雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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なぜ、観測史上最大という表現がダメなのか? (後編)
前篇からの続き

●先日の2014年8月20日に、広島市で豪雨があり、広島市安佐南区八木、安佐北区可部東、安佐北区三入南などで激甚な土砂災害がありました。犠牲者が多数でました。


↑ 左ダブルクリックで地図を拡大(大縮尺化)、右ダブルクリックで縮小します。また、右クリックでその地点の経緯度・標高等の情報を明示し、スクロールして地図を移動できます。 国土地理院地図 (電子国土Web) から埋め込み。

当該地区に存在するアメダス三入では、8月20日の 04時までの1時間に101ミリ日降水量224ミリ が観測されました。気象庁おきまりの表現では、 「観測史上最大」 であります。本来の言葉の意味では、史上最大というのは後にも先にもこれを超える記録が存在しないということであり、これを超える気象現象があってはならないハズです。なぜならば、500年、1000年の歴史において、その記録が第1位に君臨し続けるからこそ、史上最大であるからです。

●そこで、気象庁のホームページから、アメダス三入の観測データを取得し、抽出し整理してみました。観測統計期間1976年から2014年の38年間余りをすべて調べてみた。1ミリ (0.5ミリ) 以上の日降水量があったのは4483日です。そして10ミリ刻みの降水量の階級ごとの出現頻度を調べ、度数分布の棒グラフを作成しましたところ、見事に 「べき分布」 を示しています


広島県アメダス三入 10ミリ毎の降雨日数分布

●アメダス三入では、過去3回の日降水量170ミリ台が観測されています。2位は1983年9月28日の179ミリでしたが、今年25%増しの224ミリが出現しました。べき分布の大きな特徴は、ロングテールが横軸に沿って長く伸びていて、どこがテールの末端なのか? どこで打ち止めとなっているのか? 全くわからないことです。もちろん無限にテールが伸びていることはないにしても、たかだた30年程度の観測ではテールの末端は想像もつきません。500年とか1000年に1回起こる様な現象こそが、ほぼテールの末端と同義でありましょうが、それはどのあたりか全くわかりません。

ロングテールの末端 = べき分布現象で起こる最大値 ≒ (観測)史上最大値 
であろうかと思います。べき分布を示す現象ならば、過去に前例がないとか、全く過去に経験がない、記録破りだ、ということが起こるのはある意味では当たり前ともいえましょう。実際に最大限どのあたりまで行くのか、気象庁の観測が1000年経たないと分かりません。1000年に1回の出現頻度の猛烈な豪雨が明日起こるかもしれないのです。少なくとも、224ミリで打ち止めだと考えるのは自然を甘くみています。至近距離にあって、少し観測年数の長い広島地方気象台では、 日降水量の1位の記録は339.6ミリ で100ミリ以上多いです。同じ瀬戸内式気候の支配下にある香川県アメダス内海(小豆島)では、 日降水量の1位は790ミリ です。2位は296ミリです。この例が示すように、突然に従来記録の倍を遥かに超えるような物凄い豪雨が起こり得るというのが、べき分布を表わす気象現象の恐ろしさであります。 下手に 「観測史上最大」 などと銘打つと、受け止め方によっては、それが最大限のことでそれ以上は起こらないなどという錯覚を与えるので、宜しくない表現です。 

●なお、無限にロングテールが横軸に沿って伸びているなどと主張しているのではありません。必ず限りというものが存在します。例えば、大きな岩盤で出来た岩壁が崩壊するとき、崩壊跡に堆積する石を観察すると、巨石は少なく、小さな石ほど無数にあります。崩れた跡に転がる無数の石たちはべき分布になっています。その岩壁の崩壊の仕方で、石の大小の分布は異なるでしょうが、どのような崩れ方をしたところで、元の岩壁の石(岩盤)よりも大きな石は絶対にできません。常に元の岩盤よりも小さな石しかできないのです。これこそが、ロングテールが無限に伸びない理由です。つまりべき分布を顕わす現象では、その最大値はつねに総量よりも小さいと言うことができます。降水量でいえば、地球上に降る雨というのは、その起源は太陽熱で蒸発させられた海水です。1年間に地球上に降り注ぐ太陽エネルギーは一定であり、蒸発量もほぼ一定であろうから、地球上全体では雨として地上に戻ってくる量もおのずと総量は一定です。

本当の狙いは何か?
●気易く 「観測史上最大」 などと表現するのはウラがあります。実は、本当の狙いは、観測史上最大の豪雨だったのだから、どうにも、こうにも、しかたがないわ、と行政の責任逃れ (たとえば危険な場所に建築許可を出した責任など) を狙っているのであろうかと思われます。2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震では、従来は気象庁マグニチュードに頑固にこだわっていたのに、原発が事故ったらしいと分かると、モーメントマグニチュードに計算式をパッと切り替えて、9.0としたのと同じ狙いです。(気象庁マグニチュードでは8.4ぐらいで打ち止めです) 三陸リアス式海岸の湾奥での津波遡上高を比較すると、明治三陸沖地震とほとんど変わらないのに、史上最大の地震であると評価すればフクイチ原発過酷事故の責任を誤魔化せる、(史上最大の地震なのでしかたがなかった) というのと同じハラです。 島村英紀 『地震列島との共生』あとがき 追記1~5 参照。反骨の地震学者の島村英紀氏が、気象庁が気象庁マグニチュードからモーメントマグニチュードに切り替えた “政治的重大疑惑” を鋭く論考しています。



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上掲グラフの元の気象観測データ
アメダス三入の、10ミリ刻みの降雨日数
 (気象庁観測)
広島県アメダス三入における年毎の10ミリ刻みの降水回数

↑ アメダス三入は、1976年3月23日から気象観測が始まった。
最初は降水量のみの観測であったが、途中から気温など他の気象要素も観測されるようになった。
初期のころは欠測が多く、また、データに不自然なところも見られ、1970年代の観測データはあまり信頼できないかもしれない
また、2008年3月26日から、降水量の最小観測単位が “1ミリから0.5ミリ” へと高精度化されたため、厳密には観測データに不連続が生じています。

欠測期間
1976年12月11日~1977年3月23日
1977年12月6日~1978年3月13日
1978年12月17日~1979年3月13日
1979年4月19日~4月30日、6月22日~6月26日
1980年1月8日~2月29日
1987年8月24日~8月31日 



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なぜ、観測史上最大という表現がダメなのか? (前篇)
先ず、べき分布とは? どういうものか。
少し学習をしませう。

内閣府 『国民生活白書』 【コラム】 正規分布とベキ分布

引用開始】 正規分布とは、ある標本集団のばらつきが、その平均値を境として前後同じ程度にばらついている状態を示し、これを表した分布図で見ると、平均値を線対称軸とした左右対称の釣鐘型でなだらかな曲線を描く。つまり、平均値の周辺にサンプルが多く集まり、値が大小の左右の裾野に向かうとサンプル数が急激に減る。

一方、ベキ分布とは、極端な値をとるサンプルの数が正規分布より多く、そのため大きな値の方向に向かって曲線は長くなだらかに裾野を伸ばしていく。

べき分布と正規分布

これまで正規分布は統計の基礎となり、特に、経済学が数学モデルを作る時に使う確率分布には自然科学の分野で考案されたこの正規分布が多かったが、近年の経済物理学の研究から、経済現象の多くは正規分布ではなくベキ分布に従っていることが判明している。例えば、所得や純資産などの富の分布や株価などの価格の変化といった経済現象は正規分布ではなく、ベキ分布に従うことが分かっている。

ベキ分布は確率分布の一つに過ぎないが、正規分布では起こりえない事象が実際にはある程度の確率で起こってしまう(不確実性の)問題を考える上で、有効なツールと考えられている。 【引用終了】 


●これで、大雑把にべき分布というものがどうゆうものか分かりました。詳しくは、Wikipediaの 冪乗則 (べきじょうそく) を見ればいいのですが、説明や数式を見よったら頭痛がしてきそうです。ここで重要なのは例示されているグラフです。このグラフの形状が大事なのであります。

べき分布のグラフの一例
↑ インターネット販売 (例えばアマゾンなど) では膨大な商品アイテム数を扱うようですが、何万、何十万という商品ごとに売り上げ販売数の順位をつけて、全アイテムを順番にならべると、このようなグラフになるというのであります。順位の上位では何万個と飛ぶように売れても、ちょっと順位が下がると1000個、100個と急激に減り、順位の後ろの方では5個とか1個だけとかなってしまいます。僅かしか売れない商品が後ろのほうにズラズラと並びます。恐竜の尾を引くように長くのびる (ロングテール) というのです。要するに、売れ筋の商品は僅かで、大部分は売れないという事です。上位20%の商品群で、全体の売り上げの80%を稼ぎ出すそうだ。


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実際の例
これで、べき分布というものがどういうふうな確率分布なのか、おぼろげながら、直感的・感覚的には分かりましたが、自然界にも、ヒトの社会にもべき分布がいたるところに沢山見出せます。2つ例をあげます。(作成したグラフを掲げます)

実例1
小規模な地震ほど頻繁にたくさん発生しますが、中地震 → 大地震 → 巨大地震と規模が大きくなるほどに発生頻度が減り、べき分布になっています。独立行政法人 防災科学技術研究所「地震の基礎知識 1章2マグニチュード」 から数字を拾った。日本周辺で1997~2013年の17年間に発生したマグニチュード別の地震回数のグラフです。 普通のグラフではロングテール部分がグラフの横軸にほとんどくっついてしまって実際の数字が分からなくなるので、片対数グラフも掲げます。 なお、申すまでもなく、横軸も実は対数スケールになっています。マグニチュードが1上がるごとに地震のエネルギーは約32倍になっています。

