雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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オンツツジはすでに落花したが、自然観察の対象はいろいろ。 (その2)
●オンツツジの花は終ってしまいましたが、他に花がないわけではありません。顕花植物はみな花が咲くわけです。花が地味で目立たないだけであったり、タケ・ササの仲間とかリュウゼツランのように数十年に1回しか咲かなかったり、あるいは開花するための条件が満たされず咲かないだけであったり、(たとえば畑のサツマイモは本土では気温が低すぎて花が咲きませんが、沖縄じゃ良く咲く) というふうなことはあっても、まあ皆花は咲くわけです。ところがヒトという動物は派手な花を求める習性があって、地味な花にはあまり寄りつきません。オンツツジの花が終ったとたんにツツジ公園はひっそり閑としています。派手な花に群がるヒトの習性は、大きな利権を求める政治家と結局は同じなのかもしれません。

たった5台きていただけ
↑ このまえオンツツジ満開状態のとき、平日にもかかわらず花見客が大勢来ていましたが、花が終ったとたん来訪者はほとんどいません。5台来ていただけです。それもオンツツジが目当てだったけど来るタイミングを誤ったという人たちばかりです。ただし例外もあって一生懸命ワラビなど山菜を採る人もいました。吾輩じゃありません。手前の軽トラの人ですが、たぶん地元の人か?


2016年5月29日、高越山の花の写真ギャラリー
以下に、本日観察した花のいくつかを列挙します。なお、同定まちがいがないかどうか検証するために、また説明不足をちゃっかりと借用するために波田先生のリンクを勝手につけました。なお、アオテンナンショウとアサガラはありませんでした。

クリ の花です。今の時分はよく目立ちます。クリのある場所がよく分かります。で、場所をマークしておいて秋にクリ拾いです。自生クリは実が小さいのですが、探せば栽培クリに迫るほど大きな実をつける木が山中にあります。
クリの花

ウツギ です。平地から山頂までたくさんあります。剣山スーパー林道では標高が高いところでは梅の花に似たバイカウツギとなるのですが、高越山では山頂尾根伝いでもみなウツギでした。バイカウツギは見られません。
ウツギの花

スイカズラ です。咲きはじめは白、翌日だったか翌々日だったか黄色に変化します。つまり黄色の花は古いということです。
スイカズラの花

マタタビ です。今時分葉の一部が白くなります。夏が終わるころ、再び緑に戻ってきます。秋の実は上等な山菜です。
マタタビの白化葉
マタタビの白化葉
マタタビの蕾

ユキノシタ が非常に多いです。林道壁面にびっしりと付着します。栽培品の逸出ではなく、谷の奥にもたくさんあります。上等な山菜で、丸い葉を天ぷらにします。
ユキノシタが壁面一面に張り付く
ユキノシタ
花のアップ

↓ 薄紅色の ノイバラ です。(ノイバラの花はは通常は白です)
薄紅色のノイバラ

↓ アオテンナンショウです。四国東部の山域にはこのアオテンナンショウと付属体が白い餅みたいなユキモチソウがあって、両者の自然交雑種も知られています。是非雑種を見たいと思うんですがまだよう見つけらんです。
アオテンナンショウ

ヤブウツギ です。花をアップするとけっこう豪華な花です。栽培品の逸出みたいな錯覚がしますが、全くの自生種・野生種です。これは、この原種のままで鉢植え・盆栽にしたら庭の飾りになりそうです。
ヤブウツギ
ヤブウツギの花
↓ ヤブウツギの分布。関東以西の本州と四国の太平洋側にあるようです。国立科学博物館 標本・資料統合データベース から検索し、187点のヤブウツギの標本がヒット、分布地図表示を借用しました。
ヤブウツギの分布


↓ アサガラです。樹高15mぐらいの立派な木でした。木の上の方で咲いているのでアップの写真が撮れません。近縁のオオバアサガラが葉が薄くてなよなよした印象に対して、このアサガラのほうは葉がやや厚くてごわごわした印象を受けます。こちらはオオバアサガラ ですが、葉の側脈の数がアサガラのほうが少ないので、見分けるのは容易です。
アサガラ

↓ 登って来る林道沿いや、スギ植林の林床には コガクウツギ だらけです。飾り花は3枚のものが圧倒的に多いのですが、必ずしも3枚とは限らないようです。4枚のものも、5枚のものも結構出てきます。
スギ植林の林床はコガクウツギだらけ
勝手にリンクした波田先生の写真のものは、飾り花の飾り弁は丸く私の写真のものと形状がかなり異なります。じつは、個体によってかなり変異の幅が大きいです。ヒトの顔がみな違うのと同じ。
飾り花は3枚とは限らない

フタリシズカ です。これはよく見かけるのですが、ヒトリシズカ (ここらはキビヒトリシズカの分布域か?) はめったに見ませんわね。詳しい花の構造を観察するには最低限20倍のルーペが必要そうです。
フタリシズカ
花のアップ

モチツツジ です。しぶとく残っています。早いのは3月下旬から咲いているので、花期はゆうに2か月間にも及びます。オンツツジの花期が非常に短いのと対照的です。
モチツツジ
モチツツジ
モチツツジ


写真追加
これが日本在来種のサワギク
↓ こちらは5月17日に撮った写真です。スギ植林の林床にありました。サワギク です。環境省が利権にするために目のカタキにする外来種のナルトサワギクの近縁種 (日本在来種)です。利権にする手口は一般的に申して、

“たいして問題でもないことを、さも重大な問題であるかのように誇大に喧伝し、何らの対策も立てなければ大変なことになりますよ、と危機感・恐怖心をあおる” 

