雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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瀬戸内海東部でも、「副振動」という “急な海面上下動” に一応留意しておきましょう。
●大潮のたびに磯に行って、カキを獲ったり、タコを獲ったり、冬場ならばワカメを採ったりしていると、海で起こる色々な現象を観察するのですが、しばしば水位が急に30センチほど上昇してビックリすることがあります。そういう現象の存在は、漁師さんなど海を仕事場とするプロのかたはもちろん、一般の釣り人やアサリ掘りをする人なども気付いている人は多いと思います。これが、いわゆる 副振動(ふくしんどう) であります。ただし、副振動という用語は九州西岸ではニュースでも取り上げられ、気象庁からも注意報が発表され、巷間に流布している言葉ですが、瀬戸内海東部では 「副振動」 などという言葉は話題になることもなく、ほとんどの人は知らないのではないか? 


気象庁サイトから引用
副振動とは、湾や海峡などで発生する海面の振動現象です。 振動の周期は数分から数十分で、湾や海峡の形状(深さ・大きさ)によって異なります。 

一般的には、台風や低気圧等の気象じょう乱に起因する海洋のじょう乱や津波などにより発生した海面の変動が、湾内の固有振動と共鳴して副振動となります。 副振動自体は、全国どこの沿岸でも発生していて特に珍しい現象ではありませんが、振動の周期が湾等の固有周期に近い場合は、共鳴を起こして潮位の変化が著しく大きくなることがあります。

振幅の大きい副振動は、急激な潮位の変動や激しい潮流を起こし、港に係留された小型船舶の転覆や破損、定置網など係留物の流失などの被害をもたらすことがあります。 また、沿岸の地盤の低い地域では、海水が下水道を逆流して道路や住宅地に溢れてくるなどの浸水被害をもたらすこともあります。


気象庁サイトより
               2011年12月21日の父島検潮所における潮位記録
引用終了


こちらは福岡管区気象台の解説 副振動 (あびき)


●普通は12時間の周期で繰り返す潮の干満が 「主振動」 として、それ以外の海面の振動 (上下動) を 「副振動」 と気象庁は定義しているようであります。自分なりに咀嚼して理解したならば、海洋上を低気圧や寒冷前線などが通過して急に数hPaの気圧変動が生じた場合、海面が数センチ上下動が起こり、その上下動が波長の非常に長い波となって沿岸にまで伝わり、湾や入り江に入り込み、その海洋長波の周期が湾や入り江の固有周期に近ければ共鳴を起こすということでしょう。しからば、海洋長波の進行方向と、その湾の湾口から奥の方への方向が一致する場合とくに副振動の振幅が大きくなるのではないか? 日本付近では低気圧等は圧倒的に西から東へ移動しています。そうすると、海洋長波は概ね西から東へと、あるいは南西から北東方向へ進行することが多いのではないか? 九州西岸にあって西に湾口が開いている湾にシッカリと海洋長波が進入してくる、これが九州西岸で副振動が顕著な原因では? 他の地方では、湾に進入しにくい、あるいは東日本では低気圧が東方に去っていくから沿岸に到達する海洋長波が減衰してしまう。(違っていたらゴメンなさい)

しからば、わが淡路島では紀伊水道という南に開けた大きな海域の奥に位置しています。台風が南から真っ直ぐ北上する際に副振動が大きく成るのではないか? ただし台風時には海上は大しけになり高潮が起こるから副振動が見えにくくなるのでは? それに紀伊水道を大きな湾と見立てても大きすぎて共鳴が起こりにくいのでは? で、淡路島周辺では副振動はあまり顕著ではなく、神戸海洋気象台とか瀬戸内海東部の気象台から副振動注意報が出ませんわね。(九州西岸の長崎湾じゃ、かつて3m近い振幅の副振動で死者も出ているようです) しかしながら、資料に当たって調べてみると、淡路島周辺の検潮所でも50~70センチの振幅の副振動の発生記録はあるようです。 磯の岩場で釣りをしていたら、突然に水位が50センチ上昇し足場が水没、滑って海中に転落死が絶対にないとは言えません。海には、「副振動」 という現象があることに一応留意しておきましょう。



20~30センチの副振動ならば日常的に発生している
気象庁の潮位観測情報 大阪
20センチや30センチの副振動 (海面上下動) は瀬戸内海東部でも毎日当たり前のように起こっています。九州西岸のような1mとか2mに達するような副振動は起こりませんが…。 ↓ 天文潮位からの潮位偏差のグラフ

気象庁 大阪験潮所の観測データ


ホシナベ様の 長崎港で「あびき現象」 を埋め込み借用します。



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