雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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高城山でのキノコ狩り 第二話 (その5)
ブナ林退治の魔手から、高城山は山頂部のみ免れた

●終戦直後の昭和20年代が、日本列島の森林が最も破壊された時期であることは疑いようがありません。戦時中には軍需物資としての木材が大量に必要であったし終戦時には、焼夷弾の絨毯爆撃で都会という都会は一面の焼け野が原です。住宅を復興させるには大量の木材が必要です。たとえば鉄道を再建するのに枕木が大量に必要だったことを見てもわかるように、産業の復興にも膨大な木材が必要でした。で、日本中で大量の森林が伐採されました。当時はまだ燃料革命の前夜です。660万人の復員兵と一般引き揚げ者が内地に帰還し、またベビーブームも起こって人口が急に増え、都会では一部ガス等が普及しかけていましたが、まだまだ大量の薪や炭が必要でした。里山も丸裸、奥山も大量伐採です。

●で、日本中に広がる荒廃したハゲ山に木を植えにゃならん、また経済の復興・発展にはさらなる木材需要があるから造林をせにゃならんと、治山事業や造林補助事業が推進されました。昭和25年ごろから復興が本格的になり大量の木材需要が発生しました。昭和30年代になると燃料革命が起こり、里山の雑木林が次第に要らなくなりました。この里山の雑木林が用材にする針葉樹を造林する新たな場所になりました。針葉樹の木材需要は大きいのに供給力が十分ではないということがあり、膨大な木材需要を満たすために、残っていた奥山の森林までどんどん伐採されました。一段とハゲ山だらけです。そこで、林野庁が音頭をとって拡大造林政策が始まりました。 『森林・林業白書』 第1部 第I章 第2節 我が国の森林整備を巡る歴史 (1~4)  を参照。

拡大造林とは単に造林を拡大することではありません。“あまり役に立たない広葉樹” → “木材として価値の高い針葉樹” への樹種転換です。里山でも奥山でも、とにかく広葉樹を伐り倒してスギなどの有用針葉樹を植えよという政策です。この林野庁の拡大造林が目のカタキにしたのがブナです。ブナ林退治などという言葉というか、標語みたいなものがありました。吾輩が子供の頃のハナシですが、ブナというのは役に立たない樹なのでこれを退治してスギやヒノキやカラマツを植えなければならないと、奥山のブナ原生林が次々に伐採されました。高城山も山頂近辺とはいえ、ブナの原生林がよくぞ残ったものだと思います。急斜面であるとか、あまりにも奥山すぎるとか、植林には不向きな条件であったのだろうと思われます。それでも、高城山の山頂南側は海抜1400mの高所までスギが植林されています。高城山の主に北斜面に見られるブナ原生林は、そんな林野庁のブナ林退治の魔手から上手く逃れられた貴重な森だといえましょう。

●さて、スギを植えたのはいいとしても、問題はその後の管理が不十分だったことです。普通、植林というのは計画的密植をするから、枝打ちはしない、間伐はしない、ということでは用材の価値はありません。木材の輸入自由化があり、円が1ドル360円固定相場制から変動相場制へと切り替えられ、一時1ドル80円までいく雄大な円の上昇トレンドがあったため、輸入木材が安く手に入ったです。価格で国内産木材は太刀打ちできず、林業は衰退しました。一時脚光を浴びた 分収造林・分収育林 は大失敗しました。林野庁に騙された! と裁判も起こりました。10年前に 「100年安心のプランができた!」 と豪語していた年金制度も、まあ、既に破綻したようなものです。それと同じで、林野庁でも何省何庁でも政府配下のお役人がやることは共通しています。その政策プランが大赤字を出そうが、破綻しようが失敗しようが、組織の温存・拡大や、天下りするところが確保できたらいいだけです。あとは野となれ山となれ…。当事者意識がなく責任も絶対にとらない…。


追記
林野庁の詐欺まがいの投資話
もう30年近く前になりますが、そのころ四国東部の山々をよじ登っていました。四国は幕藩時代からスギの植林がさかんで、たとえば、室戸岬の付け根にあたる高知県馬路村魚梁瀬 (やなせ) の千本山に土佐藩が植えたスギは、200年、300年が経ち樹高50mの 巨木の森林 になって見事なものです。千本山に分け入ったヒトは、巨人の国に迷い込んだ小人 (こびと) じゃないかというふうな錯覚がします。本州からのアクセスは簡単ではないのですが、一見の価値があります。土佐藩や阿波藩が植林に力をいれた伝統は現在まで引き継がれていて、山頂から見ると視程のかなたまで続く山々はスギの植林地で、よくまあこれだけ植えたものだと関心させられます。四国東部の山々の登山は必然的にこのスギ植林地を通るのですが、30年前に突如として林道のあちこちに看板が立てられました。

その看板とは、林野庁が推進した分収造林や分収育林の案内看板です。いわゆる 「緑のオーナー制度」 です。美辞麗句が並べられていて、投資話としてもさも素晴らしい商品かのようなことを謳っていました。確か1口50万円の出資金だったか? 1口25万円コースもあったと記憶しています。 吾輩もパンフレットを取り寄せて何口か購入しようと検討しましたわ。検討の結果ですが、疑問をもちました。なぜ他人に出資させる (カネを出させようとする) のか? 国であろうと民間であろうと、その投資話 (ビジネス) が本当に儲かるのであれば、面白いように儲かるのであれば、他人に勧めないハズです。できるだけ自分が独り占めするハズです。リスク極小、確実に儲かるのならば、自己資金が足りなければ借金してでも自分でするハズです。なぜならば、他人に勧めたら自分の利益が減るからです。本質的にヒトという種は強欲です。そういうふうに考えて、他人に勧める (国が国民に勧める) ということ自体が、このビジネスはダメなんだよと告白しているも同然ではないか? という判断をしました。だいいち、木材価格の動向を調べたら長期下降トレンドで、回復の兆しが見えませんでした。収益回収期に木材価格がどうなっているかあまりにも不透明で、国家が企画した投資話にしては杜撰な印象がして、手を出しませんでした。

緑のオーナー制度被害者弁護団のページ 「弁護団声明」
林野庁 (国) の詐欺的投資話で、なんの落ち度もない善良な国民が大勢被害に遭いました。いま、国を相手取って集団訴訟が起きています。美しいバラの花にはトゲがある、国に騙されないよう気を引き締めましょう。膨大な有利子負債を抱える国は、あきらかに国民資産収奪の方向に針路を変えていますね。権力は腐敗する という言葉がありますが、間違っています。権力が腐敗するのではなくて、権力というものは、そもそも腐敗そのものです。権力とは始めから腐敗であり悪なのです。統治機構も選挙制度も国家の徴税権も年金や福祉も、なにもかもが嘘や誤魔化しインチキだらけで、まあ申せば壮大な詐欺みたいなものです。若い時はわからなかったけど、最近、国家の存在そのものが詐欺であると分かりました。



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↓ 徳島のヘソという地点のブナです。ブナ林を破壊しながら剣山スーパー林道を開設したため、林道沿いのブナには立ち枯れが目立ちます。8月~9月だったら、この立ち枯れを見て回ったらキノコがいろいろと採れます。
山頂直下の “徳島のヘソ” の所のブナ原生林

↓ 高城山の山頂一帯のブナです。樹齢の古そうなものが目立ちます。
山頂のゴツゴツとした野武士のようなブナ

↓ 高城山の山頂付近の三角点標石です。山岳会が立てた登頂記念のプラカードには1627.9mとありますが、この標高の数字は旧版の地形図の数字です。国土地理院の最新版の地形図では1628.0mです。高城山の本当の山頂は三角点の東125mのところにあり、1632mの標高点があります。
高城山山頂の三角点標石

↓ 写真のブナの林分は樹齢が若そうです。樹齢20年か30年程度か? おそらく、ここはスズタケが密生していてブナが無かったところだろうと思います。何らかの要因でスズタケが枯れて、その跡にブナが進入したのだろうと思われます。そう考えると、樹齢がそろっている現象を上手く説明できます。
樹齢の若いブナの林分もある


ブナは南の地方のものほど、葉が小さくなる

●植物形態学の研究者じゃなくても、普通の登山者でも気付いている人は多いと思います。あちこちの山をよじ登っていると、どうも山によってブナが違うのです。特に四国のブナと本州日本海側のブナがかなり違います。四国のブナは葉が非常に小さく厚く、枝に沢山の葉が密集します。葉だけでなく樹形も何となく違います。日本海側のブナはスラと長身で樹皮が白っぽく貴婦人みたいな上品さがあります。四国のブナは、ブナはブナなんでしょうが、樹形がゴツゴツとしています。低い位置から太い大枝を沢山だしています。樹皮もあまり白くなく、風格はあるんですが野武士みたいな荒っぽさがあります。かつてブナには北日本・日本海側のオオバブナ (大葉ブナ) と、南日本・太平洋側のコハブナ (小葉ブナ) に分けられかけました。

しかしながら、オオバブナとコハブナに明瞭に分けられるのではなく、両者は連続的に繋がっています。形態的に分布的にある境界を境に画然と分けられるのではないみたいです。 『本州中部山地におけるブナの葉の形態的変化に関する研究』 とか、『甲信越地域におけるブナ葉面積の地理的変異』 などの論文を閲覧すると、北日本と南日本とではブナの葉の大きさの差が顕著です。長野県など一つの県の中でもブナの葉の大きさに明瞭な差があるようです。 ブナ北限の里、黒松内町ブナセンターのサイトの 『ブナの基礎知識』 は一般向けに分かりやすく解説しています。

ブナの葉の大きさ
北海道 → 東北 → 中部 → 四国・九州、 南に行くほど葉が小さくなる。
日本海側 → 本州中央部 → 太平洋側、 でも葉が明瞭に小さくなる。
                 
●葉の大きさに、明瞭で連続的な地理的クライン (勾配) があります。無作為に採取した1枚の葉の大きさ平均値は、葉面積で、北海道黒松内では48平方センチです。四国では11~15平方センチというから、四国のブナの葉面積は北海道のそれの3分の1~4分の1ということですわね。他にも、矢印の方向に樹皮の色が濃くなる。樹形がゴツゴツとする。葉が厚くなる。葉が密集する。というふうなことが観察できます。↓は黒松内ブナセンターHPより借用。

ブナの葉の大きさの地理的変異


世界遺産の 白神山地のブナ はまだ見に行っていませんが、(西日本からでは外国に行くほど遠いので簡単には行けない。実際韓国に行く方が近い。) 写真や映像を見る限りでは、高城山のブナと大分ちがうようです。大勢の人々が写真を撮ったGoogle画像検索を閲覧すると、全然違いますね。実物を見ずしてああだ、こうだと言及するのは宜しくありませんが、どこがどう違うかと言うと、白神山地のブナは林床が明るいことが挙げられそうです。葉が大きいだけでなく、たぶん葉が薄いのでしょう。日光が葉を透過して明るく、いかにも夏緑樹林的な雰囲気です。林床に草やシダが多いようですね。明るい (光環境が良い) ので草本層がしっかりと形成されています。一方、高城山のブナ原生林は葉が密生して林床があまり明るくありません。照葉樹林ほどではないのですが、林床が暗いです。で、林床の草本層が欠落している林分が多いです。一帯はスズタケやミヤコザサの分布域ですが、ブナの林床が暗いのでタケやササ類はブナ林内にはあまり生えません。

↓ の写真のものはスラと真っ直ぐなものを選んで撮りましたが、これでもまだゴツゴツしています。

やはり枝ぶりはゴツゴツとしている

↓ 大分落葉が進んでいますが、小さな葉が密生しています。樹齢が10年とか20年程度の若木ならば、葉が更に一段とアキニレのように小さく、ブナではなく別物みたいに見える樹が多いです。
高城山のブナの葉は小さい



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西日本で、今秋初めての氷点下!
本日は2014年10月28日 (火曜日) であります。 (日がかわって29日になった。)

●今朝は瀬戸内海沿岸地方でもよく冷えました。朝は寒かったです。

北日本では、北海道の上空に大きな寒冷渦がきていまして、札幌の上空 09時における500hPa高度の気温 が、本日10月28日に、なんと-35.5度です。これは平年の値-22.8度よりも12.7度も低いです。観測統計を調べたら、10月の上空の気温としては 堂々の観測史上第2位 の低さです。統計期間は1957年10月~現在までです。過去58回あった10月のデータのなかで第2位ということは、かつて氷河期が来るぞと騒がれた1970年ごろのように気温が下がってきたことを意味しています。継続的に 高層天気図 (500hPa等高度線と気温) を見ていたら、ここ数年来、上空の低温記録更新やタイ記録が目立ってきました。

↓ 2014年10月28日00時 (日本時間では09時) における500hPaの高さと気温の図 (一部を抜粋した) です。北海道札幌の場所に-35.5度というのが見えています。10月としてはこの地点の観測史上第2位の低さ!
2014年10月28日09時の500hPa高度と気温

愚かな地球温暖化のアホ騒ぎをよそに、上空の気温は全く正直です。今年は10月に入った途端にシベリアの奥地上空500hPa高度で頻繁に-40度以下の低温が出現しています。例年よりも-40度の出現が早いなあという印象がします。真冬がきたらどうなるんだろうか? 連日、-50度以下の大寒気が日本上空に進入か? 厳しい寒さで凍死者が出るかもしれません。いま 悪化する日本の「貧困率」 が問題になっています。厳しい寒波襲来でも暖房用灯油が買えない家庭も増えているハズです。政府は貧困者が凍死しないように、アメリカが貧困者が餓死しないようにフードスタンプを支給するように、北海道・東北地方・信州など寒冷地にすむ貧困家庭から凍死の犠牲者が出ないように、灯油券を支給しなければいけないでしょうね。

●地上の気温は、観測統計期間の長い観測所はみな都市にあるので、気温の経年データがヒートアイランド現象のノイズに汚染されています。都市は排熱に汚染され、都市の中を走りまわる自動車は10キロワットの熱源、高層建物群は空を覆って放射冷却をさまたげ、都市上空にふたをする懸濁微粒子は太陽光をうけて温まり、地面を覆うコンクリートとアスファルトは水分の蒸発を遮断し潜熱輸送をさまたげて昇温化。(註) 都市には気温が上昇する要因が何重にもかさなっています。気象庁はヒートアイランド現象の影響の少ない観測所を選んで地球の気温を算出するデータとして提出している、とはいうものの人口が30万とか40万もある観測所が含まれています。気象庁内に事務局がある日本気象学会の専門誌 『天気』 掲載の論文に、人口1万人の小さな町でもヒートアイランドが発生していることを証明する論文や報文が沢山あるではないか!! しかも (特にアメリカで) 田舎の観測所を減らし都市の観測所を増やすというインチキで、地球の気温が高くなるように工作していたことが発覚。IPCCのいうCO2地球温暖化説など信用できるもんか! だいたいIPCCの親分 (議長) のインドの パチャウリ は経済屋なのであって科学者でも気象学者でもありません。この、環境経済学なるものの胡散臭さ。


(註) 潜熱輸送とは、たとえば地面が湿った土だとか、草地だったならば、水分が蒸発するときに気化熱を奪って地表物を冷やし、水蒸気が上空に運ばれて凝結するときに凝結熱を放出します。つまり地表の熱を上空に運ぶのですが、都市がコンクリートやアスファルトで覆うと潜熱輸送という冷却システムが働かなくなって都市の気温が上がります。詳しくは、近藤純正先生の講義 をご参照。


10月28日に、西日本で今秋初の氷点下!

