雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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剣山山頂での暖かさの指数は38.3であり、平地と比すれば植物生育のための積算温度は3分の1
剣山の山頂一帯に巨樹がないのは何故か?
●徳島県 剣山 (1955m) の山頂付近の樹林、亜高山性のシラビソ (シコクシラベ) にしても、二次林であるダケカンバ (変種のアカカンバ) にしても、やや標高が下がったところに生育するウラジロモミにしても、保護林だの原生林などと林野庁は言うのですけれども、巨樹といえるような大木は全く見られません。わずかに林野庁の調査でヒメコマツ (ゴヨウマツとも言う) の幹周3m超が確認されているだけです。剣山の山頂一帯でなぜ巨樹といえるような大きな樹がないのか、その樹種の本来の性質として大木にならない樹木であるという理由は大きいにしても、なんといっても非常に低温であることと、強風が吹きすさぶ厳しい環境が最大要因ではなかろうか? とりわけ植物は生育するためには最低でも5℃以上の温度が必要とされています。剣山山頂付近ではその5℃以上の積算温度の不足が顕著で、樹木の生育が緩慢でなかなか幹が太らないというのが巨樹がない最大要因であろうかと思われます。かつて剣山山頂には剣山測候所がありました。気象庁のリストラで2001年3月に剣山測候所は廃止されましたが、残された貴重な観測データから剣山の気温を見てみます。


●旧 剣山測候所の観測データ 観測開始からの毎月の値 から 「月平均気温の平年値」 および 「年平均気温の平年値」 を計算しました。観測が終了した地点の 「平年値」 を気象庁は算出しない方針のようです。ていうか、平年値を産出するための統計期間を満足できなくなるためでしょう。具体的に申せば、現行の平年値というのは1981年~2010年の30年間の平均値ですが、剣山測候所は2001年に観測終了しています。これでは現行の平年値を産出するためのデータセット自体が存在しません。そこでひと昔前の、1971年~2000年の30年平均を計算しました。 

ちなみに、「平年値」 というのは不変の数字などではなく、10年ごとに見直されます。剣山のさらに前の年平均気温の平年値 (1961年~1990年) は紙の資料の 『日本気候表』 を見ると4.2度でした。下表では微妙に上昇していますが、詳細に数字を比べるとと冬の気温が僅かに上がっています。(1月はー7.3度 → ー6.9度) しかし夏の気温は全く変わらず (8月は15.3度のまま) という感じです。やはり、ここでも観測データは、地球温暖化の実態は “寒い季節の温度上昇は起こるが、暑い時期は変わらず” であることをハッキリ示しています。つまり地球温暖化は危機などではなく、むしろ歓迎するべきことなのです。それにしても、気象研究者どもは陰じゃぶつぶつ言っているくせに、政府や環境省などの下僕になりさがって、表立っては二酸化炭素地球温暖化の与太話に与するとは情けない話です。ていうか、研究者や科学者といえどもカネの亡者ということですな。つまり研究費利権に群がるということ‥。


剣山の気温



暖かさの指数から、樹木の生長量をほぼ推定できるのでは?
暖かさの指数 (warmth index/WI) というのは、各月の平均気温で5度以上のもののうち、その月平均気温から5度を引いた数字、つまり5度以上の部分の総和です。計算はとても簡単で吾輩でも小学生でもできます。寒さの指数とは5度以下の月について5度からその気温を引いた数字の総和です。「暖かさの指数」 と 「寒さの指数 (coldness index/CI)」 を併せて 「温量指数」 と呼ばれます。言葉では説明しにくく分かりにくいのでリンクを参照。なお、寒さの指数には-符合をつける約束事になっています。植生帯とか気候帯など議論するさいには重要な用語です。優良参考サイトの説明 ここで重要なのは、暖かさの指数は5度以上の部分の月平均気温の総和であるから、農学などで言う作物が生育するために必要な積算温度とほぼ同義に近いということです。もちろん意味は違いますが非常に似通ったものであることは確かです。徳島の暖かさの指数が138で、剣山のそれが38ということは4分の1しかありません。剣山では温度不足で植物が生育しにくいことを表わします。剣山はもともと寒いところだから、寒さに適応した植物が生育しているわけだから、ただちに4分の1ということではないでしょうが、平地に比べると植物 (樹木) の生育は半分とか3分の1になってしまうと思われます。