地震の規模と発生数

地震の規模と発生数

実例2
夜空に輝く星々は、明るい星ほど少なく、暗い星ほど無数にあります。これもべき分布になっています。なお、これも横軸は対数スケールです。1等星は6等星の100倍の明るさとされ、1等級上がるごとに100の5乗根倍 (約2.52倍) になっています。

恒星の等級と個数

恒星の等級と個数


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前置きが長くなりましたが、本題は後編で考えます。
気象現象の降水 (日降水量) がまさにべき分布になっているのであります。小雨(こさめ)の出現頻度は多く、並雨 → 本降り → 大雨 → 豪雨 →記 録的豪雨と、雨の強度が増すほどに出現頻度が急激に減ります。グラフを書けば地震や星の等級と同じようなグラフになります。  【後編に続く


大きなものが来なければいいが…。
本日は2014年8月26日であります。

4連発の地震がありました。
●未明の午前4時ですが、さっき地震が2回ありました。昨日午後にも地震が2回ありました。いずれも小さなものでありますが、震源地はN34.4度、E134.9度で、震源の深さは約10キロで、みな同じです。昨日、今朝と4連発と群発めいています。大きなものがこなければいいですが…。
気象庁 地震情報(各地の震度に関する情報)
2014年8月25日13時47分発表
2014年8月25日13時50分発表
2014年8月26日3時47分発表
2014年8月26日3時50分発表


5回目が発生したわ、やばいかも?
2014年8月26日05時55分発表 M2.6


おたけさんのコメント
>8月26日03時42分発生。M4.1
この時間に揺れ始めるほんの数秒前、窓の横で寝てたのですが 、なにか「ぐぉー」と言うような地鳴り音はしたように感じました 風の音だったのでしょうか、正確に聞かれると自信ないですが。 いやな予感じゃないけどその後にも小さな地震が有りましたね。 結局1時間ほど寝られませんでした。 今日一日体が重かったです>歳だろうか。

山のキノコの返信
地震に地鳴り音はつきものですね。多分、風の音じゃなくて地震そのものでしょうね。最近起きるのが早く、12時に寝て3時か4時に起きています。(昼間よく居眠りをこきますが…) で、起きて熱いコーヒーを飲みながら気象庁のホームページを見ていました。ゆっさ、ゆっさと、3回ほど揺れました。時間は4秒か5秒ぐらいだったでしょうか。コーヒーの水面がわずかにさざ波が立った程度でした。

昨年4月13日のマグニチュード6.3、震度5弱 (三原で) のような地震だったら、コーヒーがひっくり返っていたかもしれません。去年と震源 (震央) が全く同じ所で、小さいと言っても、続けて5回も起こったのは薄気味わるいですね。去年の地震の余震ならばいいのですが、なにごとも起こらないように神仏にお祈りしています。

追伸
>今日一日体が重かったです。歳だろうか。

睡眠が中断して、寝不足になったのでは? 
ま、歳もあるのかもしれませんね。私も、ぼちぼち老眼がでてきたり、坐骨神経痛が出てきたり、根気がなくなってきたり、よく探しものをするようになったり、よく見知った相手の名前が出てこなくなったり…、です。昔は、晩に淡路島を出発して、夜中じゅう走り、明け方登山口について、あちこちの山によじ登りましたが、もう歳でそんな元気はなくなりましたわ。むかしは、中央アルプスの駒ケ岳 (2956m) を徹夜で木曽谷側から登り、伊那谷へ下るなどスイスイと出来たのですが、もはや、そんな体力はありません…。ぼちぼち遺言書を書いとかなくっちゃ。


1回目 ↓ 8月25日13時44分発生。M2.6
2014年8月25日13時44分発生

すかさず2回目 ↓ 8月25日13時46分発生。M3.3
2014年8月25日13時46分発生

半日間をあけて3回目 ↓ 8月26日03時42分発生。M4.1
2014年8月26日3時42分発生

すかさず4回目 ↓ 8月26日03時46分発生。M3.0
2014年8月26日03時46分発生


関東以西の太平洋側では、降水強度100ミリ/時など当たり前!
地球温暖化に替わる新利権が、「観測史上最大」 利権だ!

●どうやら、“観測史上の記録更新” というのは、気象庁の予算獲得のメシの種なのであろうか? 観測史上の記録が更新されるというのは、未曾有の大変な危機であり、したがってシッカリと観測し、シッカリと予報業務を行い、気象災害から国民の生命や財産を護らなければなりません。で、そのためにはカネが要るわけで、十分に予算をまわしていただきたい、とシーリングで主張するために 「大変だあぁ!」 と言っているのだと思います。また、マスゴミどもは物事を針小棒大に危機的に煽って報道しなければ、新聞も売れないし、テレビは視聴率をかせげない。ということのようであります。地球温暖化のハナシから日本国家はすでに降りたから、それにかわる新しいメシの種が 「大変だあぁ!」 危機なのであります。実は観測史上最大の原因は何でもいいのです。とにかく 「大変だあぁ!」 と言える顕著な気象現象でありさえすればいいのです。それが証拠に大変な気象災害が発生したさいに、テレビで解説する気象庁関係者の目がなんと輝いていることか! 全然深刻そうな顔じゃないです。もう多くの国民は気付いていると思いますけど、気象庁は地球温暖化という言葉をあまり口にしなくなりました。新しいメシの種がありさえすれば、地球温暖化じゃなくてもいいのです。いまだに地球温暖化を言っているのは環境保護活動団体ぐらいのもので、メシの種が無くなってさあ大変。特に白クマ絶滅危機を材料にして寄付金を集める団体です。ネットで最近必死になってカモを勧誘しています。白クマが減少したのはヒトによる狩猟が原因であったことがとっくに判明しています。温暖化など関係ないのに。もし本当に温暖化で白クマが絶滅するのであれば、縄文海進のときに絶滅した筈です。地球の気温が2~3度上がり、海水準も数m上昇しているのは完全に確定した説です。

●それにしても、観測史上などという大袈裟な表現はおかしいです。史上というのは歴史上ということですが、日本の歴史は文字による記録が始まって1500年程度か? 科学的な気象観測がはじまったのは明治時代のことで、最大限130年ほどしか経っていません。アメダスに至っては1970年代に設置運用がはじまったもので、まだたった30年あまりしか観測統計がありません。30年チョイのものを史上などと表現するのは誇大な不当表示なのです。そもそも史上などという言葉は、最低でも300年や400年以上の歴史の積み重ねがあって初めて使える言葉なのです。

武田邦彦先生も気象庁やテレビに対して怒っています。
「記録的」 がもたらす災害 (1) 大げさで抽象的な表現が災害を生む 
「記録的」 がもたらす災害 (2) 橋が流れる原因・・・正しく伝えることが防災の基本

一部引用
 『数年前から気象庁の表現は大げさで抽象的になり、生活をしている方としてはなにをどうすれば良いかわからない。 … 中略 … 一刻も早く気象庁は表現を正確に (「記録的」 とか 「観測史上最大」 という代わりに、「九州・中国地方では何年ぶり」 という表現) に直すべきである。』

『このブログでは、「記録的」、「これまでに経験したことがない」、「観測史上初めて」 といういい加減な言葉を気象庁が使うことの危険性 (国民が犠牲になる) を指摘してきたが、この事件もいい加減な治水対策をそのまま示したものだが、マスコミは 「異常」 を繰り返している。』  【引用終了

「観測史上最大」 が次々に塗り替えられるカラクリ

●さて、1時間降水量が100ミリに達したことがクローズアップされて、お祭りの如き報道がされています。観測史上最大ということらしい。しかし報道をよく見ると、その観測所において観測史上最大ということであります。1970年代に始まったアメダスは次第に数が増えて、現在では全国に1400箇所ほどもあります。つまり、“1400個の観測史上最大” がありえるわけです。アメダスの分布密度は17キロ四方に1個づつですが、局地的な豪雨ではアメダス観測網ではとらえきれないから、しばしば国土交通省の河川等での雨量観測まで持ち出されます。つまり、更に6000個もの観測史上最大があり得ます。他にも農業試験場とか市町村役場などで降水量観測をしているところも多いから、この国には1万個ほどの観測史上最大が存在するのではないか? 日本は 「観測史上最大大国」 と言えましょう。本質的な問題点として、これら1万個あると思われる雨量観測所の大部分は、たかだか30年余りの観測統計期間しかないことです。短かすぎます。そもそも80年前や100年前にはアメダスは存在していなくて、僅か150箇所あまりの気象官署 (気象台や測候所) しかありませんでした。ただし区内観測所というのはありましたが、大部分は人手による1日1回の観測で、いちいち1時間雨量など測れていません。 ようするに観測統計を取るときの土台となる観測所の数 (母数) が近年膨大に増えたのが、見掛け上、100ミリの時間雨量が近年増えたように見える最大要因です。

観測史上最大といっても、統計期間が2003年からの僅か10年ほどのものがたくさんあります。アメダスの統計開始年は1976年からのものが多いですが、観測所を新設したり、観測所を移転して旧地との観測データに断絶が生じることも多く、1998年からとか、2003年からとかの、短すぎる観測統計期間のものが多いです。統計をとるとき、ある集団の最大値というものは、母数が大きくなるにつれて極端に大きな数字が出現するものだし、統計期間を長くするほど最大値が大きくなるのは当たり前です。10年に1回の出現頻度の現象は小さいですが、100年に1回の現象は大きく、更に1000年に1回の現象は非常に大きいです。(地震なんかは全くそうです) 今後、気象庁が潰れないかぎり、気象観測は営々として続けられると思われます。100年続いた気象官署は200年あるいは1000年を目指します。まだ30数年しか経ってないアメダスも100年あるいは200年を目指します。 「観測史上最大値」 が次々に塗り替えられるのは当たり前です。