気象庁ホームページ アメダス:中国地方 気温分布

2014年10月28日06時の中国地方の気温分布

●今朝 (28日) の西日本では2箇所で氷点下を観測しています。広島県アメダス油木 (ゆき) で-0.9度、広島県アメダス高野 (たかの) で-0.7度。 北日本ほどではないにしても、西日本の内陸部でも結構冷えます。とくに、中国地方の山間部。岡山県アメダス上長田 (かみながた) で-20.2度という低温記録があります。西日本平野部での唯一の-20度以下です。更に区内観測所時代のデータまで遡れば、広島県八幡でなんと-28度などという信じがたい観測例もあります。気象庁の季節予報では、今のところ、この冬は暖冬ぎみのような予報をだしていますが、何か月も先の長期予報に関しては、いつもながら当たったり外れたり。外れることも多いですわね。今冬は西日本でも凍死者が出るかもしれません。西日本の内陸山間部の貧困家庭にも政府は灯油券を配る必要があります。


29日には、氷点下観測地点がさらに増える

2014年10月29日06時 中国地方の気温分布

●10月29日に、西日本で氷点下を観測した地点は次の7地点です。目を高層天気図に転じると、なんと、バイカル湖の北で500hPa高度の気温が-45.7度という真冬でも第一級の寒気が涵養されています。これがただちに日本列島まで南下というわけではないにしても、今年の北半球高緯度の上空の冷え込みは強いようです。今冬はどうなることやら? 地球温暖化利権者どもも、寒さに震え上がって一斉に沈黙するのではないかな? 地球の気温は1998年をピークにして、以降16年緩やかに低下しています。IPCCの予測は明らかに当たっていません。外れています。予想の逆読みは嘘よ、予測の逆読みは糞よ。おりしも、第24太陽活動サイクル のピークを通り過ぎました。太陽活動はこれから眠りにつきます。第25サイクルはマウンダー極小期の再来か? などと太陽研究者がささやいています。いまスベンスマルク説 (気候変動太陽活動原因説) が再評価されています。地球温暖化利権者どもはそろそろ年貢の納め時だ。

SILS 「月ごとの太陽黒点数と、13か月移動平均線」 を見ると、現在進行中のサイクル24は、氷河期が来るぞ! と騒がれたサイクル20 (1970年前後) の太陽活動よりも低調です。近年の上空の寒気が強いのとよく一致しています。 ただ地上気温は多くの観測所が都市にあるから、都市膨張・人口増大・経済成長によって観測データが撹乱されノイズだらけになり、分かりにくくなっているだけです。すでに、政府系研究機関の研究者からも地球は寒冷化している、CO2は温暖化の原因ではないと公言する人も出ています。

10月29日朝の最低気温の低い方からの順位 (西日本で)
広島県 アメダス油木 (ゆ き)  -1.1度
広島県 アメダス高野 (たかの) -1.0度
岡山県 アメダス千屋 (ち や)  -0.8度  
鳥取県 アメダス茶屋 (ちゃや)  -0.8度
島根県 アメダス弥栄 (やさか)  -0.8度
島根県 アメダス瑞穂 (みずほ)  -0.8度
広島県 アメダス大朝 (おおあさ) -0.6度




高城山でのキノコ狩り 第二話 (その4)
高城山の山頂から見る大パノラマ

●大パノラマなどと言っても幾重にも重畳する山岳地帯しかみえません実は、山が低すぎるのです。高城山と人里の平野部との間に前衛の峰峰が何重にも取り囲んでいます。で、平野部の里や都市や、海岸などは意外にみえません。南を遠望しても地平の彼方に太平洋は見えますが、室戸岬は全く見えません。見えるのは何重にも重なる山々だけです。四国山地とか紀伊山地は、地形学的には曲隆山地 (きょくりゅうさんち) です。山塊が横からの力をうけて山塊全体が上のほうにたわんで出来る地形ですが、真ん中が高く周辺ほど低いという特徴があります。このため何重にも前衛の峰々ができて、その前衛の峰峰が邪魔をして、意外に麓の町が見えなくなります。

●中央アルプスみたいな断層の動きで高く聳える地塁山地ならば、前衛の山々がなく、麓から一挙に山の高度を上げます。中央アルプスは幅がたった20キロあまりしかないのに、3000mに迫る高度があります。麓の海抜が500~600mあるから山麓からの比高は2200~2300m程度か? 物凄く急峻で高いのです。

●一方、剣山地は、麓の吉野川から剣山まで水平距離20キロすこしあります。剣山の山頂から太平洋側まで最短でも35キロあります。つまり剣山地は55キロの幅があって高さは2000m弱なのです。 一方、中央アルプスならば20キロに山脈の横幅がすっぽりとおさまり比高2300m。中央アルプスの駒ケ岳(2956m)の山頂から麓の町がみえています。結局、高城山の頂上に立っても山々しか見えないのは、山地の成因が地塁山地や火山などの独立峰でないことが要因なのでしょう。剣山地のような曲隆山地は山塊の規模の割に山が低く、ドングリの背比べのような峰々しか見えないということですな。残念です。



ドングリの背比べの山岳風景に、うるさく山名を記入

↓ 高城山山頂から見て、西~西南西方向。
剣山方面 (西~西南西方向)

↓ 少し拡大した様子
剣山方面 少し拡大

↓ 高城山から西北西方向を遠望したところ。
矢筈山方面 (西北西方向)

↓ 高城山山頂から、北~北北西方向。
高越山方面 (北~北北西方向)

↓ 大滝山というのは、徳島県・香川県境にある讃岐山脈の山です。大滝山と高越山のあいだには、吉野川にそって平野部があり徳島県の人口の過半数が住んでいますが、高城山山頂からは徳島平野はほとんどみえません。
高越山方面 少し拡大


高城山山頂に、珍しいヤマグルマの樹がある
淡路島には分布していない樹木です。徳島県のブナ帯の山々を歩いていると、ときどき見かけます。なんとなくウコギ科のカクレミノの老木に似ています。カクレミノは老木になると葉が小さく、しかも葉の切れ込みが消失します。しかも葉に光沢のあるのが非常に似ています。
ヤマグルマ

●ヤマグルマは話題性の高い樹木です。話題としては3点あろうかと思います。

①、亜熱帯~温帯上部まで広い気候帯に分布します。ヤマグルマは山形県を自生北限として以西・以南にあるとされますが、西日本ではブナが生えるような標高の高いところで良く見られ、ブナ帯の樹木かと錯覚しそうですが、沖縄など琉球諸島や台湾北部にも自生して亜熱帯域では大木になるらしい。亜熱帯にある樹が厳冬期には-20度にもなるような海抜1600mを越える高所 (註) にあるのは不思議な感じがします。葉を見れば葉の表面にクチクラ層が発達しているのか? テカテカと光沢があり、照葉樹の葉そのものです。もう少しで亜高山帯になるというほどの高所に常緑でまさに照葉樹の樹があるのは不思議な光景です。恐らく分化しなかったのでは? 普通ならば、全く異なる環境にあれば動植物は分化して別物に枝別れしていくものですが、進化して枝別れしなかったので広範囲の気候帯に分布しているように見えるのではないか?
 

(註) 剣山測候所での最低気温の記録は-23.5度です。この時は上空に強い寒気が進入し、気温減率は0.8~0.9度/100mに達していました。山が約300m低い高城山山頂では剣山での観測値より2~3度高かったと思われます。高城山の山頂では-20.8~-21.1度であったと推定されます。

あるいは、ヤマグルマは元来は温暖な地方の植物であるけれども、耐寒性が非常に強い樹木かも? それから、岩場に多いということは他の樹木との競争に弱い (アカマツみたいに) ことを意味します。土壌中のバクテリア相や菌類相が関係していて、暖温帯の平地では土壌に有害なバクテリアが多くてヤマグルマは育ちにくい。けれども、ブナ帯では山地の標高が高く急峻であるから岩場が多く、有害菌のいない生育適地がけっこうあるのではないか? ブナ帯でも傾斜の緩やかなところは厚い腐葉土の層ができていて (気温が低いから有機物が分解されにくいので) ヤマグルマは有害菌のいるブナの森では暮らしにくい。さて、沖縄や台湾にヤマグルマがあるのは、亜熱帯域では気温が高く有機物がどんどん分解されて腐葉土層が出来にくいから、ヤマグルマに有害な菌類とかが少ない? というふうに、キノコファンとして菌類・バクテリア相と樹木の関係という視点から想像したら、ヤマグルマが亜熱帯に自生し、日本本土では平地ではなくブナ帯の岩場に多いという矛盾が上手く説明できそうな気がします。 (ただし素人の思い付き解釈)

だとすると、マツ(松)類と同じですね。本来、クロマツでもアカマツでも、海岸の砂地とか、山の尾根筋の岩場が本来の生息地です。広葉樹の茂った土壌が肥沃なところでは、マツに害のある菌が多くマツに有益な共生菌が少なく、マツは自生していないです。 一見するとかけ離れた環境に隔離して分布するように見えてしまいます。(ヒトが本来の分布を撹乱していますが)

植物生態研究室 (波田研) のホームページの 「ヤマグルマ」
導管を持たない日本で唯一の広葉樹  等参照。
 

②、ヤマグルマは、1科1属1種の孤高の植物として有名です。日本にある植物では唯一の 導管を持たない原始的な被子植物です。被子植物でありながら、裸子植物の面影を残している特異な樹木です。1科1属1種というのは、つまり分化していないということも言えそうです。たとえば、寒いところに生育するヤマグルマが葉を薄くして落葉性になるとか…、つまり変化しなかったということではないか?

③、ヤマグルマの樹皮からトリモチを作ることができる。淡路島では 鳥黐 (とりもち) はモチノキの樹皮を剥いで作ります。吾輩も子供のころモチノキの樹皮を剥いで作りました。樹皮を金づちで細かく叩き潰して、水の中で良く揉んで樹皮の繊維を取り除くとトリモチが簡単に作れました。鳥を捕るのではなくイタズラに使いました。淡路島ではヤマグルマが自生していないので、モチノキから作るしかありません。クロガネモチの樹でも作れます。ヤマグルマが沢山自生している地方では、ヤマグルマの樹皮からトリモチを作っていたらしい。ヤマグルマで作ったトリモチは色が赤っぽく赤モチというらしい。 自家製のトリモチを作ったのは50年も前のハナシで、今日びの中学生らはトリモチなど見たこともないでしょうね。


ヤマグルマの果実


高城山の山頂に、石灰岩の岩があるではないか!

四国山地の山々の山頂には、点々と 石灰岩 がみられます。剣山の山頂にもあるし、石立山の山頂にもあります。このあたり一帯は地質学では 付加体 (ふかたい) だと教えています。大昔に、中生代ジュラ紀に日本列島がまだ大陸にくっついていたころ、今のフィリピンプレート (そのころは テティス海 か?) の海底上に堆積した物質 (チャート等) とか、海底火山の岩石 (玄武岩等) や、海底火山の上に出来たサンゴ礁 (石灰岩) などが、プレートのベルトコンベアーに乗って西日本沖の海溝に運ばれ、西日本に次々に付け加わわったとされます。石灰岩があるということが、これは大昔には海の底にあったという証拠ですわね。ただし、サンゴ礁は海面スレスレの海山の頂上にできるので、この石灰岩は海底で形成されたとは言えないでしょうが…。

それにしても1億年とか2億年の時間尺度のなかで起こったことで、億年の重みなど感覚的には全く理解できないハナシです。長生きしても人生せいぜい100年です。文字が発明されて記録が始まってから最長でせいぜい5000年ですが、たった50回の人生の長さでしかありません。それに比べると、地質年代的時間スケールの1億年て100万回の人生分です。そう考えると、人類の歴史のなんとまあ薄っぺらなことか…。思うに、この億年の時間の重みが地学の魅力なのでしょう。各地に地学を学ぶ会があって、地学を正式に学んでいない一般の人でも、ハンマーを手にして化石を捜したりしている人々が大勢いますね。


高城山の山頂の石

山頂の石灰岩



高城山でのキノコ狩り 第二話 (その3)
興ざめする高城山の山頂

●なんともはや、高城山 (1632m) の山頂に、遊園地ばりのモノレールがあります! 興ざめです。そうとうな起伏があり、傾斜はかなりのものです。このモノレールの軌道にジェットコースターの車両を乗せて走らせれば、天空の遊園地です。猛スピードで走らせたならば結構な絶叫マシンになって、登山者が増えるのではないか? 山頂に巨大なコケシばりのレーダ雨量観測所があります。これも興ざめです。あちこちの山の上に無機質な構造物が建てられ興ざめな山が増えました。まだ高城山はましなほうかもしれません。ヒドイのは山頂に武骨で醜悪な鉄塔が10本も20本も建っている山もあります。 それから山頂に風力発電群が林立する山も多くなりましたが、地獄の針千本山みたいで気持ちわるいです。

高城山レーダ雨量観測所の管理用モノレール

高城山レーダ雨量観測所の管理用モノレール

↑ 点検補修用の手すりつき通路まであります。こういうのも キャットウォーク って言うんですかね? なんと登山者が何人もこのキャットウォークを歩いていました。滑り止めもあるし手すりもあるし歩きやすそうです。許可なく無断で歩いていいんやろか? しかしまあ、何もこんなところを歩かなくても、せっかく山登りをしに来ているのだから、藪を漕ぎ分け、岩を這い登ってこそ登山であります。猫歩きか? 犬歩きか? 何て言うのか知りませんが、こんなところを歩くのでは登山の値打ちがありません。

●軌条を観察すると、真ん中にメインのレールがあります。その両側に、補助レールと言ったらいいのか? やや細いものが2本あります。全部で3本あります。そうしますと、言葉の意味としてはモノレールと言う表現は変です。 monorail という言葉の 「mono」 という接頭辞は 「単一の」 という意味ですよね。軌条が3本あるから 「triplerail、 トリプルレール」 と言うべきか? 

真ん中のメインのレールの下側か? ひょっとすると側面か? ラック (歯車のような溝) が切ってあるのが写真でも確認できます。おそらく、このモノレールは ラック・アンド・ピニオン 方式のモノレールなのでしょう。メインレール1本だけではぐらぐらとして、安定が悪そうだから、補助レールが2本あるのはこれに車輪のようなものを引っかけて安定を取るのではないか? 結構大きな幅広の車両を乗せて走らすのではないか? (勝手な想像) スーパー林道わきモノレール始発場所に倉庫がありますが、窓がないのでどんな車両なのか見えません。非常に立派な資機材運搬用モノレールですが、ヒトが乗っても大丈夫な強度や安全性はあるハズです。せっかく立派なモノレールであるし、どんな機械類でも定期的に運転しないと調子が悪くなるから、建設省は土日に登山モノレールとして営業したらいいのではないか? 往復運賃として500円徴収すれば管理人の日当には十分なると思われます。 (勝手な放談)


↓ あまりにも豪華で立派すぎるモノレールの軌道
高城山レーダ雨量観測所の管理用モノレール

●説明看板は次のように言っています。

「このモノレールは建設省高城山レーダ雨量観測所の管理用モノレールです。 高城山でのレーダ雨量観測所建設にあたっては、周辺環境や自然生態系への影響を極力少なくするために、道路新設に替えて資機材運搬等の工事用及び完成後の維持管理を考慮したモノレールを設置しています。 このモノレールはレーダ雨量観測所との標高差111mを軌道延長393mの3条式レールで結んでいます。」

●環境や生態系に悪影響を与えないように配慮したのだ、と誇らしげに言っています。果たしてそうだろうか? この看板は高城山のシカやカモシカや野鳥に読ませるものではありません。明らかにヒトに読ませる為のものです。剣山スーパー林道を行く登山者やオフロードライダーたちに読ませるネライの筈です。そうしますと、建設省は環境や生態系に配慮する立派なお役所なんだ、と単にプロパガンダしているだけではないか? つまり自画自賛です。建設省というお役所は、もちろん社会に必要なものも沢山作ってきた立派なお役所ですが、しかしながら一面では、川を三面コンクリート張りの単なる放水路にして水生生物の棲みかを奪いました。また、ヒドイところでは100mごとに砂防ダムを作って魚の遡上をできなくしました。それから日本全国ダムだらけにし、(吉野川河口堰を阻止した徳島市の市民は偉い!) 無駄な道路や橋も沢山つくりました。建設業界とケッタクしてさんざん自然破壊をしてきた省庁という側面も確実にあります。それが今さら環境や生態系に配慮しているのだ、などと言っても、はあ? そうですかねえ??? てな感じはします。

●問題はモノレールではなくレーダー雨量観測所の建物です。風力発電そっくりの物凄い風切り音がしています。山頂に建っている巨大コケシは、風力発電のような回転するブレードはないのに、この物凄い風切り音は一体何なのだろうか? おおかたファガスの森 高城の近くまで聞こえています。これは建造物の形状に問題がありそうな感じです。付近に人家がないから問題にはならないですが、もし人家が近くにあれば風力発電みたいな低周波音被害が発生するのではないか? たぶん、野生動物たちはかなり影響を受けているのではないか? 環境に配慮したというプロパガンダが白々しく聞こえます。


