雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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剣山はキレンゲショウマだけではない。おすすめ自然観察コース! (その2) コフキサルノコシカケが粉を噴く。


●2016年8月10日、徳島県の剣山 (標高1955m) にやってきました。登山口の見ノ越からすこし登ったところで、ブナの倒木か? ミズナラの倒木か? 倒木の腐朽が進んでいるので樹種は全く不明ですが、大きな倒木に巨大なコフキサルノコシカケが出ています。笠の長径は50cmありそうです。コフキサルノコシカケは最近の分類では2種あるようで、これはもう1つのオオミノコフキタケかもわかりません。これを採取して笠を割って断面を観察したり、胞子の大きさを調べたりしないとハッキリわかりませんが、どちらであってもかまいません。

丹沢大山総合調査学術報告書 丹沢大山動植物目録 (2007)の437頁にコフキサルノコシカケとオオミノコフキタケの両種が載っていて参考にしますと、肉眼観察だけでは識別は無理とのことです。胞子の大きさに差があって、両種を識別するには検鏡必須だが胞子の大きさにも幅があり同定の決め手にならない、胞子・断面など総合判断が要るとのことです。しかしまあ、そんなことに悩んでいたら肩が凝るので、素人的にはべつにどっちでもいいわけです。じつは素人的にはキノコは僅か2種類しかありません。それが喰えるのか? 喰えないのか? (なお、薬効があるというのは喰える範疇に入ります)

このコフキサルノコシカケという標準和名は、おそらく “粉噴き猿の腰掛” の意味であろうかと思われますが、その粉噴き状態の生態ビデオを撮ってみました。ちょうど午後になって太陽が西へ傾き、やや逆光ぎみです。それで、かえって粉を噴く状態が煙がでているような感じになってよく分かります。

●このコフキサルノコシカケの笠の縁からゆらゆらと立ち上る煙のようなものは、もちろん胞子を散布しているのですが、この胞子が積もったところは、草の上も、みずからのきのこ (子実体) の笠の上も、ココアの粉が降り積もったように見えます。不思議なのは胞子を放出するキノコの裏面 (管孔面) は白くて、けっして汚れないことです。自物からはすみやかに離脱して、他物にはシッカリとくっつくからくりがありそうです。ま、クモの糸と同じで、クモ (蜘蛛) 自身にはクモの糸はくっつかないです。自分が汚れないのは合理的ですが、しかしながら、子孫の弥栄・繁殖のためには胞子をできるだけ遠くに広範囲に散布しなければいけないのに、自分自身の周辺にしか胞子を散布していないように見えます。これをどう解釈したらいいのか? 不合理です。ミクロな胞子も意外に遠くに飛ばないのか? ま、そもそもこの個体は倒木の上にあります。つまり地面すれすれ位置です。これでは胞子散布に決定的に不利です。もし10mの立ち枯れの上にあれば、胞子は気流にうまく乗って遠隔地まで運ばれるのでしょうけど‥。ようするにキノコが発生した場所が具合が悪かった、つまり運が悪かったのでは? ところで、平地じゃ5月から6月ごろに粉を噴く本種も、ここは標高1500mあって気温が低いためか? 平地よりも遅く今8月に粉を噴いています。

粉が煙のように立ち上るのは、たぶん無風でもダメ、強風でもダメでしょう。光の具合も、鬱蒼と茂るブナやイタヤカエデの林床なので木漏れ日がうまく当たらないとダメ、順光であっても見えにくかったハズです。偶然に好条件が何重にも重なった僥倖だったといえましょう。



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ランクルさんのコメント
山のキノコさんこんばんは、暑いですねえ。

暑さも山歩きしていると、そんなに気にならないのでしょうねえ。 避暑のために山に行くのか、山があるから登るのかわかりませんが、今年は「山の日」なんてものが制定されたりで、山好きな方には結構なことですね。

