雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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まもなく冬の終わり… (その2 見事なシャクナゲ尾根)
●今回の山行きの目的は、高城山の山頂付近まで林道を行って雪遊びをするつもりでありました。冬期間は剣山スーパー林道が閉鎖されるのはもちろん認識していましたが、ネット情報にだまされてしまいました。だますほうが悪いのか、だまされる方に問題があるのかは別として、まんまとだまされてしまいました。この山域の主ともいえる 四季美谷温泉地下足袋王子 さんが2月はじめにファガスの森で 「樹氷まつり」 という雪と樹氷の観察会を主催されています。マイクロバスでファガスの森まで行っているようです。その記事を拝見して、てっきりスーパー林道が閉鎖解除されたんだと勘違いしました。また、高知の四駆集団のスノーアタック 動画を見ると場所は明らかに高城山です。徳島の四駆集団の阿波泥暴さんらのグループも今冬に何べんも高城山へ四駆で登ったなどと言っています。で、てっきりスーパー林道が表向きは閉鎖であるが、行けるんだなと騙されたのですが、考えたら、(正確なところは問い合わせないと分かりませんが) 林道管理者に特別な通行許可を取っているのではなかろうか? で、管理者側も、この山域を自分の庭のように知りつくす山域の主ならば大丈夫だろう、この四駆集団ならば何かあっても自力で脱出できるだろう、ということで特別に通行許可を出しているのではないか? 当たっているかどうかは分かりませんが、そうとしか考えられないです。ファガスの森から高城山山頂付近の林道に進入する裏道など存在しないので、それ以外にあり得ません。

●そもそも、かつて、あの林道は冬期に進入する車が多くて事故をおこしたりスタックして自力脱出できなくて、安易な救出依頼が多く警察や消防等が大迷惑で問題化し、冬期は閉鎖されることになったと記憶していますが、ま、当然と言えば当然です。冬期には一般車は立ち入るべきところじゃないです。夏に行っても危険個所が随所にあるぐらいだから、積雪期ならば事故を起こす危険性が極めて高い林道です。ま、吾輩はクロカン趣味などないので、行けるところまで行って、少しでも危険を感じたら引き返すという安全マージンを十分考えた上で行こうと考えたにすぎず、閉鎖解除を待ちたいと思います。で、せっかく来たのだから、土産にするフキノトウを採取、これは持ち帰って天ぷらにして食べました。次に、オオ君と雲早トンネルの上の尾根を少し歩いて植物の観察を行った。で、シャクナゲのお花見に最適な素晴らしい尾根であることが判明しました。



国土地理院電子地形図 を借用して本日歩いた尾根を図示します。
国土地理院地図から作成

●雲早隧道 (トンネル) の木沢村側出口付近に登山道の入り口があります。少し急こう配ですが標高差で80mほど登れば尾根に出ます。鉄塔があり海抜は1060mあまり。東西に尾根筋が走り、尾根伝いにシャクナゲの群落です。高木層・亜高木層にブナやミズナラやシデ類 (イヌシデ? アカシデ? 冬枯れでは見分けられない) の落葉広葉樹と、モミ (ウラジロモミもあるよう)、ツガ、アカマツ、ヒノキなどの針葉樹があり、その針広混交林の低木層にシャクナゲ (ホンシャクナゲ、ツクシシャクナゲの中間型が多い感じ) が見られます。低木ではシキミとミヤマシキミが目立ちます。ツゲやアセビも見られます。図で橙色の線で示したところを歩きましたが、標高差で120mに登ったところがピークで、樹林が茂り眺望はききません。眺望を楽しむならば手前のピークの鉄塔があるところです。北~北西方向が開けていて、高越山 (1133m) や焼山寺山 (938m) が遠望できます。雲早山の登山道もシャクナゲが見事ですが、山登りじゃない普通の者には、シャクナゲのお花見にはこちらの低い尾根がお奨めです。 今年は裏年でダメみたいですが来年は豪華な花見が出来るハズです。花期は標高によって、また春の寒暖によりかなり差がでますが、おおむね5月中旬~5月下旬ころです。


雲早トンネルの上は見事なシャクナゲ群落!
花が咲くのは2か月近く先ですが、濃緑の葉も観賞価値があります。標高の高いところは針葉樹以外はほとんど落葉樹であるのに、常緑広葉樹のシャクナゲがたくさんあるのは生態的にも興味深いところです。北アルプスの森林限界のうえにまで進出しているキバナシャクナゲの例があるように、シャクナゲは寒冷地の植物かと思いがちですが、本来シャクナゲは暖地の植物であり、寒冷地にまで分布を広げたという説があるのも常緑の葉を観察するとうなづけます。

