じぐらいにしました。で、何度を示しているのか、09時00分ちょうどに読み取ると、2度を僅かに上まわるか? 2.1度ぐらいを示しています。
2018年1月11日09時00分 アメダス南淡のフェンス横

雑想庵に帰宅して、気象庁のホームページからアメダス南淡の観測データを閲覧。なんと、ピタリと一致していることにビックリ仰天! 当然に1度ぐらい、場合によっては2度ぐらいの差はあるものと予想していましたが、驚くべきことに完全一致ですね。 → アメダス南淡の観測データ

アメダス南淡の観測データ


全温度帯で一致するかは不明です。

アメダス南淡に設置してある気象庁の通風温度計との誤差がどの程度か比較した結果、2度の温度帯ではピタリと一致することがわかりました。ですが、この安物温度計が-10度でも、+10度とか+30度でも、ピタリと一致するのか? 他の温度帯では誤差が生じるのか? は不明です。何回も比較検定 (?) してみなければ分かりません。ですが、2度という温度帯であればこの安物温度計が示す気温はかなり正確なものだと言えそうです。なお、急激な気温変化があるときには気温測定原理が異なるから、この安物温度計の示度は実際の気温変化よりも遅れるのではないか?

この安物 (400円ぐらいだったか) 温度計を買うさいに、売り場に並ぶ何十本もの温度計はいろいろな数値を示していました。ほとんどは15.0度~17.0度の範囲にありましたけど、示している気温はまちまちです。1本だけ18.0度というかけ離れた異常値 (?) のもありました。で、それら数十本の温度計をよく観察すると、さし示している気温 (つまりその店のその売り場の室温) はまちまちであっても、16.0度を中心として上下幅2度の範囲にばらついて分布しています。圧倒的に16.0度前後のものが多く、15.0度や17.0度に近いものは減っています。たぶん、ばらつきが16.0度を中心にして正規分布しているのではないかな? という印象がします。安物温度計の製造会社によっては誤差範囲プラスマイナス1度などと書いてあるものもあります。メーカーが安物温度計といえども出来るだけ正確に製造しようとしたのではないか、と考え正規分布すると思われる誤差の真ん中のものを買い求めたらいいかも? と数十本の中から選んだのですが、この判断は当たっていたようです。



で、諭鶴羽山に気温を測りに行きます。

1月12日の夕方、少し早めに諭鶴羽ダムサイトにやってきました。これから諭鶴羽山に気温を測りにいきましょう! 夕方の16時20分に登り始めます。非常に寒いので汗冷えしないようにと、今日はゆっくり登ります。標高差430m・距離往復7キロでこれで結構な運動ですが、下山してからまたダムサイト5周10キロのランニング! 不撓不屈のファイトだ!
1月12日の夕方に諭鶴羽山に登る

山の北斜面には雪が残ります。
山の北斜面には雪が残る

登山道にはけっこう沢山のヒトの足跡があります。おそらく雪を見ようとして登った登山者ではないかな。
登山道には足跡がたくさん

積雪は僅かで、せいぜい3センチか4センチのレベルです。山頂近くの登山道横の森の林床です。
積雪は3センチか4センチのレベル

山頂に着いたのは17時19分です。59分かけてゆっくりと登ってきました。気温が非常に低いので、急いで登ると汗冷えが恐いからです。
1時間かけて山頂にたどり着く

山頂の広場では雪が吹き飛んでいますが、風の当たらないところに雪が残ります。
風の当たらないところに雪が残る

四国の山に太陽は沈んでしまっています。
四国の山に太陽が沈む

鳴門海峡方向。
鳴門海峡方向

もし、中国地方の最高峰の大山 (鳥取県・標高1729m) が見えるとしたら、小豆島のすこし右側で地平の果てにみえます。以前拙ブログでアップした写真はあまりにも不鮮明でした。冬場は鮮明な写真が撮れる可能性が高いですが、カメラが故障してしまったのでダメですわ。あらゆるモノが次つぎに壊れていくわけですが、この国も壊れる寸前かも??
中国地方の最高峰の大山が見えるとしたら、小豆島の右側の地平の果て

こちらは和歌山市方向。
和歌山市方向

17時29分に、諭鶴羽山の山頂 (標高608m) で-4.5度ぐらいです。風が強くて非常に寒いです。これはかなり精確な気温だと思われます。ちなみに、アメダス南淡の17時の気温が2.5度、18時の気温が2.3度であります。やはり、たった標高608mの諭鶴羽山ですが海岸近くの麓よりも6度も7度も気温が低いようです。
-4.5度くらいだ


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