雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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出ないと思っていたヒラタケが出てきたわ!
本日は2015年12月27日 (日曜日) であります。

●10日ほど前に、毎年ヒラタケの観察・採集会をしている所に下見にいったのですが、そのエノキの立ち枯れ大木が腐朽化が進んでいるせいか? キノコの芽 (原基) が全く確認できませんでした。で、原木の腐朽のためヒラタケはもう出ないのだな、と見ていました。ところが、今日その方面へ行く用事があったので、「もしや」 と思ったのでついでに現場へ行ってみると、なんと出ているではないか! しかも採り頃ではないか! ビックリです。やはりキノコは分らないものです。出るかと思えばでないし、もう出ないと思えば出てくるし、おそらく出始めて採り頃まで数日かせいぜい1週間ぐらいか。そう毎日見に行けるところじゃないので、タイミングよく採り頃に当たったのは全く運が良いというか、僥倖であったと言わざるを得ません。

●これだったら観察・採集会ができたかもしれませんが、収穫量は激減しました。去年の3分の1か、4分の1程度だろうと思います。たぶん出ていないであろうと思ったので、籠も袋も持っていません。さて、どうしたらいいものか? じいーっと考えたら知恵が出てきた。時雨がパラパラしていたので傘を持っています。傘を広げて、さかさまに持てばちょうど籠の代用になります。で、収穫したヒラタケを逆さまにした傘に並べて車まで運びました。

ヒラタケ
原木の腐朽が進んでいるためと思われますが、昨年と比べるとキノコが明らかに小振りになっています。傘が小さいです。しかもビッシリと一面にではなく、パラパラと散発的な発生という感じです。
ヒラタケ
↓ 午後3時ごろ時雨 (しぐれ) が来ました。和歌山市方面を眺めたところ雲から雨脚が垂れさがっています。今回の寒波は残念ながら北日本限定で、雪ではなく雨でした。西日本で積雪が観測されたのは鳥取県アメダス大山 (標高875m) の8センチのみです。西日本の日本海側のスキー場も全滅です。ま、北陸もほぼ全滅。しかしまあ、北海道は恐ろしいような低温ですね。南極みたい‥。北海道は500hPa高度で-47 ~ -48度の第一級の寒冷渦にいま襲撃されています。温暖化で第一級の寒冷渦が育つようで、面白いですわね?!
和歌山市の方向には時雨の雲が

●収穫量はだいぶん減ったので、昨年来てくれた方々に全員というわけにはいきませんが、男性参加者の家を回っておすそ分けです。われわれ、利権などには無縁のしがない庶民は、なにか珍しいものがあったらこのように皆で分かち合いますね。この国では権力を握った者ども、その典型的なのは原子力村の連中なのですが、自分だけ、今だけ利益をむさぼれたらいいという習性です。ここがわれわれ庶民大衆と異なる点ですし、これではこの国はダメになるのは必定です。 まず、同級生のO君 (おおくん) の所へ行ったのですが、シイタケ栽培 (営業じゃなく自給) を始めたそうで、原木に種菌を植菌して1年でハシリのキノコが少し出たそうです。引き込んでいる電話線等に邪魔をしている木があって、「何の木か、これはシイタケが出るんけ?」 と聞かれたので取り調べると アキニレ です。シイタケは出ない木です。しかしながらヒラタケなら出ます。けっこう太い木なので伐採してヒラタケ菌の種駒を打ち込めば、すばらしい原木ヒラタケが沢山出るはずです。

●植物調査をする会や、きのこの会にも入会していて、長年、地元の山野を歩き回って観察したさいに確認したものを列挙します。何の木でもいいのではなく、自然界では特定の樹種に限ってそれぞれのキノコが発生しますね。ただし、林業試験場で色々な樹種の原木にシイタケ菌を植菌して栽培試験した報告などを読むと、ヒトの管理下ではほとんどの樹種にシイタケが出ています。栽培管理下では自然状態とやや異なるようです。なんと、針葉樹のアカマツ、ヒノキにまでシイタケが出たみたいですが収量は非常に少ないです。どんなに注意深く管理しても、針葉樹では最適樹種のコナラやクヌギの半分~3分の1程度だったみたいです。しかも、きのこの傘が薄いなど品質も悪かったそうです。いっぽう、クヌギやコナラを凌ぐ優良樹種も判明しました。中国南部原産の フウ、それから北アメリカ原産の モミジバフウ です。この2種はシイタケ栽培の原木として最高のものですが、日本には自生がありません。外来樹木として街路樹などでよく見かけますわ。

南あわじ市では、福良のバスターミナルから洲本の方に向かう時に、渦潮ラインへの入り口まで28号線沿いの街路樹はモミジバフウです。八木病院入り口にある街路樹もモミジバフウです。フウもどこかで見た記憶がありますが、どこだったか思い出せません。身近な街路樹や公園等であちこちにあるハズです。もし道路工事などで伐採しているのを見たら、もらいましょう!

