雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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予測値と観測値とは違うから、記録的という表現はまだ早い
その現象が終ってから、記録は確定する。その現象が終らないことには、どういう記録が出るか分らない。

●マスゴミどもの報道を見聞していて、目に余るのが 「予測値」 と 「観測値」 を混同して、大袈裟な煽り報道をしていることです。まるでお行儀の悪い週刊誌的な報道になっています。 「記録的な」 という表現が飛び交っていますが、気象観測記録が確定もしていない段階で、記録的などという事実上の確定報道は間違っています。わかりやすく敷衍するならば、オリンピックで100m走が行われる前に、「世界新記録だ!」 と叫んでいるのと同じことをやっているのです。大方の予想で何何選手は絶好調だ、今季何回も9秒台を出している、よって9秒4の記録的な世界新が出るぞ! と言うのと同じです。まだ走ってもいない段階で9秒4だなんて報じるのはやはりおかしいのではないか。実際に走ったらその選手がフライングを重ねて失格するかもしれないし、何かの不幸で転倒するかもわかりません。実際に何秒で走るかはレースが終わって、はじめて記録が確定するわけです。


↓ 気象庁ホームページ船舶向け天気図提供ページ から、高層天気図の 500hPa高度と気温 の図を借用。2016年1月23日21時の実況図です。気象庁がリリースする原図はあまりにも見にくい図なので、最低限の塗り絵をほどこしました。また日本付近をトリミング抜粋してあります。なお、リンクは最新の図しか表示されません。
2016年1月23日21時の500hPa高度と気温

●寒冷渦の中心 (Lという文字のところ) が北緯40度まで落ちてきました。もう少しだけ南下するかもしれませんが、中心部の寒気は-45.3度という数字が見えているのが一番低く、-48度以下の領域は消えてしまいました。寒冷渦は低緯度に落下するにつれて寒気が減衰 (昇温) しています。こんごどうなるかは正確にはわかりませんが、西日本各地の高層気象観測所で500hPa高度の気温観測は12時間ごとに行われています。で、どういう観測記録になるかはまもなく確定します。はたして、マスゴミども (背後には一生懸命煽っている気象会社所属の気象予報士たちがいますが) が騒ぐような記録的な数字がでるものだろうか??? なお、当たり前のことですが、記録的という言葉を使うからには、観測史上の従来の記録を破るか、タイ記録が出るぐらいでなければいけません。100歩譲っても上位3位以内です。「記録的」 という言葉はそうい意味です。

なお、吾輩は記録的な観測値が出ないといっているのでは全くありません。まだ観測もしていない段階で、出るのか出ないのか分りもしないことを、確定的なニュアンスをもって報道して騒ぐのは間違っていると主張しているのです。現象が終ると予想以上の寒波ということもあり得ますし、全く予想に及ばないということもありましょう。



今回の寒波は、ほんまに記録的なのかどうか?
下表は、西日本各地での高層気象観測記録、500hPa高度での観測気温の低い順です。単位は℃です。気象庁の高層気象観測統計 から抽出しました。
西日本の高速観測の記録
●気象庁の高層気象観測統計から抽出しましたが、09時と21時の両方の観測データを併せて作表しています。
●前夜21時と翌09時の両方が上位に入る場合が見受けられましたが、しかし、明らかにこれらは同じ寒波による
 ものなので、低い値のみ1個だけを掲げた。
●観測統計期間は1957年から2016年まで。ただし米子は2010年に観測終了。至近距離にある松江に継承?


さて、「記録的」 とか 「未曾有の」 とか 「歴史的な」 大寒波だなどと騒ぐからには、当然に、松江 (米子) で-44.2度を、鹿児島で-36.9度を、奄美大島の名瀬で-26.2度を破らなければいけません。 → 結果はこちら


琉球新報】 2016年 1月24日 13:27 配信ニュース
名護で 「氷の粒」 降る 直径3ミリ 「あられ」 「ひょう」 か 
引用】 第57回NAGOハーフマラソンのスタート、ゴール地点となった名護市陸上競技場で24日午後、「あられ」 や 「ひょう」 とみられる小さな氷の粒が降るのが確認された。直径3ミリほど。硬い粒が地面で跳ねたり、衣服に付いたりしたのを選手や応援に駆け付けた市民ら大会関係者ら複数が確認した。降った際は歓声のような声が上がった。子どもらは輪をつくり、おおはしゃぎしていた。



●奄美大島の 名瀬測候所 で、本日1月24日13時13分頃から「みぞれ」を観測し、初雪となったらしい。名瀬測候所で雪が観測されたのは1901年2月12日以来、115年ぶりらしい。奄美大島 115年ぶりの雪 (日本気象協会/ALiNKインターネット) の情報。それにしても、気象庁のリストラで全国の測候所が廃止されて無人の特別地域気象観測所に格下げされる中で、名瀬測候所と帯広測候所がよくぞ残されたものです。もし無人になっていたら降雪観測はありませんでしたね。


●沖縄気象台が本日午前10時に 『強い寒気に伴う低温について』 という報道発表資料をリリースしています。それによると、1963年の「昭和38年1月豪雪」に伴う異常寒波のさいに、沖縄気象台が寒波による農作物等の被害状況を聞き取り調査したら、沖縄県各地で 「霜」 や「あられ」 だけでなく、なんと 「結氷」 まで見られたようです。でもまあ気象官署における職員による観測・観察ではないから正式記録とはならないでしょうけど‥。



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