説明看板

●それからもう一つ問題は、このレーダー雨量観測所の建設資機材運搬用および管理用に供するモノレールが豪華で立派すぎることでありましょう。国民から税金を集めるので資金は潤沢にあります。湯水のように資金が調達できます。足りなくなれば税金を上げて徴収すればいいだけです。いっぽう担税義務を背負わされている国民はやせ細る一方です。重税の重しで呼吸ができなくなる寸前です。徳島県は 高地性傾斜地集落 が非常に多いところです。驚くような斜面の高い所に集落があります。で、麓から集落まで自前のモノレールを設置しているところもあります。建設省のように潤沢な資金があるわけではないので貧弱・老朽化したモノレールです。ちょっと危なそうなこの老朽化したモノレールを見ると、国民の疲弊状態がよくわかります。
(なお埋め込動画のモノレールは国の費用で建造したものです)




↓ 矮生化したスズタケの叢をかき分けて登る

南側から高城山の山頂にいたる登山道です。昔 (30年前) は、ここは背丈を超えるスズタケが密生していて漕ぎ分けるのが難儀でしたが、いつのまにかスズタケが小さくなってしまいました。30センチか50センチ程度です。スズタケが小さくなったので見晴らしが利き、見事な大パノラマが広がります。
スズタケの中を登る

スズタケの中を登る


↓ 眺望絶佳、四囲広闊、大パノラマが広がる

西方に、西日本第二の高峰、剣山が指呼の間に望めます。
剣山を遠望する

剣山を遠望する


南側はるかは室戸岬方面です。
室戸岬方面を眺める

(拙稿は続く)


高城山でのキノコ狩り 第二話 (番外編)
本日は2014年10月23日です。

●先日の10月19日 (日曜日) に徳島県・高城山にキノコ狩りに行ったのですが、案の定というか、予想した通りというか、時季外れで何の収穫もありませんでした。そこで、その代わりに吾輩の茅屋の近くの山に行ってマイタケを採ってきました。先日行った高城山のようなブナ帯では、マイタケはブナの樹に出るのではなく、主にミズナラの大木の根際に出ます。(なお、ブナによく出るのはトンビマイタケ) 時期は8月終わりから9月ごろの早い段階です。ミズナラの大木を求めて山中を徘徊して探します。あまり標高が高いところはブナばかりなので、やや標高が低いところを捜します。その樹が生育旺盛であまり健康すぎるものはダメで、樹のどこか傷んでいるというものの根際を見て回ります。

●このマイタケは実は分布が非常に広くて、ブナ帯はもちろん、西日本平地の照葉樹林帯にも発生します。よく出る樹はシイの大木です。他にも、シラカシとかアカガシなどの樫類にも発生しますし、クリの木やサクラ (桜) の老木にもしばしば発生します。照葉樹林帯ではマイタケが出るのは10月になってからですが、九州の宮崎県などでは11月にも出るそうです。マイタケは奥山のキノコと一般には考えられていますが、実は、西日本太平洋側の人家の近くでも発生するのです。 発生しても、多くの人は関心がないから気付かないだけです。つまり、目の前にあっても意識しないと見えないということであります。


↓ カシの樹に発生したマイタケ、これは淡路島産。

これは高城山産ではありません。10月22日夕方に、淡路島南部 (南あわじ市) の山で採ってきました。ちょっと小さめです。最近シカがキノコを食べるようになり、探してもシカの食害跡ばかりが見つかります。シカが食べ残した残りものを戴きます。淡路島南部の柏原-諭鶴羽山地でのキノコ狩りが難しくなってきましたワ。
天然マイタケ

発泡スチロールのトレイに乗せて、マイタケの表面を観察。
発泡スチのトレイに盛った

ひっくり返して裏面を観察します。裏側は白っぽいです。
裏側を観察する

裏側を20倍のルーペで観察すると針先で突いたような小さな穴が無数に空いています。いわゆる管穴 (くだあな) ですが、吾輩の写真では分かりづらいです。顕微鏡写真を撮らないとダメでしょうが、顕微鏡は持っていますがカメラの機材をもっていません。マイタケの裏面を観察すると、このキノコは、コフキサルノコシカケ (オオミノコフキタケ) の仲間であることがよく分かります。
微小な穴が無数にある

小振りですが形がいいので、乾燥標本にしようと思いましたが、バチ当たりなことに、結局マイタケ飯にして食べてしまった。キノコでも植物でも、それが何という種なのか? 自分で同定しようとしても、自分の貧しい知識では及ばないものが必ず出てきます。もし専門家に話を聞ける機会があっても、標本・写真・スケッチ・観察記録をきっちりとしていないことには、聞きようがありません。(教えてもらえない)

マイタケご飯

↑ これは吾輩の作品。 あまり美味しそうには見えないかもしれませんが、マイタケたっぷりで美味いです。材料は、天然マイタケ・竹の子(マダケの自家採取品)・クリ(山で採ってきたもの)・ニンジン(自家菜園で栽培) の4品は自給自足品です。竹の子はマダケよりもネマガリダケが良いのは決まっていますが、淡路島はネマガリダケ(チシマダケ)分布域じゃないから入手できません。 それから、エビ・油揚げは店で買ってきた。煮干しと利尻昆布でとった濃厚なダシで、コメとこれら具材を炊き上げた。具材は荒っぽくカットするほうが面白いです。鳥の餌みたいに、ちまちまと細かく切るのは良くないのです。調味料は、塩・醤油・酒のみ。へんな化学調味料など絶対に入れてはいけません。化学調味料がヒトの味覚を狂わせています。


高城山でのキノコ狩り 第二話 (その2)
●四国山地の東部の盟主、剣山 (1955m) から山地の主稜線は更に東へと数十キロ延びるのですが、その主稜線上の大きな膨らみが高城山 (1632m) であります。この高城山の山頂直下の海抜1300mのところにあるレストハウス 「ファガスの森 高城」 で昼飯には早いが腹ごしらえで名物のシカカレーというものを食べてから、早速にキノコ探しです。10月19日では時期的に遅すぎるのは承知ではあるけれども、ひょっとしたら晩生のキノコが残っていないか? あるいは、同じキノコの種であっても、山中で天然状態であっても、高温発生性の系統や、低温発生性の系統に分化していることもあります。で、低温発生性の系統が子実体を出しているかも? と淡い期待をもって剣山スーパー林道から谷の方へ (つまり下の方へ) 降りて行きごそごそと探しまわったが、こりゃあダメじゃ。なんせ、2週間前にあれほど沢山あったツキヨタケが陰も形もなく消え去っています。

↓ 高城山の山頂北斜面のブナ自然林
高城山の山頂北斜面のブナの自然林

↓ シロモジ (クスノキ科の低木) の黄葉
シロモジの黄葉

●剣山一帯の山岳地帯の市町村の観光課であるとか、観光協会などは 「紅葉が美しい」 と自画自賛しています。沢山の観光客や登山者やハイカーがわんさかと来てお金を落としてほしいという願望がにじみでています。ところが、吾輩の目にはあまり美しい紅葉には見えません。ブナ林というのは黄葉しますが、綺麗なレモンイエローではなく、まあ申せば土色です。とても綺麗とは言えません。山岳地帯で本当に綺麗な紅葉が見られるのはもっと標高が高い亜高山帯です。たとえば噴火で大勢の犠牲者が出ましたが御嶽山とか。ブナ帯は、ブナが純林を形成することが多く、どうしても単調な印象を否めません。痩せ尾根の岩角地などでは、矮小化したヒメコマツやウラジロモミなどの常緑針葉樹の緑色と、ナナカマドやドウダンツツジなどの赤色との対照が非常に美しいのですが、剣山地には意外にそういう所が少ないようです。真っ赤に色ずくカエデ類も少なく、黄色っぽいカエデ類の方が目立ちます。


時期遅し! めぼしいキノコはなし。
クリタケ がありました。汁物にすれば濃厚でコクのあるダシがでる良いキノコです。淡路島南部の柏原-諭鶴羽山地のコナラ林でもよく出ます。写真の物は老成したクリタケが乾燥に遭い干からびた状態です。傘の裏側のヒダを観察したら鉄サビ色に黒くなっています。こりゃあダメです。若い段階のもの (ヒダがクリーム色の状態) が乾燥クリタケになったのならばともかくも、採集不適期のものは見送りです。近年、クリタケから毒成分が見つかっているので少し注意が要ります。(大量に食べなければ大丈夫)
クリタケの乾燥したもの

ヌメリスギタケモドキ もありました。これも良い食用菌です。ただし、樹上で乾燥して干しキノコになっています。傘の表面のヌメリは乾燥のために光沢のある皮膜みたいになっています。傘表面に散在するささくれ (突起) も乾燥のため傘の表面に張り付いてしまっています。キノコのつぼみの段階で一挙に乾燥してしまったようです。これもダメです。天然キノコの採集の原則は、採集適期の物だけを採ることに尽きます。老成してヒダが変色したものや、乾燥して時間が経ち古くなったものには、基本的に手を出しません。
ヌメリスギタケモドキ


早々にキノコ狩りを切り上げ、「徳島のへそ」 まで来た
右側のチョン切れた標識に 「徳島のヘソ 木沢村」 と書いています。この地点が徳島県の中心点らしい。どうやって中心を計測したのか知りませんが…。剣山スーパー林道随一の展望所 (海抜約1490m) です。高城山風致探勝林 (釜ヶ谷国有林) の説明文の中に、「遠く淡路島まで眺望できる大パノラマ」 などと書かれています。逆にいえば、淡路島南部の山や海岸から高城山はよく見えています。高城山と淡路島最南端との直線距離は55キロ、高城山と諭鶴羽山との距離は65キロです。ちなみに諭鶴羽山から兵庫県最高峰の氷ノ山までは127キロ。つまり、淡路島南部の住民にとっては、自県の最高峰に登るよりも高城山に登るほうが遥かに近いのです。淡路島は幕藩時代には徳島県 (阿波藩) に属したのも理にかなっています。上代にさかのぼっても、淡路島は南海道に属しています。畿内じゃありませんワ。可能ならば兵庫県を脱退して徳島県に編入してもらいたいところ…。
「徳島のへそ」 にある説明看板

↓ かすみがかかっていなければ、淡路島と記入したあたりに淡路島が遠望できます。大鳴門橋も視認できるハズです。淡路島と記入したところから少し右側に徳島市が見えるのですが、市の中心部分は眉山の陰になるので見えません。
淡路島方面を眺める

徳島のヘソから、東~東南東を眺めたところです。高城山、雲早山、高丸山の3つを勝浦三山と言うらしい。四国山地は日本の代表的な曲隆山地であります。西南日本外帯を大地形的にみれば東から、曲隆山地の紀伊山地、曲降盆地の紀伊水道、曲隆山地の四国山地と曲隆-曲降-曲隆を繰り返して配列しています。四国山地も全体が一様に隆起したのではなく隆起の中心は石鎚山と剣山との2極あるように見えます。その剣山一帯は山地の隆起の中心部分で付近の山々は海抜高度が1600-1900mに達しているピークが目白押しです。しかしながら曲隆山地の中心から一回り外辺部の高城山周辺まで来ると、海抜高度は1300-1600m程度で全体的に300m下がっていますわね。山地隆起の中心部分から外れているので、しかたありません。もうすこし山の高度があればなあと残念です。

徳島のヘソから東を眺める

(拙稿は続く)


高城山でのキノコ狩り 第二話 (その1)
本日は2014年10月21日であります。一昨日の10月19日 (日曜日) に、再度、徳島県の名峰の高城山に登ってきました。10月4日に高城山にキノコ狩りに行ったときは天気が悪く、山にはガスがかかり全く眺望がありませんでした。高城山のキノコ狩りシーズンは8月~9月で、10月も後半となると時期が遅すぎます。キノコはもはやあまり望めませんが、高城山山頂をきわめて眺望を楽しもうという腹積もりであります。


高城山の真の標高は1628mではなく、1632mであります。
●高城山は三角点標高は1628mですが、その東側130mのところに別のピークがあり、標高点が設置され標高1632mです。したがって 高城山の本当の山頂の標高は1632m ということになります。紙の文献でもネット情報でも、高城山の標高が1628mという記述と1632mの記述の2通りがあるのですが、そういう事情です。どちらが正しいとか誤っているとかいうことではなく、三角点がその山の一番高い所に設置されていないことからくる混乱です。 

この事情は全国各地の山でたくさん見られます。実例をいくつか挙げると、一番有名な例が鳥取県の大山 (伯耆大山) でしょうか? 三角点は1709.4mですが標高点は1729mになっています。実に20mの差があります。他にも東北地方の名峰の鳥海山は三角点は2229.0mで標高点は2236mと7m高く、北海道の蝦夷富士と讃えられる羊蹄山は三角点が1892.7mで標高点は1898mと5mほど高いです。九州地方 (九州本島+離島) の最高峰は申すまでもなく屋久島の宮之浦岳ですが、三角点標高は1935mでその隣の標高点は1936mです。たった1m差ですが、文献により両方の記述が見られ混乱しています。

●昔は山の標高といえば、その山の山頂付近の三角点の標高を指しました。ところが最近はその山で一番高いピークの標高を指します。そうすると、三角点がその山の本当の山頂にない場合、山の高さが変わってしまいます。そのような例が続出しました。それに加えて、山の高さといっても測量誤差があり、国土地理院はときどき山の標高の見直しをするので余計に混乱します。地形図が改訂されるたびに標高が微妙に変わることが多いです。山の好きな人々は主要な山岳の標高ぐらいは記憶しているのですが、先の伯耆大山でも昔は1711mとされた数字を覚えた古い人と、最近の1729mの数字を覚えた新しい人が話をすると、「おまえは間違っている」 と口論になってしまいます。別にそんなつまらないことで口論しなくてもいいのですが、双方とも一生懸命おぼえた数字を譲りません。ここで注意すべきは、そもそも口論の下地を作ったのは建設省国土地理院というお役所であります。 (もちろん真の山頂に三角点を置かない事情はあるにしても) 最初にその山の一番高い場所に三角点を設置せず、しかも、山の高さなど本当は誤差がつきもので、とりあえず暫定的な数字を示しているだけで、数字が修正されることはあり得ると広報しなかったのが、手落ちといえば手落ちです。で、山登り (国民) が口論を余儀なくされます。山の高さの測量や地形図の作成は、何も山登りたちのためにしているのではない、という反論もありましょうが、 (飛躍した言い方をすれば) お役所というのは何かにつけ国民同士が口論やケンカするように仕向けわけです。それは、国民同士がいがみ合ってケンカしているほうが支配しやすいからで、つまるところ、分断統治です。


↓ 吉野川の南河岸から高越山 (1133m) を遠望
高越山 (こうつさん) は阿波富士と讃えられる秀麗な名峰です。高越山の真北側から眺めると確かに成層火山のような山容です。しかし、写真のように東側から見ると連山型の姿です。連山の稜線鞍部には 船窪つつじ公園 というオンツツジの大群落があります。オンツツジの西日本一の大群落と讃えられています。もっとも、オンツツジは西日本太平洋側の山にしかありませんが。 (オンツツジの分布は紀伊半島・四国・九州中南部の山々です。ただし紀伊半島のものは花が紫色の品種のムラサキオンツツジに変わります。)
高越山を遠望する
高越山は1133m、奥野々山は1159m。


↓ 神山町の役場手前2キロから、砥石権現を仰ぎ見た
写真左側の高い山が砥石権現 (といしごんげん) で標高1374.9m。砥石にする石材を産出したというハナシですが、右側に見える低い山が東宮山 (とうぐうさん) で標高1090.6m。 砥石権現は山名が示している通り、砥石の神を祀ったのであろうか? 砥石というのは申すまでもなく刀や包丁や鎌などの刃物を研磨するための石です。研磨する金属の硬度にあわせて砥石も硬軟さまざまな岩石から作られるようですが、付近一帯の渓谷や露頭を観察すると チャート という岩石が結構見られます。これは太古の昔、海洋底に放散虫などの遺骸が堆積してできた石で、二酸化ケイ素の含有率が高い硬い岩石だと言われています。砥石権現周辺で見られるチャートで研磨仕上げ用の硬い砥石を作ったのでしょうか? (ちゃんと調べたのではなく勝手な想像です) 

砥石権現を仰ぎ見る


片道99キロ、正味片道3時間コースのようだ
雑想庵 (吾輩の茅屋) 7:05 → 淡路島南IC 7:19 → 鳴門西PA7:38着 15
                  (11km)          (24km)
分休憩 → 板野IC7:58 → 神山町役場付近8:49 → 雲早トンネル → 剣山
    (3km)       (34km)            (19km)      (1km)
スーパー林道入口9:38 → ファガスの森 高城に到着10:06
                (7km)