諭鶴羽山地でシイタケが出ているのを確認した樹種
コナラ、クヌギ、アラカシ、アカガシ、シラカシ、ウラジロガシ、ウバメガシ、シイノキ(スダジイ・ツブラジイ共に)、ハンノキ、ヤナギの一種(正確に同定できなかった)、ノグルミ、サクラ。 サクラとは意外ですが風倒木にびっしり出ているのを見たことがありますし、試しにサクラの木にシイタケ菌を植えると確かに出てきますね。昔やってみたことがあります。

諭鶴羽山地でヒラタケが出ているのを確認した樹種
エノキ、ムクノキ、アキニレ、カクレミノ、ニワウルシ(別名シンジュ)、ビワ(果樹の)。ヒラタケは何の木にでも出そうな気がしますが、案外 気難しいのかも? 特定の木にしか出てきませんワ。



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ヒラタケたっぷりの中華丼をこしらえて食べた
中華丼 (ちゅうかどん) という料理は、ようするにご飯の上に八宝菜をかけた料理ですが、簡単につくれて美味いです。緑黄色野菜やイカ等をてんこもりに入れるので栄養満点ですし。作り方は十人十色でいろいろで、定式はありません。自分の嗜好にあわせて好きなようにこしらえたらいいのであって、吾輩はニンニクが大嫌い。嫌いなものは絶対に入れません。基本的には肉類も食べません。で、メインの材料は本日山から採ってきたヒラタケと、鳴門海峡で釣ってきたハリイカです。


山や海で材料を調達するのが、田舎暮らしの醍味醐
↓ 材料。左は鳴門海峡で釣ってきたハリイカです。イカはさばく際に炭袋を潰さないように‥。右は本日のヒラタケ。このように田舎や離島では材料は山や海へ行って採って来るのです。なお、ある人から 「おまはん、めんどいから離島やこと書くなよ」 と怒られました。ほやけどなあ、国土交通省の基準でも淡路島は紛れもなく離島なんやで。本土じゃあれへんわ。内海離島という分類群に属しますわ。吾輩の出身地の村なんかでは、なんと離島振興法の対象地域でしたわ! ただし今年の3月末に、めでたく解除されました。 
 なお、ついでに申せば離島振興法では、結構な税金が離れ小島に流し込まれます。費用対効果などないわけで、これはハッキリいって離島の為などではありません。本土の巨大ゼネコンが離島に来て工事をするためです。それと悪徳政治家の口利きビジネスですわ!

材料のハリイカとヒラタケ
↓ 吾輩の作品。自画自賛するのははばかるのですが、なかなか美味いですよ。考えたら、他の材料のピーマン、ネギ、ニンジンなど調味料以外は全部自分で栽培したものか、山や海でとってきたものです。あんかけにする片栗粉も山のクズ根から自作したものです。このように自分の食べるものを自分で栽培などするのが、華やかさはありませんが、ヒトの本源的な生き方で、田舎暮らしの醍醐味と言えるのではないか?
ヒラタケとハリイカの中華丼




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コメント
コメント
為になるお話ばかり。。
お返事頂きありがとうございます。

私の田舎は中国産地ではありますが、ブナの植生地域ではありませんでした。
それでも、淡路とはちがい、シメジの種類も豊富でしたし、紫色のミミタケとウチでは呼んでいたものや、シロカブというネズミタケの根が太い真白なものは最高の出汁が出て美味しいキノコは今でも親父は毎年自分だけ取っているようです。
コウタケもわりと近所で採れたりと猪などに遭遇しなければとても快適な所です。
干したものは毎年貰ってます。
場所は市として統合されてしまったため、今では安芸高田市ですが、川根という所で、島根県に流れる江ノ川の支流にあたる谷間になります。
周りに山と川しかない長閑で大好きな土地です。

此方で注意すべきは入山禁止の記載とシキミですか。
入山権は取得できるかわからないので、登山時、注意して入ることを心に留めておきます。

知らない場所では登山道から少しはずれるくらいにとどめ、植生の違いを楽しみながら、体力作りしつつ、少しずつ見える範囲を拡げていくこととします。

ありがとう御座いました。
2016/02/04(木) 08:50:23 | URL | Y.O1983 #- [ 編集 ]
キノコはほぼ大丈夫ですが、シキミには要注意です。
>私は広島の山育ちで祖父が猟師だったこともあり‥‥