「観測新記録」 と表現すべき。なお 「観測期間」 も併記。 

「史上」 などという誇張言葉を使うのはよくありません。 「史上」 にこめられた狙いは、次々に塗り替えられるものを、あたかも国が始まって以来の大変事だと錯覚させようとしているのです。史上最大なのでしかたがなかった、と行政の様々な責任を免罪にする意図もあるのかも分かりません。スーパーマーケットが大安売りを 「販売史上最安値」 だ、天候よろしく大豊作を 「栽培史上最大の収穫」 だ、満員電車を 「営業史上最大の乗車率」 だ、などとなんでもかんでも史上最大などと言ったらとても変です。オリンピックでも単に記録更新 (世界新記録・エリア新記録・国新記録) と表現します。「スポーツ史上最大値」 だあぁ! なんて言いません。「観測史上」 という表現は大袈裟で非常にあいまいな問題表現なのです。武田邦彦先生が主張されるように 「観測史上最大」 などというイメージ誘導を狙った表現はもう止めるべきです。


意味が全然違う
「観測史上最大」 …… 後にも先にもそれが最高値である。歴史が始まって以来の大変事のイメージ。ちょっとやそっとでは更新することができないもの、という感じ。長い歴史の中で1回だけ起こること。決定的な数字。これ以上は起こらない打ち止めの数字。

「観測新記録」 …… たんに従来の記録を塗り替えただけ。記録は次々に破られるもの。記録は必ず更新されるというイメージ。固定的・決定的なものではなく、暫定的な数字である。まだまだ上がありそうという感じ。



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日本列島の 「1時間降水量の階級別分布図」 を作成

気象庁の観測データに基づいて、吾輩が1日がかりで作成しました。自画自賛になってしまいますが、なかなかの労作です。大いに転載・引用して拡散してください。連絡戴いたら作成した元図を差し上げます。 アメダスは統計期間が短くてハナシになりません。そこで統計期間が長い (50~120年程度) 気象台と旧測候所のデータを使用しました。各気象官署での、「1時間降水量の観測最大値」 を、20ミリ刻みの7階級に色分けし、日本地図上にプロットしました。こうしてみると、どの地方が比較的に危険地帯なのか? あるいは安全地帯なのか? 明瞭です。

あなたの地方は大丈夫か?

日本一危険な県はどこか? おそらく高知県であります。危険第一位の150ミリ/時の清水と、危険第二位の149ミリ/時の室戸岬があります。高知県では、最近も大水害があったのを見てわかる通り、最危険県の座は不動です。

日本一安全な県はどこか? おそらくオホーツク総合振興局 (旧網走支庁) であります。安全第一位の32ミリ/時の紋別と、安全第二位の38.5ミリ/時の網走とがあります。安全上位群の北見枝幸や雄武もオホーツク海沿岸です。(なお、北海道は広いので旧支庁を一つの県と考えます)


1時間降水量の階級別分布


● 関東以西の太平洋側・九州は危険地帯。150ミリ/時の降水強度があり得る。
  この地域では、100ミリ/時などは特別に珍しいものではない。
● 東北地方・内陸盆地・瀬戸内地方など、100ミリ/時は起こりにくい。
  しかし、80ミリ/時超の 猛烈な雨 は起こっている。
● 北海道では最大限50~60ミリ/時の降水強度のところが多い。
  オホーツク沿岸地方は比較的に安全地帯か?
  苫小牧で過去 (1950年) に126ミリ/時の雨があり油断できない。
● 薄緑、濃緑の地域が安全だというわけではないです。
  たんに、暖色系から寒色系へと階級別に色分けしただけです。
  たとえ時間雨量が30ミリでも、半日続けば非常に危険であります。
● データを見ると、数10年前の古い記録が結構あります。
  気象官署では近年目だって降水強度が増しているわけではない。



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●以下に、上掲の1時間降水量の階級別全国分布図の元データを掲載しておきます。データの観測は申すまでもなく気象庁の観測です。 各種データ・資料 > 過去の気象データ検索 > 観測史上1~10位の値( 年間を通じての値) から (リンクは一例として旧洲本測候所のもの)、各気象官署ごとの 「日最大1時間降水量」 1位の記録を丹念に拾い集めて作表しました。洲本では1965年9月16日に、95.2ミリの1時間雨量を観測しています。100ミリには僅か足りませんが、このように関東以西 (以南) では1時間降水量100ミリなどごく当たり前の現象であります。広島で1時間降水量が100ミリに達していたと、連日うるさい報道でありますが、そんなの特別なことでもなんでもなく、昔からごく普通に起こっていた現象なのです。100ミリどころか、太平洋側では “降雨強度150ミリ/h” もあり得るという認識を持っておかなければいけません。


気象官署での1時間降水量の記録 西日本

気象官署での1時間降水量の記録 東・北日本


淡路島は行政が言うほど、本当に観光地なのだろうか?? (その3)
我々は、伊豆七島の島名を言えるだろうか?
ここで 「我々」 というのは、狭義では淡路島南部にある南あわじ市の住民であります。つまり、吾輩が住んでいるところの住民を指します。しかしながら、関西人とか西日本人とかにまで拡張して考えてもいいです。で、我々は 「伊豆七島」 の島名を正確に言えるかどうかですが、この設問にまづ吾輩がチャレンジしてみます。

淡路島在住者の方は、ぜひともこの設問を考えて下さい。

吾輩のチャレンジ
伊豆諸島の主要な島として北から南に向かって順に、伊豆大島、三宅島、御蔵島、八丈島、だったか? たしか御蔵島の最高標高は880mぐらいだったか?(註1) 伊豆諸島の最高峰だったと思います。この4島の山はすべて淡路島の最高峰608mよりも高いです。次に、無人島だけどもう少し南に、鳥島があるね。むかし気象庁の測候所があった筈です。鳥島は無人島だから伊豆七島には入らないのではないか? 更に、鳥島と小笠原諸島の間に小さな火山島があるけど島名は忘れた。しばしば噴火して横に島ができてナントカ新島とか言っていたっけ? 今は繋がっているらしい。この火山島も無人島だから伊豆七島ではないと思う。それから、伊豆半島の沖合、ちょうど伊豆大島と、釣りで有名な銭洲との間に島が4つか5つあると思うけど、神津島、しきね島 (漢字が分からないが式根だったか?) あとの島名が出てきません。本土に比較的近い島々ですが、関西人にはそんな島名などいちいち知らない人が大部分の筈です。他に、八丈島の南西沖合に青ヶ島があるけど、これは八丈島の付属島みたいなもので、小さすぎるので伊豆七島には入らないのでは? ごく最近青ヶ島にアメダス (降水量観測のみ) が出来ていますね。八丈島の西隣に八丈小島ってのがあるけど、これも無人島だから伊豆七島とは違うだろうな。八丈小島は沼島ほどの大きさなのに620mぐらいだったか?(註2) 諭鶴羽山より高い山があります。伊豆諸島はみな火山島なので島の面積の割に高い山が多いですわね。富士山の3000m以上がポコッと海面上に顔を出しているような感じです。

吾輩の回答
伊豆大島(いずおおしま)、三宅島(みやけじま)、御蔵島(みくらじま)、八丈島(はつじょうじま)、神津島(こうずしま)、しきね島(式根か?) 6つしか出てこないので、1つ不足しています。

答え合わせ
伊豆七島の島名を言えませんでした。
7島名のうち5島名しか言えません。2島名 (利島と新島) が分かりませんでしたわ。式根島は間違い。伊豆七島には入っていませんでしたわ。


あとで国土地理院の地形図で調べたら、
(註1) 御蔵島の御山は、三角点の標高が海抜850.9m
(註2) 八丈小島の太平山は、三角点の標高が海抜616.8m
八丈島の西山 (八丈富士) の三角点の標高が海抜854.3mで、伊豆諸島の最高峰は八丈富士でした。御蔵島と思っていたのは認識誤りでありました。



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Wikipediaの 伊豆七島 から抜粋引用します。
伊豆七島について

伊豆諸島でもカンコウ、カンコウと言っている
伊豆大島(いずおおしま)観光協会利島(としま)村観光案内新島(にいじま)観光協会神津島(こうづしま)観光協会三宅島(みやけじま)観光協会御蔵島(みくらじま)観光案内所八丈島(はちじょうじま)観光協会青ヶ島(あおがしま)村観光案内式根島(しきねじま)観光協会、 伊豆有人9島それぞれ綺麗なHPを作って、おそらく、プロカメラマンが千載一遇のシャッターチャンスを狙って撮影した選りすぐりの美しい写真を多数ならべています。しかし騙されてはいけないのは、選りすぐりの写真のような絶景がつねに見られるわけじゃないでしょ。運が良ければ見られるかもしれない、と受け止めるべきです。天気が悪かったり海が荒れたり、絶景が見られない悪条件の日のほうが圧倒的に多いハズです。これは鳴門の渦潮が常に見られる訳じゃないのと同じです。折角その島に観光にいっても期待はずれも多いのではないか? どの島の観光協会も、観光客がわんさかと来てカネを落としてほしい一心で、どうしても誇大広告、自画自賛に走るきらいがあります。そしるわけではないのですが、これは全国どこの観光地でも事情は全く同じで、わんさかと観光客が来てカネを落としてほしいから、長所をやや誇大広告ぎみに言うわけです。商品の欠点をいう商売人はいないのです。昔、キューサイ株式会社が自社製品のケールの青汁を、「まずい!」 と宣伝していました。一見すると商品の欠点を正直に言っているように見えますが、そうではありません。“不味い! = 良薬は口に苦し” で商品が本物であり効能抜群であることを逆説的に主張しているのです。この世のあらゆる商売において、商品の欠点を自ら進んで正直に言う商売人など絶対にいないです。で、どんなに素晴らしそうに見えても、自画自賛を真に受けず、うたい文句を何割か割り引いて聞く必要があります。ま、島名もよく知らないようなところに、遠く離れた瀬戸内地方から観光に行くことは少ないのであります。