●山登りたちが高城山登山の拠点に利用しているファガスの森 高城まで、それまでは4時間かかると思っていましたが、そうではなく、寄り道しなければ3時間であることが判明した。道路が空いている未明の3時とか4時に茅屋を出て、休憩などしなければ片道2時間半のコースのようです。



↓ 高城山登山基地のレストハウス、ファガスの森 高城に到着
ファガスというのは分類学上のブナ属のことです。学名の属名です。ブナという種そのものではありません。学名は、「属名+種小名+命名者」 の3点セットで個々の植物名を表します。ブナ の学名はFagus crenata Blume なのであって、単にFagusといえばブナも、イヌブナも、外国産のアメリカブナも、ヨーロッパブナ等も含めてしまいます。この山小屋風のレストハウスの名称は、「ブナの森」 のつもりでしょうが、じつは「ブナ属の森」 という意味であります。吾輩は水を差すようなことばかり言う癖があるのですが、ちょっと気になる名称です。営業時間は午前10時~午後4時。食事ができます。
ファガスの森に到着する

レストハウスの背後の森は、ブナの大木を中心として、ヒメシャラの大木が目立ちます。低木層には シロモジ が非常に多いです。ていうか、シロモジばかりです。いずれも、だいぶん紅葉 (黄葉) が進んでいますが、あまり綺麗には見えません。
店の背後の森にはヒメシャラの大木

↓ ファガスの 森高城の駐車場の端にある三角点の標石です。海抜1300.7m。
国土地理院 「基準点成果等閲覧サービス」 で検索したら四等三角点です。

標高1300.7mの三角点標石


       ***********************************

初めてファガスの森 高城に入ってみた

● ファガスの森 高城のホームページはこちら です。このあたりには過去数十回きていると思う。少なくとも、年3~4回、残雪を見る、シャクナゲの花見、ブナ帯の植物観察、キノコ狩りですが、スーパー林道開設工事のころから来ているから30年になると思います。やはり100回ぐらいは来ていると思います。しかしながらファガスの森に1度も入ったことがありません。理由は弁当とか非常食を持ってくるからです。なんせ人里から遠く離れた奥山です。行ったわ、臨時休業していたわ、ということはあり得ます。したがって、登山でも自然観察でも奥山に入るばあい食糧を持たずに入ることなど心得としてあり得ません。そうなると、営業していても利用する意味がない、ということになります。他の客というか登山者の話を聞いたら、多くの人がここに車を置いて高城山に登山するようです。で、駐車料金は無料なので利用させてもらうお礼に食事をするらしい。(食事代という形で駐車料金を納入) なるほど。

ファガスの森 高城の食堂に入ると、奥の方に厨房があり、手前には16×3の48席か? これならば、かなりの団体登山客がきても昼飯ができそうです。山小屋風な建物で、窓が大きく明るい店内です。建物をぐるりと一周して観察したら、電気は裏に自家発電棟があった。電気が使えたら水は少し下の沢からポンプアップしているのであろう (たぶん)。

店内の食堂

ファガスの森 高城の人気メニューは、シカ肉カレーの大盛りらしい。店内を覗いて手ぶらで出るわけにはいかないから、写真のシカカレー並盛と、山菜うどんを注文しました。評価は、こんな山奥で昼飯が食べられるという特別な事情で下駄を履かせて、シカカレーは ☆☆☆☆☆ ですが、山菜うどんは残念ながら ☆☆ であります。うどんの麺は四国では珍しく柔らかで美味いのですが、スープがダメじゃ。ダシがよろしゅうないワ。うどんのスープは昆布と煮干しでダシを取り、塩と薄口醤油で味をつけ、隠し味に砂糖を絶対に入れない、というのが一番美味いのです。カツオ節でダシを取るのは宜しくないのです。

シカカレー

山菜うどん

(拙稿は続く)



高城山でのキノコ狩り その8 (ブナ帯で見られる植物たち)


ファガスの森 高城

ファガスの森 高城 の前を吾輩は何十回となく通っているどころか、この建物が出来る前のこの場所のとんでもない状態も知っているのですが、いまだかつて入ったことがありません。どういう施設か知らなかったのですが、ホームページを拝見すると、登山者やオフロード走行を楽しむ人々の休憩所であり、昔風な言い方では茶屋でありお食事処、バンガローがあって避暑のキャンプ場というところか? 敷地の端に国土地理院の三角点があり海抜1300.7m。気温減率を100mあたり0.65度とすると平地よりも8.45度気温が下がります。森の中にあり尾根筋で風通しもいいから、夏涼しく平地よりも10度気温が低いのではないか? よって夏の避暑に来るのに最高の場所であろうかと思います。そこで平地よりも何度低いか検証。

2014年10月4日14時10分 気温10度

↑ ご覧の通り10度です。気象庁の検定済みの温度計ではなくおもちゃみたいな温度計で器差は大きいでしょうが、いくらおもちゃみたいな温度計でも最大限1度程度の誤差です。2014年10月4日14時10分です。 同日同時 (14時) の徳島県内の観測データは、海抜100m以下の地点 徳島地方気象台 で23.4度、アメダス穴吹で21.6度、アメダス池田で20.2度、アメダス日和佐で23.4度、アメダス蒲生田で22.5度、アメダス海陽で23.8度です。山間部の標高の高い所でもアメダス木頭(海抜330m)で20.5度、アメダス京上(560m)で18.4度です。やはり平地よりも気温が完璧に10度低いです。瀬戸内地方の避暑地として最適です。四国東部の軽井沢と言えるのではないか?

ファガスの森 高城


↓ 高城山の登山口です。

ここで海抜1360mぐらいです。高城山の山頂まで標高差はわずか270m程度ですが、急斜面の痩せ尾根を直登しますから相当にきつい登りです。安易なハイキング気分で、気易く登るところでは全くありません。

高城山登山口


↓ ヤマブドウです。

以下4枚の写真はヤマブドウです。日本在来の野生ブドウです。これが本当のヤマブドウです。淡路島の自然愛好家が時に間違ってヤマブドウと言っているのはエビヅルで、本家のヤマブドウはブナ帯の植物であり、淡路島のような暖温帯下部には分布していないです。

ヤマブドウ

高城山の海抜1300m以上には沢山あります。徳島県西部の祖谷地方では海抜800mぐらいから見られますが、すくなくともブナの樹が見られる高度にならないとヤマブドウはないです。10月4日の時点で、美しく紅葉していました。葉は巨大で、エビヅルはもちろん栽培ブドウよりもはるかに大きいです。すくなくとも手のひら大、大きなものは子供の顔ぐらいの大きさがあります。

ヤマブドウの葉

↓ こちらは紅葉初期という感じですが、生育旺盛で、マント状になって他樹を覆い尽くしています。
ヤマブドウの葉

↓ これがヤマブドウの果実です。果実の粒の大きさは、せいぜい栽培種のデラウェア程度です。栽培種みたいに果粒がびっしりと着くのではなく、まばらでパラパラと着く程度です。味ですが、酸味があります。非常に酸っぱいというわけではなく爽やかな酸味です。山登りで疲労した後には結構美味いものです。秋が深まって初雪がきて霜げたり凍ったりすると酸味が抜けて甘くなります。酸度が高いので甘く感じないだけで、糖度そのものは高い野生ブドウで葡萄酒の材料に適しています。東北地方には、山中のヤマブドウから選抜育種した優良系統があるようで、1果房250グラムもあり栽培もされるようです。 なお、ヤマブドウは雌雄異株で当然メス株にしか実がなりません。(まれに雌雄同株もあるらしい) 雌雄異株の植物はたいていメス株・オス株半々になるのですが、高城山のヤマブドウはめったに実がなりません。オス株ばかりなのか、メス株であっても実が着かない要因があるのか分かりませんが、別の山では実が着く株が多かったりと、バラツキがあるようです。ちなみに、剣山登山口の見の越祖谷側の谷のヤマブドウは実がよく着きます。
ヤマブドウの果実


ホンシャクナゲ

高城山 (1632m) や、雲早山 (1496m) 一帯にはシャクナゲの自生が非常に多いです。葉の裏の毛が少ないホンシャクナゲと、葉の裏に赤褐色の毛が多いツクシシャクナゲの両方が見られますが、分類学的には、ツクシシャクナゲを基本種としてホンシャクナゲはその変種という位置づけです。本質的にそう大きな違いはなく、典型的な物では両者はハッキリ区別できますが、どちらとも言えない、或いはどちらでもある、という中間型が出てきます。ていうか、この山系一帯には中間型のほうが多いような気がします。5月下旬ごろが花見適期で非常に見ごたえがあります。ただし、海抜800~1600mの間に自生しているから、その標高によって花期にづれが生じます。写真は海抜1400mあたりのものです。
ホンシャクナゲ群落

シャクナゲ群落の林床を見ると、実生の小さな苗が沢山育っています。ごく小さいものならば無数にあります。ごく小さなものが全て大きく育ったら物凄く密集して大変なことになるから、適当に自然間引きで減っていくでしょうが、後継樹が確実に育っています。ここがわが淡路島南部の山岳地帯のホンシャクナゲと違うところです。淡路島自生のシャクナゲは、このままでは消えていく運命にあります。
ホンシャクナゲの実生苗


↓ オタカラコウです。

10月4日の時点で満開でした。平地にあるツワブキの親戚の花ですが、徳島県のブナ帯に来るとこの オタカラコウ や、良く似たメタカラコウが普通に観察できます。良く似て見分けにくいのですが、オタカラコウは頭花の舌状花の枚数が7~8枚あります。メタカラコウは2~3枚程度で少ないです。
オタカラコウの花


高城山でのキノコ狩り その7 (ブナ帯でのキノコ狩りは、毒茸のツキヨタケに気をつけろ!)
日本で一番キノコ中毒の多いツキヨタケ
注意喚起のために、写真に赤線の縁取りを施しました
●ツキヨタケは有名な毒キノコで、日本で一番中毒件数が多いとされます。 (ただし、クサウラベニタケが一番中毒件数が多いという説もある) ま、いずれにせよツキヨタケとクサウラベニタケは、中毒件数・中毒患者数の多さではワースト1位と2位を争う毒キノコの双璧です。猛毒菌ではないにしても、激しい下痢や幻覚症状に苦しみ、奈良県などで死亡例もあるようです。ブナ帯のキノコ狩りでは厳重な警戒が必要です。

ツキヨタケを、ムキタケ・ヒラタケ・シイタケと見誤って誤食するケースが多いようです。典型的な形状や色合いのものならばそう見誤ることはないのですが、キノコは1つ1つは個体差がかなりあり、色合いも形状も変異の幅があります。で、紛らわしいものが出てくるのですが、とくにムキタケとツキヨタケが傘が湿っている場合、似ていると言えば似ています。同じブナの枯れ木に両種が出ることも多いです。野生キノコ採りの盛んな地方では、行政機関が毒キノコに厳重に注意喚起をしていますが、中毒は毎年必ず起こります。相当な深山でなければブナ帯がない西日本瀬戸内や太平洋側であっても、ツキヨタケ中毒は発生しています。登山者やハイカーがうっかりツキヨタケを 「食べられるのかな?」 と不用意に食べて中毒するようです。

厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル:ツキヨタケOmphalotus guepiniformis(キシメジ科ツキヨタ属)
ツキヨタケ中毒事件は必ず起こる
↑ 厚生労働省の資料にある数値データをグラフ化しました。2000年の接触者総数は>91で、正確な数字は不明であるが91人以上であるらしい。

東京都福祉保健局 食品衛生の窓 ツキヨタケ(毒)キシメジ科 
にツキヨタケの発光している写真があります。国内に発光するキノコは10種ほど知られていますが、大部分は沖縄や小笠原・八丈島など亜熱帯のキノコです。温帯のツキヨタケの発光は特異な存在と言えましょう。

有毒キノコ:道の駅でツキヨタケ販売か…滋賀・高島
毎日新聞 2014年09月21日配信。 
引用】 滋賀県は21日、同県高島市朽木市場の「道の駅くつき新本陣」で販売されたキノコを食べた人が、腹痛と嘔吐(おうと)の症状を訴えていると発表した。いずれも軽症という。有毒キノコ「ツキヨタケ」の可能性があり、県は購入者に食べないよう呼びかけている。  県によると、市内の住民が18日に近くの山の同じ木から食用の「ヒラタケ」と思ってキノコを採り、道の駅が20日に計12パック(1パック2、3個入り250円)を販売した。パックは全て売り切れた。食べた愛知県の客から21日に「腹痛などの症状が出た」との連絡があり、別の人も同様の症状を訴えていることが判明。残っていたキノコを調べたところ、すべてツキヨタケと分かった。 県によると、ツキヨタケを食べると食後30分〜1時間ほどで中毒症状が表れるが、翌日から10日程度で回復するという。【引用終了

●毎年、こういうツキヨタケ中毒事件が起こっています。ヒラタケと思って採ったということですが、馴れれば確実に識別できるハズなのに、キノコ狩りの初心者が経験不足で不用意な採取をするのでしょうか? 厄介なのはツキヨタケの発生が極めて多いことです。ブナ帯の森へ行けばツキヨタケは、あるわ、あるわ、そこらじゅう、いたるところツキヨタケだらけです。しかも、1本のブナの立ち枯れにツキヨタケとムキタケやヒラタケが一緒に生えることもある、ということでしょうか?

高城山のブナ林もツキヨタケだらけ…
以下5枚の写真は10月4日、徳島県・高城山 (1632m) の前衛の山の西砥石権現 (にしといしごんげん、1457m) の1350m地点で撮りました。


↓ ツキヨタケが古くなると、傘の表面が紫色~黒っぽくなることが多いです。ただし、紫色にならない場合もあるので厄介です。キノコの傘の形状も、古いツキヨタケでは強風に煽られたこうもり傘のように、やや反りかえってくる傾向がみられます。
ツキヨタケの老菌

↓ ツキヨタケが出る樹種は100%ブナの立ち枯れや風倒木です。唯一の例外として、北海道のブナ分布域外ではイタヤカエデに出るとされますが、本州以南ではブナ以外には出ないです。
ブナの立ち枯れに生えるツキヨタケ

↓ブナ帯では ツキヨタケの発生がきわめて多いです。ツキヨタケの発生量は他のキノコを圧倒しています。瓦を重ねるようにして大量に発生します。
瓦重ねに多数が発生する

↓ ツキヨタケには短い柄がありますが、その柄にリング状になった隆起がみられます。しかし、ときにはこのリング状突起がない場合もあるので要注意です。
短い柄にリング状の突起がある

↓ ツキヨタケを縦に裂くと、傘と柄の間あたりに黒いしみがあることが多いです。これが他のキノコにない特徴の一つですが、黒いしみがないか、あるいはしみがあっても確認しずらいこともあるので注意がいります。
ツキヨタケを裂くと黒いシミがある


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こちらは安全な食用菌、大いに採って食べよう!!
ツキヨタケはこの3種と間違えられるとされます。少し目をこらして観察すると、全然違います。吾輩の写真では不十分なので、Google画像を見ましょう。ただし違うのも出てくるので要注意です。

↓ ムキタケ Google画像 「ムキタケ」
ムキタケ
↑ ムキタケを裂いても黒いしみはなし。老菌でも紫っぽくならないし、傘の表面を爪の先で引っ掻いて引っ張るとスルーと薄皮がはがれます。

↓ ヒラタケ Google画像 「ヒラタケ」
ヒラタケ
↑ これは淡路島諭鶴羽山地でキノコ狩りをしたときの収穫物です。ヒラタケには柄がほとんどなく、リング状の隆起もありません。傘の色はかなり変異があり、時には海老茶色っぽいものも出てきますが、傘の上から見たら全体の色がノッペラボウな感じです。

↓ シイタケ Google画像 「シイタケ」 
シイタケ
↑ これも淡路島・諭鶴羽山産です。シイタケは明瞭な柄があり、傘全体の中央に柄がつきます。傘の表面には絹状の糸っぽいもいのがあることが多いです。


