雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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阿波剣山のキレンゲショウマが見頃! (その3)
2016.7.30 阿波剣山写真ギャラリー

梅雨明け2週間後の天気安定時期なるも、雲多し。
雲多くして山頂はガスっていますが、ときおり雲が切れて下界が覗けたり、周囲の山々がみえます。青い屋根は剣山の山頂にただ一つある山小屋の剣山頂上ヒュッテです。今日は頂上ヒュッテの2代目のおやじさんは鍬を持って登山道の整備に腐心されていました。いつも通らせていただきまして有難うございます。雲が下に見えていますが、この雲が下にあわせてコメツガなど亜高山帯針葉樹が中級山岳の雰囲気をかもしだしています。
剣山頂上ヒュッテ
↓ 頂上の木道東テラスから、東方の尾根、一ノ森 (標高1880m) を眺めました。雲が多いスね。本日は太平洋高気圧の辺縁をめぐる暖湿気が四国東アルプスの斜面を這いあがっているようです。南東方向からUCL (上層寒冷低気圧) が北上していますので、夕立が来るかも? 夏場の気象の面白い点は、上空の寒気がしばしば南から来ることです。
二の森方向
↓ 山頂から西方向、高知県の最高峰の三嶺を見ましたが雲が多いです。空気が清澄ならば三嶺の右肩はるかに石鎚山が見えるのですけれども、全然ダメです。
三嶺方向
一瞬、ジローギューが姿を見せました。剣山~三嶺への縦走路の南側で雲が湧き、北側で雲が消えています。確たることは言えませんが、斜面にそって南から上昇気流だったものが、尾根を越えて北側には下降気流となるためでしょうかね??
縦走路に雲が湧く

たおやかで印象的な山容のジローギュー
東テラスからジローギューと剣山山頂を眺めました。剣山の笹原を横切る太い腺はホラ貝の滝に降りて行く登山道です。それと目を凝らしてみると、笹原に細い線があるのがわかります。シカ (鹿) の通る獣道です。シカだって全くの藪こぎはイヤなようでして、道になったところを行きます。
ジローギューと剣山山頂
剣山山頂からジローギューを眺めました。ちょっとの間、雲が切れました。ジローギューは木がなくミヤマクマザサの笹原です。なんとなく奈良の全山芝生の 若草山 を連想します。
ジローギュー
登山者がゾロゾロとジローギューへ向かいます。遠くから見るとアリの行列です。見ノ越から剣山山頂まで来た登山者は、余力がある人は次へ向かいますが、西のジローギューへは8割の人、東の一の森へは2割の人が行くように思われます。
ジローギュー

三角点標石は石で固められ、注連縄が張られる。
山頂
三角点標石は2段構えの石塁で固められていますが、これには何の意味があるのでしょうか? 昔は石塁は一段じゃなかったですか? 注連縄 (しめなわ) が円環に張られているのは、おそらく、剣山本宮宝蔵石神社のお神輿がここへ御神幸するので、神聖な御旅所ということなのでしょう。たぶん。
山頂三角点の注連縄
剣山三角点の花たち (高嶺の花たち)
↓ 三角点の石塁に イヨフウロ が生じています。別名はシコクフウロです。徳島県ではイヨフウロの名称は避けてシコクフウロと言うてますけど、愛媛県に対する対抗意識でしょうかね?? 四国 は阿波・土佐・伊予・讃岐の4県合わせても人口は382万余りで、関東の有力1県より少ないです。で、一致団結せにゃあかんのに‥。元々徳島県 (阿波藩) に所属したわが淡路島が兵庫県を脱退して四国に編入しても396万人で400万を切りました。 なお、イヨフウロは環境省カテゴリーではいちおう準絶滅危惧種であります。しかしながら四国山地ではわんさかとあるので、四国の県レベルでは絶滅危惧指定はされていません。
シコクフウロ
イヨフウロ
↓ 【参考】 ちなみに、こちらは同じフウロソウ科フウロソウ属の ヒメフウロ です。6月27日にキレンゲショウマ自生地の行場の石灰岩の岩場で観察したものです。国内数か所 (剣山および石立山・伊吹山および近くの霊仙山・養老山地) しか自生が無く徳島県では絶滅危惧Ⅰ類。これは有名な薬草のゲンノショウコの仲間なので、生薬にできるらしい。イヨフウロとヒメフウロとでは花の大きさが全然ちがいます。
ヒメフウロ

タカネオトギリも生じています。四国と九州の高い山にある高山植物とされますが、四国に高山帯に達する標高の山はないので、高山植物と言うのは変です。タカネオトギリは環境省カテゴリーでは絶滅危惧指定されていません。四国山地にわんさかとあるので、四国島内で絶滅危惧指定はありません。
タカネオトギリ
タカネオトギリの花


山頂は隆起準平原の名残で、牧歌的な笹の草原。
平家の落武者たちが祖谷の山中に隠れ住んで、この山頂で馬術の修練をして再起を図ったということですが、剣山測候所が有人観測していたころ、測候所の職員たちがこの平家の馬場でスキーをしていたとか。スピードが出過ぎてこの笹原からはみだしたらえらいことになりそう。山頂はなだらかですが、周囲はかなり急峻です。
平家の馬場
鉄塔のところが剣山測候所の跡です。
平家の馬場


帰途の西島駅からの風景
西島駅まで降りてきました。国土地理院の地形図から読みとると西島駅は標高1710mと1720mの2本のコンターの間にあります。標高1750mだと言っているのはあきらかに少しサバを読んでいます。むこうの雲のかかっている山は塔丸 (とうのまる、1713m) です。
帰りの西島駅
こちらの雲がかかる山は丸笹山 (まるささやま、1712m) です。
丸笹山
↓ 妖しい雲が湧いています。もし、積雲 → 雄大積雲 → 積乱雲(有毛積乱雲) と発達して激しい雷雨となるならば一瞬の間です。30分もあれば可能で1時間は標準でしょうか? なぜならば、雲の中で激しい上昇気流が起こり、かりに上昇速度が10m/秒だと仮定すると、地上から成層圏12000mまで気流が上昇するのは僅か1200秒 (20分) でしかありません。山で雲が湧いてザァーっとくるのはアッという間です。これが対流性の雲の恐さです。帰りしなに瀬戸内海 (播磨灘) の上に大きなかなとこ状積乱雲が湧いていました。
妖しい雲が湧く
逆方向の剣山山頂を見上げたら雲が晴れていました。
剣山山頂の雲が晴れた

帰途に剣山を見上げて、別れの挨拶。
見ノ越から夫婦池へ行く途中で剣山をふり返るといい感じです。ここは標高1430mぐらいだから、山頂との比高は500mしかなく、そう高い山には見えません。 時刻は午後4時35分です。朝5時に南あわじ市を出発、8時半に見ノ越に到着、剣山には8時間滞在しました。 山さん本日は素敵な一日をありがとうございました。
帰りしなに見上げた剣山
帰りしなに見上げた剣山



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