雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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夏のお花見に行こう! フジの不時開花 (ふじかいか)!
●フジ開花とは 「不時開花」 であります。平たく申せば狂い咲きなどと言われる現象です。たとえば、気象庁の生物季節の観測では、最も早い開花日よりも概ね1か月以上も早く開花した場合、逆に最も遅い開花日よりも概ね1か月以上も遅く開花した場合には、不時開花とみなして観測データから除外するようです。台風で葉が落ちたソメイヨシノの樹に秋によく花が咲くのは知られていて、しばしば地域のニュースになります。しかし気象観測としては咲いたことにはなりません。さて、写真のフジの棚ですが、例年4月20日ぐらいに開花しています。ところが、毎年夏に、真夏の7月下旬~8月初旬にフジの花が咲きます。3か月も4か月も時期がづれているから通常の開花では全くありませんが、真夏に毎年よく咲くのです。「不時開花」 ではありますが 「二度咲き」 とも言われる現象です。

●不時開花は植物生理学のハナシになってくるので、どういうカラクリでそういう現象が起こるのかよく知りませんが、原因はいろいろあるようで、写真のフジの棚を観察したら、おそらく通常の花が終った後に蔓や葉が茂り過ぎてうっとうしいので強い刈り込みが行われているみたいです。この花後の蔓の刈り込みが原因になっているのでは? という気がしています。というのは、ヒトが刈り込みなどしない野生のフジでは 「二度咲き」 なんて見たことがないし、栽培品であっても伸び放題のものでは二度咲きは見られないからです。公園などのフジの棚がありますが、管理者が剪定 (刈り込み) をするのは普通は秋遅くか冬です。



不時開花では花は少ないが、お花見は可能です。
↓ 真夏のフジの花はほんまにパラパラとしかありません。写真はすべて2015年8月3日に撮った。場所は兵庫県南あわじ市灘土生の沼島汽船乗り場にて。
真夏のフジの花は少ない
真夏のフジの花は少ない

↓ 花はマメ科独特の蝶形花で、春に咲く通常の花とべつに変わらないようです。奇形であるとか大きさが極端に違うということはないです。肉眼で見る限りでは春花と夏花に違いはないのですが、生理的なレベルとか顕微鏡レベルでは異常な花かもわかりません。例えば花粉が出ないとか、花粉が出来ても発芽力がない不稔であるとか、そういう異常はあり得るのではないか? というのは夏花には果実が出来ないようなので…。それなりの知識を持ってそうとうな観察を積まないと正確なところは分かりませんが、あくまでもお花見をしよるのであって、研究とか調査をしようというのではありません。
花はマメ科独特の蝶形花

↓ この花は若干色が濃いような気がします。
やや色が濃い花

↓ 通常の春の花に比べると、一つの花房に着く着花数はやや少なめかな? という気がします。
春の花に比べると花房はやや小さめ

↓ 青空にフジの花がよく映えます。
青空を背景にフジの花が美しい

若干花色が濃い目

↓ 春の花の跡にできた豆果です。マメ科は果実を見ればマメ科と分かり吾輩のような初心者でも間違えないのでいいのですが、やはり例外はあって諭鶴羽山に記録がある兵庫県レッドデータAランクのミヤマトベラなんかは果実がマメ科らしくありません。やはり物事には例外の存在があるので要注意です。なお吾輩は諭鶴羽山の自生のミヤマトベラはまだ見たことがありませんが、N先生に鉢植えを見せてもらったことがあります。それは諭鶴羽山の自生品を盗掘したものらしいです。貴重植物をいちばん盗掘している犯人はN先生じゃねえのか!!
(いっぺん言うてやろと思いよった)

これは春の花の跡にできた豆果


観光客から 「ヤマブドウですね」 などと話かけられたが‥‥
●吾輩がこの夏のフジの花のお花見をしていると、通りすがりの観光客から 「これはヤマブドウですね」 と話かけられました。びっくり仰天です。いくらなんでもこれがヤマブドウに見えるハズがないのになぜだろうかと考えたら、ブドウの房がフジの花に色が似ているし、房状になっているのも似ているといえば似ています。スーパーの店頭には果物のブドウがすでに並んでいます。なので、「その花、ブドウの房みたいだね」 という意味だったのかも? その観光客の真意は分かりませんが、ヤマブドウは下の写真です。淡路島には分布していません。淡路島の人がヤマブドウ (あるいはエブコ) といっているのはエビヅルのことです。葉はヤマブドウよりも遥かに小さいです。

↓ 手前の手のひらのような葉がヤマブドウの葉です。葉は巨大です。少なくとも手のひらの大きさ、大きくなると葉身の長さが30センチに達します。後ろの小さな葉はサルナシです。2015年6月23日、徳島県・樫戸丸 (標高1566m) にて。
ヤマブドウの葉

↓ ヤマブドウの実です。栽培ブドウと異なり、果房に着く実はパラパラという感じです。通常は酸っぱいです。個体によっては、あるいは秋遅くには甘い場合もあります。2014年10月4日、徳島県・高城山 (標高1632m) にて。
ヤマブドウの果実



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