雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
201706<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201708
有名なボロボロ滝と、ビックリの遅いワラビをゲット! (その2)
●徳島市街の西部にある徳大病院を退出してから神山町にやってきましたが、剣山スーパー林道方面は雲がかかっているようです。天気はゆっくりと下り坂です。で、鮎喰川を挟んでスーパー林道とお見合いの位置関係にある尾根、つまり神山町と吉野川市との分水界の尾根に登ってきました。登る道すがら見通しは利かないのですが、スギの植林の切れ目から垣間見える雲早山・砥石権現・高城山はやはり雲がかかっています。雲がかかっているその中ではただの濃霧です。何も見えません。眺望はないし、しずくで服は濡れます。登山道では道に迷う危険性が高まります。下界から湧き立つ雲を眺めるのはいいのですが、山で雲の中に入るのはロクなことがありません。とくにこれから夏場の山の雷雲は非常に危険です。入山する場合は必ず高層天気図を見て上空に寒気が進入していないかチェックが必須です。ということで、剣山スーパー林道へ行かなかったのは正解であります。

砥石権現は雲の中

↓ 国道193号線の最高所です。海抜760mぐらい。神山町と吉野川市との分水界の峠です。眺望はあまりよくありません。あたりは山の下から上まで一面のスギ植林で、樹高が高く眺望を遮っています。地形図上ではここ ですが、この+マークの地点から尾根伝いの林道を西方向に進み、ボロボロ滝を経由して、高越山の船窪つつじ公園まで行こうという計画、もとい思いつきであります。 +マークのところから左折、地図記号で軽車道 (けいしゃどう) を表わす黒の実線を行きました。
峠まで来た

日本在来種のサワギクが花の盛りなので観察しましょう。
アフリカのマダガスカル島が原産地の外来種ナルトサワギクが有名になりました。ナルトサワギクは、害を及ぼす悪い草ということで環境省が目のカタキにしていますが、まあ、ある種の利権ですわ。ナルトサワギクを駆除しようということで税金が動いてますわ。それを見た環境NPOがカネにしてやろうと行政にすり寄って駆除費用をもらおうと尻尾を振っていますが、あさましいというか、みみっちい。テイのいい乞食やな。ま、申せば原子力ムラの連中も税金に群がる利権の乞食・権力のシモベなんだな…。比べたら、ナルトサワギク乞食はまだかわいらしいわな。このナルトサワギクと分類上ごく近縁・親戚の草が下の写真の サワギク です。 主にブナ帯の湿った林床に生じる草で、淡路島でも諭鶴羽山系の谷の奥でわずかに見られますが、瀬戸内地方では平地にはないようです。神山町や吉野川市では海抜700m以上でよく見かけます。

サワギク
草丈は40センチ~80センチぐらい、大きなもので1mほどです。頭花は枝先に10個前後着いています。頭花は径10~13ミリの大きさで、舌状花と筒状花からなり、色は双方とも黄色です。舌状花は写真の個体では10~13個あります。

花のアップ
葉は互いちがいに着いていて(互生)、薄く軟弱で、羽状に深裂しています。複葉になる寸前の状態ですが、深裂する裂片が中軸まで完全に達せず、裂片同士はつながっています。写真の個体をルーペで観察すると、茎の下部に着く葉には毛が多く、特に裏面の葉脈上には毛が多いのですが、茎の上部の葉には毛がほとんどないようであります。

(なお、あくまでも写真のものや付近に自生していたものを観察したのであって、産地が異なれば形質に差がある可能性がありましょう)

サワギクの葉

●それにしても、日本在来種のサワギクが日本の山野でおとなしくしていますが、外国からの客のナルトサワギクが暴れまわっているのは興味深いです。逆に、日本の生態系の中で比較的におとなしくしている植物なのに、外国に行って暴れまくる例もいろいろ知られていますわね。クズとか、ダンチク、イタドリ、チガヤはわが雑想庵のまわりに普通にある見慣れた植物ですが、侵略的外来生物の世界ワースト100に指定されていますよね。これらが外国に行ってそんなに迷惑をかけているのか? ほんまかいな? と不思議な感じがしますね。

