雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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環境省の調査の網から漏れ落ちたかわいそうな巨木・巨樹たち。    兵庫県南あわじ市編 (その2の続き)
●前回のエントリーでムクノキが出てきました。(出てきたと言うよりも出したと表現すべきかもしれませんが) ムクノキはニレ科の樹木です。南あわじ市にはニレ科の樹木は、ムクノキ、エノキ、ケヤキ、アキニレの4種が見られます。で、ついでに旧 三原町内のケヤキとアキニレの巨樹を紹介いたします。ただし、幹周が3mを少し超えるか、3mに僅かに足りません。環境省が巨樹・巨木の調査をしたのは一回目が1988年、2回目は2000年です。その頃には確実に3mに満たなかったハズだから、以下に掲げるのは今後の参考のためです。全国一斉に3回目の巨木・巨樹調査が行われる際には調査対象になります。で、参考巨樹といたします。

参考巨樹 1 (将来3回目の巨樹・巨木調査の対象)
天野神社のケヤキの巨木です。 南あわじ市 (旧 三原町) 八木馬廻の成相寺の奥、一段上に天野神社があります。成相寺には巨大イブキ (環境省の報告書では別名のビャクシンで記載) があるのですが、イブキは環境省の巨木調査に記録されています。それとは別の巨木です。天野神社には幹周3mのケヤキだけではなく、社叢には4m60センチの巨大シイノキもあります。これらは環境省調査から漏れ落ちています。場所は 国土地理院地図上ではここ(+マークの所) ですが海抜は110mぐらいか? さらに申せば、成相寺に行く手前200mぐらいに幹周3m60の巨大シイノキがありますがこれも環境省調査から漏れ落ちています。なんともはや、環境省は沢山の税金を使っているのに巨樹・巨木林調査は遺漏だらけでありますね。もうすっかり地球温暖化騒動は鎮静化してやれやれですが、環境省は政治的なねつ造ヨタ話をふりまわしたり、せっかく調査をしても、これだけ調査漏れがあれば税金の穀潰しといっても言い過ぎではないかも? 環境省を激励するために、調査から漏れ落ちた巨木巨樹を探すのに力がはいります。

↓ 威厳のある立派なケヤキです。目を見張るのは主幹の真っ直ぐさであります。直径1mの太さの幹が真っ直ぐに立ち上がっていますが、かなり上まで太さがあまり変わりません。ケヤキといえば用材としては水に強く寺社建築に使われる超高級用材でありますが、この写真の木は丸太のまま大寺院の柱にも使えそうな立派なものです。日本の林業は安い外国材に押されて採算が取れませんが、持ち山を所有している人ならばこのようなケヤキの造林をするのがいいかも? でもまあ幹周3mまで育てるには200年はかかりますわね。お金になるのは何代先なのでしょう? 京都の有名なお寺が400年後の用材確保のために、山林を購入してケヤキの植林という壮大なハナシ → 「清水の舞台」 柱の改修は400年計画
天野神社の巨大ケヤキ

↓ 周囲の社叢林から頭を一つも二つも突き出しています。成相川をはさんで向こう側の道路から、このケヤキ巨木の樹冠がよく見えます。樹高は30mぐらいあるかも? このたびの南あわじ市内巨樹巡礼は正式調査ではなく、もし将来に吾輩が正式調査に参加するのであればそのための予備調査という心づもりです。であるから、幹周は環境省の巨樹・巨木林調査の調査ガイドラインを熟読して、それに準拠して測りますけど樹高や枝張り長の測定は必ずしもしません。十分な道具もないですし、4、5人の調査グループを編成してかからないと測定しづらいですわ。
社叢林から頭を突き出して枝葉を茂らせる

↓ 地面から高さ130センチで、幹周は3m12センチ!
ただし、2000年の2回目の環境省巨樹・巨木林調査時には3mに達せずに調査対象外だったと思います。今後は調査対象巨木です。こんどは漏らさないように‥‥。それと、巨樹巨木は文化財です。この木の管理者 (神社総代とか地区の役員たち) に、この貴重なケヤキ巨木を絶対に切らないように、守るようにという呼びかけや指導がいるのではないか? 吾輩が言うても 「おまはん、何をエラそうなこと言うんや、何をどうしようがワシらの勝手じゃ」 と怒られるのがオチですわ。

幹周は3m12センチ


参考巨樹 2 (将来3回目の巨樹・巨木調査の対象)
三社神社のアキニレの巨木です。 所在地は南あわじ市 (旧西淡町) 志知鈩 (しちたたら) ですが、国土地理院地図ではここ(+マークの所) です。まず旧 三原町の巨樹巨木から取り上げているのですけれども、できるだけ近縁種をまとめて掲載しようとしたために、僅かに西淡町に足を踏み外してしまいました。


見事なアキニレの大木ですが、これほどの大木は非常に珍しいです。ハルニレとよく似た木ですが、ハルニレは春に開花し、北日本や高地に分布する樹木で淡路島にはありません。アキニレは秋に (9月) 開花します。開花時期がハルニレと全く異なります。
アキニレの巨木

↓ 台風で折れたのか、主幹の上部が欠損しています。
主幹の上部が欠損している

幹周は2m96センチ! 4センチ足りません。仮にこの木が樹齢200年と仮定するならば、また樹木の太り方が等速度 (実際は若木の幹の太るスピードは老齢の木よりも早い) だと仮定するならば、このアキニレの幹周は毎年1.5センチづつ幹周は増加します。あと数年で巨木・巨樹の基準の幹周3mを超えるでしょう。まちがいなく次回の環境省の巨樹・巨木林調査の調査対象です。
幹周は2m96センチ! 4センチ足りない。


近縁種の樹木をどうやって見分けるのか?
しばしば 「草本植物(草)よりも、木本植物(木) のほうが見分けるのが難しい」 と言われます。別にそんなこともないと思うのですけれども、樹木は手の届かない高い梢で葉をつけ花を咲かせます。手にとって葉や花や果実を観察しにくいという事情があるから、その点では樹木の同定 (名前調べ) は非常に難しくなります。ではどうしたらいいのか? 双眼鏡で高い梢の葉や花を見たり、地面に落ちた葉や花を探すのはもちろんですが、その木の樹皮を目を凝らして観察します。下の3葉の写真はタテが実物の30センチに該当するようにスケールを同じにそろえました。

↓ アキニレの大木の樹皮
アキニレの大木の樹皮

↓ ケヤキの大木の樹皮
ケヤキの大木の樹皮

↓ ムクノキの大木の樹皮
ムクノキの大木の樹皮

●エノキの大木の樹皮の写真は、目下準備中です。アキニレとケヤキは似ているじゃねえか! と言われそうですが、確かに酷似しています。で、葉を観察します。アキニレの葉はかなり小さいです。


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