高城山でのキノコ狩り その6 (マッタケ似の強烈な芳香のブナハリタケ)
ブナ帯のキノコ
● ↓ の2枚の写真は、ブナハリタケ です。ブナの倒木にびっしりと生えるキノコです。白い清楚なキノコです。高城山 (1632m) の山頂近くでは海抜が高く、亜高山帯に近いので8月のお盆頃から出てきます。ちょうどそのころにはトンビマイタケ (東北地方北部ではトビタケとか土用マイタケなどと呼んでいるみたい) もよく出てきて腰籠に入りきらないほど採れるのですが、時期が遅すぎます。しかしながら捜したところ10月4日でもブナハリタケは見つかりました。やや老成しているので甘い香りは弱くなっています。このブナハリタケは新鮮なものはマッタケに似た強烈な芳香がします。20~30m離れていても香りが漂ってくるほどです。

ちょっと香りが強烈すぎる面があります。で、料理はいったんブナハリタケを茹でこぼすか、あるいは1~2ヶ月塩漬けにするかで、直接料理するには香りがきつすぎます。お奨めは炊き込みご飯です。山採りブナハリタケ・天然マイタケ・エビ・鶏肉を入れてダシをよく効かせた炊き込みご飯は絶品中の絶品です。ほんのりとマッタケ似の独特な香りで美味いです。

ブナハリタケ
↑ 10月4日、徳島県・高城山の前衛峰の西砥石権現 (にしといしごんげん、1457m) の1350m地点にて。ブナの巨木の風倒木に出ていた。

●ブナハリタケは漢字ではブナ針茸と書きます。もう少し接写しないと写真では分かりづらいのですが、傘の下面に針状の突起がびっしりと無数にあります。針状と言っても触って痛いわけではなく柔らかいキノコです。ブナ帯では比較的に普通に見られるキノコで、当たりはずれが無く、収量も非常に多く、東北地方では普通に食べられるキノコのようですが、瀬戸内地方あるいは四国地方ではこんなものを山の奥の奥まで行って採る人はほとんどいないようです。それが証拠に、吾輩は長年、夏から秋に高城山とか剣山 (1955m) 方面によじ登ってキノコ狩りをしていますが、山中で他のキノコハンターに出会ったことが全くありません。勝手にリンクした山採りキノコ業者さんは100グラム当たり500円の値段をつけています。法外な値であります。山登りさえすれば、西日本の瀬戸内や太平洋側でもブナハリタケを腰籠一杯採ることは可能です。ただし、一部高速道路を通行するしガソリン代を考えたらタダではなく、結構高いコストかも? いっそ東北地方のキノコ業者さんに宅配便で送ってもらうほうが安いかも? 東北地方には山採りキノコ業者が多数あるようですが、一体だれが買うのだろうか? と不思議です。おそらく、西日本からの注文など皆無で、首都圏あたりの東北地方出身者が故郷の味が忘れ難く買うのではないか? それから東北地方住民でも高齢化で自分で採りに行けなくなった人などが買うのでは?

ブナハリタケ


ブナ帯の植物
↓ の2枚の写真は、ツルアジサイ です。ブナの幹に這い登っています。淡路島にツルアジサイは分布していません。淡路島にあるのはみなイワガラミです。ツルアジサイとイワガラミは酷似している蔓植物で、花がないと見分けるのが難しい植物です。で、淡路島の自然愛好家がよく間違ってイワガラミをツルアジサイと言っていますが、ツルアジサイはブナ帯の植物の傾向が色濃く、淡路島にはありません

ツルアジサイ

ツルアジサイ …… 装飾花(飾り花)が4~5枚。分布は主に冷温帯、山の高い所に
            自生する傾向がある。

イワガラミ ………… 装飾花(飾り花)が1枚だけ。分布は主に暖温帯、低地から山
            の低い所に自生する傾向がある。

両者は山の低い所と山の高い所になんとなく棲み分けていますが、境界が画然としているわけではなく、両者が混生する移行帯のようなものがありそうです。その両者混生ゾーンでは、飾り花の数を見れば間違うことはありません。たとえ花期でなくても、たいていは枯れた飾り花が残存しています。


ツルアジサイ
↑ 飾り花のガク片が4枚あります。よって、これはツルアジサイです。


高城山でのキノコ狩り その5 (皮をむいて調理するムキタケ)
高城山 (1632m) のブナ林
概ね海抜800m以上に ブナ (ブナ科) があります。ただし、標高の低いところ (1200mあたりまで) はスギ植林のために伐採されているところも多いです。高城山の山頂付近には千古斧鉞の入らぬブナの原生林になっています。剣山 (1955m) の山頂付近の1700m以上は亜高山性の針葉樹のシラビソが優占していてブナが消えるので、四国東部の山岳地帯では、海抜800~1700mがブナ帯 (冷温帯) と言えましょう。この標高帯が天然食用キノコの宝庫であります。
ブナの森

ブナの幹は本来の地肌は灰白色なのですが、地衣類が付着してさまざまな紋様をあらわします。非常に独特な樹皮です。黒っぽい部分と白っぽい部分が混在するさまは、まるで望遠鏡で見た 月面 みたいであります。
ブナの幹

ブナの純林となっているところもありますが、他の樹種も交えています。多いのは、ウラジロモミ、ツガ(海抜が高くなるとコメツガ)、ゴヨウマツなどの針葉樹を交えて針広混交林のところもあるし、広葉樹ではイタヤカエデなどのカエデ類や、ミズナラ、ハリギリ、トチノキ、サワグルミなどがあり、この山域で特に目立つのはヒメシャラです。↓の写真で赤っぽい幹がヒメシャラです。ただし、ナツツバキも僅かに見られますが幹だけでは識別がむずかしいです。手前の太い樹の幹はおそらくツガですが、森の中に入ると枝葉がはるか樹上で茂っているので観察できず、木の幹だけみて樹種を見分けるのですが幹だけで樹種を同定するのは非常に困難です。

ヒメシャラとか、ウラジロモミなど

ブナ林は天然キノコの宝庫!
●徳島県・高城山 (1632m) にキノコ狩りに行ってから早10日も経ってしまったけれども、その記事の続きであります。ブナ林は天然キノコの宝庫であることに異論はないと思います。なぜ北陸地方や本州中央高地や東北地方でキノコ狩りが盛んなのか? その大きな理由の一つが、冷温帯のブナ林が身近な里山にあるからでありましょう。ブナ林のキノコのフロラは非常に豊かで、特に南の地方の常緑広葉樹林 (照葉樹林) と比べると、天然キノコの種類や発生量で圧倒しています。

ブナの自生南限地
この天然キノコの宝庫のブナ林は、日本列島の分布は、自生南限地が鹿児島県の 高隈山 (たかくまやま) (1236m)です。1000mを越える尾根筋の北側に僅かにあるそうです。かつての氷河期に北方の植物が分布を南下し、後氷期の温度上昇で北方へ後退、山の上の北斜面や谷筋に取り残された 「遺存」 であるらしい。 
『鹿児島の落葉樹 南限のブナ林』
『高隈山森林生物遺伝資源保存林』 等参照。

ブナの自生北限地
自生北限地が北海道・渡島半島 (おしまはんとう) の付け根の 黒松内町 (くろまつないちょう) の歌才ブナ自生北限地が非常に有名です。しかしながら、 『分布最北限ツバメの沢ブナ林の林分構造』 という論文を閲覧したら、真のブナ自生北限地はツバメの沢というところらしい。ならば、ブナの北限地は蘭越町 (らんこしちょう) ということになりそうです。北限地には、普通の 「北限地」 と 「最北限地」 との2種類があるらしい。吾輩もこれは知らなかったわ。よい勉強になった。 「北限地」 と 「最北限地」 はどう違うのか? おそらく従来北限地と考えられていた場所よりも更に北方でその植物の自生が見つかった場合であろう。つまり新しく見つかった所が 「最北限地」 ですね。しかしながら、従来の所が 「北限地」 の称号をを取り下げずに 「北限地」 を主張し続けるのでしょう。北限地でも南限地でも、そこの教育委員会等は案内の看板を建てて、町おこしの観光資源にしようとします。あんまりカネにはならんと思いますが、「北限地利権」 ということか??


余談その1
自生地北限利権なのか??
黒松内町 のホームページを拝見すると、その表紙 (トップページ) に

「北海道黒松内町のホームページへようこそ! このホームページでは、北海道黒松内町に関する様々な情報をお伝えしています。 「ブナ北限の里 くろまつない」 をごゆっくりお楽しみください。」

と書いてあります。ブナの真の自生北限地は明らかに北側に隣接する蘭越町に移転しているのに、いまだにブナ北限の里を主張しています。これはおかしいです。本来ならば、蘭越町のツバメ沢でブナ自生林が発見された時点で、黒松内町はブナ自生北限地の称号を取り下げるべきです。大袈裟な言い方をすれば、一旦手にした利権・利得は絶対に手放さないぞ、ということでありましょう。もちろん利権の質や規模は全く異なりますが、チェルノブイリを超えたと米国機関が認定したフクイチ原発過酷事故を起こしても、絶対に原発利権を手放さない原子力ムラの連中に相通じるものを感じます。


余談その2
淡路島南部地域の自生北限地
黒崎先生 (植物地理学専攻) らの研究によると、淡路島南部地域で、野生高等植物 (維管束植物) で分布限界地となっている種が2種あります。1つは キキョウラン (ユリ科) で旧西淡町伊毘の沖の島が北限地です。もう1つは マルバハダカホオズキ (ナス科) (2段目の赤い果実がびっしりと着いているのが吾輩の写真) で旧洲本市の上灘海岸 (相川~中津川) です。また、ミツバツツジの一種のユキグニミツバツツジが一時自生南限地 (諭鶴羽山) とされましたが、すぐに他地に譲りました。地元の教育委員会は自生北限地の説明看板を建てて、早急に観光スポットにしなければいけない。


西日本じゃ相当な深山へ行かないとブナ林がない
●ようするに、ブナの樹の出現高度は南限地では海抜1000m、四国東部では800m、近畿北部では谷筋など場所によっては500mと緯度が高くなるにつれて下がってきます。 『佐渡:安養寺のブナ林 佐度における最低海抜55mのブナ林』 によると佐度島では場所によっては海面近くの低いところまで降りてきます。東北地方北部では標高の低い里山まで、北海道南部じゃ平地まで降りてきます。つまり、北日本ではキノコの宝庫のブナ林が低い所にあります。一方、瀬戸内地方などではブナなどほとんどなく、相当な深山に行かないとブナがありません。これが北日本ほどキノコ狩りが盛んな自然環境的な背景です。  

なお、淡路島にはブナの自生はありません。淡路島の周辺最寄でブナがあるのは、北の方では六甲山 (931.3m)、東では大阪府の葛城山 (858m)、西では香川・徳島県境の大滝山 (946m) の山頂付近です。南は紀伊水道で海です。



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高城山のブナ林のキノコ
↓ 下の2枚の写真は ムキタケ です。ブナ帯では普通に出てくる優秀な食用菌です。表面の皮を剥いて調理するから 「剥き茸・むきたけ」 というらしいが、東北地方では普通に食べられているキノコです。肉質がやや柔らかで、水分をよく含む傾向があり、味噌汁など汁物によく合う食材であります。
ムキタケ
↑ 10月4日、高城山の中腹海抜1300m地点にて。

●このムキタケが何の樹の風倒木に出ているのか、材の腐朽が進んでいるので特定できません。ミズナラ? イタヤカエデ? あたりだと思いますが、ひょっとするとシデ類(イヌシデ、アカシデなど)かも? そのキノコが何の樹に出ているのか特定しておくことは重要です。キノコの種 (しゅ) は特定の樹種と結びついていますから、発生する樹種(ホスト)を可能な限り確認しておけば、次回のキノコ狩りに経験則として大いに生きてきます。(そのキノコの出ない樹種を捜すという徒労をカットでき、キノコ狩りの効率が上がる)

ムキタケ

↓ こちらは ナラタケ の老菌です。つまり、腐る寸前あるいは腐りかけです。残念! こちらも東北地方では良く食べられる美味い食用菌です。このキノコは西日本の照葉樹林帯でも発生しますが非常に少ないことは間違いありません。やはり、分布の本拠地はブナ帯でしょうか?
ナラタケの老菌
↑ 10月4日、高城山の中腹海抜1300m地点にて。ブナの巨木の立ち枯れの根元に出ていました。


大山鳴動してネズミが5匹ぐらいか? 目にあまるマスコミの過剰報道や扇動報道。(続編)
狼少年になったマスコミ
●本日は2014年10月13日であります。 台風第19号 (T1419 ヴォンフォン)は、本日の09時ごろ鹿児島県枕崎市付近に上陸した模様であります。気象庁は09時における枕崎特別地域気象観測所で975.6hPaの気圧を観測しました。(註) 上陸直前のドボラック法推定では970であったが、5hPaの誤差があったことになります。それにしても随分と衰弱したものであります。沖縄本島から九州にいたるまでに台風の中心気圧は25hPa上昇しました。

(註) 14日に確認したら、8時20分に974.4hPaを観測しているようです。真の最低気圧はこれよりも僅かに下回っている可能性があるかもわかりませんが、正確には気象台に問い合わせないと分からない。


宇宙飛行士のツイートまで担ぎだして煽る新聞
●マスゴミどもは台風19号がはるか南方洋上にあったとき、900hPaの中心気圧と推定されたことをもって、観測史上最強クラスの台風で大変なことになると煽りました。朝日新聞などは宇宙飛行士のツイートまで引っ張り出して、台風19号がいかに史上最強の超ド級の物凄い台風なのかを印象づけようと必死でした。

台風の目、ISSから撮影 「こんなの見たことない」
引用開始】 朝日新聞DIDITAL 2014年10月10日13時55分配信
 地上約400キロの軌道を周回する国際宇宙ステーション (ISS) に滞在する、米宇宙飛行士リード・ワイズマンさんが、大型の台風19号の写真を撮影し、ツイッターで公開した。 日本時間の9日午後7時ごろに投稿した写真では、台風の中心の目がくっきり見え、白い大きな渦が広がっている。ワイズマンさんは 「ここ (ISS) からたくさんの台風を見てきたが、こんな台風は今までなかった」 とコメントしている。
台風の目、ISSから撮影 「こんなの見たことない」
引用終了

●こんなの、(デジタル版であるが) とても新聞記事とはいえません。宇宙飛行士の単なる感想です。「こんな台風は今までなかった」 というツイートを引っ張ってきて、それがあたかも事実のごとく印象づけようとするのは悪質です。世の中で起こった事実を、出来るだけ客観的に報道しようとする姿勢が、朝日新聞社には欠けています。個人の感想と、起こった事実を混同しています。そもそも、こんなゴミみたいなウソ記事は、簡単に見破られてしまいます。台風は気象衛星から画像撮影しています。もし、このような記事を書きたいのであれば、膨大な気象衛星台風画像のアーカイブがあるから、過去の台風の画像を閲覧しチェックしてから書くべきでしょう。だいいち、この宇宙飛行士は一体何年宇宙にいるのか? 30年いるわけではないでしょう。 個人のツイートやブロブならばともかくも、社会の木鐸を標榜する新聞としては、お粗末な記事です。


第19号台風はせいぜいカテゴリー2程度。メジャーには非ず。
さて、ふたを開けたら、台風19号は975.6hPaで本土上陸です。日本本土襲来の最強クラスの枕崎台風の916.1hPaとくらべたら、59.5hPaも中心気圧が高いわけです。大外れ。米国基準では、枕崎台風は上陸時の勢力が文句なしに最強のカテゴリー5の台風です。今回の19号台風は上陸時の勢力はカテゴリー1か2程度のもので、メジャーハリケーンにも当たりません。(カテゴリー3~5がメジャーハリケーンと恐れられている)


気象庁HP 台風情報 から抜粋借用した。
台風19号は枕崎市に上陸


台風は年間26個発生し、14%は洋上でカテゴリー5となる
台風の中心気圧と出現度数
↑ 国立情報学研究所の北本朝展教授の作製・運用されている デジタル台風 を使って作表しました。1951年~2014年の19号台風までの64年間に、1669個の台風があります。個々の台風について、最盛期に中心気圧が一番下がったときの最低中心気圧の度数分布です。10hPa刻みになっています。

●作表した度数分布グラフを見ると、64年間で1669個の台風が発生しているから、平均すると年26個発生です。中心気圧が低い台風ほど出現度数が減ります。最強のカテゴリー5は普通は920hPa未満のものを言うようで、日本本土に上陸した台風では、室戸台風、枕崎台風、がそれに当たります。しかし、920台のものも含めることがあり、それならば第二室戸台風、伊勢湾台風もカテゴリー5に該当します。929hPa以下のものは (実際は925hPa以下です) 233個もあり、14.0%もあります。919hPa以下のものは152個、9.1%あります。そもそも、発生する全台風の1割前後は最強のカテゴリー5の台風なのです。年間26個の台風が発生するので (ただし年によってバラツキがありますが) 平均すると毎年2個や3個ときには4個ぐらい史上最強クラスの台風が発生するわけです。

●このたびの第19号台風が遥か南方海上では900hPaであったとしても、過去64年間に900hPa以下 (900は入る) の台風は59個も出現しています。ようするに平均すれば900hPaなど毎年起こっている現象なのです。だから、毎年起こるような現象にいちいち史上最強クラスの台風だ、などと大騒ぎする必要はありません。幸いなことに日本本土は北緯31度以北に位置しているから、たとえ南方洋上で900hPaであったとしても2回りも、3回りも台風の勢力が減衰してからやってくるのは有難いです。それにしても、地球温暖化で海水温が高いから、台風が最盛期のまま本土襲来をするという主張をまたぞろしています。ほんとに往生際の悪い奴らだ。昔の台風のほうが、勢力が減衰せずに本土襲来をしていたという観測事実を無視してはいけません。本土襲来の最強台風は申すまでもなく室戸台風 (1934年) ですが、80年も昔です。



大山鳴動してネズミが5匹ぐらいか? 目にあまるマスコミの過剰報道や扇動報道。
本日は2014年10月12日であります。台風第19号 (T1419 ヴォンフォン) は11日深夜24時~12日01時ぐらいに沖縄本島を通過したようです。

待ちに待ったサーフィンのチャンス到来だ!
台風さまさまである。久しぶりのサーフィンのチャンスだ! 波に乗りまくるぞ。ビッグウェーブよ来い! 海神 (わだつみ) の神よ怒れ、風よ吹け! 大波よ巻起これ!
待ちに待ったサーフィンのチャンス到来!
↑ 2014年10月12日午後2時頃。兵庫県淡路島南部、灘大川海岸にて。なんだか波が小さいわね。明日はいい波が来るかも?