中国山地の最奥地辺りでしょうか? 広島県最寒の地の北広島町の八幡で区内観測所時代に-28度という信じがたい観測記録があって、広島県の北海道と呼ばれているらしいですね。アメダス時代になっても、高野で-18.5度、大朝で-18.1度などという低温観測記録があります。この北海道に準じるような寒冷気候ではブナ帯(夏緑樹林帯)になって、淡路島みたいな照葉樹林帯とは植生帯ががらりと変わり、必然的にキノコ相も異なりますわね! ブナ帯は様々な食用キノコが出るキノコの宝庫ですよね! その点は淡路島のキノコ相は貧層です。

>採ってはいけない場所‥‥

これってなかなか難しいところなんですが、本来は、厳密にいえば、法的には、自分の所有する土地以外でまた地権者の許可なくしてキノコを採ったら窃盗です。森林窃盗罪を犯すことになるハズです。そういう意味では自分の所有する土地以外はすべて採ってはいけない場所ですよね!

ただし、上記は原理原則であって、実際問題としては窃盗罪を成立させるには被害者が「泥棒だあぁ!」と被害届を警察に出す必要がありますね。被害届が出なければ警察としては犯罪の発生を確認できません。かりに、警察官が窃盗の現場を目撃して捜査を始めても、被害者が警察の要請を拒否して被害届を出さなければ警察ももう動けませんわ。私も経験があるのですが、「あんたの管理している法人に泥棒が侵入したみたいだから、被害届をだしてくれ」と警察署が言ってきたことがあります。たしかに泥棒が入ったのは事実だったのですが、私は泥棒は来ていない、何の被害もないと言い張りました。すると、警察官は不服そうな顔ですごすごと帰りましたわ! それでおしまいです。ということで、被害届が出されないように上手く採るならばいいというか、正確には、良いんじゃないけど、おとがめなしです。ということですわ。

地権者が絶対に見回りにこないところならば、採っても大丈夫です。
地権者が価値を認めないものを採る場合も、大丈夫です。たとえ地権者に見つかっても、「おまはん、しょーもないものを採っとるんやな! それ何の値打があるんや?」 でおしまいです。たいてい何も言いませんわ。

淡路島でキノコが価値を持つのはマッタケだけです。マッタケ山は山の所有者や森林組合が「止め山」として入札者・入会権所有者・入山料支払者いがいの者の入山を厳しく禁じています。無断で入山してマッタケを採れば、見つかったら間違いなく警察に突き出されますわ。諭鶴羽ダムからの登山道では、ダム直ぐ上の尾根(ダムから登って尾根に出て右側、諭鶴羽山とは反対方向)がむかしマッタケ山でした。でも、まあ、もうマッタケがでなくなって30年になります。ていうか、マツの樹はみな枯れてしまいましたわ。

ま、結局、厳密には窃盗であるには間違いないのですが、実際的には、常識にのっとって良識的に採るならばマッタケ以外はぼぼ大丈夫です。物凄く山を荒すとか、鋸で立ち木をバッサリと伐るとか、穴を掘って埋め戻さないとか(ジネンジョ)、大量のゴミを捨てるとか、毒物を撒くとか、山中でドンチャン大騒ぎをするとか、山火事の原因の焚火をするとか、そういうことをしなければ大丈夫でしょう。

問題はキノコではなく、シキミとサカキです。入山自体がマズイです。しゅうとめみたいに五月蠅い山主もいますから、そういう山主に見つかったばあいは絶対に逆らわないことです。ひたすら低姿勢で頭をさげ謝罪をします。山主に被害を及ぼしていなければ許してくれますわ。厳しい山主は採らなくても立ち入ったことを問題にしてきます。ワシの許可なくして立ち入ったのは不法侵入だ! ということです。 採る採らないに関係なくシキビ(仏花の)山には絶対に立ち入らないほうがいいです。諭鶴羽ダムから諭鶴羽山まで登山道の北東側および北西側は地元の森林組合の所有、山頂の北西側はいわくつきの法人所有、山頂南側は大勢の個人連名の所有です。シキミとサカキは採らないほうがいいですわ。入ってはいけない所には入山禁止の立て札があります。なお、私は森林組合員で入山権を持っています。
2016/02/03(水) 11:28:58 | URL | 山のキノコ #js83eNAU [ 編集 ]
仕事でこちらに配属となり、まだ4年生です。
はじめまして。
いつも郷土愛に満ちた記事を拝見させて頂いております。
私は広島の山育ちで祖父が猟師だったこともあり、親父と山にキノコを採りに入る事も多く、淡路にも素晴らしい環境があるものだとキノコ狩りの時期には拝見させて頂いてます。
土地により育つキノコも違い、面白いです。
今は淡路の北端に居るのですが、偶に諭鶴羽ダムから山登りをするのが趣味になりました。
採ってはいけない場所などありましたら、参考にさせて頂きたいのですが、そんな場所もやはりあるものでしょうか?
2016/02/02(火) 18:05:23 | URL | Y.O1983 #- [ 編集 ]
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