雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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大鳴門橋の下の水平線に沈む夕日は見ることは可能か?
日本のエーゲ海と讃えられる瀬戸内海は、多島美を誇るが多くの島は山の山頂部が海上に出ているようで急峻です。島には水がなくヒトが住むにはきびしい。白砂青松もあるけれどもマツというのは本来は分布が狭い樹木であって、常緑広葉樹が製塩業や製瓦業の燃料用に徹底的に破壊されたがゆえに成立した植生です。生態系が豊かだという人もいるがとんでもない。本来の自然植生を破壊した後に成立する二次植生を、“豊かな自然” などと勘違いしてはいけない。瀬戸内海は江戸時代まではニホンアシカの一大生息地だったが、いまでは自然史博物館に残された標本でしかみることができません。ニホンカワウソは終戦直後では淡路島にもいた記録があるが5年前に環境省カテゴリーで絶滅種に指定されました。じつはアシカもカワウソも絶滅に至った最大要因はヒトの手による捕獲です。アシカは漁業の漁獲を横取りし、カワウソは田んぼの畦に穴をあける憎い敵だったのは紛れもない事実です。カワウソは毛皮の需要もあったみたい。ヒトがさんざん捕殺しておいて、絶滅してから生態系を守ろうなんて叫ぶのは阿呆じゃねえのか? 瀬戸内海は風光明媚な景勝地とされますが、たしかに国立公園に指定されているからそうなのかもしれませんが、いちおうそのエリアに居住していたら、その良さが理解しにくいです。よその芝生が綺麗に見えるわけです。たとえば、はるか水平線に沈む夕日というのは海岸でみられる美しい景色であります。しかしながら、瀬戸内海でそれが見られるのは一部の海域だけです。むかし日本に来た中国人が、「日本にも大きな川があるじゃねえか」 といった逸話が示す通り、瀬戸内海は大陸人には川に見える狭い海域であります。はるか彼方の水平線などというのは少ないわけです。晴れて視界が利いたら、たいていは対岸が見えてしまいます。かりに、対岸が見えなくても島、島、島という感じで、水平線を見るには島が邪魔であります。


川のごとく狭い瀬戸内海でも、水平線に沈む夕日が見られるところもある。

そんな狭い内海で、明石海峡に架かる 明石海峡大橋 の下の水平線に沈む夕日というのは見ることは比較的に可能でありますし、たくさんの写真が撮られています。ネット上にもそのような写真はたくさん転がっています。これは明石海峡を間にして海上直線100キロの間に、島など障害物がない海域が存在するためです。海上100キロ超の見通しがあるのは、周防灘と明石海峡をはさんだ大阪湾~播磨灘であります。 

いっぽう、鳴門海峡に架かる 大鳴門橋 の下の水平線に沈む夕日の写真は撮るのが非常にむずかしく、ネット上を探しましたがそのような写真は落ちていませんでした。大鳴門橋の下の水平線に沈む夕日の写真がなかなか無い理由はいろいろありましょうが、一つの理由は鳴門海峡の幅が狭いことと、鳴門海峡を通して向こう側に小豆島があって邪魔していることが考えられます。とにかく、小豆島が邪魔になって、70キロとか80キロの海上直線距離が確保できません。ぎりぎり目の位置を海面近く低くして水平線を見通しても小豆島の山は高く、水平線の上に突き出ています。 ところが、国土地理院地図の上で子細に調べたところ、大鳴門橋の下の水平線に沈む夕日を見ることは可能であることが判明しました。おそらく、5月の中頃の一瞬 (せいぜい数日間ほど) ではないか? いまは日の入り地点が北に移動しているから、こんど見られるのは7月の終わりぐらいか?



通常は、小豆島が邪魔になって、水平線というのが無いわけだ!

↓ 大鳴門橋の下に今まさに太陽が沈もうとしています。 2017年5月29日日没寸前。
大鳴門橋の下に沈む太陽 2017年5月29日

↓ まもなく水平線に太陽の縁がかかろうとしますが‥、だるま夕日がみられるか?
大鳴門橋の下に沈む太陽 2017年5月29日

↓ ダメです。やはり、陸地があります。小豆島です。小豆島は山が高いので水平線の向こう側に落ちてくれません。残念でした。これでは、彼方の水平線に太陽が沈んだとは言えません。
大鳴門橋の下に沈む太陽 2017年5月29日

↓ 図の赤線で示した50キロ先を見通しています。
播磨灘西部での海面上を見通せる距離

↓ つまり、大鳴門橋をはさんで、鳴門海峡の太平洋側から、夏至の前後に夕日の沈む播磨灘側を眺めても、小豆島があるために水平線というものは存在しません。
小豆島が邪魔して水平線がない


これならば、水平線に沈む夕日が見られるハズです!

