雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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阿波剣山のキレンゲショウマが見頃! (その2)
キレンゲショウマが見頃です!
以下6枚の写真は2016年7月30日に撮影したものです。

↓ キレンゲショウマの自生地 (保護地) です。シカ (鹿) はこのキレンゲショウマを好みます。そのためキレンゲショウマの自生地は、地元の保護活動の人々の手でシカ食害防除ネットが張られています。ここは剣山山頂直下ですが、北東斜面でかなりの急斜面です。沢ではありませんが、かなり湿気の多そうな所です。キレンゲショウマの自生地の地質は石灰岩のようで、キレンゲショウマは好石灰植物であろうかと思われます。 この植物の観察は去年行いましたので割愛します。  手前味噌ですがこちら→ キレンゲショウマの観察 2015.8.7
キレンゲショウマの自生地
キレンゲショウマの自生地

自生地付近は急峻で危険が伴います
高齢者・婦女子・健脚でない方は植栽品を見るにとどめたほうが無難かも? 見ノ越民宿街、登山リフト索道沿い、西島駅、頂上ヒュッテにキレンゲショウマの植栽品があります。
キレンゲショウマの自生地

↓ 花はみな下を向いていますが、これは花が重いためで別に何も不思議はありません。
キレンゲショウマ群落の拡大
↓ すこし拡大
すこし拡大
↓ よく見ると、5枚ある花弁が螺旋状にスクリューのような配列になっているのが独特です。
花のアップ
↓ マルハナバチが訪花して、一心不乱に花粉を集めています。蜜を吸っているのかもわかりません? このハチはよほどのことがない限り (つかんだりしない限り) 刺しません。キレンゲショウマが虫媒花であることを示しています。
マルハナバチが訪花しています


キレンゲショウマの分布について (以前の記事の採録)
●キレンゲショウマは剣山にしかないのではありません。石鎚山 がキレンゲショウマの基準産地のようですし、四国カルストの黒滝山にも、紀伊半島の大峰山系にもあります。九州の祖母山や白鳥山などにもあります。島根県の山にも自生が知られ、ようするに、キレンゲショウマは西南日本外帯のブナ帯~亜高山帯に点々と分布しているわけです。分布域からすると襲速紀要素 (そはやきようそ) の植物の典型例だといえましょう。分布が限られるといっても、西南日本外帯のブナ帯上部~亜高山帯に点々と自生し、中国にもあるというから日本固有種でもありません。

●ネット情報で、基準産地の石鎚山以外に、キレンゲショウマの確度の高そうな自生情報を探してみましたところ、次のような自生地点が見つかりました。
九州 祖母山九州熊本県 御三池 (おみけ)宮崎県 白岩山九州 市房山(11頁)、高知県 黒滝山高知県 筒上山徳島県 剣山(徳島県では剣山1か所のみ)、広島県 戸河内町(恐羅漢山あたり?)、島根県 匹見町奈良県 天川村・川上村(行者還岳、観音峰山?) 得られた自生地情報を地図にプロットしたら、分布図らしきもの (分布図もどき) ができてしまいました。

キレンゲショウマの分布

キレンゲショウマの分布域を概観すると、日本国内に大きく5か所であるといえましょう。 ①、大峰山系 ②、剣山系 ③石鎚山系 ④、九州脊梁山地 ⑤、中国山地西部 であります。ということは、西日本各地の人はキレンゲショウマの花を見るだけならば、剣山である必然性はないわけです。最寄りの自生地を訪問すればいいわけです。各地の自生地では山岳観光の目玉として顕彰し保護し案内看板を設置するなど、キレンゲショウマの見学をサポートしているようです。

●↓ 村田 源 : 『近畿地方植物誌』 大阪自然史センター刊, 4頁, (2004年) にキレンゲショウマの分布図が載っています。で、借用します。 広島県西部ならびに鳥取県西部のデータがプロットされていないので、それらが見つかる前のきわめて古い標本群をプロットした分布図かもしれませんが、こちらの方が信用なります。あるいは、ソハヤキ要素の植物であることを強調したいがゆえに、ソハヤキ地区から外れる自生地を無視したのかも? いずれにせよネット情報でこしらえた分布図もどきと比べて、それほど大きな違いはなさそうです。
キレンゲショウマの分布図



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