さて、逆に考えてみたならば…
●瀬戸内七島などというものはないのですが、瀬戸内海の島名を7つ言えという設問に、関東地方の人が答えられるであろうか? 瀬戸内海人でも言えない人があるんじゃなかろうか? 小豆島と淡路島は比較的に出てくるでしょうが、関東地方じゃ1つも言えない人も結構あるのではないか? 我々瀬戸内人が伊豆七島を言えないのと同様に、関東人には瀬戸内海の島々の名をほとんど言えないでしょう。つまり、瀬戸内海の島々は知名度もないし、遠くはなれた地方の人々には瀬戸内海の島など関心がないのです。ちなみに設問を変えて、淡路島は何県に属していますか? という設問ではどうだろうか。これは間違える人がかなりありそう。ちょうど淡路島の周囲に兵庫県・大阪府・和歌山県・徳島県・香川県・岡山県がぐるりと取り囲んでいるから、正解率は3~4割か? ま、そんなもんでしょう。実際はアンケート調査してみないと分かりませんが、ま、結果はおおよそ予想がつきます。


淡路島は6つの府県に囲まれるが、どの府県に属するか?
関東在住者には意外に難しい問題
↑ 関東人には意外に難しい問題です。間違える人が続出するでしょう。ようするに、淡路島?? そういえば瀬戸内海にそんな名前の島があったような気がするワ、という程度。淡路島の知名度は、淡路島の自治体関係者が思っているほど高くありません。したがって遠くから観光客など来ないわけです。


【付録問題】 これは九州以外の者には難問
九州以外の地方の者には難しい問題

設問①、対馬 (つしま) は何県に属するか?
設問②、次に、壱岐 (いき) が所属する県は何県?
関東人であろうと関西人であろうと、東北人、北海道人、九州以外の者には2問正しく答えられる人はあまりいないでしょう…。



観光振興政策の正体
しょせん、淡路島は全国区のメジャーな観光地などではなく、近場の人 (主に京阪神や徳島県・香川県) が半日ていどちょっと遊びに行くマイナーな観光地なのであります。それは鳴門岬とか農業公園などに行って客がどこから来ているか調べたら歴然としています。8~9割は近県からの客です。半日ていどの軽い行楽なので、島にあまりカネを落とさないです。ゴミは落としていきますが…。釣り客などは特にそう。迷惑千万です。行政がカンコウ、カンコウと言うのであれば、島にカネを沢山落とす宿泊客を増やす必要がありますが、近県からの客が大部分なので宿泊などしない (する必要がない) のです。にもかかわらず、カンコウ、カンコウと合唱しているのは、本当に観光業の振興策を図るのではなく、箱物を作りたいだけなんです。今までの観光振興政策で流し込んだ税金の使い道を観察したならば、その多くが色々な箱物に流れているのは疑いようもない事実です。カンコウ、カンコウの合唱が箱物作りのための大義名分・錦の御旗にしているわけです。その箱物が利益を生み出すならば良しとしても、赤字を垂れ流し税金で補填しているのが何と多いことか! いま、また箱物を作っていますよね。



淡路島は行政が言うほど、本当に観光地なのだろうか?? (その2)
夜郎自大(やろうじだい) という言葉があります。むかし中国南西部に 夜郎 (やろう) という小さな国があったらしい。巨大な漢帝国からの使者にむかって夜郎の王が、「漢と夜朗とではどちらが大きいのか?」 と尋ねた故事から、自分の卑小さを認識せずに、大海を知らず、自信過剰になって、思いあがり、尊大に威張り散らすというふうな意味で使われる故事成語であります。

●淡路島は面積が約600平方キロであります。日本国の面積約37万平方キロの600分の1。(大雑把に言ってです) 淡路島の人口は14万人弱ですが、日本国の1億2600万人の900分の1です。小さな島であります。本土とは僅か3キロしか距離がありませんが紛れもなく離島 (内海離島) です。一般的に言って、離島の弱点は、政治的・経済的・文化的に自己完結性がなく自立することが難しいことが言えます。で、本土からの庇護に依存しがちです。その典型は 離島振興法 により付与された様々な特典です。この特典は島が小さくなるほど人口が少なくなるほど顕著です。島名を名指しするとマズイですが、東京都青ヶ島などは物凄い特典です。実態を知ったら 「絶海の孤島に何で莫大な税金を流し込むのだ」 と本土の人は怒るでしょう。なお、淡路島では南部海岸地帯と付属島の沼島が離島振興法指定地でしたが、南部海岸地帯は立派な道路ができたので本年3月末をもって離島振興法指定地から解除されました。このような自立ができない離島では、そこの島民も行政も自信過剰になって虚勢を張ることは少ないのですが、淡路島の場合は少し事情が違います。

面積で日本国の600分の1、人口で900分の1という比重なので本来ならば自信過剰にはなれない筈なのに、なまじ10数万人という地方都市に匹敵する人口があり、日本の離島の中では最大人口です。(沖縄本島は別) これが災いしています。10数万人の人間がおればそれなりに人材はおります。非常に頭の良い人とか、特別な才能を持つ人とか、何かにチャレンジして物事を成し遂げる人とか、たしかに優秀な人はおります。ところが、そういう人々はみな本土に出ていきます。それは島内で活躍する場所がないからなんですが、人材は次々に島外に出ていくわけです。で、島に残るのは2番手、3番手の3流人間ばかりです。たとえば島内で行政が学識経験者の意見を聞くという場合、小学校の教員レベルの者が学識経験者として担ぎだされることが多いです。担ぐほうも担がれるほうも恥ずかしくないのだろうか? 本土では、たとえば神戸市では学識経験者というのは大学教授レベルの人を指します。研究職にある者が専門家の知識から行政にアドバイスするのが普通です。小学校の先生は子供たちに教えるプロですが、研究をしている専門家ではありません。もし島内の行政から学識経験者になってくれと依頼されても固辞すべきなのに、恥ずかしくもなくしゃしゃり出てきます。いちいち例示していたらキリがないのですが、例えば、1冊の商業出版もないのに (あるのは自費出版だけ) いっぱしの作家きどりの男であるとか、以前に全集までだした男がいましたが3000部印刷して売れたのは600冊 (それも知人縁者に無理やり買わせた) だけで版元に大損害を与えました。

●ようするに、淡路島は中途半端な大きさなので、行政も島民も夜朗自大になる傾向があるのです。平たく申せば井の中の蛙大海を知らずということか。1番手・2番手の優秀な人が活躍の場を求めて本土に出ていくので、3番手・4番手のそれほど能力の高くない者が残留して威張って虚勢を張り、島を牛耳っているのが実情であります。土台部分にこういう離島固有の実情がありますから、島内の市のお役人や、民間でもいろいろな活動をしている連中には、やや自信過剰で自画自賛する傾向が強いのです。

●さて、本題ですが、淡路島は行政が言うほど本当に観光地なのだろうか? ですが島の者がいくら自分のところを 「すばらしい」 と自画自賛しても全く意味がありませんわね。島外の人や、遠く離れた他地方の人が 「素晴らしい」 と思ってくれるかどうかであります。前エントリーで申したとおり、部長とカメラ両氏は明石海峡大橋を観光したのち、すぐさま関東に帰っていきましたわね。淡路島百景 なるものが選定されていますが、どれもこれも規模が小さく、あまりにもローカルなものばかりです。これが観光資源などととてもいえませんわね。自然環境でも伝統文化に関するものでもあまりにもローカルすぎて話になりません。たとえば、南あわじ市は 「だんじり祭」 が観光資源だと言っています。毎年4月29日に市内各地にあるだんじりが30基ほど一堂に集まるのですが、見に来るのは関係者だけです。まちがっても島外から観光客が来ることなどありえません。有名な岸和田のだんじりに規模が遠く及びません。観光客が来ないのはだんじりなど全国どこの村でも地区でもある物であって、南あわじ市に見に行くほどのものではないからです。

行政の人たちが言っている淡路島の観光資源は、ほとんどがローカルな物、マイナーな物ばかりです。規模が小さく、また淡路島に行かなければ見ることが出来ない独自の観光資源などほとんどありません。沼島の断崖絶壁は柱状節理の発達した 東尋坊 の絶壁の見事さには及ばないし、由良の成ヶ島も 天橋立 の白砂青松の素晴らしさに及びません。僅かの松林の慶野松原は富士山を借景にした 三保の松原 には及ばないし、吹上浜の小さな砂丘は 鳥取砂丘 の規模に比べるべくもありません。鮎屋の滝は虹のかかる 華厳の滝 に遠く及ばないし、島の山頂部に僅かに残るネコの額ほどの原生林も西表島や富士 青木ヶ原樹海 などと比べようもありません。島内にある小さな遊園地は 東京ディズニーランド からみると児戯に等しいです。島内にある観光牧場は広大な敷地で放牧しているわけではなく ナイタイ高原牧場 と比べるのはかわいそうです。福良の淡路人形浄瑠璃といっても人形浄瑠璃は各地にあるものだし、本場は大阪の 国立文楽劇場 で行われる文楽ですわ。ユネスコの無形文化遺産に指定されていますよ。無謀にも世界遺産を目指しているという鳴門海峡の渦潮でも、景色の素晴らしさではノルウェーの ロフォーテン諸島 の方が遥かに上のように見えますわね。

