雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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樫戸丸 (標高1566m) のオオヤマレンゲを見に行った (その2)
●剣山スーパー林道は、高城山のレーダー雨量観測所の資材運搬モノレールから少し剣山方向へ行ったところが崩落しています。2015年秋遅くに復旧する予定で現在工事が行われています。で、ファガスの森からは車では樫戸丸へ行けません。徒歩ならば高城山の山頂を経由して行けなくもないのですが、屈強の登山家ならばともかくも、吾輩のような体力劣等児にはとても無理であります。で、林道木屋平木沢線を木屋平側から車で登って行ったのですが、これがまた非常に恐い道です。

●林道といっても舗装が進んで泥の道の部分は僅かになりましたね。でも、山の斜面は急だし、絶壁みたいなところがあるし、いつ落石があるかもわかりません。ガードレールがない部分もあり、積雪が残るころに行って滑れば谷底に転落か? 恐いです。一口で評すれば 「恐い道」 です。 よくまあ、こんな恐い道路が造れたものだと工事に従事した建設会社の方々に敬意を表したいと思います。 木屋平村の就業者のうち建設業従事者比率は統計で37.7%でしたか? 全国でもトップクラスです。林道建設などの公共工事が木屋平村の基幹産業であるのは間違いなさそうですが、恐い林道もやらなければいけないのは大変で、高所恐怖症の者には無理でしょう…。 以前に近所の電気工事の会社の経営者とハナシをしていたら、「そんなもん馴れじゃよ。馴れてしまえば100mの鉄塔の上も2mのところも、何じゃ変われへんで」 とこともなげに言い、その経営者は若いころそうとう鉄塔の上に登ったらしい。そんなものかなあ? 林道木屋平木沢線はガードレールの下側を覗いたら足が震えるようなところだらけで、何回通っても恐い道です。馴れれへんわ。ま、剣山スーパー林道だってかなり恐い道であります‥‥。


↓ 徳島市から神山町を経て、旧 木屋平村に進入してきました。展望所からは、今日は剣山は雲の中にお隠れです。地図上の場所はここ 海抜は720mくらい。
剣山展望所 川井峠

↓ 展望所からすこし降ったところで、川成峠 (1318m) や天神丸 (1632m) 方向を見上げましたが雲がかかっています。
樫戸丸~天神丸は雲の中

林道木屋平木沢線の進入口 にやってきました。ガソリンスタンドが目印です。スタンド手前を左折します。
林道への入り口

↓ 最近できたのか? 案内標識がありますが、高すぎてよく見えません。
高すぎて見えにくい案内標識

↓ 林道の入り口の標高は330mですがだいぶん登ってきて標高710m地点から川成峠 (1318m) を見上げました。写真の左側の鞍部がそこです。
760m地点から川成峠(1318m)を見上げる

↓ 急斜面を開鑿した林道で、道路の上も下も絶壁です。
急斜面を開鑿した林道

↓ 断崖が随所にあって恐いです。万一、対向車がきたら谷側に寄る車のドライバーは特に恐い思いをしなければなりません。
断崖が随所にある

↓ 舗装が進んで路面はいいのですが落石が非常に多いです。落石防止の金属ネットが張られていても、ネット内の落石でネットが破れたり、房のように垂れさがっています。出来たら雨後には通らないのが賢明かも?
舗装されて路面はいい

↓ コンクリート舗装のところもあります。未舗装部分もまだ一部残っています。
コンクリート舗装のところもある

↓ ぐんぐんと高度を上げて行き、遥か向こうの岩山の高いところへと続きます。
ぐんぐんと高度を上げて登る林道

↓ 1キロごとに設置された “現代の丁石” であります。昔の1丁は約108m。1キロごとの道のり道標であるので、丁石 (ちょういし) ではなくキロ石 (きろいし) と呼ぶべきかも? 金属の板に文字を書く標識がほとんどの現代では、とても味わい深く新鮮な感じがします。
1キロごとに設置された “現代の丁石”

やっと着いたね! そうよ、着いたわよ!
林道木屋平木沢線と剣山スーパー林道の交差する川成峠にやっと着きました。地形図上ではここ 海抜は1318mです。
やっと着いたね
↓ なんだか賑やかすぎる案内標識です。もっとシンプルなほうがいいかも? 写真で右手アスファルト路面が木屋平から登ってきたところです。左手奥の方に進むと剣山方向です。
川成峠に着いた


林道木屋平木沢線が全線開通したのは2013年11月
木屋平木沢線が開通、現地で式典  林業や観光振興に期待  2013/11/24  徳島新聞WEB

【借用開始】 美馬市木屋平と那賀町木沢を初めて車道で結ぶ森林基幹道木屋平木沢線が全通し23日、現地で開通式が開かれた。地域の林業や観光振興に役立つと期待され、県や両市町関係者ら約100人が完成を祝った。 

同線は木屋平八幡の国道438号を起点に川成峠を経て那賀町川成の県道までの22.4キロ。県が1971年に着工し、89年に木沢工区8.6キロが開通。残る木屋平工区13.8キロが今年開通し、全通した。総事業費は約43億9千万円。

関係者によると、同線の沿線地域にはスギ、ケヤキなど約30万立方メートルが造林され、新道を材木の搬出や間伐作業に役立てる。また木屋平、木沢間の移動時間も大幅に短縮するため、幅広い地域間交流も促せるという。 式典で牧田久・美馬市長は 「林業活性化に寄与するだけではなく、剣山スーパー林道とも接続し、観光道路として期待できる」 と式辞。坂口博文・那賀町長らとテープカットした。 

