雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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剣山で、西日本では考えられないような遅い霜! (その3)
2017年5月19日朝の剣山山頂の様子
セミプロの写真家から、写真を撮る秘訣は 「沢山撮ることだね、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるわけだよ」 と教えてもらいました。なるほど。沢山撮れば、沢山な中から少しでもマシなものを選べるわけです。ということで、たくさん写真をとったので陳列します。
剣山の山頂ササ原
剣山の山頂ササ原
頂上ヒュッテの青い屋根

↓ 今日は剣山を降りたら、旧 木屋平村の中央を流れる穴吹川にそって下り、旧 穴吹町との境の手前から旧 美郷村へと山越えで抜ける林道を峠まで登って、ボロボロ滝を経由して高越山へとまいります。もちろん、申すまでもなく国の天然記念物の船窪オンツツジ群落を見るためです。船窪オンツツジ群落は西日本一の見事なオンツツジツツジ群落で、一見の価値がありますわ。ていうか、オンツツジの分布域は西日本のどちらかと言うと太平洋側の深山です。東日本にはありません。
宝蔵石と、はるかに高越山
北東ないしは北北東の方向

↓ 四国で一番美しいといわれている次郎笈 (じろうぎゅー、標高1930m) です。たしかにササ原の美しい山容で、剣山から次郎ギューにかけてのササ原の縦走路は見事で印象的です。高い山が多い東日本からの目の肥えた登山者も 「こんなに見事な笹山は見たことがないね」 と言っています。
美しい山容の次郎ギュー
四国で一番美しい山と言われる

空飛ぶ円盤の着陸跡がたくさん!
剣山は歴史と伝説にいろどられたミステリアスな山です。ソロモン王の聖櫃 (せいひつ、アーク) がはるばる運ばれて剣山の宝蔵石の下に隠されたというハナシは有名で、10年ほどまえでしたか? イスラエル大使も調べにきましたよね! ただし、このハナシは何の確証もなく、戦前にある特定の人物が牽強付会で言い出した話です。古代から伝わる話じゃ全くないわけで、ただの創作です。なんの根拠もありません。~だろう? ~かもしれない? という不確かで怪しげな推論を積み木のように重ねただけで、確固たる説にすらなっていません。信じないように。こんな根拠なき与太話を信じるのは、いまだに進化論を否定したり、天動説を信じるのと同レベルです。この手のハンシは与太話であることを承知の上でお遊びとして楽しむものであって、真顔で信じて山中を探し回るというのはハッキリ申して阿呆です。これを信じる者は詐欺師に簡単にだまされるタイプですわ。じつは、このハンシが蒸し返して何べんでも話題になるのは、剣山でメシを喰っている山岳観光業者らが仕掛けているわけです。乗せられないように。 それはさておき、剣山は神秘の山なので空飛ぶ円盤に好まれるのか? ミヤマクマザサのたおやかなササ原に円盤の着陸跡があちこちにありますね!
空飛ぶ円盤の着陸跡がたくさん
空飛ぶ円盤の着陸跡

この層状チャートもけっこう褶曲しています!
この5月27日に、天下の奇岩 沼島の鞘状褶曲を見学にまいりますが、剣山で見られる層状チャートもかなり波打って褶曲していますね! ここらあたりは三波川帯 (さんばがわたい) ではなく、その南側の秩父帯 (ちちぶたい) なので、変成作用を受けていなくて沼島みたいな結晶片岩じゃなく、砂岩あり泥岩あり石灰岩ありチャートありと色々ですが、大昔に地の底で海洋プレートの滑り込みに起因する強い圧力を受けて変形した点では変わりないのでしょうか? 露頭や大岩を見たら、ぐにゃぐにゃと曲がった地層が多いです。
曲がっている層状チャート