手前味噌なリンクですが、視地平距離は、3847×山の高さ(m)の正の平方根 です。これは海上保安庁の計算式ですが、2個ある計算式の真ん中を採ったもので吾輩が使っている計算式です。

計算式から逆算すると、74.1キロ先になると、標高371mまでの山は水平線の向こう側に落ちてしまいます。(74100を3847で割って、出てきた数字を二乗する) これは申すまでもなく地球は丸いためです。赤線の延長上の岡山県本土の標高も調べましたが高い山はありません。みな、水平線の向こう側に落ちますわ。ただし、こちら側はできるだけ海面近くまで目を低くします。たぶん、おそらく、右に小豆島、その少し左に豊島の山頂付近が見えるハズです。水平線があって左に高松市の屋島とか五剣山が見えるハズです。間の島はみんな水平線の下に落ちますね。で、理論的には 大鳴門橋の橋桁の下、五剣山と豊島の間の水平線に沈む夕日が見られるハズです。時期はいつでしょうかね? 5月初め~中旬? 7月下旬~8月初めぐらいでしょうか? ま、お天気も関係するけど‥。写真家の方は写真を狙うのはいかが? 


遠くの高い山も水平線の下に落ちる

播磨灘西部での海面上を見通せる距離

大鳴門橋の橋桁の下、五剣山と豊島の間の水平線に沈む夕日が見られるハズのところは、ここです。
まだ確認していませんけど、理論的に見られるハズ。時期はいつか、目下研究中。
(でも、まあ、ハズと実際は異なる場合もあるけど‥)




おたけさんのコメント

水平線に沈む夕日ですか。
3月の頃に慶野松原から小豆島と屋島の間に夕日が落ちます、その向こうは岡山県鷲羽山方向なのかな?
うまく行けば水平線に夕日が沈むように思うのですが、秋はいつ頃がこの位置に来るのでしょうね。


おたけさんの作品

山のキノコの返信

おたけさん、こんばんは!
いやはや、綺麗な夕日です。おたけさんはプロ級写真家ですね!
まさに、瀬戸内海の水平線に太陽が沈んでいますね!
夕日を眺めている方向を国土地理院地図でしらべてみました。
慶野松原から水平線に沈む太陽の方向
鷲羽山 (標高120mぐらい) は慶野松原から86キロもあるので、標高400mまでは水平線の向こう側で見えないようです。もちろん瀬戸大橋なんて絶対に見えません。(諭鶴羽山608mからじゃ、よく見えますけど) 慶野松原での目線の高さを標高5mで計算したら、男木島の山頂付近は見える計算になります。で、おたけさんの夕日の写真では、五剣山のある半島の山の右肩に夕日が沈み、その右に男木島の山頂部があり、更にすこし右に小豆島の山があると思われます。小豆島を動物の形と見なすと、後ろ足のように突き出た岬の山が見えます。豊島は小豆島の陰、屋島も五剣山の陰に隠れるハズです。玉野市の山々や、島嶼群はみんな水平線の向こう側に落ちているハズです。

>秋はいつ頃がこの位置に来るのでしょうね。
これは、計算で割り出すのは天文学者でもなかなかじゃないでしょうか? 慶野松原での正確な位置や標高も不明ですし、日没の正確な方向 (観測値) もわかりませんし。この地点の緯度での冬至や夏至に日没地点の方向(角度)も不明です。しかし普通に考えて、冬至と夏至の間で、日没地点が南北に往復しているから、夏至から折り返して対称点あたりじゃないでしょうか? 写真は3月末か4月初めくらい? かりに、夏至まえ70日だと仮定すると、夏至後70日ぐらいでなかろうか? あるいは、計算よりも実測ということで、毎日慶野松原へ行って夕日の落ちる地点を観測するのがいいかも? いっぺん年間の日没地点の変化の克明な観測をすれば、毎年それはほぼ同じだと思います。地球の自転公転はわずかにふらついているみたいなんで、毎年の変化はわずかに異なるかも?



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水平線に沈む夕日ですか。
3月の頃に慶野松原から小豆島と屋島の間に夕日が落ちます、その向こうは岡山県鷲羽山方向なのかな?
うまく行けば水平線に夕日が沈むように思うのですが、秋はいつ頃がこの位置に来るのでしょうね。
2017/06/02(金) 23:19:00 | URL | おたけ #mQop/nM. [ 編集 ]
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