↓ 林道をすこし行くと植林の切れ目があり、高越山や奥野々山が見えた。
林道から奥野々山を望む

↓ 林道の枝道に入ると、焼山寺山 (938m) の尖峰も見えたが、槍ヶ岳みたい。
焼山寺山の尖峰


白いウツギと、赤いヤブウツギ
↓ 枝道に入って照葉樹林帯とブナ帯の間の植物たちをいろいろ観察しましたが、いちいち全部取り上げるとキリがありません。で、独断と偏見と薄識 (博識ではない) と個人的興味でもって4点とりあげます。
ウツギ
白い ウツギ です。淡路島の平地にもあり珍しい物ではありません。
ウツギの花

↓ 赤い ヤブウツギ です。徳島県の山々を歩くとよく見かけますが淡路島にはなかったと思います。紅白対照的で綺麗な花です。花期は5月下旬~6月上旬か? ウツギは平地では5月連休ごろから咲いています。
ヤブウツギ

↓ やや花色が薄い個体です。ヤブウツギは赤い色が濃すぎてやや暗い感じがします。明るい桃色っぽいものがあったのですが、花色が薄い方が綺麗です。
ヤブウツギの花

↓ これも珍しい物では全くありませんが シロモジ です。700mあたりから上では沢山あります。ていうか、シロモジばかりです。剣山系だけでなく、徳島・香川県境の阿讃山地にも普通にあります。で、淡路島南部の諭鶴羽山地の山頂部にある可能性が高いと考えて探しましたが、まだ見つかっていません。
シロモジ

↓ 特徴的な葉です。3本の葉脈が目立ち、葉脈はややくぼんでいます。葉は互生して3中裂しています。裂片の先端は尖った尾状になっています。中裂した底は丸くパンチ穴を開けたような独特な形です。葉の形状は淡路島の里山に多い カクレミノ (南あわじ市の地方名はミツバ) の幼木の葉に似ていますが、シロモジの葉は光沢がなく薄いです。毛はあるのかないのか分かりにくいですが、写真の物をルーペで観察したら、裏面の葉脈の基部にはハッキリと毛がありましたわ。
シロモジの葉

↓ このあたり一帯でやたらに目立つのが マタタビ です。個体数がかなり多いように思われます。マタタビの葉をシカが食べるのですが、植林が多いのでシカがあまりいないのでしょうかね? 植林ばかりでシカが棲めないので他所の山に行ってしまったとか? ま、今の時期にはマタタビの葉は白化するから目立つだけかもしれません。でもまあ、淡路島でも徳島県でも平地じゃあまりマタタビを見ないですよね。マタタビの実は食べられますし、果実酒の材料にもなります。若い葉や茎は健康茶にもなり、利用価値が結構高い蔓植物であります。籠を持って採りに行くのもいいかも?
マタタビ

↓ 写真のところは 地形図上ではここ ですが、全面通行止めと看板がある奥からここへ来ました。三差路になっていて、県道250号線を左に行けば旧 木屋平村へ降りていきます。右は旧 美郷村を経由して旧 山川町へ降ります。通行止めのところを通らせていただきました。2箇所で林道の補修工事中でありました。強行突破したのではなく、ダメだったら引き返すつもりで通行止めのところに進入しました。工事現場のところにきて丁寧にお願いしたら、仕事中のトラックやパワーショベルを横にどけて通らせてくれました。野外で仕事をしている人々は荒い面はありますが、根っこは非常に親切です。地図に載ってない林道がたくさんあって迷いやすいからと、ボロボロ滝経由で船窪つつじ公園まで林道伝いで行く道順を詳しく教えて下さいましたわ。
通行止めの林道を通らしてもらった


スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.