雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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矢筈山(標高1849m)に登ろうとするも、天気下り坂で敗退 (その2)
落合峠の写真ギャラリー (2015年8月28日)
徳島県・落合峠 です。標高1520m。ときどき来るだけですが、昔は林道の舗装が出来て無くてよく車の腹に石がぶつかりましたわね。今は完全舗装ができて車が傷む心配がなくなりました。それに昔と比べるとススキが減りましたね。
落合峠

↓ 向こうに矢筈山の少し手前の山が見えていますが、矢筈山の山頂は雲がかかっています。峠には茶屋がつきものですが、そんなものありません。通行者が少ないから茶屋を開業しても商売になりません。
落合峠 東祖谷方向

↓ 矢筈山に向かう登山道を標高差で80mほど登り、落合峠を見下ろしました。車が2台とまっています。白い方が吾輩の車ですが、剣山の見ノ越とちがい訪問者は少ないです。
笹山を少し登ってみた

↓ 急峻な谷を挟んで向こう側の三嶺~天狗塚を遠望した。
三嶺を眺む

↓ 落合峠から矢筈山まで尾根伝いの登山道を3キロ程度。健脚さの度合いによるでしょうが、通常は2時間の行程。
矢筈山の山頂には雲がかかる

↓ 北のほうを眺めた景色です。桟敷峠は風呂塔の陰になるので見えません。
風呂塔を眺む


これは明らかに風衝草原じゃないわね
自然観察の目でこのササの草原の成立要因を考えてみました。明らかに剣山山頂や三嶺山頂の草原と成立要因が異なると見ます。これは常に強風にさらされて樹木が育たないことによる風衝草原じゃありません。理由は、落合峠や周辺の笹山のなかに点々とある樹木がほとんど扁形していないからです。それから、生えているミヤマクマザサの草丈が種本来の大きさに生長しているからです。ミヤマクマザサはスズタケのようにヒトの背丈以上になりません。せいぜい1mぐらいです。腰ぐらいの高さかよく育って胸の高さまでです。で、ここのミヤマクマザサは伸びすくんでいません。 であるから、多分、おそらく、ここは昔茅葺屋根の茅 (ススキ) を調達するための草刈り場とか、あるいはウシやウマの山地放牧場であって、本来の森林が人為によって改変されたところではないか? と見ます。確かなことは現地の昔の文献や住民の証言を調べないといえませんが、この草原は自然そのままの姿ではないと見ます。 もし、この見方が当っていたならば、長い時間をかけてこの草原は衰退していくハズです。周囲の森林がジワジワとササ原やススキ原を浸潤して狭めていくだろうと予想します。 落合峠は秋のススキの原で人気の峠みたいですが、一般的に言って植生は遷移していくものです。いつまでも同じじゃありません。見に行くのは今のうちですわ!

ミヤマクマザサの草原
希少植物を守ろうというのは、ある意味ではヒトの傲慢!
で、検索して資料を探したらやっぱりそうです。二次草地における希少野生植物の生育環境復元に向けた環境評価マップ を閲覧すると落合峠周辺の植生が大きく変化しています。この資料を作成した研究者達は、植生が遷移してミヤマクマザサがはびこり草原性の希少植物が消えて行くのが問題だ、みたいなことを言っているのですがそれは根本的な間違いです。そもそも、ここに希少な草原性植物が侵入して生育していたのは、ヒトが茅葺の屋根に必要だから昔から草刈り場としたからです。端的に申してヒトが自然破壊をしたからこそ希少な草原性植物があったということであります。ところが、茅葺屋根がなくなって草刈りが不必要になりました。で、ミヤマクマザサがはびこり、希少な草原植物が消え、ウラジロモミやツガやダケカンバなどの樹木の侵入が進んでいます。実はこれは自然の当たり前の動きなのです。ヒトの強い干渉で改変された自然が元に復元しようとしているのです。この自然の当たり前の動きに逆らって、草原性貴重植物を守るために草刈りをしよう! などというのは頓珍漢であり、自然の動きに対する反逆です。もし税金を流し込んだらムダの骨頂です。ハッキリ言って研究者どもの利権になります。ほうっておけばいいのです。やがて落合峠は自然の復元力でウラジロモミの良い森に還っていくでしょう。それで納税者や有権者が困ることは何もありません。昔をなつかしがる貴重植物愛好研究者どもと行政が結託して、変な環境公共工事が行われ税金が喰い散らかされないようにと、お祈りします。いま、この国は土木建設の土建国家から、環境やエコを標榜する新たな土建国家に変わっています。納税者は、国家の税金の流し込み先が、土建 → エコ へと替わっただけということに早く気付くべきなんです。 “ダムに反対運動していた人々が、エコと言えば何でも諸手を上げて賛成” ということが気付いていない証拠です。

草原のなかの樹木に扁形なし


天候悪化のきざしで退却ラッパ!
吾輩は山登りではありませんが、登山と戦争には共通する面がかなりありそうです。自軍が形勢不利と判断したら直ちに退却ラッパを吹き鳴らします。 一旦は退却して次の機会を待つべきです。「ファイトだ! 根性だ! 頑張ろう!」 などと変な竹ヤリ精神主義を振りかざして、自軍の装備や力量をわきまえず進軍ラッパを吹き鳴らしても結局やられるだけです。果敢に攻めるべきところでは進撃してもいいでしょうが、勇気ある退却もまた必要です。吾輩は予報官でも気象予報士でもありませんが、気象ファンとして天気悪化の予兆をハッキリと感じ取りました。濡れ鼠にならないように退却です。結局、矢筈山に登れませんでした。山頂までの登山道を4分の1ほど行っただけです。ま、山は逃げません。またの機会に‥‥。
退却!
笹山の急坂を脱兎の如く駆け下りた。もちろん、転んでケガをしないように気をつけながらですが。車まで帰って、山を降りましたが桟敷峠まで戻ると案の定ザーッと来ましたわ。3人組のパーティーが矢筈山に登っていきましたが、土砂降りにやられたハズです。大丈夫だっただろうか?
笹山の急坂を駆け足で降りた



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