雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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剣山にマイタケはあった。 (その2)
ヌメリスギタケ、これは登る途中にあった。
↓ 時刻は8時10分です。ヌメリスギタケ であります。なかなか美味い食用菌で、徳島県のブナ帯でよく見かけます。登るみちすがら、刀掛け松の少し上の標高1850mあたりのブナに出ていました。湿っているときには傘も柄もヌメリがありますが、ナメコほどの著しいヌメリではありません。良く似たキノコにヌメリスギタケモドキがありますが、それはより大型で柄も太いです。ヌメリスギタケは比較的に小型なキノコ。近縁種のツチスギタケは最近の文献では毒茸とされていますし、以前は見ノ越の駐車場の山手側によく出ていました。で、間違えないように。
ヌメリスギタケ

以下は、下山の行程の話。
↓ 9時12分、下山を始めてしばらくして下のほうからエンジンの音が聞こえてきました。登山道の端に寄って待っていると、頂上ヒュッテの三代目さんが階段状の登山道を巧みに運転して運搬機で荷揚げです。

「お早うございます。ご来光見えましたか?」
「ダメでしたわ。ガスって、何も見えませんわ。荷揚げ、たいへんですね。写真撮ってもいいですか?」
「いいですよ、どうぞ。」

以前は素通りばかりしていましたが、最近は剣山に登ったら必ずヒュッテに立ち寄り飯を喰っているので、しっかりと顔を覚えてくださったようです。運搬機は車輪ではなくゴムのクローラーのようですので、これなら戦車みたいに道なきところでも行けますね!

運搬機で頂上ヒュッテまで荷揚げ

↓ 9時37分、登山リフト山上駅の西島駅から標高差で50mほど降りたところです。西島神社のすこし上あたり。登るときは右のほうから上がってきました。降りは左の遊歩道へとまいります。下山の道すがらキノコの観察をします。なお、その1で申した通り、剣山の北西エリアは四国森林管理局の管轄する特別な保護区で、植物 (キノコも) の採集は法律で禁止されています。で、観察するだけです。採ることはできません。自然をこよなく愛するナチュラリストの合言葉は、取ってもいいのは写真だけ、残していいのは思いでだけであります。ごみは必ず持ち帰る、足跡はあまり残さないように‥。
西島駅から少し降りたところ
左へまいります


スギヒラタケ
↓ 登る道すがらも、降りでも、そこらあたり一面に見られます。スギヒラタケ であります。以前は食用キノコとされ、吾輩も四国の山に来たら土産に採って帰りました。濃厚な良いダシが出るので味噌汁に入れると美味で白く清楚なきのこです。しかしながら、突然に北陸地方を中心に相次いで中毒事件が発生し、今では毒茸とされています。厚生労働省も食べないようにと注意喚起しています。スギの切り株や倒木に出るのですが、今回ヒノキに出ているのを見ました。淡路島にもスギの植林はたくさんあるのに、吾輩は淡路島でスギヒラタケを見たことがありません。なので、スギヒラタケはブナ帯のキノコでしょうか?? 厚生労働省の 自然毒のリスクプロファイル:キノコ:スギヒラタケ を参照。
スギヒラタケ
スギヒラタケ
スギヒラタケの傘裏面はひだがある


ナラタケ
↓ 10時10分、ナラタケ を見つけた。これは東北地方など北のほうでは、身近なところに大量に発生する優秀な食菌として重要視されているキノコですよね! 栽培技術が開発され栽培可能となっているようですが、栽培する人がいなくて、いまだ市販されないキノコです。しかし、身近な、それこそ市街地でも発生するキノコなので栽培するまでもないのかもわかりません。 ナラタケは東北地方では重要視されるのに、西日本ではあまり食べられないキノコです。ていうか、ナラタケなんて知らない人が大部分でしょう。理由はハッキリしています。西日本では発生が非常に少ないキノコだからです。でも、西日本にも、わが淡路島でもナラタケは出ないわけではありません。出ます。吾輩の実家のウバメガシ林に出たナラタケ
ナラタケ
ナラタケ


↓ 本日みつけたマイタケ発生の2本目のミズナラです。さして大きくはないミズナラです。幹周はせいぜい2mぐらいであろうかと思います。
さして大きくないミズナラ

剣山のマイタケ、2か所目!
↓ 11時26分、マイタケの大きな塊が4個でているのを見つけた。採取適期を少し過ぎて若干傷みはじめています。残念ながらここのものは採ってはいけませんが、もし採るとするならば採取適期に上手く採るのは大変に難しいものです。野生キノコは採ろうとしたら、若すぎたり、或いは老菌化していたりと、ちょうどいい採り頃に当たるのはむずかしいものです。
マイタケ
マイタケ

剣山のマイタケ、3か所目!
↓ 11時50分、これは本日見つけたマイタケ発生3本目のミズナラです。大きなものが目白押しに何個も出ていて壮観です。一説によればマイタケの語源は、それを見つけた人が嬉しさのあまり舞い踊ることからいうとか。写真のような見事な物を見つけたら本当に舞い踊るかも?
マイタケ


サンゴハリタケ
↓ 12時14分、サンゴハリタケ を見つけました。ウラジロモミの幹の 「うろ」 に発生していました。なんと別々の木に2つもあるではないか! サンゴハリタケは柄の基部から分岐を樹形状に繰り返し、枝から1~2センチ程度の針状の突起が無数に垂れ下がります。名前の通りサンゴのような特異な形状をしています。写真のものは全体の長さが40センチの大きなものでした。白くて清楚で大変に美しいキノコです。ブナハリタケに似た香りがありますが、ブナハリタケよりも香りは弱いかな、という感じであります。食べられます。
サンゴハリタケ
サンゴハリタケ


エゾハリタケ
↓ 12時52分、ブナの巨樹の上のほうに エゾハリタケ を見つけましたが、巨大なものです。高い所にあるのでよく観察ができません。双眼鏡をとりだして見るとここ半月ぐらい梅雨みたいな天気だったので、強靭なキノコといえ湿気で傷んでいるようにも見えます。が、ハッキリとはわかりません。リンクの天然キノコ販売業者では、エゾハリタケ500グラムがなんと4104円です。なんと高価というか、ビックリの法外な値段です。こんなの、四国東アルプスのブナ帯ではありふれたキノコです。珍しいものでも何でもありません。ただし、この保護区では採ってはいけませんが、木屋平側は保護区じゃありません。
エゾハリタケ
エゾハリタケ


ブナハリタケ
↓ 13時43分、ブナの倒木に ブナハリタケ がびっしりと出ていました。ブナハリタケは新鮮なものは強烈な甘い香りがするキノコですが、人によってはマッタケの香りに似ているという人もいるようです。吾輩はマッタケとは全然異なる香りだと思います。このキノコはいろいろな食べ方があるようですけど、意外にいいのは佃煮です! 砂糖醤油でことことと煮しめると強烈な香りが穏やかになって、ほどよい風味となりますわ。東北地方じゃキノコ狩りといえば本命はマイタケなのですが、マイタケはそう簡単に採れるものではなく、かわりにブナハリタケをどっさりと採って帰って、マイタケのことはおくびにも言わず、ブナハリタケが本命であったかのように誤魔化すそうですわ。
<strong><u>ブナハリタケ</u></strong>
ブナハリタケ



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