↓ 常緑の美しい葉ですが、葉は有毒植物。シカが食べないというのが定説です。ただし少しかじることはあるみたいです。かじった跡は何べんも見たことがあります。
シャクナゲ

↓ シャクナゲは半日蔭を好む樹ですが、陽がよく当たるほど花着きが良い。
シャクナゲ

↓ こちらはツクシシャクナゲに近いもの。葉の裏に赤褐色の毛が多い。ホンシャクナゲともツクシシャクナゲともつかないものが多いです。(両者は本質的な違いはない)
シャクナゲの葉

●雲早山~砥石権現~高城山の一帯はシャクナゲが非常に多い山域であります。四国山地の東の盟主の剣山は一番入山者が多いのですが、シャクナゲのお花見には全くダメな山です。登山口の見ノ越から上には自生のシャクナゲ (ホンシャクナゲ、ツクシシャクナゲ共に) は登山道周辺では見当たりません。登山リフトの索道沿いにはありますが植栽品です。自生品ではないので興ざめです。やはり、山の花は自生品にかぎります。人が植えたものは自然ではなく 「不自然」 というものでありまして、観光シャクナゲ園のシャクナゲの花は綺麗ことは綺麗であっても、どこか園主の商業主義がチラチラと隠れ見えていて率直に綺麗には見えないのです。で、後にも先にも拝見したのは1度きりです。 山の上に遅い春がきたら、地面にはカタクリが咲き、有名なコブシに近縁なタムシバの清楚な白い花や、桃色の美しいアケボノツツジや、赤紫色のミツバツツジ (アワノミツバやツルギミツバなど) が次々に咲き乱れ、花見をするに春の日長も短すぎます。


今年のシャクナゲの花は、完全に裏年だ!
↓ 昨年の花の残骸
シャクナゲの蒴果 (さくか) の裂開したあと

↓ 今年の5月後半に咲く花のつぼみ
今年咲くつぼみ

●尾根一体にたくさんのシャクナゲの自生が見られますが、花が咲いた跡ばかりが目立ちます。花が咲いて果実(蒴果、さくか ) が裂開して種子散布した跡がたくさんあります。去年は見事な開花であったハズです。で、今年はどうか? ですが全くダメでしょう。どの樹を調べてもつぼみがありません。尾根を歩きながらシャクナゲの樹をかなりの本数しらべましたが、昨年の花の残骸ばかりでつぼみがありません。やっと一つだけ見付けたのが上の写真です。 シャクナゲは裏年と表年を繰り返す隔年開花の傾向が目立つ樹木ですが、この尾根のものは極端すぎるようです。完璧な裏年です。この顕著な隔年開花がこの尾根だけに特有な現象なのか? 山域全体でそうなっているのか? あちこちの尾根を歩きまわって調べないと分かりません。


しっかりと後継樹が育っています

●↓ 林床にはシャクナゲの実生が沢山みられます。後継ぎの樹が育っています。地面にたくさんあるのはシカが食べない証拠でもあります。一帯にはニホンカモシカもいるみたいで、何回も見たことがあります。シャクナゲの子がこれだけ沢山いて、みな成木まで育ったならば大変です。あまりにも密集しすぎになります。しかしまあ自然は上手く調節するもので、次第に自然間引きが行われますが、弱肉強食・優勝劣敗、ある意味では自然の摂理は冷酷な一面がありそうです…。ヒトという種は群れて共同生活する動物で、文化・文明を築き上げて 「弱者救済システム」 を持っています。 しかしまあ、フクシマ近辺じゃ晩発性放射線障害が目立ってきて奇形児出産の頻度が急上昇しているとの情報がでていますわね。政府が特定秘密保護法を施行して言論統制をかけても隠しきれなくなってきました。奇形児だと判明したら堕胎したり、不幸にも出産したら間引いているらしいです。原子力ムラという政官財癒着利権構造が、ヒトが築き上げた弱者救済システムを破壊しています。つまり、原子力ムラの連中は実は人類の築き上げた文化・文明を破壊する野蛮人と言えそうです。 などと余計なことを書くと睨まれるかも?

●ところで、アクセス解析を見れば、中央官庁からのアクセスが頻繁にあるのが気持ち悪いです。拙ブログなど何の影響力もない僻地第5級、離島振興法指定地の、辺縁系過疎地ブログなので別に何も心配していないけど、「これこれ山のキノコ、おまはん余計なことを書くとただじゃ済まないぞ!」 と脅迫が絶対に来ないとは言い切れない状況です…。自由な言論空間がジリジリと狭められているのは間違いない所で、で、山に行って雪遊びをしたとか、山にお花見に行った、などの記事に徹するのが無難なようで…。


後継樹がたくさん育っている

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