私のニホンミツバチ飼育の先生が、趣味と実益で猪を捕ったりしていますが、コフキサルノコシカケを採ってきたので売れないかと相談されて預かっています。 ネットで調べたら、サルノコシカケというのは結構するのですね。 なになにに効くとかいうのは薬事法に触れるからご法度ですが、それなりの加工して効果があるらしいですね。 私が預かっているのはは550gある大きなものです。その人はまだ数個持っているらしいですが、料理に使えるものではないし、貴重なものとしては知る人ぞ知るものらしい。

今年の夏は格別らしいですから、西部開拓史のゴールドラッシュみたいに山歩きの人が大勢生まれたら、原始的な人間本来の生き方に戻るかも知れませんね。 サービスの世の中とかソフトウェアの社会とか、実体のないものが価値である世の中の中心であるよりは良いですね。



山のキノコの返信
>避暑のために山に行くのか、山があるから登るのか‥
有名な登山家・冒険家の 植村直己 は、1970年に世界初の五大陸最高峰登頂者となりましたが、挑戦する山がないよなったら、今度は南極大陸横断を目指して、その横断距離とおなじ日本列島徒歩縦断を51日かけてやっています。山登りの人らは、もし山というのが存在しないならば、たぶん歩き回るのでしょう。そもそも歩くのが好きなんでしょうね!

>コフキサルノコシカケを採ってきたので売れないかと‥
以前には、剣山の見ノ越の民宿の店頭でコフキサルノコシカケを売っていました。3000円とか5000円などと結構な値段でした。カワラタケならば クレスチン という名称の抗がん剤が作られていますが、直接の抗がん作用ではなく、体の免疫力を高めることによって癌にきくという話です。カワラタケ同様にコフキサルノコシカケも免疫力を高めるというふうなことが言われていて、胃がんが直ったという話は結構あります。でも、日本薬局方にコフキサルノコシカケは載っていないので、○○に効くと言ったら薬事法に抵触しますね。

そこで、これは薬じゃないけど、健康にとてもいいお茶なんだと言って売ればいいのでは? 薬ではなく食品・飲料なんだということで売れば合法でしょうかね? 私は出刃包丁で鰹節みたいに削って煎じて飲んでいますわ! 転ばぬ先の癌の予防薬ですわ! 他人に売るのでなければ、自分がこれは薬だと信じるのは大丈夫でしょうかね?


↓ たくわえてあるコフキサルノコシカケ
たくわえてある採集品

↓ 鰹節みたいに削って、煎じて、薬だと信じて服用します。信ずる者は救われん、これは有難いクスリだと信ずればメリケン粉でも効くことがあります。(プラセボ効果
鰹節みたいに削ります





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コメント
山のキノコさんこんばんは、暑いですねえ。

暑さも山歩きしていると、そんなに気にならないのでしょうねえ。
避暑のために山に行くのか、山があるから登るのかわかりませんが、今年は「山の日」なんてものが制定されたりで、山好きな方には結構なことですね。

私のニホンミツバチ飼育の先生が、趣味と実益で猪を捕ったりしていますが、コフキサルノコシカケを採ってきたので売れないかと相談されて預かっています。
ネットで調べたら、サルノコシカケというのは結構するのですね。
なになにに効くとかいうのは薬事法に触れるからご法度ですが、それなりの加工して効果があるらしいですね。
私が預かっているのはは550gある大きなものです。
その人はまだ数個持っているらしいですが、料理に使えるものではないし、貴重なものとしては知る人ぞ知るものらしい。

今年の夏は格別らしいですから、西部開拓史のゴールドラッシュみたいに山歩きの人が大勢生まれたら、原始的な人間本来の生き方に戻るかも知れませんね。
サービスの世の中とかソフトウェアの社会とか、実体のないものが価値である世の中の中心であるよりは良いですね。


2016/08/14(日) 23:35:55 | URL | ランクル #- [ 編集 ]
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