雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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徳島県高越山 (海抜1133m) 遭難事故は何故起きたのか?(その4) 現地調査を行い検証する
●以下、雑想庵の写真ギャラリーに陳列する写真は、2015年2月12日 (大安) の午後3時~4時半の間に撮ったものであります。午後ちょっと遅すぎないか? という疑問の声が聞こえてきましたが、たしかに遅すぎますね。そんなことは分かっております。危険回避のため、気象が穏やかな日を待っていたのですけど、その適した日が来たら午前中忙しかったという事情なんで、しかたがありません。

●たとえ車道や林道を車で走るだけであっても、山へ行くのは “朝早く出発して、できれば午前中に行程をこなし、午後の早い時間帯に引き上げる” というのが鉄則です。これは登山と同じであって、いわば “山の掟 (おきて)”です。掟を破る者に対しては山の神様 (= 大山津見神、おおやまつみのかみ 他) は非常に厳しいです。大バチが当たります。必ずしも遭難するわけではないのですが、遭難する危険性がグンと高まりますわね。

とくに初めて行く林道ではこの鉄則をくずしたらダメでしょう…。山の掟を現代風に解釈したら、言うまでもなく万一何かあった場合でも、明るいうちに対応できる時間的余裕を持たせて落ちついて行動すれば、何とかなるということであります。日が暮れてからジタバタするのは危険であるということです。暗がりでよく見えないから崖から滑落するとか…。それから、夏の山では上空に寒気 (500hPa高層図で-9度以下の寒気) が本州の上空に進入していたら、ほとんど間違いなく午後に激しい雷雨が来るケースが多いためであります。これはなにも北アルプスだけでなく四国の山でも全く同じです。今回、掟破りの午後遅くにノコノコと来たのは、この高越山は過去多数回来ているから、道に迷うなどということはなく、地元の諭鶴羽山に登るのと同じ感覚であります。


高越山冬景色、写真ギャラリーその2
眺望が開け、徳島平野を睥睨する
↑ 海抜850m地点から徳島平野を俯瞰しました。平野のまん中に 四国三郎 (しこくさぶろう) と讃えられる吉野川が見えています。画面の右上あたりに鳴門大橋やわが淡路島が見えるハズなのですが、今日は霞がかかって視程不良です。残念。せっかく来たのに視程が悪いと、ここまで来るコスト (橋代・高速通行料金・ガソリン代) を損したみたいな気分になります。

住職らが雪中行軍した尾根が指呼の間に見える
↑ 同じく海抜850m地点から。前方に見える尾根は海抜1100m前後です。昨年12月5日午後に、スタックした車を乗り捨てて寺に行こうとして、強い北西季節風が吹き雪が降りしきるなかを雪中行軍して住職らは不帰の人となりました。ご冥福をお祈りします。この遭難事故を検証して第二の遭難事故を起こさないようにするのが、せめてもの供養になるのではないか?

山の牧場みたいなところにログハウスふうな棟がある
↑ 海抜890m地点に、牧場のような草地とログハウス風の棟があります。たぶん徳島県立山川少年自然の家の関連施設でしょうが、ログハウスふうな棟はよく見ると丸太作りではなく、鉄骨作りです。ならばログハウスと言えないわけですが、なんと言うのでしょうか? それにしても夏の避暑用別荘として最適ですわね。気温減率6.5度/100mとしたら向こうに見える平野部よりも5.7度平均気温が下がります。徳島地方気象台の年平均気温は16.6度です。6度下げたら青森地方気象台の10.4度とほぼ同じになります。ここの気温は青森と同程度ではないか? なお、高越山山ろくの吉野川市山川町の吉野川に架かる瀬詰大橋の南側岸にある三角点の標高は39.9mです。平野部は海抜は事実上ゼロと考えてよろしい。夏の日中は平野部は強い日射で気温は上がりますけど、山の上は上がりにくいです。夏の日中は10度ぐらい違うでしょう。100万円程度で売りに出されたら買ってもいいですわね。見晴らしも最高ですし…。 (勝手な放談)

登山車道が完全に雪に覆われた
↑ 海抜900mを越えると一挙に雪が多くなりました。路肩では積雪20~30センチ程度。車道の轍 (わだち) の部分では10~15センチ程度です。昨日 (2月11日) は祭日でしたから結構雪見客が来たのか? 轍の部分はよく踏みつけて圧雪状態です。吾輩の車は四輪駆動+スタッドレスを履いて来ましたが、これで何とか行けそうです。勾配がきついので新雪状態ならチェーンを巻くのを覚悟してましたのですが大丈夫そうです。しかしまあ、急こう配、ヘアピンカーブの連続なので一旦停まったら発進できなくなるかも?

船窪つつじ公園の駐車場に到着
↑ いかんせん雪の降らん瀬戸内地方のドライバーは雪道走行の経験不足であります。北日本の人らみたいにスイスイとはいきませんが、(もっとも、道幅が狭く急こう配なので北日本のベテランドライバーでもそうスイスイとはいかんでしょうけど) 微速前進でカメのように登り難行苦行の結果、船窪つつじ公園の駐車場にたどり着みました。海抜は1010mです。

広い駐車場
↑ 結構広い駐車場です。駐車場は日が当たるせいか比較的雪が少ないです。車が走りまわった跡がたくさんあります。昨日は雪見客が大勢来たのではないか?

●この駐車場が一番賑わうのは5月下旬の日曜日です。物凄い数の花見客が来ますね。駐車場は徳島・香川ナンバーの車で埋め尽くされます。徳島・香川ナンバーに混じって神戸ナンバーもちらほら。淡路島南部からも結構花見客が来ているハズです。オンツツジの花見シーズンには、日曜日だったら出来るだけ午前早くに来ないと車を置く場所がありません。で、吾輩は5月には絶対に日曜日には来ないです。ヒドイ目に遭いますから…。花見シーズンはこの駐車場から先は車の進入は禁止です。オンツツジの群落まで800mの道を歩かされるのですが、人の大行列です。花を見に来るのではなく人を見に来るみたいな状況になりますわ。もし、オンツツジの花見に来られるならば、日曜日を避けることをお勧めしますね。

ちなみにオンツツジとは漢字で書けば雄躑躅の意味で、ツツジ属植物では比較的大きくなります。樹の丈が6m程度にまで成長します。花も大きめで朱色の花です。典型的な 襲早紀要素 (そはやきようそ) の植物で、分布は紀伊半島南部・四国・九州中南部の比較的標高の低い山 (500~1000mあたりに多い) です。紀伊半島南部にあるものは品種のムラサキオンツツジ (紫雄躑躅) で、そうしますと赤花のオンツツジとしては、わが淡路島南部の諭鶴羽山系に自生する集団が分布の東限地ということになりそうです。


【拙稿は続く】



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