さらに申せば、残念ながら鳴門海峡の渦潮も大鳴門橋も、淡路島の観光スポットではありません。四国側の観光スポットです。だから、名前が淡路海峡でも淡路島大橋でもないのです。同様に明石海峡大橋だってそうです。淡路海峡大橋じゃありません。

●お前はネガティブなことばかり言うヤツだな、郷土愛がないのか! と叱られそうですが、できるだけ客観的な実情を言っているだけです。これらのローカルな物をさも素晴らしい観光資源のように吹聴するのは自画自賛です。夜朗自大のきわみです。なにも自己卑下する必要はありませんが、ありのままの自己の姿を認識しておくことは大事なことであります。さて、実は、行政が主導してカンコウ、カンコウと大合唱するのはワケがあって、観光関連の箱物を作ろうと狙っているだけなんです。行政の言うことは一皮むけばウラがあるから、騙されてはいけません。

【追記】 京阪神の人に聞いたら、淡路島は行政が言うほどの観光地ではないのですけれども、日帰りで自家用車でドライブ (島を一周) するのには近くてちょうどいいそうです。それと、釣り好きの人が軽い釣りをするにはいいみたいです。ま、これらでは島にあまりカネを落としませんわね。釣り好きであっても、本格的な釣り (豪快な荒磯釣りとかトローリングとか) になると淡路島ではダメって言っていますわ。



淡路島は行政が言うほど、本当に観光地なのだろうか??
●既成の商業テレビの旅番組とは一味も二味も違う有名な 部長とカメラ が淡路島にやってきました。テンポの早い関東弁の軽妙な語りと、スポンサーにおもねる必要がないため辛口批評も平気でやる (やれる) のが新鮮な印象がします。商業テレビの旅番組にありがちな “ヤラセっぽさ” とか “取材被写体の宣伝臭さというものが全然なくて自然な感じがとてもいいです。これは現代版 東海道中膝栗毛 かと思える男二人づれの旅記録で大変面白いのですが、望蜀(ぼうしょく)を申せば、旅先で失敗やら珍事や騒動が沢山あると更に面白いのではないか? ま、くだらない商業テレビよりもずっと面白いものです。

●それにしても、民間商業テレビの旅番組では、旅のロケを編集するところはまあ良いとしても、ひな壇に低劣な芸能人どもが並んでいてくだらないトークや大袈裟なアクションをするのが定番で、なんと低俗きわまりなく退廃的なことか! 芸能人一人一人はそれぞれに能力の高い人びとであるはずですが、低俗なことを演じさせている番組制作者が視聴者を馬鹿にしているのであります。このような商業テレビには未来はないと思います。


明石海峡大橋を渡った弥次さん喜多さんは、淡路島観光をしただろうか?


●2008年11月1日に、千葉県人の部長氏と神奈川県人のカメラ氏の二人は、10時間かけて関東から神戸市垂水区の明石海峡大橋までやってきました。時刻は夕方になっています。計画的に決めてやって来たのではなく、前日の夜に急に思い立ってのことのようです。明石海峡大橋を渡る前には、 「このまま普通に橋わたるのはいいとして、そのまま帰るのはモッタイナイって話になるでしょ。100パーセント淡路島レポートが始まると思うよ」 などと部長氏が言っています。橋を渡り始めたら、 「これは、やっぱり大きいんだね」 「スケールがちょっと橋としては大きいですね。一回り違うっていうか、二回り違うね」 と橋の大きさに感嘆します。

淡路サービスエリアに着いたら、 「名産品てあるんですかね」 「どうなんでしょう」 「ほらね、淡路島観光になっちゃった」 「淡路島の北の端でしょ」 などと会話しますが、食事で食べたのは明石焼きです。鶏卵の生地を使ったタコ焼きです。サービスエリア内にある観覧車に乗って65mの高さから景色を堪能したり、エリア内を歩きながら明石海峡大橋を眺めますが、視線は (カメラのアングルは) つねに本土側に向いています。瀬戸内海の良さは海上に船が沢山航行していることらしいです。また、橋の観光的価値はしまなみ海道の方が上とのことです。日が暮れて来て「夜景が綺麗だね」といっても眺めているのは明石や神戸の夜景です。

部長氏は翌日は予定がないのですが、カメラ氏はプロカメラマンであり翌日9時に新宿でのロケがあるとのことです。朝一番の新幹線で帰れば、一晩淡路島に滞在できなくもないのですが、結局、淡路島観光だなどと言いながらも、すぐに復路橋を渡って関東へと帰って行きました。


この部長とカメラ両人の動画から分かること
●淡路島は、観光客を誘致する訴求力があまりない、ということが言えそうです。明石海峡大橋は観光施設として魅力的で集客力があっても、淡路島そのものはあまり魅力がないということでしょう。観光のお客様は橋を見に来ているのであって、行政がいうほど淡路島を見に来ているのではないのです。行政が観光振興に必要以上に力を入れているのは、観光関連のハコモノ建設をしたいからであります。ハコモノを作りたいがゆえに、観光の島、淡路島の自然が豊かで見どころが沢山あり食べ物も美味いと自画自賛しているのであろうと思われます。


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こちらは大鳴門橋の夜景
夜の大鳴門橋

夜の大鳴門橋(その2)

今秋は野生クリが大豊作かも? 秋の自然観察会はクリ拾いか?
本日は2014年8月17日であります。

●今日は久しぶりに晴れたので、 (ただし雲が多く、洲本の日照時間は5.5時間で平年値7.1時間に満たない) 柏原ー諭鶴羽山系の山裾を巡回してきました。秋遅くに掘るジネンジョの蔓を捜したのですが、結構太いのを何本か見つけました。畑にもジネンジョを植えて栽培しているのですが、ジネンジョはやはり天然物が美味いです。栽培すると何故か粘りが減ってしまい、ナガイモみたいになる傾向があります。おそらく肥料をやって肥培させるのが原因であろうかと思います。

今年は野生クリの当たり年か?
今まで入ったことのない谷を観察しましたところ、野生クリの群生するところを見つけたのですが、今年は当たり年なのか鈴なりです。栽培クリよりは小さいのですが、いわゆるシバグリと比べるとかなりの大きさ。野生クリの熟期は幅がかなり広く、つまり遺伝的な性質が木ごとに多様なのでしょうが、9月上旬から11月初めまで2ヶ月に及びます。で、野生クリのクリ拾いは何回でも出来ます。


たわわに実るクリの木

栽培クリよりは小さいが結構な大きさ

ワラビは春の山菜という常識を打ち破る立秋ワラビ
立秋を過ぎ、徳島の阿波踊りも終わり、月遅れお盆送り火も終わったというのに、まだまだワラビが出てきます。9月の彼岸ぐらいまででるのだろうか? その点は確認していませんが、夏でもワラビは出てきます。ワラビが春の物だという常識 (先入観) は捨てましょう! 常識や先入観にとらわれると見えなくなるものがあります。

●たとえば終戦記念日。常識では8月15日を終戦記念日ということになっています。けれども、これは、きわめて政治的な意図からです。そもそも、これは御前会議で ポツダム宣言 を受け入れて白旗を揚げますと決めた日 (国民に玉音放送で発表した日) です。つまり、終戦記念日ではなく 「敗戦記念日」 あるいは 「降伏記念日」 というのが実態です。さらに申せば、東京湾のミズーリ号の甲板で降伏文書に連合国と日本の全権代表とが調印して、休戦協定が成立したのが9月2日であります。8月14日に日本は連合国側にポツダム宣言受諾を通知していますが、8月15日以降も小競り合いの戦闘は続いています。戦闘は8月15日に終わっていません。常識的にも実際的にも休戦協定文書調印を持って戦争が終わった日と看做すべきなのに、9月2日を終戦記念日としたら、日本が戦争に負けた、降伏したという屈辱の実態があらわになるから、政治的・意図的に8月15日をもって終戦記念日などと言って誤魔化しているだけです。この歴史を直視しようとしないから、この国はまた過ちを犯しそうな感じになってきました。そもそも、戦争指導者の一人である 岸信介 の孫が首相をつとめているというのはいかがなものか? 原子力ムラもそうですが、この国のダメなところは責任を追及しないうやむやに終わらせる、というところにありそうな気がします。 なにか不祥事を起こせば、責任を厳しく追及されるという緊張感がなければ、ヒトという動物は何べんでも過ちを犯しますわね。

↓ 本日8月17日に収穫したワラビ
8月17日収穫のワラビ


他府県ナンバーの車が並んでいるからといっても、観光客がわんさかと来ているのではない。
●本日は2014年8月16日であります。

倒産したのは指定管理業者のアクアプロ、南あわじ市はまだ財政破綻していない。
夜8時20分に、南あわじリフレッシュ交流ハウスゆーぷる 行ってまいりました。確かに営業再開していたので少しリポートします。本年6月終わりだったか、7月の初めだったか、突然に臨時休業の貼り紙が貼られて休業し、指定管理業者の アクアプロ が倒産したという報が流れました。ゆーぷるが倒産したと言っている人もありますが、ゆーぷるという施設を所有しているのはあくまでも南あわじ市なのであって、市は指定業者に施設の運営を委託しているのであって、倒産したのはあくまでも大阪市に本社がある指定業者のアクアプロ株式会社であります。ゆーぷるが本当に倒産するのは南あわじ市が財政破綻して夕張市みたいになるときでありましょう。南あわじ市もいまだに箱物作りに精を出しているから、やがて財政破綻して 「財政再生団体」 に指定されるときが来る可能性がありそうですが、まだもう少し猶予はありそうですわね。そもそも 「ゆーぷる」 という会社があるわけではないので、ゆーぷるが倒産したという言い方は明らかに変です。


