雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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3月4日の徳島県剣山 山行記録 (その2)
●雪が少ないから多分登れそうな感じです。で、見ノ越 (標高1400mちょうど) を07時05分に山頂に向けて出発した。気温もプラス圏ですし、来るまえに850hPa高度・気温図をチェックしましたが、西日本の上空に高気圧後面の南からの暖気が進入しています。山頂でも今日の日中は気温はプラス圏であろうと予想できます。まだ日本海に低気圧が入っていないので強風や降雨の心配もなく、危険はなさそうです。もし、ラッセルしなければならんほどの深雪に遭遇するなど、危険があればそこで引き返したらいいのですが、できれば西島駅 (標高1710-1720mぐらい) まで行けたらいいかなあ‥。 ということで見ノ越駐車場から神社の参道階段を登って、神社境内を横切り登山道に進みましたが、しばらくはこれという見どころはないので、西島駅手前までショートカット。


↓ よたよたと登山道を登ってきましたが、西島駅が見えてきました。
西嶋駅が見えてきました

↓ 西島駅に到着! 08時26分です。1時間21分もかかっています。普通の登山者は30分のコースらしいから、3倍近い時間がかかっています。ま、自分の体力のなさを良く認識していたら、時間がかかるのは別に問題ではありません。別に言い訳をするのじゃなくて、問題は自分の能力を過信することなのであって、驕りや過信があればオリンピックや国体に出るほどの体力優良児でも遭難しますわ。
西嶋駅到着!

↓ 西島駅の西側に、ウェザーニュース社のロゴが入った小型レーダードームみたいなものがあります。見まわしても温度計など観測機器は見えません。これって、何の観測をやっているのでしょうか?
これは何を観測しているのか?

↓ 見晴しのいい場所のベンチに座って小休止。三嶺 (1894m) 方面の眺望はいいですねえ。
三嶺方面

↓ 北西方向の矢筈山 (奥のかすんだ山) を眺望しましたが、重厚な山塊です。四国山地の主稜線から外れた唯一の1800m超の山です。標高は1849m。各地に矢筈山という名の山があるから、阿波矢筈山とも呼ばれます。手前の山 (画面左) は塔丸(とうのまる、1713m) であります。
矢筈山方面

↓ 西島駅の駅舎の東側にある標高表示ですが、サバを読んでいます。国土地理院の地形図 を読みとると1710-1720mの間です。(リンクの+マークのところ) 1750は少なくとも30mサバを読んでいます。標高が高ければ高いほど値打ちがあると意図的にしたのか、たんに読図が下手だっただけなのかは不明です。
30mサバを読んでいますわ

↓ 刀掛の松に到着、08時55分。環境省の説明看板がありますが、この由緒とか何か故事があるのか? 不明です。ここは標高1810mぐらいです。この標高になるとクロマツは見当たりませんから、この朽ち果てた倒木はヒメコマツです。背後の若木もヒメコマツです。
刀掛けの松

↓ 枝折神社とありますが由緒は不明です。明治期の開拓時代に作られた北海道の切り株神社みたいなものか? ご社殿を建てる資金や資材がなくて切り株を神社としたらしい‥。折れた枝を社殿と見立てたのか?
枝折神社

↓ 再度、三嶺方面を眺めましたが、何べんみてもいい景色です。
三嶺方面

↓ 登ってきた登山道を振り返りました。
登山道をふり返る

↓ やや吹き溜まった感じのところの積雪を観察しました。ミヤマクマザサの上に30センチの積雪があります。積雪の断面は普通は洋菓子のバウムクーヘンのような多層構造ですが、写真では全く分かりませんが、実物を目を凝らして観察し、雪質を手で触れて調べたら、明らかに写真のものは2層構造になっています。まん中あたり、つまり下から15センチのところに雪質の異なる境界が観察できます。上はサラッとした新雪状態ですが、下はザラザラとして雪の粒子が大きく密度も高そうで、明らかにざらめ雪になっています。おそらく15センチまで積雪が減少していて、その上に2月29日~3月1日に新雪が積もったのであろうと推定します。
積雪の多層構造を観察

