雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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瀬戸内地方にも、山から冬の便りが届く (その3)
11月10日、剣山に冬の風物詩 “霧氷” を観察に行った。(その3)

↓ 剣山の山頂直下、北東斜面。剣山頂上ヒュッテのすぐ下あたりです。落葉広葉樹のダケカンバ (アカカンバ) に、常緑針葉樹のコメツガが混じります。
2016年11月10日、剣山の霧氷

↓ 剣山の山頂直下、北西斜面。樹に霧氷の花が咲いていますが、ここはダケカンバ (正確には変種のアカカンバ)のほとんど純林です。 林床はミヤマクマザサの笹原。 なお、山頂の南斜面には霧氷はありませんでした。
2016年11月10日、剣山の霧氷

↓ 剣山の山頂の “平家の馬場” は吹きさらしの風衝地なので、矮小化した背丈の低いミヤマクマザサが優占しています。かつての剣山測候所の観測データによると、春夏秋冬にわたって何時の月でも最大瞬間風速は50mを越えます。この強い風で山頂部では樹木が育ちにくいです。にもめげず、5月~6月に紅色の美しい花を咲かせるニシキウツギがかろうじて育っています。初夏には紅色の花、冬には霧氷の白い花です。季節おりおりに登山者の目を楽しませてくれます。 なお、風が強烈なところなので、吾輩のような冬山の心得のない一般の者は、晩秋以降は西高東低の荒れる日は絶対に立ち入らない方が良い山です。行くならば、冬の季節風が収まって小春日和を狙うことです。
2016年11月10日、剣山の霧氷

↓ 遠目には雪が積もっているように見えますが、雪では全くありません。半透明な氷で、触るとやや硬いです。積もりたての雪のように柔らかくはありません。日中に気温が上がると樹上からパラパラと落ちてきます。 なお、霧氷には樹霜・樹氷・粗氷の3種類があるとされ、それが形成されるときの気温・風速・雲粒の大きさ等で微妙にことなります。3種を総称して言うのが霧氷でありますが、本日に剣山で見られた霧氷は粗氷に当たると思われます。が、われわれ一般人は気象庁の職員ではないし、厳密な気象観察記録を書こうとするわけじゃないから、細かなことにこだわってもしかたがないから、別に霧氷でも樹氷でもどちらでもいいのではないか?
2016年11月10日、剣山の霧氷

霧氷には3種あります。
ややこしいようですが、見分けるのは簡単です。まず霧 (雲) がなければ ① の樹霜です。 雲があって、真っ白で雪のようならば ② の樹氷、半透明ないし透明で氷っぽかったら ③ の粗氷です。雲や霧が消えた後という場合もあるし、どちらでもないという微妙なこともあるし、判断できなかったならば一緒くたに総称する霧氷だと言えばいいわけです! なお、過冷却の小雨が地物にあたって凍りつく雨氷という現象もありますが、雨氷は完全に透明な氷なので容易に見分けられます。
気象庁 『気象観測の手引き』 63頁より抜粋作表。

霧氷には3種ある


↓ 霧氷は風上に向かって成長します。風が強い所ほどよく発達しますね。ま、これは当たり前のハナシで、風が強ければつよいほど枝に当たる雲粒が増えるからですわね。小雨であっても高速で車を走らせると、フロントガラスに当たる雨は並雨か大雨みたいな感じになるのと同じ理由です。 気象庁の予測では、この冬は西日本では平年よりも気温が低いと予想しています。なので、連日雲がかかれば霧氷がどんどんと付着してやがて樹木を覆いつくし、今冬の剣山では蔵王山のスノーモンスター (樹氷の怪物?) ほどではないにしても、そこそこのミニモンスターが見られるのではないか? とはいえ、南国四国といえ2000mに手が届きそうな山です。厳冬期は完全に12本爪のアイゼンとピッケル携行の世界です。気温も氷点下15~20度まで下がります。安易に入山しないように‥。
2016年11月10日、剣山の霧氷
2016年11月10日、剣山の霧氷




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