ということです。危機感・恐怖心をあおるにはマスコミを使い、大変だあァ! とキャンペーンを張らせます。手口は非常に単純なハナシなのですが、なぜ多くの国民が簡単に乗せられてしまうのか? ですが、ひとつにはNHKや新聞が報道することは正しいというマスコミの無謬性を信じすぎていることがあげられます。しかしですね、マスコミは慈善事業じゃなくてただの営利企業なんです。自分たちにとってトクになることなら奴らは何でもします。実際に平気で政府の大本営発表機関になり下がっています。そうするほうがトクなんでしょう。ただし、短期的にトクというだけで、長期的には視聴者や読者の信頼を失います。やがて視聴者や読者の信頼を裏切ったマスコミは存続の危機に直面するハズです。目先のトクを追いかけるのは危ういということに奴らは気付いていないようです。


在来種のサワギク
在来種のサワギク
在来種のサワギク

●この日本在来種のサワギクはナルトサワギクのように枝を分けることがすくなく、全草ひょろひょろとした印象を受けます。徳島県では暖帯上部~ブナ帯にかけて植林の林床とか谷筋などでよく見かけます。半日蔭のじめじめしたところの草です。ナルトサワギクが主に平地で広がり、植生が人為的に撹乱されたところ(陽光地)に生育するのと対照的です。つまり、サワギクとナルトサワギクとでは成育環境が全く異なります。ゆえに、ナルトサワギクが日本在来種のサワギクを駆逐することなどあり得ません。


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●コメント欄でアシタバが話題になっています。アシタバは伊豆諸島や、関東南岸や静岡県の海岸に自生するセリ科の優れた山菜です。生長が早く、栄養も満点で、“今日摘み取っても、明日にはもう新しい葉が出ている” というのが語源だとか。残念ながら淡路島周辺の海岸を探しても自然分布はありません。なお、草姿が酷似した大型のセリ科植物が海岸にありますが、ハマウド (浜独活) です。食べられないとされています。毒があって食べられないのか? 不味くて食べる価値がないのか? 詳細は不明です。
手前味噌な拙記事 ワラビと、ハマボウフウのサラダ に淡路島のハマウドの写真があります。沖縄じゃハマウドを食べているようですが、可能性は低いものの沖縄のハマウドは無毒な系統で、本土(周辺島嶼も)のハマウドは有毒な系統? というのもあり得ます。

アシタバの分布





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ランクルさん

おはようございます。

日曜日にはワラビをもらってくれて、ありがとうございました。
じつは、山菜は食べるよりも、採ること自体が面白いのです。
探したり、採るのが面白くて、採っています。つまり採るのが目的化しています。
で、自分が少し食べる分にしときゃいいのに、調子に乗って採り過ぎてしまいます。
採り過ぎて、せっかく採ったものを捨てるのはモッタイナイし、
誰かもらってくれそうな人は? 
と考えたらランクルさんの顔が思い浮かんできますね!
たしか、ランクルさんの掲示板に、奥さまがワラビ採りに行くときに、
イノシシから守る用心棒に、ランクルさんが同伴されるという記事があったので!

アシタバも一級品の山菜ですね。淡路島周辺はアシタバの分布域じゃないので、
採りに行くことはできませんが。自然分布は伊豆諸島や関東等の海岸だったか?
私もむかし苗を手に入れて、アシタバを畑で栽培していましたが、
管理が悪くていつのまにか消えてしまいました。
仰るとおりアシタバの葉の天ぷらは美味いし、
ウドやセリの葉の天ぷらもいけます。

山菜おこわは美味しそうですね。
セイロで蒸す本式おこわは大変ですが、炊飯器での略式おこわもいけますね。
山菜をどっさりと入れて、浜で獲ってきた牡蠣もいれて、
山菜牡蠣ごはんは格別にうまいです。
世間じゃ夏場に牡蠣は当るというのですが、私は季節に関係なく
年中牡蠣を獲ってきて食べていますが、まだ当ったことがないです。
もう獲れなくなりましたが、じゃのひれでアサリを獲って
山菜牡蠣アサリご飯にしたら、さらに垂涎の美味さですわ!
2016/05/31(火) 10:20:07 | URL | 山のキノコ #js83eNAU [ 編集 ]
ワラビを貰って
いつもココを読ませていただいているのですが、山歩き図鑑みたいに楽しく見させていただいています。
ユキノシタは私の家にも植えてあります。
山菜といってもタラやフキ、ワラビぐらいが一般の人には多く食べられていますが、ユキノシタは天ぷらにすると美味しいですね。
私のうちには山菜でもないのかも知れませんが、アシタバの苗を通販で買って植えてあります。
酒飲みはよく揚げ物をアテにして飲みますが、アシタバも天ぷらにすると美味しいです。
タラやユキノシタ、アシタバなどの天ぷらではなくメインは魚など魚介類ですが、季節を味わうという意味からも山菜はいいですね。

日曜日の晩に、山のキノコさんが態々ワラビを持ってきて下さいました。
ありがとうございました。
さっそくヨメはんが「山菜おこわ」を作ってくれました。
むかしからオコワというのは赤飯で、もち米を小豆と一緒に蒸す料理ですが、どこで仕入れてきたのか時々「山菜おこわ」を作ります。
セイロで蒸して作るのではなくて、炊飯器にもち米と調味料や材料を入れて炊くのですが、結構いけます。
オコワというのは、もち米を蒸して作るので普通のご飯よりコワイ(少し堅め)だからオコワというものだと思っていましたが、オコワというより柔らかい炊き込みご飯みたいですが、結構おいしいです。

ゴチャゴチャ言わんとサッサと食え!
おーーー コワ!(^o^)

2016/05/31(火) 02:54:57 | URL | ランクル #tSD0xzK. [ 編集 ]
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