↓ 登山道にも吹き溜まりになったところには、膝くらいまで積雪があります。しかしながら大勢がラッセルし、踏み固めてくれています。で、とても歩きやすいのですが、ここを踏み固めてくれた先行登山者たちに感謝しながら、通らさせていただきます。ありがとうございます。
ラッセルしてくれた方に感謝

↓ 4月下旬とか5月まで残雪がある北東斜面を覗きこんでも、驚きの雪の少なさです。こりゃあ、4月になったら雪は消えていますワ。なんせ雪庇も出来ていません。
北東斜面にも雪は少ない

↓ 確信を以って雪が少ないと断言できる理由がこれです。雪面の上に出ている枯れた草の茎はシソ科の テンニンソウ です。草丈は腰の高さぐらいです。どんなに大きくても胸高までです。そのテンニンソウの枯れた茎がピューっと飛び出しています。よって積雪は30センチまでであることが分かります。
テンニンソウの枯れた茎が出ている

↓ 山頂が近付くと登山道は一面の積雪に覆われていますが、せいぜい10-20センチのレベルです。気温が高いので雪が柔らかいので別にどうということはありません。吾輩は冬用登山ブーツではなく、スパイク長靴というものを履いてきましたが、これがなかなか優れもので、軽アイゼン程度の滑り止め効果があります。凍結したところもスイスイと歩けます。そういえば頂上ヒュッテの3代目の若大将も、冬期に小屋の点検に登るときにはスパイク長靴です。プロがそういう足ごしらえという意味は大きいです。でもまあ、今冬初めて冬用登山ブーツと12本爪のアイゼンを買ったとか‥。
登山道には10-20センチぐらいの積雪

↓ 頂上ヒュッテが見えてきました。もう標高は1900mになっています。雪面上に出ているササはミヤマクマザサです。四国山地の標高の高い所 (1500m以上) に多いササです。せいぜい腰ぐらいの草丈しかありません。昔は高い所にもスズタケ (2ー2.5mになる) がありましたが最近はあまり見なくなりました。シカが喰ったのでしょうか? 背の低いミヤマクマザサが出ていることからも積雪の少なさが分かります。
頂上ヒュッテが見えてきた

↓ 山頂直下の剣山本宮の鳥居です。まん中に額がありますが地面から額の下面までの高さは約2.6mです。
鳥居まで来た

↓ 鳥居を上から見ました。谷の方を見降ろしたら高度感があります。下の方に黒々と見える林はコメツガ、鳥居の周囲の落葉樹はダケカンバの変種のアカカンバです。これらの樹木が亜高山帯に登ってきたことを示しています。
上から鳥居を見る

↓ 剣山頂上ヒュッテに到着しましたが、冬眠中です。冬眠から覚めるのは4月下旬か? よって、「お疲れ様! ようこそいらしゃいました。どうぞ一服していってくださいまし。」 などと誰も言ってくれません。ま、営業期でも言うてくれませんけど‥。
頂上ヒュッテに到着

↓ 剣山頂上ヒュッテのテラスから東を見たところです。
東の方を見る


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今年はいかに雪が少ないかの証拠写真
↓ 2016年3月4日の状態です。地面から鳥居の横棒、貫 (ぬき) までの高さが2.6mほどです。鳥居の状態や、右側の倉庫のような小屋に着目します。
地面から貫 (ぬき) までの高さは2.6m

↓ 2015年3月27日に2代目さんが撮ってきた写真だそうです。つるぎさん山小屋日記 の2015年3月27日の記事から借用します。借用のお礼は営業が始まったらまた昼飯を食べに行くということで。 それにしても3月下旬でも鳥居が半分うまっていますね。
つるぎさん山小屋日記から借用
↑ たしか、この翌日に吾輩は見ノ越に来ています。雪が多すぎて登るのはまったく無理と断念し、替わりに剣山のすぐ北の丸笹山 (1712m) に登っています。対峙する剣山の裏側を眺めたら北東斜面などは相当な積雪という感じでした。さらにその後の4月8日にまた剣山に来ました。4月8日は残雪が多いものの頂上ヒュッテまで来ることができました。この鳥居の下をくぐっています。3月27日~4月8日の12日間で急激に積雪が減少したんだろうと思います。



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