●マスコミ、とりわけNHKは大騒ぎしすぎなのである。最近ではNHKは、犬HK (イヌあっち行け、と読む) などと邪揄 (やゆ) されています。台風が遥か南方海上にあって最盛期の勢力のデータでもって、大変だああぁ! と恐怖をあおりまくるのである。台風というのは、発生してから成長し、最盛期を迎え、勢力のピークを過ぎると次第に衰弱していく、やがて温帯低気圧になったり、消滅するのである。10日か長くても2週間程度のはかない命なのであります。いまだに地球温暖化にからめた恐怖の扇動をやっていますが、往生際が悪い。北緯30度ラインは転向ゾーンで、このあたりにくると海水温は下がり、(日本近海 日別海面水温参照) 台風は急激に勢力を削がれてしまいます。穴のあいた風船が空気が抜けるように、しぼんでいくのです。おぎゃあと生まれて少年期・青年期・壮年期・老年期と変化していくヒトの一生と同じで、台風も変化していくものなのに、いつもいつも遥か南方海上の勢力のままで本土襲来があるような報道のしかたは間違っています。報道は、できるだけ事実を私情や恣意や憶測をまじえずに客観的にすべきなのに、いつも憶測的な恐怖を煽るのはいかがなものか?

旧・名護測候所で、最低気圧が950hPa程度だった模様
沖縄本島を始め、太平洋上の島嶼の気象観測所を台風が通過するときは、これはドボラック法という台風中心気圧推定法での推定が当たっているか? 当たっていないか? 検証できる絶好のチャンスです。やはり、今回も大きなズレがありました。15hPaズレていましたね。思うに20年近く地球温暖化に狂奔したから、いまさら急に転向することができずに、どうしても台風が巨大であると印象づけたい深層心理が働くのではないか? できるだけ台風を大きく見せたいから、解析者の希望的観測が混じるのではないか? もちろん吾輩の勝手な想像ですが、実際の気圧よりも低めに推定することが何回も続けば、そう見られても仕方がありませんよね。

気象庁観測 名護 2014年10月11日 (10分ごとの値) から抜粋引用。
沖縄本島 名護特別地域気象観測所の観測データ
↑ 海面校正した気圧で、23時と02時でともに955hPaと見合いになっています。気圧下降局面と気圧上昇局面はほぼ左右対称となるから、24時30分ごろに最低気圧を示顕したのではないか? あるいは台風中心が通過し気圧は24時~01時までがボトムゾーンであったと思われます。最低気圧のボトムがどうだったか一般の者には正確には現時点ではわかりませんが、950hPaを割ってない可能性が高いです。(註)

(註) 12日00時20分ごろに、950.3hPaの最低気圧を観測しました。


直前のドボラック推定935hPaよりもかなり高い
マスコミどもは、観測史上最強クラスの台風だと煽るまえに、太平洋上の台風の中心気圧は ドボラック法による推定値 であることを報道する必要があります。推定は、あくまでも推定です。実測とは異なります。推定値というのは真の値ではないから、真の値から乖離している可能性があることを報道しなければなりません。煽りゃあいいというものではない。

もし、九州に上陸したとしても、965hPa程度じゃないかな? 
ちなみに、鹿児島県枕崎市に上陸した1945年の 枕崎台風 では枕崎測候所で916.1hPaでした。

四国~紀伊半島とか東海地方に上陸した場合は970~975ぐらいか? 
ちなみに、高知県室戸岬に上陸した1934年の 室戸台風 では室戸測候所で911.6hPa、紀伊半島先端に上陸した1959年の 伊勢湾台風 では潮岬測候所で929.2hPaでした。

何が観測史上最強クラスだ、マスコミは阿呆か! すでに12日12時の時点で960hPa (推定であるが) までしぼんでいます。だから、マスゴミ (mass + 塵 = 大量のゴミ) と言われるのです。あるいは 「ダマスコミ」 とも言われます。国民、視聴者や読者を騙すんじゃああぁ! 問題はその台風が本土接近あるいは上陸のとき、どの程度の勢力なのか? であります。洋上の最盛期の台風データで恐怖を煽るのは、恣意的で邪悪なものがあります。そもそも、マスコミは権力者たちの走狗・大本営広報係です。報道すべきことを全く報道せずに、(たとえばフクイチ原発事故での健康被害など) 別にせんでもいい過剰報道・目くらまし報道・煽り報道をしています。もはや報道は終焉しています。マスゴミ業界など滅びろ!

なお、太平洋上での過去観測された台風による最低気圧は 1979年第20号台風 の870hPaです。これは米軍の観測飛行機による実測です。また、台風が太平洋上にあるときに、中心気圧が900を割り込み800hPa台が何十とあります。

また、台風など何も心配する必要はない、との主張を言っているのでは全くありません。たとえ990hPaであってもそれなりに警戒は必要でしょう。吾輩が言っているのは、マスゴミの異常なほどの過剰報道や、針小棒大な煽り報道を批判しているだけです。



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台風を待つ人々、サーファーや土建業者や瓦屋さんなど…
待ち時間のほうが長いです。統計的に、1000波に1波の割で、有義波高(ゆうぎはこう) の2倍の大波が来ると言われています。大波が来るのを待つのは長いです。
待ち時間のほうが長い

ようやく波に乗れましたが、波ちっちゃいですね。せいぜい人間の背丈程度です。2mか?
やっと波に乗れた

まだ練習途上でしょうか? 姿勢が危なっかしいです。
おっと危ない

ちょっと大きな波がきても、すぐに砕けてしまうので、上手く乗れません。
大きな波はすぐに砕ける

●ハワイの ビッグ ウェーブ みたいな大波が来たらいいのにね。 2004年の第16号台風では、高知県室戸市・室津港で国内最高の有義波高13.55mを観測、最大瞬間風速59mも観測しました。堤防が倒壊して13戸の家屋が被災、3名の犠牲者が出て大きなニュースになりました。有義波高とは次々に押し寄せる波をたとえば100波観測した場合、100個の波を大きい順に並べ、上から3分の1をとりだし、その3分の1 (33波) を平均したものです。室津港の観測で有義波高は13.55mであっても、個々の波で最高のものは確か24m余りだったと思います。 こんな小山のような波に乗ったら面白いかもしれませんわね。ただし、命はないかも?
国土交通省 四国地方整備局 『平成16年台風災害を振り返って』 18ページ参照。




高城山でのキノコ狩り その4 (優れた食用菌から突如中毒死が…)
食用キノコから一転、毒キノコに変身したスギヒラタケ!

【↓ 徳島県・高城山 (1632m) へ至る林道わきのスギ林に出ていた
写真の物は海抜1150mぐらいのスギ植林地のスギ倒木に出ていました。四国東部では、場所にもよりますが海抜1000mを越える高所まで (ときには1500m近くまで) スギ植林がありますが、スギヒラタケ は徳島県の剣山系では海抜高度が低いスギ植林地には出ず、海抜の高いところ800m以上でスギヒラタケが普通にみられます。海抜が高いほど雲や霧がかかり、高湿度・高湿潤で、地表の風倒木や岩は厚いコケで覆われています。いわゆる蘚苔林 (モスフォレスト、moss forest) となっています。そういう所で見られるのであるから、スギヒラタケは乾燥を嫌い、湿気を好むのではないか? あるいは低地の夏の高温を嫌うのか? 温帯のキノコという印象がします。ちなみに、吾輩は淡路島のスギ林でスギヒラタケをまだ確認したことがありません。意識して探しましたが見つかりません。西日本低地の暖帯下部にはないようです。スギヒラタケの分布域は暖帯上部~温帯下部あたりか?


高城山のキノコ
↑ 2014年10月4日、徳島県高城山中腹のスギ植林にて、海抜1150m地点。

●西日本じゃ、こんなものを捜して食べる人はほとんどいません。西日本、とりわけ瀬戸内海沿岸地方では、マツタケに非 (あら) ずんばキノコに非ず! と言わんばかりの風潮で、マッタケ以外の野生食用キノコなど誰も見向きもしないのです。

スギヒラタケは、現在では毒キノコ!
下に引用したように、現在ではスギヒラタケは毒キノコ扱いです。ただし、食べた人が全員中毒症状を現わすわけではなく、全く無症状で平気の平左の人も多いわけです。まだ毒成分の詳細も、どのような作用機序で病理を発現するのかもハッキリ分からないみたいです。もっか研究者たちがスギヒラタケの毒成分を研究中…。しかしながら、実際問題として中毒症例が多数報告され、死亡者も出ていることを深刻に受け止めたほうが宜しそうです。吾輩も以前は見つけたらスギヒラタケを採ってさんざん食べていますが、10年前にスギヒラタケで死亡との報が出てからは食べるのを止めました。

スギヒラタケは清楚でかわいいキノコです。西洋のキノコ図鑑を見ていたら、スギヒラタケはエンゼルウィング (angel wing、天使の翼) などと瀟洒な名で呼んでいるようで、食用 (edible) としています。北陸地方・本州中央高地・東北地方では、普通に食べられてきた野生キノコです。山の宿では朝の味噌汁の実に入れてくれます。山岳地帯ではウスヒラタケと並んでスギヒラタケは発生が頻出する野生キノコで収量も多く、結構な山の幸でした。くせのない穏やかな味とされますが、意外に非常に濃厚なダシが出るキノコです。やはり味噌汁の実によく合います。スギヒラタケに関する文献にあたっても、濃厚なダシが出るなど書かれていないので、四国東部山岳地帯のものは、ひょっとすると系統が異なるのかも? しかし残念ながら、この優れた山の幸も、現在では毒キノコのカテゴリーに入ってしまいました。農水省や厚労省がスギヒラタケを食べるなと注意を呼び掛けています

非常に興味深いのは、スギヒラタケの中毒患者が発生したのは北陸地方や東北地方など、北日本や東日本であります。西日本ではそんなハナシは聞いたことがないし、西日本でスギヒラタケ中毒患者が出たという報道はないし、西日本の地方行政が注意喚起情報を出すこともありません。西日本でスギヒラタケ中毒患者が出ない理由はハッキリしています。そもそも、マッタケ以外の野生の怪しげなキノコに手を出さないからなのです。

逆説的な言い方ですが、絶対にキノコ中毒に当たらない方法が1つだけあります。

それは、野生キノコを絶対に食べないことであります。 (註)

火山の噴火で絶対に遭難しない方法も、ただ1つだけあります。それは簡単です。
火山に登らない、近づかないことであります。 (註)

(註) ただし、野生キノコを絶対に食べない、火山には絶対に登らない、という対処法はあくまでも個人の対処法です。社会的にはこの対処法はあり得ないでしょう。なぜならば、野生キノコを食べてはいけないという法律 (規制) や、火山登山を禁止する法律 (規制) を作ることになるからです。それは不可能です。世の中には、野生キノコを採集して商売をしている人もいるし、火山でメシを食っている観光業者が大勢います。みだりに禁止や規制をすると猛反発や反対運動が起こるでしょう…。つまり、個人と社会全体との対処法はまた別ものであります。国の食べて応援と、個人のわしゃ絶対に食べんよ、に似ています。


       ***********************************

●おかみは、スギヒラタケを食べるなと注意喚起しています。危険情報をシッカリと公開しています。おかみは、食べろと言ったり、食べるなと言ったり、ややこしいですな。しかしまあ、きちんと情報公開した上での注意喚起を、国民が無視して食べて死んでもそれは自己責任であります。

一方、食べて応援の問題点は、情報を隠蔽したり、その影響の過小評価をしていることであろうかと思います。北関東~南東北での各種疾病の発現率が急上昇してきましたわね。政府は隠蔽するのにテンヤワンヤです。はやく特定秘密に指定したいところ…。もし、情報をあらいざらい公開したうえで食べて応援して何かあっても、それは自己責任です。しかしながら、情報を隠蔽した上で何かあった場合は明らかに政府の責任です。もちろん東電の責任、原子力ムラ全体の連帯責任も。その事象によって、政府の情報公開の基準が二重基準みたいです。

(今も食べている人がいるので) 毒茸の可能性があるスギヒラタケを食べるなと言い、一方で、内部被ばくの要因となりうるベクレル食品を食べなさいと呼びかける、双方とも危険性はあり得るのに、この二重基準はいったい何なのだろうか??



