雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
201708<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201710
ワラビと、ハマボウフウのサラダ。
●ワラビを大量に採ってきまして、アク抜きをし、2%濃度の塩水 (生理食塩水よりも濃く、海水よりも薄い) に漬け込んで保存しています。出してきてそのまま食べても一夜漬みたいな感じで美味いです。あまり火を通すと柔らかくなりすぎてシャキシャキという歯ごたえがありません。アク抜きの際に熱湯をかけるから、半煮えの状態です。そのまま食べることも可能ですし、サッと湯をくぐらせる程度のほうがよろしい。砂浜に自生する香り高い山菜のハマボウフウと、ワラビとをマヨネーズ・塩・胡椒とであえてサラダにしてみたらどうだろうか? と考えて試作品を作ってみました。意外に美味く、結構なお味です。いけます。

↓ 砂浜海岸に自生するハマボウフウです。半ば砂に埋もれるようにして生えています。葉はペタンと地面に寝るような感じでロゼット状です。写真のものは、葉は羽状複葉です。
ハマボウフウ

↓ これは大きな株です。写真のものは2回羽状複葉になっています。
ハマボウフウの大きな株

↓ これは小さな株です。葉は、まだ単なる1枚だけです。つまり複葉ではなく単葉でです。ただし、中裂~深裂しているから複葉 (三出複葉) になる前段階ともいえましょう。このような小さなものは採ってはいけません、
小さなもの

↓ ハマボウフウは、淡路島では花期は5月中旬以降からですが、すでにつぼみが見えかかっています。
つぼみが見えている

↓ 株の基部を少し掘ってみると赤い葉柄がでてきます。1個体のハマボウフウから葉を1枚か2枚程度間引くように採取します。これならば、その株を枯らすことはありません。
葉柄は赤っぽい

↓ 本日の収穫です。赤い葉柄を食べます。葉柄の基部ほど柔らかいです。葉に近いほど固いです。今の時期は緑の葉は固くて苦いです。食用には適さないのですが、天ぷらならば行けます。或いは湯掻いてから水にさらすと苦みが多少は抜けます。
本日の収穫

↓ 吾輩の試作品です。材料は、ワラビ、ハマボウフウ、エンドウ、リンゴ、ポークソーセージの5品目です。味付けはシンプルにマヨネーズと塩と胡椒で和え物にしました。ハマボウフウは葉柄の下部を “ささがけ” にします。ハマボウフウはセリ科特有の香りが高いのが身上で、薬味にするつもりで使います。むしゃむしゃ沢山食べるものではありません。もちろん生です。火を通すと台なしになります。エンドウは軽く茹でます。ワラビはサッと湯をくぐらせるだけです。リンゴは彩りに入れるだけで、沢山入れるのはマズいです。(産地が東日本だからです)
ワラビとハマボウフウのサラダ (試作品)


近縁種のハマウドは有毒植物?? 食える山菜??
↓ ハマボウフウに近縁のハマウドです。ハマボウフウが砂浜海岸の半安定帯~安定帯に自生するのに対して、ハマウドは砂浜海岸の安定帯~岩石海岸の礫の中~潮風の当たる斜面にあり、同じ海岸植物であっても棲息環境がやや異なります。また大きさも異なります。ハマウドはヒトの背丈ほどか、花茎が立つ時には、しばしば2.5mぐらいになる豪壮な草です。 一般的には、ハマウドは食べられないとされます。多くの文献でも食べられないと記され、有毒植物だからアシタバと間違えて誤食しないようにと注意喚起している書物もあります。で、通説に準拠して一応有毒植物と考え、毒キノコのように赤枠扱いとしました。吾輩も、まだ食べたことがありません。もしハマウドが有毒植物であるならば、どの程度の毒性なのか? 致死量はどの程度か? どういう毒成分があるのか? どうゆう作用機序で中毒症状を引き起こすのか? ということを山菜ファンならば知っておく必要がありましょう。

ハマウド
ハマウド

●ハマウドは通説では有毒植物ということになっていますが、広い世の中にはハマウドを食べている人々がいるのも間違いない事実です。では、食用になる山菜なのか? といえば疑念も残ります。内閣府 沖縄総合事務局 北部ダム統合管理事務所のサイト 「やんばるのダム」 を閲覧すると、トップ>北部の自然>やんばる野草資料館>野草料理の作り方>ハマウド (セリ科) にハマウド料理が3品記述されています。ハマウドが山菜 (食べられる野草) 扱いです。茎や花が食べられるということで、天ぷらや炒め煮にするらしいです。

●本土じゃ、まあ、ほとんどの人はハマウドを食べないのですが、沖縄では立派な山菜 (海岸にあるものを山菜と表現するのはヘンですが) なのか? ハマウドは有毒で食べられないと先入観をもっているだけなのかもしれません…。そういえば、アシタバとハマウドの両種の分布が重なっている関東~東海~伊豆諸島で、ハマウドをアシタバと見誤って食べたということが相当あるハズだと思いますが、中毒したというニュースなんて聞いたことがないですわね! やっぱり、食べられるのかも? 美味いのか美味くないのか分からんけど…。 

●ただまあ、ちょっと気がかりなのは、沖縄で食べているというハナシです。かつて歴史的には琉球王朝が繁栄し、沖縄はヤマトとは別の国です。島津藩 (鹿児島藩) が武力で制圧してヤマトに併合しましたが、言葉は日本語の亜種であって英語とドイツ語の差に相当する距離があります。伝統音楽でも民族衣装でも建築様式でもヤマトとはまるっきり異なります。当然、食文化も異なり、飢饉のときには有毒植物であるソテツの実を毒抜きして食べる風習があるようです。で、ひょっとするとハマウドの中毒しない食べ方があるのかも?? いろいろ考えたら、地方によってハマウドには毒のある系統と毒のない系統があったりして…。ちなみに、キノコのカキシメジなんかは地方によって毒のあるのと毒のないのが存在するようです。あるいは、単に味や食感が不味いということで食用不適だけなんですが、沖縄の人々は料理が上手で食用不適なものでも上手く調理して食べてしまうとか…。ハマウドを試食する勇者がおられたら、試食レポートをぜひお聞きしたいものです。


(なお、吾輩は試食など絶対にしません。案外、石橋を叩いて渡る慎重派でございます。頑張らない、張り切らない、率先してやらない、人様の後ろをついていく、ということを人生のモットーとしております。先駆者が何人か試した後を行きます。列の先頭ではなく後尾を行きます。)


スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.