雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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徳島県高越山 (海抜1133m) 遭難事故は何故起きたのか?(その6) 参考動画を見る 「意外に多い高越山の雪」
貴重なYou Tube動画があったので借用

高越山で雪遊びされている方のYou Tube動画を見つけました。結構たくさん雪が積もっています。瀬戸内地方の平野部ではめったに雪など積もらないから、ほとんどのドライバーは冬タイヤやチェーンの用意がなく (そんなもの全く無用の長物) 雪の積もっている山の上に来るのは (山の上に来ることが出来るのは) 一部のマニアか変人の類です。で、山の上では数十センチから時には1mとか2mも雪が積もっていることはあまり知られていません。四国は日本列島のなかでは南国の範疇に入るのですが、それはあくまでも平地のハナシなのであって、標高1000mより上にいけば北日本(豪雪地帯じゃない北日本)とそうかわりません。 勝手に埋め込み借用したのですが、冬季の高越山の様子を知る大変貴重な映像であります。


↑ このスノーアタック動画で注目する点はその車種です。この車は申すまでもなくスズキのジムニーであります。除雪されていない雪道を強引に走破するためにカスタマイズされています。そもそも改造しなくてもオフロード走破性能抜群のこの車種を、購入したままのノーマル車で使用するのではなく、雪道を攻略するために特化させるのです。吾輩も含めてそういう趣味のない一般の者にとっては、ほとんど理解不能なことでありますが、そうした道があるのかないのか分からんようなところを走って 「どろんこ遊び?」 に興じたり、スタック覚悟じゃなくて、わざとスタックしてその窮地をどう脱出するかを楽しんでいるとさえ見える 「雪遊び」 に興じる人びとが選択する車が、大きなものではランクル、小回りが利くものではジムニー、これしかないねっていう感じです。これらは、スノーアタッカー達の御用達 (ごようたし) です。

●拙稿で論じようとしているのは、高越山遭難事故が発生した理由は何か? ということであります。ネット掲示板等で、南国の住人は雪の恐さを知らないからだ、というふうな北国の方の書き込みが散見されました。ところが遭難死した住職の車は 「ランクル」 でした。もちろんスタッドレスを履きスコップ等も車に積んでいたといいます。車種選択は正解ですし、高越山は冬季は淡路島南部から眺めても白く雪が積んでいるのが見えています。で、雪の恐さを知らないというのは当たってないと思います。あの山に関して多少は土地勘のある吾輩の見方は、あの狭い参詣路 (林道) を行くにはランクルでは図体が大きすぎたのではないか? ランクルではなくジムニーにするべきだったのではないか? と考えています。理由は狭隘な道に図体の大きな車では、脱輪の危険性が高まるからです。とくに積雪で路面と路肩が見分けがつかない状態では極めて危険です。ということで、再度現場検証に行く必要がありそうです…。


2014年2月19日の高越山の「積雪の深さ」を推定
●動画投稿主のスノーアタッカーの 「さとけん」 さんが雪遊びをされたのは2014年2月19日ということですが、このときの高越山の山頂一帯での積雪の深さの推定をします。気象庁 アメダス穴吹 2014年2月 日ごとの値 (抜粋) から、穴吹での2月に入ってから19日までの降水量は48ミリであります。なお、1月はほとんど降水量がありませんでした。ここで注意を要するのは、アメダス穴吹は高越山の山麓付近ではありますが、山頂そのものではないことです。通常は、山の上は山麓よりも降水量が増えます。3割増しとか5割増しになることが多いです。麓で48ミリならば、山頂では60~70ミリだった可能性があります。 ちなみに、高い山では中腹で降水量が増えます。例えば富士山。山麓は降水量は少なく、中腹で多く、山頂で再び少なくというパターンです。

表中、最高気温が7.7度以下の部分を水色に着色しましたが、最高気温というのは瞬間的に示顕するものです。麓でこの最高気温の水準であれば、山の上は1日中氷点下です。降った降水は全部雪だったと思われます。17日に3ミリの降水がありますが、この日の最高気温が12度です。しかしながら夕方に寒気が襲来し急に0度近くになってからの降水で、山ろくでも降った物は雪か、みぞれであったと思われます。

●結局、高越山の山頂部分では2014年2月は月初から19日までに、累計で60~70センチの降雪があったと考えて差し支えないですが、雪は積っても自重で締まっていくことに加えて、融解したり蒸発 (昇華) もしています。気温が低かったから融解はほとんどなく蒸発で10センチ、自重引き締まりで10センチの積雪の深さの減衰があったと見ます。で、40~50センチの積雪であっただろうと推定します。


アメダス穴吹の2014年2月の降水と気温



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