農林水産省 「スギヒラタケは食べないで!」

厚生労働省 「自然毒のリスクプロファイル:キノコ:スギヒラタケ」

農水省サイトから引用
●スギヒラタケは、キシメジ科スギヒラタケ属のきのこです。日本ではスギ、マツ等の針葉樹の切り株や倒木に主に8月から10月頃にかけて発生し、右下の写真のように、傘が2~6 cm程度の大きさの耳形又は扇形の白いきのこがいくつも重なり合って群れて生えるのが特徴です。

●かつては、スギヒラタケは食べられるきのこと考えられていました。そのため、日本では栽培されていないものの、東北、北陸、中部地方を中心に野生のものが広く食べられていました。しかし、平成16年以降、それらの地域でスギヒラタケを食べたことが原因と考えられる病気 (急性脳症:意識障害やけいれんが主な症状) が多数報告されるようになりました。

●当初は、腎臓の機能が低下している人がスギヒラタケを食べると、急性脳症が起きるのではないかと考えられました。しかし、その後、腎臓の機能に異常が認められない場合でも、スギヒラタケを食べた後に病気を発症して死亡した事例が確認されました。そのため、厚生労働省は、(原因が究明されるまでの間、念のため、)腎臓の機能が低下していない方も含めた一般の方に対し、スギヒラタケの摂取を見合わせるよう注意喚起をしています。

●農林水産省からも、毎年、きのこ狩りのシーズンに合わせてスギヒラタケの摂取を見合わせるよう自治体や関係団体にお知らせし、スギヒラタケの特徴等に関してウェブサイト等を通じて広く情報提供してきました。

●農林水産省や厚生労働省が原因究明のための調査研究を実施してきましたが、スギヒラタケが安全に食べられるきのこかどうかは現時点ではわかっていません。 農林水産省の委託研究では、スギヒラタケに天然に含まれる複数の成分が関係して、急性脳症が起きるのではないかと考えられる成果が得られています。

●このようなことから、スギヒラタケはこれらからも引き続き食べないようにお願いします。 【引用終了】 



高城山でのキノコ狩り その3 (綺麗な花には毒がある)
アウトドアバブルは終わり、スーパー林道はひっそり閑
●さて、剣山スーパー林道に進入してきましたが、相当な悪路であります。もちろん舗装などされていません。路面は凹凸があり轍 (わだち) がへこみ道路中央部が高くなっています。車の腹をガリガリと擦りそう。急峻な山岳地帯の斜面を切り開いた林道なので、大小の落石があり、木の枝も落ちていたりで、ほとんどオフロードといってもいいでしょう。(ラフロードと言うべきか?) 垂れパンダみたいな乗用車然とした自動車では来ないほうがよろしい。ジープのような車底が高い四輪駆動で来るところだ。むかし、この剣山スーパー林道が全線開通したころ、マイクロバスでの山岳観光が企画されて俄か賑わいでしたが、じきにやまってしまいましたわ。いっぺん来たら懲りたのでしょう。ただし懲りたのは客ではなく、旅行会社やマイクロバスの運転手です。

●むかしはアウトレジャーブームというのがあって、その余波で、剣山スーパー林道も土日はそれなりに賑わっていましたが近年ではひっそり閑としています。そもそもブームというのは自然に発生するものではなく、それで金儲けをたくらむ商売人が仕掛けるものです。商売人の仕掛けに乗せられて消費者が踊らされる面があります。で、ブームが去るのも早いです。ブームが去ったあとは、その市場規模は最盛期の10分の1になるのが世の常であります。スキーブームがその典型であります。ボウリングブームも影も形もありません。中高年の登山ブームも陰りがでてきました。ブームというのはほとんどバブルと同義であり、バブルは崩壊するのが必然だ。

太陽光発電バブルもあっけなく崩壊!
●いま、ブームの太陽光発電だってバブルで、バブル崩壊がはじまったのは慶賀すべきことであります。大変目出度いです。政府と業者がケッタクした太陽光発電詐欺は黒いエコです。高値買い取りという「押し売り」と、買い取りといってもその費用は電気代にかち込み一般需要者に価格転嫁する「理不尽」と、補助金に群がる「たかり」と、太陽光パネル単独では使い物にならない「欠陥」と、使いものにならないから付帯設備が膨大に必要でその費用・投入エネルギーをきちんと算入して、ライフサイクルアセスメント(LCA)でエネルギー利益率(EPR)をかんがえれば本当に太陽光発電がエネルギーを産み出すのか? という「疑惑」、これらの問題点が浮き上がったのは赤飯を炊いて祝うほどの誠に喜ばしいことです。

太陽光発電の正体
「太陽光発電」 = 「押し売り」+「理不尽」+「たかり」+「欠陥」+「疑惑」

が実態なのに、マスコミも環境保護活動家も信じがたいノーテンキさです。政治家や行政 (経済産業省) は利権になるからやっているだけ。太陽光パネルを製造する大企業も利益になるからやっているだけ。政官業はこんなもの使いものにならないことは知り切っているハズです。研究者は研究者で政府の方針に反する研究をしようとしたら研究費が配分されないから、迎合した御用研究をしているだけです。実態は皆知り切ってやっているハズです。それと、いったん金ヅルにしたら、利権を失うのは死活問題だから、必死で太陽光発電のすばらしいさを喧伝しているだけです。実態を見抜けていないのはマスコミと環境保護活動をやっている活動家だけです。環境保護活動家は左翼活動家からの転向者が多く、失礼ながらお花畑です。 だから、「原発を再稼働したいがために、電力会社は太陽光発電の受け入れ制限をしようとしているのだ」と頓珍漢な主張をしています。かなり高名な人まで真顔で言っているのですが、なんとお花畑か! 阿呆な。

僅か1割の比重のものに、依存していると錯覚させられている
電力会社が太陽光発電の受け入れを制限し始めましたが、この件に関しては電力会社の主張は全面的に正しいです。残念ですが、そんなことも分からないようでは、原発再稼働反対運動も失敗するでしょう…。原発を止めさせるには太陽光発電を推進する以外にない、と運動家たちは考えているようですが、それは最悪の戦術です。原子力ムラの想うツボです。なぜならば、太陽光発電はダメなものだから、やっぱり原子力しかないという論法に持ち込まれるからです。おそらく、このままでは原子力ムラの勝ちです。残念です。原発はダメなものであることは既に誰の目にも明らかになっています。実は太陽光発電も最初からダメなものです。この本質が分からずに、原発を止めさせるには太陽光で代替しなくっちゃ、と考えること自体が根本的な誤謬だったのです。そもそもエネルギー問題を「電力」という枠内のみで考えるから間違うのであって、日本の社会全体に投入する一次エネルギーで考えなければなりません。一次エネルギー全体のなかで原子力が占めていた割合はたった11~12パーセント程度でした。あとはほとんど化石燃料です。原子力は僅か1割ちょっとの比重しかないものだったので、そもそも原発に依存などしていないし、1割ちょっとのものなど少し節約すればいいだけです。「原発依存を脱却するために代替として…」と言っていることじたいが乗せられてしまっています。原発は棄却すればいいだけのハナシです。代替案などそもそも必要ありません

欧州の電力系統は開放系、日本のそれは閉鎖系!
ひょっとして反論がくるかもしれないので、1点だけ申しておきます。活動家たちはヨーロッパの事例をだして自然エネルギーの比率が非常に高い国があるから、日本もできる筈だと主張します。しかしながら、ヨーロッパは陸続きの国々で電力系統はみな繋がっています。隣国と電力の輸出入を盛んにやっています。つまり、一国のなかで電力系統が閉鎖的に完結しているのではありません。ヨーロッパ全体をひとつの電力系統とみなすことができます。したがって、自然エネルギーの比率の高い国の、自然エネルギー固有の不安定さは、周辺諸国との電力輸出入で吸収しています。

ヨーロッパ大陸は意外に小さいです。ヨーロッパ大陸の地図上に日本国を重ねると、地中海から北欧のバルト海まで達します。つまり意外に日本は大きな国。日本は周囲が海であるだけで、日本海や太平洋側に何カ国もの他国と接している状態がヨーロッパです。そういう状態ならば、太陽光発電を増やしても電力が余れば他国に輸出し、足らなければ他国から電力を輸入もできます。日本とヨーロッパでは事情が根本的に異なります。ヨーロッパだって特定の国では自然エネルギー比率が高率であっても、ヨーロッパ諸国全体では微々たるものです。



海抜1000mより上は雲の中だ
せっかく遠路はるばると来たけれども、こりゃあダメだ。
1000m以上は濃密なガスがかかる


樹木の種類が、温帯林の樹種に変わる
葉の表面のロウ質のクチクラ層が発達してテカテカと光沢があり、年中林床が薄暗い西日本低地の照葉樹林とがらりと変わり、海抜1000m以上の高所に来ると、西日本の太平洋側の平地では絶対に見ることができない樹種が多くなります。遠く東北地方北部の森に来たような錯覚がしてきます。

植物の垂直分布の変化ということでは、垂直方向へ1000m登ることは、水平方向へ緯度で8度ほど北方への移動に相当します。なぜならば、気温の逓減率は0.65度/100mですから、1000mの山を登れば6.5度気温が下がります。一方、日本列島本土の範囲では緯度1度北に行くにつれ、おおむね0.8度づつ平均気温が下がります。したがって1000mの登山は植物分布という観点からは、緯度8度の北への水平移動に相当します。高城山は北緯33.9度ですが、8度北方となると41.9度です。高城山の1000m以上では気温が東北地方北部~北海道 (の平地) にあたり、登るにつれて植生が変化します。この植生変化 (垂直分布) が観察できるのが山登りの魅力です。一種の北方への疑似旅行に近いものです。
日本本土の緯度による気温逓減率

写真のものは サワグルミ です。温帯の樹木で、渓畔林を形成する樹種のひとつです。高城山の1000m以上では普通に見られます。谷筋にはたいてい生じています。スギやモミなどの針葉樹ほどの真っ直ぐさではありませんが、サワグルミは幹が直線的に伸びて端正な樹形です。根元から主幹が3~4本に分かれていることがしばしばあり、これも特徴的な樹姿です。写真のものは主幹が4本に分かれていますが、1本は折れています。

サワグルミ

サワグルミ


トリカブトが見頃だが、トリカブト属は分類が非常に難しい
トリカブトの仲間は地域ごとに多くの種に分化していて、日本列島各地に約30種もあります。 『日本の野生植物』 では31種16変種、 『原色日本植物図鑑』 では37種、 『大井植物誌』 では33種15変種に分けられ、文献により研究者により数が異なります。トリカブト属はそれだけ分類が難しいということでありましょう。写真のものは、分布域が主に九州を除く西南日本外帯のブナ帯に分布するシコクブシという種 (カワチブシの変種) であります。ま、われわれ山登りや一般ナチュラリストは分類学者じゃないから、単にトリカブトあるいはトリカブトの一種で良いのではないか? 生物の分類を僅かな違いで細かく分けるのは、「分類利権」 じゃないか? とつい思ってしまいます。 (細かく分けるほどに論文の材料が増える = 仕事を増やせる) 世の中、あらゆることに利権がありそう…。日本は社会主義国以上に社会主義の利権国家じゃ。
シコクブシ
↑ 2014年10月4日、徳島県高城山中腹ブナ林の林縁、海抜1140m地点にて
なお、トリカブト類は温帯の植物であり、西日本低地とりわけ淡路島には自生していません。


シコクブシ

トリカブトは有名な毒草であるが、薬と毒は表裏一体
トリカブト属の植物は根にも茎にも葉にも強い毒があり、 厚生労働省は 誤食しないようにと 注意喚起 をよびかけています。その反面、毒と薬は紙一重で、附子 (ブシ) という名の利尿、強心、鎮痛、鎮静などに効果がある 生薬 にもなるそうだ。

↓ たしかに、第十六改正 日本薬局方 の1576ページにトリカブトが収載されています。中国原産の ハナトリカブト と、本州中部以北~北海道西南部の温帯に産するオクトリカブトの塊根から生薬を作るらしい。  
トリカブトは日本各局法に収載される生薬


高城山でのキノコ狩り その2 (サルナシの実を採る)
神山町 (かみやまちょう) の中心地帯から山を望む 
神山町の中心地帯などと言っても市街地があるわけではありません。長径25キロ短径10キロの長楕円形の広大な土地に僅か6000人の人口です。人口密度は35人/平方キロです。わが南あわじ市の人口密度の6分の1で、北海道のそれ (70人) と比べても半分です。神山町は小集落が点在しているだけですが、森林が多く、森林率は90%あるのではないか? ゆったりとして、とても良い感じです。そんな中で、役場周辺が多少賑わっているかなということで、町の中心地帯とは町役場の所在地界隈か? 写真は神山町役場の手前1.4キロのところから。 山は雲がかかっていますが、四国山地 の主稜線の東の端に当たります。
神山町の中心集落から山を遠望


神山町役場から焼山寺山 (標高938m) を眺む 
写真では前衛のピークが邪魔になって分かりづらいが、焼山寺山 (しょうさんじやま) は山頂が尖峰を呈していて、登山家ならば 「神山町の槍ヶ岳だ」 といいそうな山容であります。遠く淡路島南部の海岸から遠望しても、槍ヶ岳然とした尖峰を手掛かりにすれば、簡単に山岳同定できます。 この山の山頂直下に 焼山寺 (しょうさんじ) という真言宗系の古刹があります。四国八十八ヶ所霊場の第12番札所ですが、信仰圏は確実に淡路島にも及んでいるようです。以前に吾輩がここに参ったとき、参道の玉垣の石に刻んだ寄進者をみていたら南あわじ市 (旧町名) の名がいっぱいあるではないか! なんと、吾輩のおる町内会の人の名まであるのにはビックリ。この寺の見どころは、信仰以外にも、樹高50mありそうなスギの巨木と、参道のシャクナゲです。ここのシャクナゲは葉の裏面が赤褐色の厚い毛に覆われたツクシシャクナゲの系統です。
焼山寺山を眺める


お山は厚い雲の中 
いよいよ山の直前まできました。目の前に見えるのは、砥石権現 (といしごんげん) で標高1374.9mで、高城山の前衛峰です。ちなみに、普通は山の名は 「~山」 とか 「~岳」 が全国的に大部分ですが、四国はやや事情が違い 「~塔」 「~森」 「~権現」 「~丸」 「~塚」 「~嶺」 「~峰」 「~越」 など山以外の表現が沢山あります。圧倒的に多いのが 「~森」 です。この森は森林と言う意味ではなく山を意味します。淡路島にも 「伊勢の森」 という山が旧津名郡にありますが、やはり淡路島は四国文化圏です。そもそも幕藩時代には、淡路島は徳島県 (阿波藩) の支配下であります。 余談はさておき、山頂は厚い雲 (雲底900mぐらいか?) の中です。イヤな予感がします。仮に晴れて雲がなくても、ここからは高城山の本体は見えません。つまり 「灯台もと暗し」 の逆で、その山の直下に近づきすぎたら却って山頂が見えないことが多いです。
山の中腹から上は雲の中


サルナシの実が鈴なり
わが淡路島南部海岸に自生し、徳島県では県南部の日和佐以南の沿海地に自生する シマサルナシのような豊産性 はないにしても、それなりに鈴なりです。(おばちゃんが手に持つのがシマサルナシの果実で、淡路島の地方名はコクモンジ)  サルナシの分布域は気温が低い地方のようで、徳島県の山々を歩いていると、ブナが出現する高度 (およそ800m) より上の高い所に非常に多いように思います。海抜の低い所のものは、変種で葉の裏が著しく白いウラジロマタタビがほとんどみたいです。という観察から、サルナシは温帯の植物でしょうか? たしか祖谷のかずら橋はサルナシの蔓で作るんですよね。また、サルが樹のウロなどにサルナシの果実を蓄えて自然発酵したものが猿酒などと、まことしやかに言われますが本当にそんなことがあるのでしょうかね。 

なお、淡路島に分布しているものは全てウラジロマタタビです。ウラジロマタタビは葉の裏がハッキリと粉白色なのが特徴です。写真では葉の裏が見えていますが、葉の表と裏の色に差がないサルナシは淡路島ではまだ見つかっていません。なお、ウラジロマタタビは関東以西の暖地に、サルナシは山地や北方など冷涼地に分布しているようで、長野県の農業試験場等がサルナシを栽培植物化できないか研究しているようです。サルナシは4倍体とか6倍体とかが多いようです。で、ウラジロマタタビが本来は基本種で、ウラジロマタタビが何らかなことで倍数性を得て形態とか性質が変化し、耐寒性を獲得してサルナシとなったのではないか? そして、寒い地方や標高の高い山に分布を広げたのではないか? という見方もあるようです。

サルナシの果実


サルナシの果実の収穫
天気がよろしくなく小雨が降ってきたのであまり採れなかった。(樹が濡れているときに登ると滑って危険。高枝鋏を使ってもしずくでザブ濡れになる)
サルナシの果実の収穫


ジンジソウ (ユキノシタ科)
雲早トンネルの手前の岩壁にジンジソウが咲いていた。山地の渓流の側とか湿ったところに多い花で、庭に植えるユキノシタによく似た花です。とくに珍しいものではありませんが、淡路島にはジンジソウは分布していません。松江の花図鑑 様が多数の詳細写真を陳列されていて、花の構造を観察するのに参考になります。
ジンジソウ


雲早トンネル
ここで標高980mぐらいです。神山町と那賀町 (旧木沢村) との境界です。
雲早トンネル


平成大合併による地名破壊で、分かりにくくなった
トンネルを抜けたところです。道路標識は、旧地名や新地名が混在し、混乱しています。通行止め告知看板は新町名、道路標識は旧村や旧町名です。平成の大合併で、日本国中で慣れ親しんだ歴史的な地名が消えてしまい、変な名前の地名が沢山創作されました。非常に分かりにくくなり、困ったものです。四国中央市 (愛媛県) は中央市 (山梨県) と紛らわしい。四万十市と四万十町 (高知県) は清流の四万十川の奪い合いか? 山梨県笛吹市 (ふえふきし) は川の名前由来らしいけど、なにか嬉しくて口笛でも吹くのか? 山梨県は南アルプス市など変な名前が多い。それから、全国ひらがな名が異様に多いのは日本人の漢字読み書き能力の低下の反映でしょうか? わが南あわじ市もかなりヘンな名前です。地名は 「歴史の化石」 です。みだりに地名を変えるのは歴史を軽視するものです。ヘンな地名が各地に出来たのは、各地の自治体首長や議会議員や教育委員会など関係者がいかに歴史を軽んじているかを表わしています。地名を公募したり、珍奇を競ったりするのは、愚かなことです。

