雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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今冬の雪見の見納めだが、まだ雪が沢山 (その3)
丸笹山からの眺望
●夫婦池の周囲を散策し雪氷観察をおこなったのち、ラ・フォーレつるぎさんの駐車場に車を置かせていただき、丸笹山に登頂を試みました。アイゼンを携行していないから登山道に雪が多ければあきらめる他ありませんが、ウラジロモミの樹林の中を登っていったのですが、結構雪があります。ただし、樹林の中は傾斜が緩いから別に危ないことはありません。問題は山頂直下の急斜面で、登山道が山頂からみて北西側を巻いています。案の定、かなりの積雪です。1mはありそうです。こりゃあ、アイゼンなしでは無理ですわ! ということでウラジロモミの樹林の中を山頂からみて南西側に回ってみました。すると雪がないではないか! 

●ただし雪がないかわりに登山道もありません。藪こぎです! ですが、あたいは都会人じゃありません。田舎者です。僻地第2級・離島振興法指定地出身の田舎者であります。出身地は海辺の村であると同時に、600mの裏山があり山村みたいな環境で育ったから、小学生のころから山の中を駆けずりまわって育ちました。で、藪こぎは得意です。唯一 ジャケツイバラ だけは勘弁してほしいのですが、それ以外ならばOKです。低山のネザサの藪こぎ、ウラジロやコシダの藪こぎも大丈夫。太平洋側の高い山のスズタケの藪こぎも尻ごみしません。で、ミヤマクマザサの藪こぎで丸笹山の登頂に成功しました。背丈以上あるスズタケとはちがい、ミヤマクマザサはせいぜい50~60センチの背丈です。こんなの藪こぎのうちに入りません…。


写真はすべて2015年3月26日のもの
樹林の中は雪が少ない
↑ ウラジロモミとツガの針葉樹林の中は、比較的に雪が少なく傾斜もゆるやか。

ウラジロモミとツガの針葉樹林
↑ 青々とした森がウラジロモミとツガの針葉樹林ですが、天然のヒノキが混じっています。山頂直下から見下ろしたものですが、亜高山帯の針葉樹林みたいに見えます。この樹林の中を登ってきました。

ミヤマクマザサの斜面を上から見た
↑ 針葉樹林帯を抜けると冬枯れたミヤマクマザサの藪になりました。この藪の中には登山道などなく、直登しましたが、ミヤマクマザサは背が低いササであるので藪こぎというほどではありません。正式な登山道は写真の右手の奥、山の北西斜面にありますが積雪が多くアイゼン無しでは無理です。

剣山が指呼の間に見えてきた
↑ 標高差が約100mほど笹藪の斜面が続きますが、登り詰めると 剣山 (左側のピーク、1955m) と ジロウギュウ (右側のピーク、1930m) が指呼の間に迫ってきました。剣山は四国山地西部の盟主、石鎚山のような険阻な岩峰ではありませんが、今の時期でもまだ厳しい冬山です。きちんと冬山装備じゃないと安易に登れません。

ラ・フォーレつるぎさんの建物が見える
↑ 笹藪の終りあたりから下を俯瞰しましたところ、ラ・フォーレつるぎさんの建物の黒っぽい屋根が見えています。写真中央の山は 塔の丸 (1713.3m) であります。

山頂到着
↑ 1時間ほどで 丸笹山 (1711.9m) の山頂に到着。登山口のラ・フォーレつるぎさんの駐車場は標高1450-1460mなので、標高差250mほど登ったことになります。ちょうど南辺寺山 (273m) を賀集護国寺から登ったのと同じ程度です。(南あかじ市以外の方には意味不明) 山頂は隆起準平原の名残か? と思わせるようななだらかなササ原です。剣山山頂の平家の馬場と呼ばれるなだらかなササ原に似ています。樹木がなく、四囲広闊としていて素晴らしい眺望が利きます。


以下3葉の写真は、丸笹山の山頂付近の様子
山頂はなだらjかなササ原

雪渓みたい

山頂のササ原


大胆な推論 (妄想かもしれませんが…)
この丸笹山は初めて来るわけではなく何べんも登っていますが、しかし経年観察しているわけじゃないから妄想の域をでませんが…、推論してみます。 

●ここの山頂周辺のミヤマクマザサは背丈が低くせいぜい20センチか30センチしかありません。たぶんシカの被食圧が大きいのでありましょう。今はシカたちは見当たりませんから標高の低い所に降りているのか? ミヤマクマザサの茎葉の伸長期には山に上がってきてササの葉を食べるのでしょう。ミヤマクマザサはシカの食害に比較的に強いササです。地上部が食べられても地下茎からまた芽を出します。しかし、食べられるほどに、生え際から短い複数の茎をだして背丈が低くなりより密生してきます。そういう状況になっているように見えます。風の強い山頂特有の現象としてササの背丈が芝生みたいに短くなっているのではないと推定します。(ま、ヒトに踏まれたということもあるかもしれませんが)

つぎに、標高で100m下の針葉樹林帯では樹木の樹皮がシカに食べられる被害が見られます。で、人がシカの食害防止のために樹木の幹に金網を巻き付けているのが多数あります。この針葉樹林帯と山頂付近のササ原の間に背丈ほどの低木が見られますが枯れています。枯れているので樹種不明です。シカに枝葉が喰われて枯れたのか? という印象がいたします。

●ミヤマクマザサの葉はシカたちの上等な餌なのですが、上記のことからミヤマクマザサ群落が広がるようにと、つまり自分たちの餌場が広がるようにと、針葉樹や低木をシカたちが枯らしているのではないか? 針葉樹が鬱蒼と茂っているところには林床に陽が当たらないからササ類は侵入出来ません。陽生植物のササが侵入できるように意図的に針葉樹を枯らそうとしているのではないか? そういう妄想が湧いてくるのですが、ひょっとして当たっているかも? もし当たっているならば、シカたちの行動と、原野を開拓して田畑にするヒトとの違いは全くないということになります。これは妄想かもしれませんが、そういう推論を立てて検証するために定期的にここに調べにくるのも面白そうです…。そもそも、あたいは山登りじゃ全然ありません。登山用品店の商業主義に乗せられて高価な登山グッズを次々に買わされ、重たい荷物を背負って、強力 (ごうりき) か苦力 (クーリー) よろしく喘ぎながら山など登って何が面白いのやろか? と冷めた目で見ている者です。あたいはたぶんアウトドア科自然観察属なのでしょう…。


【拙稿は続く】



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