●実際に、徳島森林管理署の鎗戸植物群落保護林のヒメコマツの樹齢調査 で、「徳島森林管理署が平成24年12月に一ノ森山頂付近のヒメコマツの枯死木2本から生長錐でコアを取り、年輪を調べた結果、生長量は約1mm/年ということが分かりました。胸高直径60cmの木であれば樹齢約300年と推定されます」 と報告しています。つまり剣山の山頂付近ではヒメコマツの年輪幅はわずか1ミリです。平地での同属のクロマツでもアカマツでも切り株の年輪を観察したら、2~3ミリとか、成育が良ければ5ミリぐらいあります。たとえば 波田先生の 「マツの年輪に刻まれた歴史」 にマツの生長量グラフがありますが年輪幅は数ミリあります。 で、暖かさの指数から推定する樹木生長量と、調査による実際の数字が一致しています。論考は不十分ですけれども、剣山山頂付近の亜高山帯に巨樹がほとんどないのは、やはり最大要因は温度不足かなと思います。



剣山の気温は、北海道の道東・道北地方とほぼ同じ
各地の気温


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年輪幅がわずか1ミリの亜高山帯のヒメコマツ
↓ これは2015年7月24日の写真であります。徳島県第4位の高峰の一の森 (海抜1880m) の山頂のヒメコマツです。生長が遅く年輪幅が1ミリとかで、樹体は小さくても古木ということになります。山頂は風が強く樹木が生長しにくい (いわゆる山頂現象) ので樹形が扁形樹になったり矮化したりで盆栽みたいになります。やや大きな盆栽という感じです。で、ここ一の森の山頂一帯はミヤマクマザサの笹原のなかにヒメコマツの大きな盆栽が点在していて、亜高山帯の天然の日本庭園かと思えるほど観賞のしがいがあります。写真で下側の枝が枯れているのはシカの食害であろうかと思います。
一の森山頂のヒメコマツ

↓ 一の森山頂の見事なヒメコマツの古木です。稜線伝いに点々とヒメコマツの古木があって、大変美しい景色です。ササ原の中に矮生なコメツツジがあるジロウギューとは異なる景色ですが、なぜか、大半の登山客やハイカーはジロウギュー行ってしまいます。こちら一の森を訪れる人は少ないです。
一の森山頂の見事なヒメコマツの古木
一の森の稜線に自生するヒメコマツ


↓ 2015年4月9日、剣山登山道の刀掛の松付近 (海抜1810m) にて。ヒメコマツの枝を観察すると、非常に美しい松です。観賞価値はすこぶる高いです。でヒメコマツは庭木に人気がある樹ですわね。でも、庭に植えるヒメコマツ (ゴヨウマツ) と天然自生のヒメコマツはなんとなく違います。別種というわけじゃないと思うんですが、自生品は繊細で上品な感じがします。庭に植える栽培品はゴツゴツとして下品な感じです。もともとはヒメコマツは四国東部の山々を歩き廻ったら海抜1000mあたりから上で見られます。亜高山帯まで登ると特に多いです。低海抜の照葉樹林帯にはヒメコマツなんてありませんわ。で、本来は標高の高い所に自生する上品なヒメコマツを、夏暑い平地に降ろしたから若干性質が変化して下品になったのでしょうか?
ヒメコマツは美しい松だ

↓ 枝をマクロアップすると、小さな枝 (短枝) に葉が5枚 (5本というべきか?) ついています。短枝は長さが1ミリか2ミリしかなく常識的にはとても枝などとは呼べません。しかし植物形態学的には枝とされています。
ごく短い枝から葉が5枚出る

↓ 4月9日では日蔭などではまだまだ大量の雪がありました。登山道の雪はおおかた消えていましたが一部残っていて、万一滑ってころんだらいけないので軽アイゼンを履いて登りましたが、凍結していなくて雪が柔らかいのでステップを切りながら登れば登れらんこともありませんでした。
まだ大量の雪があった