全国のひらがな ・ 片仮名の市町村名】 (南から北へ向かって配列)
うるま市 ・ 南さつま市 ・ いちき串本野市 ・ さつま町 ・ えびの市 ・ あさぎり町 ・ みやま市 ・ うきは市 ・ みやこ町 ・ いの町 ・ つるぎ町 ・ 東みよし市 ・ まんのう町 ・ 東かがわ市 ・ たつの市 ・ 南あわじ市 ・ かつらぎ町 ・ みなべ町 ・ すさみ町 ・ いなべ市 ・ あわら市 ・ みよし市 ・ あま市 ・ かほく市 ・ 南アルプス市 ・ あきる野市 ・ さいたま市 ・ ふじみ野市 ・ ときがわ町 ・ みどり市 ・ みなかみ町 ・ さくら市 ・ いすみ市 ・ つくばみらい市 ・ かすみがうら市 ・ つくば市 ・ ひたちなか市 ・ いわき市 ・ にかほ市 ・ おいらせ町 ・ むつ市 ・ ニセコ町 ・ えりも町 ・ 新ひだか町 ・ むかわ町

トンネルを抜けると木沢村



剣山スーパー林道の進入口に到着
ここは雲早トンネルから下ってきたところで、海抜860mぐらいです。
右に行けば高城山


高城山でのキノコ狩り その1 (キシツツジの観察)
●10月4日に徳島県の剣山の前衛峰とも言える高城山 (海抜1632m) にキノコ狩りにまいりましたが、沢山の写真を撮ったので陳列します。おりしも台風の最外縁の螺旋状の雲の列がかかってしまったせいなのか、天気が期待外れで、さんざんな目にあいまして、キノコの収穫は僅かでした。しかしながら自然観察だけはシッカリと行い (ただし素人レベル) キノコ採集記となるハズのところ、自然観察記となってしまいました。

【朝の大鳴門橋】
自宅の茅屋、雑想庵を出て20分ほどで大鳴門橋です。申すまでもなく淡路島と四国本島をつなぐ架橋ですが、土曜日の午前7時過ぎですが、車の通行が少ないです。あまりにも少ないです。他に車は見えず、自分のマイ・ブリッジ? プライベート橋か? と錯覚しそうなほど通行量が少ないです。これって京阪神と四国を結ぶ物流大動脈のハズですよね。これじゃ、北海道・道東か道北の原野道路並です。これでは巨万の負債の償還は絶望的ですわね。えらいこっちゃあぁ!
朝の大鳴門橋

【層積雲が垂れこめ、雲底高度も低い】
大鳴門橋を渡り、しばらく行って、高松自動車道を行って板野ICから一般道に降りたところです。徳島平野の北側ですが、向こうに見えている山並は徳島県と香川県の境にある讃岐山地です。写真中央の鉄塔近くに見えているピークは、大山(おおやま、691m)です。雲が低く垂れこめていますが、雲底高度は800~900mぐらいか? 1000mないと思います。今にも降り出しそうでヤバイ。 
低い雲が垂れこめている


●徳島平野を南下して、吉野川を渡り、さらに南下、山間部にある 神山町 (かみやまちょう)  Wikipedia 神山町 という所にきました。神山町は自然が豊かで山も川もあり、徳島市にも比較的近く、移住するのにいいかも? 人口6000人の小さな町の割には昨年度の神山町への移住者は21世帯34人にものぼります。いま関東から西日本への移住者が増えていますが、徳島県神山町はいいかも? ただし、(移住者受け入れ側の) 過疎の市町村のホンネは若い人の移住者を希望しているようです。 お年寄りの移住者については…。言わずもがなであります。神山町広報誌 平成26年7月号の記事 参照。

さて、神山町を訪ねたら、町内を貫流する清流、鮎喰川 (あくいがわ) の渓畔植物の観察です。観察場所は埋め込み国土地理院地形図の赤丸でプロットした所です。 



なお、左ダブルクリックで地図を大きく (大縮尺化)、右ダブルクリックで小縮尺化、右クリックでその地点の緯度経度や標高などの情報が見られます。スクロールして地図を移動できます。



【「渓畔つつじ」 とも言えるキシツツジの観察】
下の3葉の写真はキシツツジという躑躅です。鮎喰川の川岸の岩場に普通に生えています。徳島県の川ならばどこの川でもたいてい川岸にあります。徳島県の人にとっては、ありふれたツツジで、珍しくもなんともありません。しかしながら、鳴門海峡を渡って淡路島から来た者にとっては、物凄く珍しいツツジに見えるのは間違いありません。吾輩も徳島県に来るたびに川岸に降りてつい観察 (鑑賞) します。モチツツジとどう違うのか言葉では表現しにくいのですが、ハッキリと違います。若干コンパクトかなと思える樹形とか、葉の形状とか、やはりモチツツジと明らかに別種です。近縁種ではあっても確かに別のツツジです。しかも、非常に観賞価値の高い美しいツツジに見えます。
キシツツジ

淵とキシツツジ
↑ 川岸の岩場に生育する個体はとくに樹形がコンパクトでまるで盆栽みたいに見えるものが多いです。葉も小ぶりで、細身のものが多い傾向があるようです。

キシツツジの不時開花
↑ 通常は4月~5月に咲く花ですが、本日10月4日に咲いています。不時開花、いわゆる狂い咲きです。おかげで花の形態が観察できます。おしべが10本あります。これがキシツツジの特徴です。写真は縮小しているので分かりづらいのですが、実物を観察すると確かに10本あります。 これがモチツツジとの検索表的な区別点です。(モチツツジは5本です)

●なぜ淡路島から来た者には、キシツツジが非常に珍しいものにみえるのか? 理由はハッキリしています。次の図で明快です。徳島県立博物館 小川誠氏のサイト から借用。あまり島外に出ない人が徳島県に来たら、「見たこともないツツジがあるわね」 ということになります。頻繁に島外に出る人であっても、それまで植物に関心がなかった人が植物観察を始めた場合も同様です。「あれっ、妙なツツジがあるぞ」 ということになります。
キシツツジと、モチツツジの分布域
↑ 淡路島には (兵庫県には) キシツツジは全く分布していないのです。しかしながら鳴門海峡を渡れば吉野川でもどこでもキシツツジが普通種として川岸を彩っています。これが珍しく見える理由です。徳島県を境にして、モチツツジとキシツツジが東西にほぼ棲み分けていますが、徳島県内は両種の分布が重なっています。


【鮎喰川 (あくいがわ)の大きな淵】
鮎喰川の大きな淵
↑ 吉野川の支流のひとつである鮎喰川は美しい清流でありますので、漁期にはアユ釣り客で賑わいます。ただし、アユ・アマゴ・ウナギを釣るには鮎喰川漁業組合 (神山町役場内にある) が発行する入漁証が必要です。入漁料年券は5000円 吾輩はアユは釣りませんが、鮎喰川上流支谷で昔 アマゴ 釣りによく来ました。アマゴはヤマメにごく近縁種ですが、四国にはヤマメの自然分布はありません。アマゴの体の側面には赤い斑点があります。赤い斑点があるのがアマゴで、これが見分けるポイントです。アマゴも釣れるのですが、野生化したニジマスがよく釣れました。

【このあたりは中央構造線のすぐ外側の三波川変成帯
このあたりは三波川変成帯
↑ このあたりに分布する岩石は、そもそもの源岩は泥が堆積してできた泥岩が、地底深くで低温高圧型の変成作用を受けて出来た泥質片岩と思われます。岩石の色は黒っぽくて、あまり見栄えがしないのですが、ルーペで観察すると再結晶した鉱物が行儀よく一方向に配列していて、独特な筋状の構造を呈しています。また、まるで石の中に星があるのかと錯覚するぐらい、見る角度によってキラキラと光る粒が無数に見られます。要するに、わが淡路島の南海上に浮かぶ付属島の 「沼島の石」 と同じ種類の石であります。この三波川変成帯に産出する 結晶片岩 類は源岩の種類の違いで色々な色の石があって、陽が当たるとキラキラと輝きます。で、川原で拾ってきた石を布でツルツルになるまで根気よく磨くと、宝石以上の素晴らしい置物になるんですわ。床の間の飾りに最高ですわ。ひょっとしたら高く売れるかも? 拾ったものだから原価はタダ。あとは根気だけ…。根気が価値を生み出すかも?

(ただし、川原の石を宝石にまで磨き上げるのには、毎日最低1年間以上根気よく執念で磨かなければなりません)

(本稿は続きます)


高城山でのキノコ狩り (前書き)
反体制政治ブログの、ブログ自主閉鎖が広がってきた!

●昨年12月13日に公布された 「特定秘密の保護に関する法律」 (特定秘密保護法) がいつから施行されるのか? 制定から1年以内に施行という規定になっておりましたが、10月10日に関連する政令や運用基準の閣議決定を行い、12月10日に施行するとのスケジュールが発表されました。もはや、ひっくり返すのは絶対に不可能な危険水域に入りました。これを受けて、いま、ネット言論空間での政治ブログの自主閉鎖が目立ちはじめましたね。「特定秘密保護法」 は 「国と国民の安全を確保することを目的とする」 と言うのですが、それは建前です。法律の表向きの趣旨とはうらはらに、真の狙いは言論封殺・言論統制です。国民に政治的なものを言わせないことを狙っています。たとえば、フクイチ原発過酷事故に関する一切の情報をを 「特定秘密」 に指定してしまうことが予想されます。政治ブログが原発反対の立場で、フクイチ原発過酷事故関連のことを書いたら、しょっ引かれるでしょう。国家の統治機構の政治意向に反対する者は、「特定秘密保護法」 違反の罪で牢につながれることとなりましょう。

日本でも、遂に、70年ぶりに言論弾圧・言論統制が復活! です。北朝鮮並にものの言えない暗黒時代の始まりです。で、逮捕のリスクを避けるためにネット言論空間で政治ブログ閉鎖という動きになっているのです。自主的なブログ閉鎖だけでなく、当局の圧力による強制閉鎖じゃないか? と推認できそうな事例が散見されるようになってきました。 

●1日に数千~数万もの閲覧者を得ている反体制有名ブログは、非常な危険にさらられています。しかし、閲覧者などほとんんどいない辺縁系ブログが安全かと申せば、そうではありません。たとえば、原発反対、消費税増税反対、TPP反対、普天間基地の辺野古移設反対、日本は米国から独立せよ、特別会計を見直せ…、などなど日本の中枢の意志決定に反する内容を主張するならば、どんなに辺縁系田舎ブログであっても、それなりにリスクを背負います。 どこまでなら安全で、どこからが危険かなどという閾値などないのは、低線量放射線被曝障害と同じです。田舎の過疎ブログでも国家の意志に反逆する記述量に応じたリスクを背負います。

それから、法律不遡及の原則 (ほうりつふそきゅうのげんそく)日本国憲法第39条) がちゃんと守られるのか? 懸念されるところです。つまり、2014年12月10日に 「特定秘密保護法」 が施行された場合であっても、2014年12月9日以前にさかのぼって 「特定秘密保護法」 を適応してしょっぴくのではないか? という懸念がぬぐえません。

阿部内閣は、閣議による憲法解釈で事実上の改憲を行おうとたくらむトンデモナイ内閣です。民主主義否定内閣です。憲法で厳重に縛られている公務員 (特別職公務員も) の憲法遵守義務 (日本国憲法弟99条) を平気で踏みにじる内閣です。ですから、憲法が明確に規定する 「法律不遡及の原則」 など守らないのではないか? という危惧が大いにあります。本来ならば、政治ブログが国家の意志に反することを書いてあったとしても、それが2014年12月9日以前の記事であるかぎり、「特定秘密保護法」 に関しては適法のハズです。しかしながら 「権力」 という絶対の暴力装置は、古今東西の事例をかんがみると、そんな甘いものではありません。つまり、いま、政治ブログが一斉に過去の記事を消し去ってまで閉鎖しはじめたのは、そういう危惧からなのです。



言論弾圧時代を生き抜く叡智、それは三猿精神だ!

日光東照宮の三猿
↑ 日光東照宮の有名な三猿ですが、Wikipediaの 三猿 から画像を借用。

●世界中に三猿があるそうな。日本独自なものじゃないそうな。ということは、権力の乱用や暴走は古今東西・世界共通ということを意味するのでは? 権力に楯ついてはいけない、長いものには巻かれよ、見ざる、言わざる、聞かざるのスリーワイズモンキーズ3点セットは、言論弾圧下を無事に生きる人類の知恵ということか? 不足分を1点付け加えると、見ざる、言わざる、聞かざる、書かざる。 政治的な主張を含む内容、権力者たちが喜ばないことは書かないほうが無難ということであります。

この未曾有の言論封殺に、どのように対応すべきか?
有名ブログでなくても、辺縁系田舎ブログでも、色々とキーワードを変えて打ちこんで捜索したら捕虫網にかかります。国内すべての大小の氾濫分子たちのあぶりだしは実に簡単です! インターネットというのは国民が自由に物を言ったり、主張をしたり、情報発信する道具などでは全くありませんでした。(愕然!) 実は、氾濫分子捕獲トラップだったわけです。だって、そもそもネットなんて元は軍事技術の民生転用でしょ。黙ってりゃ分からないのに、ネットで、ブログでも掲示板でも原発反対とか何か書くと、自分は氾濫分子ですと申告するようなものです。(愕然!)


「特定秘密保護法」 対策の選択肢は? さあ、どうするか? 本当の世論は国民の90パーセントは原発反対、80パーセントは消費税増税反対のような感じです。本来ならば、国民が団結してフランス革命級の大革命を起こすべき局面にきています。しかしながら、残念ながら、ほとんどのテレビ・新聞が政府の支配下に堕ちていますから、革命は絶対に無理です。たとえばNHKは 「政府が右と言うものを (NHKが) 左と言うわけにはいかない」 と公然と政府の大本営広報係宣言をしています。現代の革命が成功するか失敗するかは、放送局を味方につけられるかどうかが大きな鍵になっています。世界各地での反政府活動グループが放送局を襲撃し占拠しようとするのは、そういう意味です。 ま、次のような対応が考えられます。

①、すべての記事を消去して、ブログを止める。つまり退却ラッパを吹く。
②、記事は残すが、12月10日以後は一切何も書かない。三猿沈黙作戦。
③、ブログは続けるが、記事から一切の政治色を除去する。自己主張韜晦。
④、リスク覚悟で何でも思う通りを書く。体制批判を遠慮なく書く。猪突猛進玉砕。
⑤、政府の政策を絶賛する記事を書いて、矛先をかわす。ごますり北朝鮮式?


なお、これは全てのブロガーについて言えます。すべての掲示板書き込み者についても同様です。あと2か月でどういう方針で行くか態度を決める必要があります。もちろん、さらにネット以外でも同じです。国民はすべからく態度を決めなければなりません。余計なことを一切言わず、三猿に徹するのか? どうか。

●吾輩は当面様子見です。特定秘密保護法が施行後、政府は見せしめのために、あるいは世論がどう動くか観測気球として、有名ブログの執筆者を逮捕するのではないか? で、世間の反応を見ると思います。世間の激しい抵抗や抗議が巻き起こるということも予想されます。暴動が起こる可能性もありえます。どんな鉄壁を誇る権力でも、意外に暴動の前には弱いものです。民衆の暴動の前にマルコス政権が倒れたフィリピンのような事例は世界に沢山あります。実際には、ちょっとどうなるのか予想がつかないので、しばらjく (年明けぐらいまで) 様子見です。たぶん ③ で行くかなと思います。

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さて、10月4日に徳島県の名峰、高城山 (1632m) にキノコ狩りに行ってきました。悪天候にはばまれて、期待した収穫物は得られませんでしたが、それなりのキノコ観察や植物観察はできました。政治的な色合いの余談を一切混じえずに、純粋な自然観察レポートとして連載します。ま、それが無難ですわね。どこどこに綺麗な花が咲いていたとか、どこどこの店の料理が美味いとか、今日は寒いの暑いのとか、釣りに行ったら坊主だったとか、そういうことを書くのが無難ですわな。


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