雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
201706<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201708
お注連縄飾りのダイダイを沢山いただいた
迎春準備のダイダイを、棚からぼたもち式にいただいた
●注連縄 (しめなわ) の飾り付けは地方により色々なバリエーションがあるようですけれども、わが淡路島南部の南あわじ市 (旧三原郡) では、よりをかけてこしらえた注連縄にウラジロをくっつけて、さらに柑橘のダイダイをぶら下げ榊の小枝もくくりつけるというのが一般的ですが、狭い地域内でも人により家によりいろんな流儀があるようです。今年もあますところあとわずか、ぼちぼちと迎春準備を始めようかと年と共に重くなる腰を上げたところに、O君 (おおくん) から電話がかかってきました。

「ダイダイ採ったんやけどいらんけ? たしか48個要るとか言ってなかったけ?」
「そりゃあ、おおきに。貰うわ。ほやけど、48個も要らんわなあ、12個か13個やなあ。」
「昼からそっちへ行くよって、持っていこか?」
「そりゃあ、ありがと。ほやけど、まあ、貰いに行くわ。弁当買(こ)うて行くさかい、一緒に喰えへんけ?」

ということで、ほとんど自然林寸前の、幽邃な暖帯照葉樹林の中にあって、おそらく兵庫県一の自然豊かな居住地 (自然度8) だと思われるO君の家にやってまいりました。喧騒と雑踏と無機質なコンクリ・アスファルトの都会住民からみたら夢のような素敵なところです。日々の暮らしがアウトドアそのものであり、毎日が野外でキャンプをしているようなものです。で、周囲には都会からの移住者 (週末移住者も) が何人もいたのですけれども、高齢化でみんな都会に舞い戻ったようです。毎日がアウトドアの田舎生活を満喫するには、ただ一つ、元気で動き回れるという前提が要るのがネックになりそうです。


淡路島南部地域は、兵庫県屈指の自然度の高さ!
「自然度」 という言葉は、要するに、その自然に人工が加わっているかいないかの観点から自然の豊かさに等級をつけているわけですが、いろいろとこの言葉には問題もありますが、その議論はすこし横においておきます。

↓ 財団法人 ひょうご環境創造協会発行 『改定・兵庫の貴重な自然 ― 兵庫県版レッドデータブック2003 ―』 の5ページから借用。淡路島は兵庫県本土側と趣が若干ことなり、自然林に近い二次林 (自然度8) のところがあちこちに点在しています。淡路島は兵庫県内では一番気温が高いエリアで、森林が伐採されてもその跡に萌芽林がすぐさま成立します。気温が低いエリアよりも森林の回復が早いわけで、じきに鬱蒼としげり、二次林といえどもそのなかに大径木や巨木 (幹周3m超) が多数まじります。これが “自然林に近い二次林” という評価であります。

淡路島南部地域の自然度は高い

●階級区分を見たら分かると思いますが、開発とか伐採とかヒトの手が全く加わっていないランク9~10が最高の自然度です。そんなところは淡路島では諭鶴羽山の諭鶴羽神社の社叢とか、先山の先光寺の社叢など寺社林しか残っていません。つまり、宗教的な森厳さをかもしだすために千古禁伐とされたところだけです。兵庫県本土側でも平地で自然度9の自然林は寺社林のみで、兵庫県最高峰の氷ノ山の山頂付近に僅かに残るだけです。結局、自然度8が事実上の最高の自然豊かとなるところなのであります。その自然度8という高いランクのところが淡路島には大きく広がっています。とくに、淡路島南部の柏原―諭鶴羽山系は自然林に近い深い森林でして、点々と幻のきのこマイタケが発生しています。(淡路島南部で発生するマイタケ) 兵庫県本土側では氷ノ山の一画の音水渓谷でマイタケ採集記録があるぐらいです。徳島側に渡っても剣山の周辺剣山のマイタケ) ぐらいにしかなかなか見られません。そういう深山・奥山にいかなければめったに見られない幻の天然マイタケが人家近くにも点々と発生することをみても、淡路島南部地域がいかに自然林に近い深い森であることを物語っています。


O君 (おおくん) にいただいたダイダイ
↓ O君が庭先で育てているダイダイの木です。もちろん無農薬! 田舎では自分が食べる野菜や果物には基本的には農薬を絶対にかけません。木が病気や害虫で枯らされそうなやむを得ないときは別ですが、やむを得ないときでも減農薬であります。その反面、市場に出荷する品にはたくさん農薬をかけます。農薬の使用ガイドラインを超えて農薬をかけることも多いです。これは何も田舎人が悪徳なわけではなく、都会の消費者がそう望んでいるからであります。都会の消費者は野菜や果物が虫食いでみすぼらしいものは買ってくれませんし、レタスやキャベツの葉の間から虫でも出てきたら大変なことになります。苦情の電話が農協や生産組合にかかってきますよね! 虫喰い野菜は無農薬あるいは減農薬の証拠だという認識を、都会の消費者ももったほうがよろしい。
鈴なりのダイダイ

↓ 柑橘類はそもそも本来の自生分布域は亜熱帯でありますから、淡路島ほどの高緯度 (北緯34度台) でトロピカル果樹の柑橘類が栽培可能というのは驚くべきことであります。大陸西岸ならばともかく、大陸東岸では冬が非常に冷えます。それでも柑橘が栽培できるのはとても不思議なんですが、たぶん南岸を東進する暖流 (黒潮) のお陰といえましょう。 (ただしユズは例外で、-10度に耐える温帯柑橘、東北地方北部まで栽培可能)
もちろん無農薬

↓ ダイダイは分類的にはオレンジの一種です。オレンジ類の基本情報 酸っぱいのでサワーオレンジの一種といえましょう。マンダリン (温州ミカン等) やブンタン (グレープフルーツや夏ミカン等) とは形質がかなりことなります。詳しくは → 分類と品種

ダイダイはオレンジと親戚で、早く言えば酸っぱいオレンジ

↓ 通常はブンタン類みたいに房成りにはならず、通常は枝先に1個づつ成りますが、これは枝先に3個成っています。ときには房成りとなることもあります。
グレープフルーツみたいに房成りではないが、これは三連成り

↓ 25個もいただきました。O君ありがとう! ダイダイの小売価格は1個100円程度ですが、これは無農薬なので1個200円の値打ちがあります。よって評価額は5000円です。
たくさんいただいた




スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.