ツルギミツバツツジ、枝が太いのが特徴の一つ
これは刀掛け松のところ、標高1810m地点にあるものです。まだ咲いていません。やはり今年は生物季節 (フェノロジー) 全般が平年と比べると1週間 ~ 1旬程度遅れているのでしょうか? 3枚目の写真は見ノ越の神社の境内 (標高1430m) に植栽されたものです。開花が早いのは標高が380m低いためですが、遺伝的に合同なソメイヨシノとは違うから個体による差もあるのかもしれません。ツルギミツバツツジはいちよう徳島県版レッドデータでは準絶滅危惧種です。枝を折らないように。
ツルギミツバツツジ
ツルギミツバツツジ
ツルギミツバツツジ(植栽)

チョウセンナニワズ、好石灰植物?
剣山の行場 (キレンゲショウマ自生地一帯) にあります。ジンチョウゲ科の花で、淡路島に自生するものではコショウノキの親戚の植物です。つまり、チョウセンナニワズは野生のジンチョウゲの一種と解してもいいのかも? チョウセンナニワズは環境省カテゴリーで絶滅危惧Ⅱ類 (VU) に指定されています。全国的にも希少植物中の希少植物なので、絶対に盗らないように。7月ごろに赤い綺麗な実がなります。
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ハクサンシャクナゲ、花期は6月下旬~7月中旬ぐらい
これは行場 (キレンゲショウマ自生地付近) のところにあるものです。この木には蕾が見あたりません。剣山のハクサンシャクナゲは花色がきわめて濃く、白っぽいものが多い中部山岳のものよりもはるかに綺麗です。西日本にはハクサンシャクナゲは剣山と石鎚山の山頂にわずかに見られるだけで、中部山岳から数百キロ離れて “隔離分布” となっています。県版レッドデータでは徳島県・愛媛県ともに絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。四国のハクサンシャクナゲ個体群は生育基盤が脆弱で個体数が少なく絶滅の危惧がかなり高いです。絶対に盗らないように。
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ミツバテンナンショウ
剣山には非常におおいテンナンショウ属植物であります。葉が3小葉からなるので名にミツバを冠しているのでありましょう。沢山あってちょうど開花期にあたりました。個体によって花の色にかなり幅があるようです。色のうすいものや濃いものなど変化に富んでいます。人の顔は10人みな異なりますが花でも同じことです。
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ミツバテンナンショウ
ミツバテンナンショウ

コミヤマカタバミ
畑の強雑草の ムラサキカタバミ は観賞用に導入されたものが広く野生化したもので環境省が目の仇にしていますが、そのカタバミ属植物の在来種のひとつが本種であります。 余談を申せば、それにしても、環境省と日本生態学会は次から次へと目の仇にするものです。ちょうど、警察には暴力団や犯罪人が必要なのと同じでしょうかね? つまり、暴力団や犯罪を犯す者がいなくなると警察は不要になるわけです。 余談はさておき、本種は清楚な白い花ですが、標高の低いところにあるミヤマカタバミは白い花が大きく、標高の高いところにある本種は花が小さいです。これは淡路島にはない山野草ですので他所の山に来たという実感がわきます。
コミヤマカタバミ
コミヤマカタバミ

第一級の山菜、天然のワサビ! 採ってはいけません!
これぞ日本原産の天然ハーブであり第一級の香辛料であります。天然ものは根が小さく根ワサビとしては利用しにくいです。よって、葉や花茎を採取して塩を振って一夜漬けにしたり、あるいは粕漬けにすると、第一級の副菜、お新香的な副菜になって食が進みます。品質の良いコメで炊いた美味いご飯があれば、これ以外におかずはいりません。ただし、ここは動植物の保護区でありますし、またシカの食害がいちじるしく剣山のワサビは激減しています。採ってはいけません。ていうか、ほかの山でもシカの食害が顕著です。渓谷の源頭の湧水周辺にワサビの大群落なんて光景は久しく見ていませんわね! 今や山菜も栽培する時代です。今度来たときに、種子を少し頂戴して、自分も入会権を持つ谷の奥の奥でこっそりと栽培するとか? ワサビの分布は広く、あるところにいけば照葉樹林帯にも自生しますね。淡路島の谷でも栽培は出来るハズです。ただし、シカ除けのネットを張らなくっちゃ!
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