南あわじ市は 南あわじリフレッシュ交流ハウスゆーぷるの営業再開について というお知らせを発表して営業再開した模様で、島内の洲本市に本社のある観光旅館が新しい指定業者になったらしいです。吾輩は4月に100枚つづりの回数券を購入していましたが、料金設定など南あわじ市議会でも議論されて決定した金額であると聞いていますが、あくまでもアクアプロが販売したものであり、おそらく紙切れになる可能性があるだろうなと思っていました。たとえば、買った株の発行会社が倒産すればその株券は紙切れです。 (現在は紙の株券は廃止されていますが) 会社が倒産すれば株券は紙切れ、もちろん社債も債務不履行、債権者は泣き寝入り、経営者は夜逃げ、従業員は失業、顧客もそれなりに困る…、のが世の常でありますから買った回数券が半分以上残っているのに紙きれも、まあ、しょーがないなと諦めておったんですが、従来通り使えるようです。たぶん、南あわじ市が被るのではないか? なお、吾輩がゆーぷるを利用するのは10月~5月の間です。暑い時期は利用しないです。湯が熱すぎます。で、普通は8月に来ることはないのですが、指定管理業者の倒産騒ぎでどうなっているのか確認に来ました。

↓ 8月16日20時50分の様子。営業時間は21時まで。
8月末までは暫定的な営業時間は21時までです。閉館は21時30分です。飲食コーナーは休止しています。9月からは従来通りの営業とのこと。いままでの回数券やサービス券は使えます。
夜のゆーぷる

↓ 駐車場には他府県ナンバーの車が並ぶ
駐車場には他府県ナンバーが並ぶ

●他府県ナンバーが並んでいるので観光客が沢山来ているのかと勘違いしそうですが、多分違うでしょう。まず、観光客でリゾートホテルや観光旅館に宿泊すればそれらの館内に立派な風呂がある筈で、ゆーぷるに来るとは考えにくいです。海水浴客とかオートキャンプ場を利用した観光客が来るのは考えられますが、夜9時という時間帯に来るとは考えにくい。というよりも今年の海水浴場やキャンプ場は、あまりにも天候が悪くて商売になりません。お盆時期であり、家族連れが多かったから、おそらく淡路島出身の帰省客ではないか? お盆で実家のお墓参り等に家族連れで帰ってきたけれども、個人の家の風呂は狭いからゆーぷるへ行ってこよう、ということでありましょう。資産家の宮殿みたいな家であれば大人数が入れる巨大な風呂があるかもしれませんが、ほとんどの個人の家の風呂は狭くて湯量も不十分です。淡路島出身の親戚がぞろぞろと大勢実家に帰ってきても、大勢が入れる風呂はありません。帰省客というのは観光客とは異なります。そもそも島の出身なのだから、いわゆる観光施設など利用しないものです。他府県ナンバーが並んでいるからといって、観光客がわんさかと来ているなどと錯覚してはいけないのです。


戻り梅雨なのか? 早すぎる秋雨なのか?
本日は2014年8月16日であります。

●異様な天気図となってきました。戻り梅雨というべきなのか? あるいは、早すぎる秋雨 (秋霖ともススキ梅雨とも) というべきなのかよく分かりませんが、しとしとと降るというよりも、局地的な対流性の土砂降り傾向が強いから戻り梅雨かな? 梅雨末期のような様相であります。


こりゃあ、盛夏の天気図じゃないわね。
気象庁サイト の地上天気図を見ても、高層天気図 を見ても、例年ならば西日本までしっかりと張り出している筈のサブハイ (亜熱帯高気圧) が意気消沈して勢いがありません。サブハイが後退しているので、ちょうど西日本が高気圧の辺縁にあたってしまい暖湿気が流れ込みやすい状況です。しかも偏西風が大きく蛇行して南下、上空に寒気が流れこみ、梅雨みたいな状況です。瀬戸内地方は夏が乾期であり今頃が最も太陽が輝くときであるのに、毎日うっとうしい天気であります。ま、天気が悪いと涼しくていいし、関西電力が節電だあぁ! とうるさく脅迫しないのはいいことです。7月にちょっと暑い日が数日ありましたが、それ以降は気温は平年値よりやや低いわけです。原発を再稼働したい関西電力も、再稼働しないと停電して熱中症で死ぬわよ! と脅迫できないわけです。そういう意味では戻り梅雨も早い秋雨もいいのですけれども、日照時間の少なさが農作物の生育に影響があるのではないか? と懸念されるところです。

2014年8月15日15時天気図


日照時間の不足が鮮明になってきた!
↓ 下のグラフは、洲本特別地域気象観測所 (旧洲本測候所) の観測データから作成。 7月の日照時間 は202.0時間あり、平年値200.2時間とほぼ同等で、これは全然問題ではありません。しかしながら、8月に入ったとたん気象状況は一変しました。曇りや雨の日が続いています。気象庁の 季節予報 では、この先1か月は気温も低く日照時間も少ないという予報であります。もちろん予報が外れることはありますし、比較的よく当たる短期間の予報と異なり、中長期の予報の信頼性はあまり高くないようです。気象台と唱えながら食べれば腐ったタコでも当たらないと揶揄された言い草は、中長期予報に関しては今でも当たっています。早い話が、8月に入ってからの戻り梅雨は6月や7月の時点での季節予報では予報されていませんでしたね。で、外れる可能性もあるのですけれども、よい方向に外れるだけでなく、予想以上に深刻な状態が起こり、一段と悪い方向に外れることもあり得ます。

旧洲本測候所の8月前半の日照時間
↑ 8月の前半が終わりました。この間の日照時間は31.1時間であり、平年値 (1981-2010年の30年平均) は114.7時間です。今年の8月前半の日照時間は平年比で僅か27.1パーセントしかありません。もしこのまま同じような天候が8月後半も続くと、記録的な “照らない夏” となりそうです。この先しばらく曇りや雨の日が続きそうで、その可能性はかなり高いです。民間団体の ㈱ 穀物データバンク の予想では、2014年産米の作況指数予想は7月31日時点の気象条件で、全国作況指数が102です。ところが作況指数予想は気象状況の変化に合わせて予想の度に変わるもので、農水省の確報値が出るまで正確なところはわかりません。西日本の気象の急変化が生じたのは8月になってからです。ようするに冷夏・長雨の夏になってしまいました。


日照時間の平年比の全国分布
気象庁HP > 各種データ・資料 > 最新の気象データ > 天候の状況 から借用。直近20日間の日照時間平年比では、西日本の日照不足が目立っています。最近の10日間のデータでは、日照時間の不足が東北地方まで広がってきたことが窺えます。

直近20日間の日照時間平年比

↓ 日照不足が、西日本だけでなく、本州全域に広がってきました。
直近10日間の日照時間平年比

万一の糧断に備えて、食糧の備蓄をしよう!
●生態学的に申せば、(大まかに言って) 地球上の生物は 「独立栄養生物」 と 「従属栄養生物」 の2種類しかいません。自分で自分を養うことができる緑の植物が独立栄養生物であり、自分で自分を養うことができない動物が従属栄養生物であります。われわれヒトもまた従属栄養生物であり、どんなにエラそうなことを言っても、最先端科学技術を結集しても、緑の葉っぱ1枚も作ることができません。緑の葉っぱという天然の有機物生産工場で作ったコメやムギやイモやマメなど五穀や野菜を略奪するしかないのであります。たとえ魚など動物性食品であっても緑の葉っぱ (植物プランクトンや緑藻など) を間接的に食べているだけです。われわれヒトの生存は緑の葉っぱに依存しているのであって、そういう観点からはヒトは寄生虫とたいして変わらない頼りない存在です。緑の葉っぱという有機物生産工場で必要な原料は、申すまでもなく水・二酸化炭素・太陽光でありましょうが、日照不足がコメだけでなく野菜や他の作物に深刻な影響を及ぼす危惧がでてきました。

ぼちぼち食料品の価格急騰も予想される状況です。そろそろ食糧品の備蓄をしたほうが宜しい局面かと…。戦争をしないことを国是とする永世中立国のスイスでは、有事に備えて食糧の備蓄が国策として行われ、6か月間食いつなぐ 「国家備蓄」 の上に、2か月間食いつなぐ 「家庭備蓄」 をするという2段構えらしいです。スイスでは備蓄された古い小麦から食べるので、パンの材料の小麦はつねに古米ならぬ古麦 (?) で、パンが不味いらしいです。もったいない学会 「スイスのパンがまずいのはなぜ? (ジュネーブ便り2)」 参照。 有事 に備えて古米を食べるのもいいかもしれません。有事などというと軍事的な侵略とか脅威というのが普通の意味ですが、そうではなくて、たとえば南海トラフ地震が発生し、物流が寸断破壊され、1か月孤立するなども有事であります。しかしながら、では皆が皆食糧を備蓄しようと食料品を大量に買いに行ったらどうなるか? かつてのオイルショックによる トイレットペーパー騒動 のようなパニックです。すわ、何事だ? と大騒ぎになりましょう。パニックが起こってからその対策に走るのではなく、自分の行動がパニックを起こしてしまうという倒錯であります。で、結論としては、食糧を備蓄した方がいいかもしれないが、無用の混乱を避けるために、あわてて食糧を備蓄などしない方がよろしい、という背反になりますね。ま、安全性が高いと思われる西日本産米は作況指数はかなり下がりそうな気配です。つまり安全米は品薄。で、放射能汚染の可能性が危惧されるコメを食べるのが嫌であるならば、早めに手を打ったほうが宜しいかと…。



