雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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岩石海岸の自然観察 (その1)
本日は2017年6月28日(水曜日)であります。

26日~27日の2日にわたって干潮時に、淡路島南部の岩石海岸の自然を観察に行ってまいりました。この週末は村を挙げての行事があるのですけれども、ここ数日は暇があったので足しげく磯にいっておりましたが、結局タコは獲れませんでした。以前ならば、磯に行ってタコが獲れないなどということはありませんでしたが、加齢とともにタコ獲りの勘が鈍ってしまいました。磯にはタニシみたいなものは沢山おるんですが、なんといってもタコが一番おかずになります。タコは酢の物にしても美味いし、煮ても美味いわけです。タコが獲れないのであれば磯にいく意味がありません。で、タコ獲りはあきらめて植物観察であります。崖の上でハマナデシコの花が咲いておりました。ちょうど見ごろで、お花見の対象になりそうです。



もし行くならば、お気をつけてどうぞ!

観察場所は下図の海岸ですが、海食岩崖地や礫浜となっております。岩場なので転倒など若干危険性はありますが、そこは滑らない履物と、姿勢を低く重心を下げゆっくりと行動することです。拙速よりも巧遅のこころがまえ。また、海岸伝いに行く場合には、潮が満ちてくるまえに引き上げることです。潮位が上がると通行不可の箇所があります。なお、拙記事をご覧になって行って怪我をされたとしても、吾輩には責任はございません。アウトドアはあくまでも自己責任ですわ! 国土地理院(電子国土Web)空中写真 から借用。なお、この国土地理院の空中写真は満潮時のもので、山の影のでき方から判断して午後やや遅い時間だと思われます。
淡路島最南端の岩石海岸



海食崖の岩の間でハマナデシコが開花!

↓ 6月26日に観察した海食崖 (かいしょくがい) のハマナデシコであります。ハマナデシコは漢字で書けば浜撫子でありましょうが、別名のフジナデシコは藤撫子で花の色がフジ色であるからでしょうか? 藤よりも桃色がかっているように思われます。なかなか綺麗な花であります。
ハマナデシコ(フジナデシコ)
ハマナデシコ(フジナデシコ)
ハマナデシコ(フジナデシコ)
ハマナデシコ(フジナデシコ)
ハマナデシコ(フジナデシコ)


この海岸には、ハチの巣状風化が顕著に見られる!

岩石のなかに固い部分と柔らかい部分があって、風で飛んできた砂粒などが柔らかい部分を削ってできるなどという風食説による説明は、その説明では不自然だし説明になっていない、つまり、ひと塊の岩石にそう硬軟な違いがあるようには全く見えないわけで、風食説は明らかにおかしいのではないか? と思いあれこれ資料を捜してみましたところ、やはりこのハチの巣風化というのは塩類風化ですね! → 塩類風化によるタフォニの形成過程に関する基礎的研究 だれが書いたのか不明で内容の信憑性に若干の不安がありますが Wikipedie タフォニ は要領よく説明していますね。地学の教科書にタフォニなんて用語は載っていなかったから、私はタフォニなんて言葉は知りませんでした。不認識を恥じつつも、とても勉強になりました。なお、地学の教科書には 「塩類風化」 の説明ならばあります。

新版地学教育講座⑨ 地表環境の地学-地形と土壌 の89頁より引用します。砂漠での風化作用の一つとして説明されています。岩石の隙間での塩類の乾湿や集積が物理的な破壊力につながるということであって、塩類と造岩鉱物物質とが結びついて別の物質に変わるなど、何らかの化学変化が起きているというわけじゃなさそうです。なお、この地学ファン必携の人気の教科書も出版から年数がたって、そろそろ新・新版の出版が望まれます。

塩類風化】  岩石の割れ目や造岩鉱物の隙間に入った塩類が膨張して、岩石を破壊するはたらきで、塩類破壊ともよばれる。岩石の隙間に供給された塩水は、蒸発して水分を失うと、間隙に結晶ができる。塩水の供給がつづくと結晶が成長する。乾燥地帯に存在する塩類は、花こう岩などの岩石よりも熱膨張率が大きい。しかも、砂漠では日中に高温になり、温度変化が大きいので、割れ目に閉じこめられた塩類が、岩石を破壊するはたらきをするのである。乾燥地域は大気が一般に乾燥しているが、まれに降雨をみる湿度の高い海岸砂漠では霧が発生し結露もみられる。その際、塩類が水分を含み膨張して岩石を破壊する。また、塩類風化は凍結作用と結合して強化される。凍結作用は結晶化作用を刺激するからである。それで、南極大陸のような極地の砂漠でも注目されている。


蜂の巣状風化
蜂の巣状風化
蜂の巣状風化


海食崖を吹きあがる強風で、樹木は育ちにくい

海食崖の上は、ちょっと見は亜高山帯の風衝地みたいな感じです。強い海風で樹木が育ちにくく、育っても樹形が扁形し、風下側に流れるような樹形となります。土壌が少なく乾燥するのでそもそも樹木が矮生化し、そこへ輪をかけて強風が影響してこんな疑似的な亜高山帯みたいな感じになるのでしょう。
崖の上も植生は亜高山帯の風衝地みたい
崖の上も植生は亜高山帯の風衝地みたい


岩の割れ目に根をおろす逞しいツルナ

20mぐらいの海食崖の上に山菜のツルナが逞しくそだっています。ここは傾斜が比較的ゆるく、登ってこられました。それにしても、全くの岩でありまして土壌などありません。岩の割れ目に根を下ろしているようです。非常に乾燥すると思われますが、ツルナは葉が厚く茎も太くみずみずしいので、サボテン類など砂漠の植物ほどではないにしても、葉や茎に貯水能力があるのではないか? 時々降る雨の時に吸い込んだ水分を体の中に蓄えている? という感じがします。
ツルナ
ツルナ
ツルナ
ツルナ
ツルナ


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