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雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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2017年10月5日、剣山サルナシ観察行 (その3)
2017年10月5日、剣山サルナシ観察行 (その3)

剣山登山口の見ノ越しに下山したのち、祖谷渓の方へ降りて行きました。7キロほど標高差で400m下ったところに奥祖谷の二重かずら橋がありますが、久しぶりにかずら橋を渡ってまいりました。かずら橋はサルナシのかずらを材料にして作られているので、まずサルナシの観察を致します。
剣山登山口の見ノ越

旧 東祖谷山村の深い谷を降りて行きます。
旧 東祖谷山村の深い谷

まず、サルナシの観察をします。

見ノ越からすこし降りていったところにサルナシの見事な大きな株がありました。葉はそろそろ黄葉が始まっています。
サルナシの大きな株
サルナシ

サルナシのこの株は実がたくさん成っております。
サルナシの着果風景
サルナシの着果風景
サルナシの着果風景
サルナシの着果風景

サルナシはクマ(熊)の好物なので、少し注意がいります!

サルナシの果実を少し頂戴しました。この程度であれば許容範囲です。商品価値がないので怒ることもありません。ただし、サルナシの実はクマの好物だとか。サルナシに近づくさいにはクマがいないことを確認する必要がありますね。この株は酷道439沿いですが、吾輩が車を停めてこのサルナシに近づいたら何か動物がガサガサと音をたててすっ飛んで逃げていきました。たぶん、クマだったのではないか? そういうことなので、観察しても道路際だけにして、森林内にはみだりに入らないほうがよさそうです。剣山一帯のクマの個体群は絶滅寸前と言われていますが、近年クマの目撃情報が増えていますね。
サルナシの果実

サルナシの葉であります。
サルナシの葉

サルナシの太いかずらは、有名なかずら橋の材料。

サルナシには倍数性があり、2倍体、4倍体、6倍体が知られています。もともと2倍体のウラジロマタタビが基本種として存在し、倍数変化により形態や性質もすこし変化して、とくに耐寒性が強くなって北日本や高い山の上にまで分布を広げたものがサルナシとなったと考えられそうです。よね? もともとは同じものだったわけで、分類的にはウラジロマタタビはサルナシの変種とされます。なれたら見分けるのは難しくありませんが、なれないとどっちなのかサッパリ分からないということになりましょう。 ウラジロマタタビは裏白マタタビで葉の裏面が粉白色です。これが見分けるポイントとされますが、花期の5月や6月ならば確かにそうですが、秋になると葉の裏が白いのかどうか分からなくなります。葉を見て分からない場合は太い幹の色や樹皮の質で見分けられます。白っぽいのがサルナシ、色が濃いのがウラジロマタタビ。ただし、これも両種を観察しないとわかりません。香川大学農学部の片岡教授がマタタビ属植物の研究をされていて、淡路系統のシマサルナシも栽培試験されているようです。
サルナシ、ウラジロマタタビ、シマサルナシの見分け方
日本自生のマタタビ属植物の概要 (サルナシ、シマサルナシ、マタタビ)


サルナシの太いかずらです。サルナシは壮大な蔓植物ですが、つるは木質化して吾輩の腕ぐらいの太いかずらとなります。サルナシの太いかずらの樹皮は灰白質というか、ウラジロマタタビと比べるとかなり白っぽいです。
サルナシの太いかずら
サルナシの太いかずら

↓ こちらはウラジロマタタビの太いかずらです。色が茶色がかっていたり、黒っぽかったりしますが、白っぽいサルナシよりも色が濃いです。樹皮もやや繊維質です。
ウラジロマタタビの太いかずら
ウラジロマタタビの太いかずら


サルナシとウラジロマタタビの分布域は異なる

サルナシの分布
ウラジロマタタビの分布



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