剣山での初雪の遅れはエルニーニョが遠因か?
今年は剣山の初雪・初冠雪が非常に遅れています。例年ならば10月下旬か11月に入ったら初雪がきます。過去早い年には10月上旬に雪が降っています。剣山に登ったらいつも昼飯を食べさせてもらう頂上ヒュッテの管理人さん提供のニュースのようですが、今秋は10月12日に初霜、10月26日に初氷、11月4日に初霧氷が見られたようです。しかしながら、初雪はまだです。
山頂で初氷観測 剣山に冬の便り 【徳島新聞ニュースWeb】
剣山、冬の装い 山頂で初霧氷 【徳島新聞ニュースWeb】
初雪が非常に遅れているのは、地球温暖化の影響などではなかろう。気象庁の発表した情報では、東太平洋で大規模なエルニーニョが発生していることが遠因となって、偏西風帯の位置が例年と比べて中国大陸西南部あたりでは南下、逆に西日本付近では北上しています。偏西風帯の蛇行の状態が西日本では北上の場に入ってしまい、その結果亜熱帯の空気が西日本に流れ込みやすい状況になっていますね。で、10月の初め頃からシベリア大陸奥地上空500hPa高度で-40度~ー45度など真冬の寒気がしっかりと涵養されているのに、南下してきません。南下してもせいぜい北海道止まりです。エルニーニョだけでなく北極振動の影響があるのかもしれませんが、明らかに局地的な現象なので地球温暖化なんて関係ないですわね。以前ならばマスゴミどもは地球温暖化だと大騒ぎになったであろう暖かさです。しかしまあ、政府は地球温暖化の政策から降りたがっているみたいで、愚かなマスゴミどもに “温暖化の撃ち方やめい!” と号令 (=報道管制・統制) をかけているので、マスゴミも温暖化をほとんど言わなくなりました。政府は温暖化のハナシが忘却力に富む国民から忘れ去られるのを待つ作戦みたいですが、毎年毎年3兆円とも4兆円とも言われる温暖化対策費をむさぼり食った温暖化利権者どもを誰が糺すのであろうか? 温暖化で大変なことになると同調したのは全ての政党です。与党野党の別なく大政翼賛会と化していたから糺す政治勢力が存在しません。これでは炭素税はじめ税金だけ盗られた国民納税者は浮かばれません‥。

●しがない庶民はぼやくしか方法がないのですが、それにしても、ほんまに、西日本は11月になったというのに暖かいです。まだまだモモちゃんをはかなくても大丈夫です。9月下旬に種を遅まきしたチンゲンサイの生育が、このところの暖かさで素晴らしい生育です。毎日味噌汁の実はチンゲンサイです。お浸しや油炒めなど、ビタミン不足の心配はありません。暖かいのはとてもいいことなんです。第一に暖房費が要りませんからお財布にもやさしいのです。暖かくて困るのはスキー場ぐらいか? ちょっと考えりゃ温暖化はメリットが山積です。厳寒の北日本や大雪で苦しむ豪雪地帯から温暖化歓迎論がなぜ出てこないのか? とても不思議です。 ところで、徳島県三好市の 井川スキー場 は11月27日オープンの予定ですが、四国の山に雪なんて降るんやろか? 患った足の感染症もだいぶん好転してきました。四国の山に雪が積もったら、車のタイヤをスタッドレスに履き替えて見に行こうと待ち構えていますが、当分ダメそうです。こりゃあ、井川スキー場はオープン延期は必定。去年は12月に入ったとたん一晩で130センチのドカ雪でした。自衛隊が出動してスタッフが救出されるほどの騒動でした。高越山ではスタックした車を乗り捨てて住職さんらが雪中彷徨で2人斃れました。全国ニュースになったのはまだ記憶に新らしいところです。今年は、今の状況では西日本は記録的な暖冬かも? スキー場は降らなくても困るし、降り過ぎても具合が悪いし、特に南国の山上のスキー場の場合には、スキー場へ行く林道が樹木の雪折れや倒木で通行不能になってしまいます。お天道様はなかなか商売をさせてくれません‥。





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