式典後は関係者と一般のドライバーが通り初め。友人らとドライブに訪れた同市穴吹町穴吹、主婦森脇光代さん(60)は 「道幅が広めで眺望も素晴らしい。来年の紅葉が今から楽しみです」 と話していた。 【借用終了】


開通記念碑
2013年11月に開通した

●全線開通記念式典で美馬市長が 「剣山スーパー林道とも接続し、観光道路として期待」 と挨拶されたということであるが、吾輩は観光客ではないが、比較的にこの一帯の山岳道路をよく走りまわっている他県人の視点で見るならば、観光というからには観光バスが通れる必要があります。それは難しいと言わざるを得ません。残念ですが観光道路と言うには悪条件が多すぎますわ。新聞社というのは行政の太鼓持ちしかしません。大新聞だけでなく地方新聞も基本的には大本営発表の広報係です。チョーチン記事しか書かない。 新聞社は社会の公器・木鐸であり、第四番目の権力です。ときには行政に対峙して苦言を書くのも重要な仕事です。行政が言う観光道路として期待するという報道に付け加えて、この林道は危険性もあるから通行するならば自己責任で、というクギを差す一文が要るのではないか? で、まことに僭越ながら新聞社になりかわって、吾輩が林道木屋平木沢線が観光道路といえない理由を述べましょう。

①、道路が急こう配過ぎる。登りはまだしも、下りでブレーキが故障したら命取り。
②、幅員が狭く、対向車が来たら立ち往生。対向車をかわす退避所すらない。そも
   そも道路設計が観光用じゃない。
③、うんざりするほどのカーブの連続だ。カーブで衝突事故のリスクがある。
④、強い雨後には路面が非常に荒れる。崩壊リスクすらある。落石に巻き込まれる
   危険性がないとは言えない。
⑤、ガードレ-ルがない箇所が多く危険だ。転落リスクあり。
⑥、道路復旧に時間がかかる。今、スーパー林道は2箇所が崩壊中。都合で道路
   は休業中では商売にならない。
⑦、スーパー林道は全面未舗装だ。喜ぶのはオフロードライダーだけ。四輪で喜ぶ
   のは、ランクルとかジムニーなどごく一部の特殊車種だけ。
⑧、観光バス・マイクロバス・一般乗用車は車が傷むから、敬遠する道だ。旅行会
   社も嫌がるだろう。いっぺん来たらイヤになる。
⑨、12月~3月までスーパー林道は積雪で閉鎖。年の3分の1が営業できない。通
   年で商売できてこそ観光だ。
⑩、レストハウス・食堂・売店など観光につきものの施設が皆無だ。 
⑪、リアルタイムの道路状況の情報が全くない。特に林道進入口が初めて来た人に
   は全く分からない。これではダメ。あらゆる観光情報を、一元的に情報発信する
   組織がないように思う。
⑫、意外に眺望がダメなことが多い。山には非常に雲がかかりやすい。特に、梅雨
   から夏場はガスってしまい眺望がダメなことが多い。
⑬、1500m前後の山岳地帯だから、天気が急変する。観光客が大勢来たら、地形
   図も持たない軽装な観光客が安易に入山して遭難するリスクが非常に高い。
⑭、観光客が不用意に山に入らないよう監視する必要がある。観光車、観光客が
  事故や遭難した際の救援体制を考えているか?
⑮、観光の負の面をキチンと考慮しているか? 狭隘な山間部の生活道路の渋
   滞、ゴミの不法投棄の急増、観光の目玉の希少植物などの盗掘、観光でメシを
  喰う住民と観光など関係ない住民がいるハズ、住民のなかで対立さえ生じるの
  が観光地の実情です。どう対処するのか? 物事には必ず光と影がある

●西日本でも、九州の阿蘇山一帯の周遊道路とか、鳥取県の伯耆大山をめぐる道路などは、本当に観光道路です。火山の裾野はなだらかで広々としています。比較すれば四国山地は急峻な壮年期地形で、谷は深く山は険しいです。残念ながら、失礼ながら四国山地は一般的な観光には向かないのではないか? 早い話が剣山だって貞光から剣橋までのV字谷の底をゆく狭隘な道路を見て二度と行きたくないという声を何べんでも聞いています。ただし、山登りや自然観察には魅力的な地域です。ただこの人らは観光の対象外です。カネを落とさないから。テント持参・食糧持参の人らを相手にしても商売にならないですわ。なにも観光に反対しているのではなく、おおいに観光で商売や地域興しをしたらいいと思うし、あたいも行ったら出来るだけ現地でガソリンを入れるなど、貧者の一灯なりに協力的のつもりですけれども、観光振興の隘路が多くなかなかですねと申しているだけです。

●取らぬタヌキの皮算用で観光振興で村興しできて人口減少が少しでも食いとめられればイイな、程度の考えで 「観光」 と言っているならば、たぶんアテが外れるでしょう‥‥。(実際は、道路に税金を投入するための口実として観光と言っているだけでしょうけど) それにしても田舎の自治体は県が違ってもどこも同じです。わが南あわじ市の市長や幹部連中が 「鳴門の渦潮を世界遺産に」 などとアホウなことを言っていますが、なんとか諦めさせる方法がないものだろうか? 税金の無駄使いになるのが見えています。文化庁の世界文化遺産利権・環境省の世界自然遺産利権にテイよく踊らされているのが、なんで分からないのでしょうかねえ? 何べんでも馬鹿の一つ覚えで言うのですが、世界遺産条約の目的は遺産を破壊や消滅から護ることです。観光振興じゃ全くありません。南あわじ市市長は世界遺産条約の条文を読む必要があります。




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