目立った被害はなくとも、風雨はかなり強かった。 おたけさんの淡路島水没写真2葉あり。
本日は2014年8月10日であります。

コメの作況指数がかなり低下するかも?
昨日深夜から今朝まで淡路島では暴風雨でありましたが、顕著な被害は吾輩の周囲ではありませんでしたが、南あわじ市市内をぐるりと巡回してまいりましたところ、結構あちこちで道路が冠水したり、風倒木があったりしました。田んぼのイネがかなり暴風にもまれて葉が傷んでいます。花期にあたるイネは被害が避けられないでしょうが、まだ出穂していなくても葉が傷んだら傷口から病原菌が入り減収要因になろうかと思われます。日照不足も顕著で、西日本では作況指数の悪化が起こるのではないかと懸念されます。非農家の人は 1993年米騒動 の様な事態に備えて、コメの備蓄をしたほうがいいかも? なお、コメの備蓄は玄米ですべきです。食べるときに精米します。道具として小型の精米機を購入するか、コイン精米所を利用します。白米では時間の経過で品質低下が激しく、あまり保存が利きませんから。


池が氾濫、道路が冠水し、派手に水しぶきを上げる車。
↓ 写真の手前は池です。川ではなく池の水位が上がり氾濫しました。道路が15センチほどですが冠水し、鳴門タクシーが派手な水しぶきを上げています。兵庫県南あわじ市阿万にて。本日8月10日13時ごろ。他にもあちこちで冠水していました。
池が氾濫、冠水した道路

2014年8月10日 8月の淡路島各地の雨量
国土交通省 リアルタイム川の防災情報より雨量観測データを取得しました。 8月になって淡路島各地の雨量は平年値よりも遥かに多くなっています。2回の台風の影響で、淡路島各地の降水量はグングン伸びています。500ミリを超えた地点を黄色の蛍光ペンで印をつけました。分水堰では739ミリにも達しています。


暴風でヤマザクラの樹が根こそぎ倒れた
植物生態学的に申すと、台風の暴風で森林のなかの樹が倒れるのはいいことなんです。常識外れを言うみたいに思われるかもしれませんが、森林の中で樹が倒れると、鬱陶しく閉鎖していた林冠にポッカリと穴が空きます。よく茂った森林では林床には太陽が差し込まず昼なお暗い状態ですが、台風の暴風で樹が倒れると太陽が差し込んでくるのです。これをギャップと呼ぶのですが、このギャップに陽生植物の種がとんできたり、埋蔵種子が発芽したりで、太陽がよく差さないと生きられない陽生植物が育つのです。生物の多様性を維持するためには、ギャップ地の供給が絶対に不可欠なのであります。そのような意味から、山崩れや風倒木を起こす強い台風は、時々起こる必要があります。
暴風で根こそぎこけたヤマサクラの樹
↑ 兵庫県南あわじ市賀集にて。本日8月10日13時ごろ。写真のヤマザクラはかなりの大木ですが、むかし (50年以上前か?) 伐採されているハズです。根元から数本の株立ちになっています。これはむかし伐採した切り株から “ひこばえ” が沢山出て、それが育ったことを意味します。

2014年8月10日 日最大瞬間風速の分布図
気象庁 最新の気象データ > 風の状況 から引用借用しました。台風ハーロンによる瞬間風速の全国分布図です。瞬間風速30m以上は黄色、40m以上は橙色、50m以上は赤ですが、これら警戒色の地点は四国東部・紀伊水道・瀬戸内海東部に集中しています。30m以上の瞬間風速を観測した観測所は23箇所あります。台風は高知市のちょっと東に上陸、香川県から播磨灘に抜け、姫路市あたりに再上陸し兵庫県を北東進しました。この台風の通過コースの東側に警戒色の地点がほとんどあります。台風通過コースの西側にあるのは、高知県清水と高知県高知空港の僅か2地点のみです。残りの21地点は台風通過コースの東側にあります。まさに、台風の東側は風が強い危険半円と記述する教科書の定石通りであります。注目すべきは、台風通過コースから遥かに外れている東京都アメダス八王子で32.8mを観測したことです。台風の東側の危険半円に入ったならば台風から距離があっても意外な風が吹くことがある、つまり警戒する必要がありそうです。

台風ハーロンによる強風 (暴風) の観測順位
2014年8月10日 日最大瞬間風速30m/sを観測した地点
気象庁 今日の全国観測値ランキング から借用したが、原リストは10位までしかないので、30m/s超のものを全て拾ったところ23位までのリストになった。

●やはり室戸岬 (旧室戸測候所) が断然他を圧して頂点に君臨しています。偏西風帯域近くまで、対流圏中層にまで聳える独立峰の富士山測候所は特別なところなので別として、日本本土平地の最高記録 (84.5m以上) を保有する室戸岬の王座は全く揺るぎません。84.5m以上というのは風速計が暴風で壊れてしまったので計測出来なくなったのですが、もし壊れなければ富士山の記録91mを超えていたかも? なお、室戸測候所の84.5mの瞬間風速は第二室戸台風 (1961年) のときの記録です。吾輩の出身地では果樹園のビワの大木がほとんど横倒しに倒されました。しかし意外にビワは枯れずに、主幹が横倒しになった状態から新芽をだし、測枝が主幹のように立ち上がって生長しました。50年以上経過しましたが、ビワの古木を観察すると根元の太い幹がみな横に寝ています。いわば “台風の被害の化石” であります。 
この木に未曾有の自然災害の記憶があります。

このリストで特徴的なことは空港の観測所が異常に多いことです。4位の神戸空港、7位の関空島、10位の南国日章(高知空港)、10位の南紀白浜(白浜空港)、17位のセントレア(中部国際空港) の5つがランクインしています。空港というのは元々埋め立てた海上にあったり、陸上であっても周囲が建築高さ制限をかけられるなど、だだっ広く風通しが良い立地です。逆に考えたら、台風の暴風対策は建物を密集させ、背の高い樹を植え、風の通りを悪くするために障害物を沢山こしらえたらいいのではないか? ということで吾輩は屋敷のまわりに沢山樹を植えています。要するに防風林です。

また大きな特徴として、16方位で分類される風の向きですが、ほとんどが南東、南南東、南が圧倒的に多いことです。これは申すまでもなくその観測所が台風の東側にあった位置関係での風向ですね。風向をみただけで台風の東側が風が強いことがハッキリ分かります。北とか、北西の風向は皆無です。



海上保安庁の観測では
海上保安庁も灯台などで気象観測をしているようで、海上保安庁 第五管区 沿岸域情報提供システム で閲覧できます。船舶向けの情報であろうかと思われますが、淡路島民ならば明石海峡大橋を渡って本土側に車で行くときや、大鳴門橋を渡って四国に行くときなど、この海上保安庁が提供している海峡部の風速が参考になりそうです。12時間の風速の推移グラフが閲覧できるので、次第に風速が増している場合にはたとえ橋が通行止めになっていなくても、島へ帰る頃に通行止めになることが予想できます。不用意に島外に出て帰島できなくなる事態を未然に防ぐという意味で、別に船乗りでなくても、大いに利用価値がありそうですわね。
海上保安庁の風速の観測
↑ 10日の最大値でありますが、ただ気象庁の観測方法とどう違うのかハッキリしません。毎時25分と55分の2回の観測データのようですし、恐らく10分間平均値の風速か? 友ヶ島灯台とアメダス友ヶ島は至近距離にあるようで、両者のデータから推測すると10分間平均のような感じがします。だとしたら、瞬間風速は表の数字の30%増しと考えたらいいのではないだろうか?


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おたけさんのコメント

こんばんわ
今回の台風あまりにもゆっくりな速度だったので沢山の雨が降りましたね? 空梅雨で水不足ぎみの淡路島が水没被害も出るぐらい降りました。 近所の写真を張っておきます。
おたけさんの写真 その1 ここと、
おたけさんの写真 その1

おたけさんの写真 その2 
おたけさんの写真 その2
いつものポイント、川の水位が上がると排水できませんね。 近くのスーパーまで目の前だけど行けません、行ったら行ったで商品の搬入が台風の影響で未入荷なので陳列にはお詫びの紙が張ってありました。 まぁ家には米も漬物も有るのにはあるのですが...


