雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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剣山にハクサンシャクナゲを見にいこう! (その3)
●西島駅で大休止をしてから再び登山道を登り始めましたが、やっとのことで刀掛の松というところに来ました。標高は1810m。祠があったり看板があったりするので何か由緒のある場所のようですが、よう知りませんわ。すでに気息えんえん、疲労困憊の惨状で木製のベンチがあり座り込んでしまいました。時刻は7時16分です。見ノ越を出発してちょうど2時間ですが、山頂まで残り標高差で100mちょっとですが、やっぱり3時間はかかりそうです。ここでまた大休止というか朝飯です。どうせ30分ぐらいは休憩しなければもう動けませんから、メシにするのにちょうどいいかもわかりません。

刀掛の松
刀掛の松
↓ キレンゲショウマの自生地へはこの道を降りて行きます。しかしながら、先日の四国を縦断して台風11号の大雨で斜面崩壊があったようです。(一の森ヒュッテの管理人さんから聞いた話) 通行止めであります。いつ復旧するか不明なので、開花直前ですが、今夏のキレンゲショウマの花は見られないかも? ただし西島駅や山小屋の植栽品ならば見られます。(徳島新聞NET版ニュースが出た、「天涯の花」キレンゲショウマ 剣山群生地で土砂崩れ) ちなみに台風11号による降水量ですが、7月16日~17日の2日間の降水量は、気象庁の観測ではアメダス福原旭で512.5ミリ、アメダス木頭で470.5ミリが目立ちました。国土交通省の川の防災情報の観測では勝浦川水系の殿川内の812ミリが最高だったように思います。剣山のすぐ南側の槍戸で552ミリでしたが、那賀川水系のあちこちで600ミリを越えました。ま、剣山系の南斜面は降る時には一回の降雨で1000ミリが起こるところですわね。剣山スーパー林道が路面が流水で洗掘されて大変なことになっているようです。たとえばジムニーなどオフロード走向可能な車種しか通れない状態みたいです。
キレンゲショウマ自生地への登山道入り口

刀掛の松からの眺望(2015年7月24日午前7時20分ごろ)
↓ 西の方向を見ると、三嶺と塔丸の間にはるか石鎚山が見えています。夏場としてはクッキリとよく見えていますわ。激しい雨で空中の懸濁微粒子が洗い流されたのでしょうかね? 視程は完璧に100キロ超あります。120キロ先の四国カルストあたりの山々も明瞭に見えています。この視程距離ならば昔の観測用語ならば 「異常透明」 と記録されるところです。
三嶺の方向

↓ 北西方向です。手前の馬の背中のようななだらかな尾根が塔丸 (とうのまる) で1713m。尾根が笹原になっています。奥のややゴツゴツとした感じの尾根の山が矢筈山 (1849m) です。
塔丸と矢筈山

↓ 写真左側が矢筈山、右側のやや尖った山が丸笹山 (1712m) です。
矢筈山の方向

↓ 矢筈山を拡大して見たもの。なかなか重厚な山です。
矢筈山を拡大

↓ 矢筈山から南東方向に長大な尾根が伸びていて、尾根が谷になだれ落ち込む寸前の顕著なピークが津志嶽ですが、徳島県で屈指のシャクナゲ自生地として非常に有名です。
矢筈山から南東に伸びる尾根

↓ 東の木屋平や神山町方向を見ましたが、西方向と逆にかすんでいます。空気の透明度が高ければ淡路島が見えるハズです。
東の木屋平や神山町方向を見る

↓ 画面の中に見えている谷は穴吹川であります。
東の方向

↓ 東の高城山方向を見ましたが、四国山地の主稜線の一番東端に当たります。
高城山の方向

↓ 黄色い花が咲いていますが、舌状花が2~3個しか見えないのでメタカラコウのようです。オタカラコウもあるハズですが舌状花は7~8個と多いです。平べったい葉はテンニンソウの葉で、紫色の小さな物はナンゴククガイソウの落花です。
メタカラコウの花が咲いている

●朝飯として持参の弁当を食べ終わったときに下から単独行の男性が登ってきました。挨拶をして話をした。

「お早うございます。今日はいい天気ですね。」
「そうですね、最高の天気ですね」
「先日の台風で行場が大変なことになったようですよ。なんか、斜面崩壊があったみたい。もしかしてキレンゲショウマの開花が見られるかもわからんのですが、行けないみたいですわ」
「‥‥‥」 と、返事なし。
なんか通じません。遠方の方だと直感したので、
「どちらから見えたんですか?」
「静岡県からです。」
「静岡はいいところですわね。南アルプスがあって山が高いし。お花畑が見られるし。いいですわねえ。」
「でも、まあ、赤石岳しか登ったことないんですよ」
「たしか3120mでしたか? 行ったことないけどお花畑が綺麗でしょうね」
「いやいや、お花畑ならば北アルプスですよ」
「まあ、そうかもしれませんね。立山や白馬岳あたりは豪雪地帯ですよね。豪雪地帯ほどお花畑が発達しているみたいですね。西日本でも鳥取の大山は標高が低いのに、豪雪のおかげでお花畑が見事です。もしかして百名山めぐりですか?」
「そうです。まだ始めたばかりなんで、10ほどしか登ってませんけど100を目指したいと思っています」
「百名山巡礼とはいいですわねえ。でも大変そうな」
「もちろん大変ですよ。なんせ北の端の利尻島から、南の屋久島までいかなくちゃなりませんから。山登り以前に、日本中をめぐるって話になりますから大変です。」
「そりゃあ、大変だ。暇とカネも要りますね。でもまあ、その地方の百名山は何日か滞在してまとめて何座かでしょ?」
「もちろんそうですよ。一つ登って自宅に帰って、日を改めて出直すなんてやっていたら前に進みませんわ」
「じゃあ、石鎚はもうやりましたか?」
「石鎚は明日行きますわ」
「石鎚みえていますよ。ほら、あそこ、三嶺と塔丸の間ですよ。愛媛県の山々が並んでいます。」

石鎚山系の山々が見えている
三嶺 (さんれい) のすぐ右肩です。並んでいる連山の一番左の一番高いピークが石鎚ですわ。」
「あれが石鎚なんですか? 四国の山も結構深いようですね」
「でもまあ、山が低いし、せめて2500ぐらいあればなあと思いますわ。それにしてもラッキーですね。夏場に石鎚がくっきり見えることはめったにないんですわ」
「お宅は地元の方?」
「いや、兵庫県の淡路島です。」
「淡路島ならば昨日通ってきましたわ。」
「淡路島の人は剣山によくくるんです。剣山はもちろん徳島の人も登りに来るのですが、周辺の県からの登山者が多い山ですわ。瀬戸内沿岸地方には山らしい山はここしかないんで。やっぱ、静岡は南アルプスがあっていいですわね。うらやましい」

山座同定に誤りはないとは思うが


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