雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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生活実感から乖離した語源 「芋づる式」
●日本の人口の1億2000万人あまりのうち、8割が都市住民でなかろうか? 首都圏や大阪界隈のようなメガロポリスであろうと、地方の人口10万人の小都市であろうと、多くのヒトの暮らしは土から離れた空中楼閣に住んでいるようなものです。たとえば、店頭をのぞくとレタスなどは薄いロールフィルムに包まれて売られています。土から全く離れた暮らしの中では、そのレタスが土と水と太陽の恵みの産物であることに思いいたらず、どこか工場の中で部品を組み立てるように製造された工業製品だと勘違いしているヒトもいるのではないか? それほどまでに人々の暮らしは土から離れたものになっています。

●生態学的な見地からかんがえても、生産者たる緑色植物というのは土に固着して、土中に根を張り、土中の水分やミネラルや栄養塩類などを吸収して、空気中の二酸化炭素を取り込んで有機物を生産しています。その一番の基礎は土であります。消費者であるわれわれ動物は (もちろんヒトも) 自分をやしなう栄養を自分で作ることができません。緑色植物が作ったものを略奪しているだけです。そういう意味では自立できない頼りない存在ですが、動物たちは緑色植物に全面的に依存してくらしています。結局、われわれヒトという種も間接的に土に固着し依存しているわけで、その生存の基盤は土であります。この当たり前の感覚が人々の間で薄らいでいるのは懸念されるところです。

●たとえば、土を汚してしまえば我々の生存はありません。フクイチ原発で広範囲に放射性物質をまきちらして土を汚してしまいましたが、それはなお現在進行形なのですが、もはや何事もなかったかのような風潮です。これは生存の基盤は土であるという認識に欠けているためとも言えましょう。 たとえばTPPに引きずり込まれて日本の農業の壊滅が危惧されますが、多くの人々は価格が安くなるからいいんじゃない! というまやかしに幻惑されています。かつてアールバッツ農務長官が、「アメリカの穀物は強力な武器なのです。食糧はアメリカが持つ外交上の強力な手段です。とりわけ、食糧を自給出来ない日本には有効です。日本に脅威を与えたいのなら、穀物の輸出を止めればいいのです」 
(注) という露骨な脅迫の意味を公言したことが象徴していますが、食糧や自国の農業保護は国家独立の基盤です。 (ま日本は日米合同委員会が決めごとをする植民地ですけど) ヒトの生存の基礎は土であるという認識をもっていたら、TPPなどの事実上の不平等協定にそう簡単に幻惑されることはないのですが、都会の消費者が目先のトクに幻惑させられているのはまことに残念です。自国農業の軽視は外国の土に依存するということであり、国家主権の委譲にも等しいハナシです。

(注) 1999年1月に放映されたNHKスペシャル 『世紀を超えて』 シリーズの 「地球 豊かさの限界 第一集 一頭の牛が食卓を変えた」 の中で元アメリカ農務長官のアールバッツがそのように語っています。この文言は字幕スーパーの書き起こしです。米国は、日本の食卓を豊かにしてやろう、安定的に恒久的に食糧を供給してあげようという奇特なハラなどではありません。あくまでも食糧は対日支配ツールとしての戦略物資なのです。

●さて、国民の8割が都市生活者であり、都市では全ての道路がアスファルトで舗装され土とか地肌を見ることもめったにない状態で、多くの人々が高層の蜂窩住宅 (ほうかじゅうたく) というまさに空中楼閣に住み、そんな土から乖離した暮らしでは、土に生活の基盤を置いていたころの暮らしや歴史の中から生まれてきた言葉や慣用句は死語になりつつあります。たとえば、「芋づる式」 ですが、都市生活者の中にはこの言葉がどういうイメージの言葉か実感がわかないヒトも多いはずです。そこで、「芋づる式」 のイメージ写真を撮りました。


「芋づる式」 の語源イメージ
↓ 淡路島南部の山中のサツマイモ畑です。自作の苗蔓を3月下旬に植えて7月下旬に芋掘りをするつもりでしたが、不覚にも5月にシカ (鹿) の侵入を許してしまい葉を全部食べられてしまいました。で、生き残った僅かな蔓から弱々しい蔓葉が再生することはしましたが、生育が大幅に遅れました。しかたがないので今まで置いていました。本当は10月中頃に掘るつもりでしたが、足の感染症をやり芋掘りどころではなくなりました。
サツマイモ畑
↓ 蔓を鎌で刈り取ります。
蔓を刈り取った
↓「芋づる式」 です。蔓の節 (葉が着くところ) ごとに1個か2個の芋が着いています。 蔓の先を引っ張ったら蔓に着いた芋がころころと出てきます。しかし、砂地じゃないと蔓を引っ張っても切れるだけで、文字通りにはいきませんけど‥。 芋の出来栄えとしては完全な失敗作です。シカに葉を全部食べられた影響もあるのかもしれません。苗蔓を船底植えしているのでクズ芋ばかりです。クズ芋がいたづらに日数だけ経って丸芋になった状態です。もしこれが営業栽培ならば規格外で商売になりません。自給自足用としては全く問題ありませんが‥。
芋づる式

芋蔓式】 (芋蔓をたどっていくと次々に土中の芋がみつかるように) ひとつのことから、それに関連する多くのことが現われること。また、次から次へと手づるを求めること。 『日本国語大辞典』 より


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ヤーコンの花の観察
昨年の暮れに ヒラタケのきのこ採集会 をした際に、参加してくれたおばちゃん、もとい! お姉さんにヤーコンの苗芋を頂戴しました。春に5月の連休ごろだったかサツマイモ畑の横に植えておいたら、草丈は吾輩の身長ぐらいになりました。ヤーコン芋の収穫は今頃らしいのですが、茎や葉が枯れてからでもいいらしい。掘ったイモはどうやって食べるのかよう知りませんが、いまちょうど花が咲いています。ひと目見て、こりゃあキク科だねと分かる花です。小型ヒマワリという感じです。集散花序に6~7個の花が着き、個花の径は4~5センチ程度、舌状花は10数枚あります。
ヤーコン
ヤーコンの花




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