台風襲来、この国の主食は大丈夫だろうか?
本日は2014年8月8日であります。 

白紙の新聞は出せない、マスコミの本質は針小棒大主義。
●台風11号 (T1411、ハーロン) の本土上陸の公算が非常に高まってきました。 マスコミ報道というのは、実態に応じた淡々とした報道ではなく、どちらかと申せば、ものごとを扇情的に危機的に報道する傾向が強いわけです。それは売るための戦略か? そもそも白紙の新聞を出すわけにはまいりません。“本日は (昨日ではあるが) 世の中が穏やかで何の事件も動きもありませんでした。お伝えすべきニュースは何もございません。” などと書くわけにはいかないのであります。本来であるならば世の中が平穏でニュースが何もないのは結構なことです。しかし、白紙の新聞を出せないから、これと言ってめぼしいニュースがなくても何か書かなければいけない因果な商売がマスコミです。いきおい、何でもないことを、さも大ニュースに仕立て上げなければならない宿命を持っています。本質的にマスコミは扇情的・扇動的なのであります。売るという販売戦略上から仕方がないとも言えます。読者や視聴者の耳目を引きつけなければ売れないから、何でもないニュースに、 “ギョッとするような派手な見出し” が踊ります。マスコミとも言えないスポーツ紙や行儀の悪いタブロイド紙などはその典型です。 そもそもマスコミには扇情的・扇動的に大袈裟に報道する “針小棒大主義” がある業界です。細い針を棒のように太く言う大袈裟主義があるのです。

マスコミ表現は “言葉が疲れている”
●台風や大雨があるたびにマスコミ報道には憂鬱にさせられますが、彼らは読者や視聴者の耳目を紙面や画面にくぎ付けにするために、絵になる写真や画像を求めます。たとえば、アナウンサーが意図的に風雨に打たれながら気象解説をします。何も暴風雨のなかに立って飛ばされそうになりながらニュース原稿を読み上げる必要はありません。臨場感を演出する一種のヤラセみたいなものです。また、川の氾濫で被災した人を取材して何かを言わせようとして無理強いします。被災者は思わぬ災害に遭って、動転し取りみだし悲嘆に沈んでいる状況で、被災者の心情を察すればマスコミの取材は強引で悪辣であります。それから気象現象はその規模とか激しさは気象庁等が観測しているので、客観的な数字で表せるのに、いかにその現象がヒドイものであるのか演出したいがために、過剰な形容詞でニュースを装飾します。「未曾有の」 「甚大な」 「前例がない」 「激甚な」 「観測史上最大の」 「猛烈な」…、等々おどろおどろしい形容詞が踊ります。 “言葉が疲れる” ということがあります。これはその言葉の乱用でその本来の意味が薄れてしまうことを言います。なんでもかんでも、大したことが無いのにみだりに 「猛烈な」 「史上最大」 などの表現を多用すると、その言葉の意味がインフレ化 (価値の逓減) が起こってしまいます。派手に煽るタブロイド紙はもちろんですが、普通のマスコミでも、マスコミの好む表現や言葉には “言葉が疲れた” 表現が散見されます。



タイフーン・ハーロンの襲来だ! 西日本のイネは大丈夫か?

10日05時18行追記】 9日深夜、日が替わるころに、台風ハーロンは高知県足摺岬のすぐ東側をかすめて高知市方面に北北東進した模様です。足摺岬先端にある 清水特別地域気象観測所の8月09日の10分毎の観測データ を見ると、9日23時50分および24時00分に海面校正した気圧が960.3hPaでありました。上陸直前のハーロンの中心気圧推定を960hPaとしていたのとほぼ一致しましたね。ただし、台風が上陸間近になって、陸上の観測値の動きを見ながらこまめに修正していったような感じがしますが。一致して当たり前だったとも言えましょう。上陸時或いは上陸寸前の推定が実測とよく当たっていたということが、はるか洋上にあったときの最低気圧925hPaも当たっていると保証するわけではないハズです。申すまでもなく、台風の洋上にある時の気圧は実測値ではなくドボラック法による推定です。推定はあくまでも推定であって、実測とは異なりますわね。推定が当たっているか外れているかは、洋上の島嶼にある観測所の上を台風の中心が通過したときに検証できるのですが、10~20hPa食い違うことはよくあり、当たるか外れるかケースバイケースのようです。地球温暖化で台風が巨大化するという議論がありますが、洋上での昔と今の台風の最低気圧を比較する場合、かつては米軍が観測飛行機で台風の中心に飛び観測機器を投下して実測した数字と、近年のドボラック法での推定値とが一緒くたになっていますよね。そういうことを十分に踏まえて議論していないので、CO2地球温暖化のハナシはインチキ臭いのであります。

T1411の予想進路

米軍(JTWC)の、台風ハーロンについて 最新の予想進路 では、西日本縦断になっています。(8日05時閲覧) もしこの進路が当たったならば、淡路島は台風進路の東側の 危険半円 に入ってしまいます。 911.6hPaで室戸岬に上陸して淡路島を通過、近畿地方を縦断した室戸台風 (1934年) に比べると、ハーロンは四国上陸時で955hPaぐらいで上陸か? ま、2ランクは勢力が小さいです。たとえ死人が出ても10人ぐらいでしょうか? 地球温暖化のプロパガンダと裏腹に、近年の台風は小さいから死者の数が僅かです。理科年表によれば、室戸台風の犠牲者は、死者2702人、行方不明者334人、合計3036人です。昔の台風は本土上陸時で916hPa (枕崎台風) とか925hPa (第二室戸台風*) 等が目白押しで、犠牲者の数も数百人~数千人のオーダーです。誰が何と言っても、これは動かしがたい事実です。いくら地球温暖化の虚妄説にイカれたマスコミが過剰に台風ハーロンの恐怖を煽っても、二回り小さなハーロンをそう恐れる心配はありません。 もちろん厳重な警戒は必要ですが、十分に対策すれば死者ゼロも可能、せいぜい数人でしょう。

* 第二室戸台風 (1961年) は私が子供のころですが、暴風で吹き飛ばされた屋根瓦が宙を舞い飛んでいた光景が記憶に残っています。カラスの大群が空を飛んでいるような異様な光景でした。目の前で大木がゆっくりと倒れていく映画のワンシーンのような光景も見ました。鬱陶しく茂った照葉樹林が枝も葉もちぎれ飛んで、まるで冬の落葉樹林みたいになりました。室戸台風はちょうど室戸測候所の上を通過したので中心気圧が正確に測れたのですが、第二室戸台風は室戸測候所と高知地方気象台の中間地点に上陸したという説が有力で、上陸時の真の気圧は不明で、一応925hPaとされていますが、920以下だったという見積もりもあるようです。わが淡路島を通過した際は洲本測候所で934.4hPaでした。

【開花期の田んぼのイネ】
出捕期のイネ

【イネの開花、開花期の台風は昔から恐れられています】
イネの開花

●昨日田んぼを巡視しましたところ出穂期のイネがすでにあります。淡路島は田植えが極端に遅いのですが、西日本全域でイネの花が咲く時期になっている田んぼも多いと思われます。開花期のイネが台風に遭うとやられてしまい、うまく実が入らずに “シイナ” になる危険性が高いです。コメの不作・凶作につながらなければ、と思います。東日本では放射能汚染が広がり、西日本では台風にやられて、この国の主食はわやいです。なお、昨年の水稲の収穫量は日本全国で860万7000トンですが、西日本の生産量は232万3500トンで27%の比率です。東北地方の生産量は232万8000トンで全く同程度です。ですから西日本の米の生産量が決して小さいとは言えません。東もやられ西もやられてしまえば深刻です。北海道は田畑が広いし汚染も台風もありませんが、62万9400トンの米の生産しかありませんから、南の方の汚染・凶作をカバーできません。こりゃあ、食う物がなくなって “わやい” ですな。 → 統計表1 水陸稲の時期別作柄及び収穫量(全国農業地域別・都道府県別) 


淡路島沼島で409ミリ、灘土生で407ミリ、分水堰で386ミリ。
本日は2014年8月4日であります。

●台風12号 (T1412、ナクリー) は東シナ海を北上して直接的な影響はなかったのですけれども、間接的影響は甚大でありました。T1412の位置と太平洋高気圧の位置との配列が、南海道地方に暖湿気流を呼び込む絶妙な配列であったのか、またT1412の移動速度がゆっくりであったためか、非常に激しい雨が続きました。高知県 アメダス鳥形山 で72時間雨量(1日~3日)が1009.5ミリと千ミリを超えました。7月最終の3日間でも106ミリ降っていますから、加えると1115.5ミリになります。さらに4日になっても降っていて08時までの降水量は60.5ミリです。加えますと1176ミリとなります。およそ1200ミリということになります。記録的な大雨ではありますが、南海道地方ではよくあることです。驚くにはあたりません。

●わずか3年前の2011年9月に、台風12号 (T1112、タラス) の動きが遅く紀伊半島で5日5晩豪雨が続きました。奈良県 アメダス上北山1812ミリ (8月31日~9月4日の5日間雨量) です。上には上があるというものです。国土交通省の観測所では大台ケ原山でなんと2436ミリでした。南海道地方の山地南東斜面では、1回のまとまった雨では千ミリを超えるのはよくあることです。なお、別に大したことではないなどと言っているのでは全くございません。たんなる事実認識を述べているだけです。


2014年8月台風12号の影響による降水量

淡路島でも結構ふりました。この4日間で 沼島で409ミリ灘土生で407ミリ、分水堰で386ミリ、諭鶴羽山359ミリです。島の南部山岳地帯周辺で300~400ミリと多く、島の中部で100~200ミリ前後、島の北部で100ミリ以下と少なかったようです。小さな狭い島なのに、降水量のばらつきの極端さに驚かされます。今夏も夏の干ばつかと思っていたところ、この大雨です。野や山の植物の生育や、生物季節の進行、あるいはキノコの発生等に、この大雨がどう作用するか観察の着目点であろうかと思います。


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南海道地方は日本の最豪雨地帯!
古代の行政区画である南海道 (四国4県 + 和歌山県 + 三重県南部 + 淡路島) は日本一の豪雨地帯である証拠をお目にかけます。下表は 「日降水量」 の観測史上の全国ランキング20傑です。日降水量とは1日24時間で降る雨量でありますが、1位に君臨する高知県アメダス魚梁瀬 (やなせ) で851ミリ、もし24時間均等に降れば昼夜35ミリ/時の激しい雨が降り続いたことになります。すさまじい土砂降りであったかと思います。 実際はこう → 魚梁瀬の2011年7月19日の1時間ごとの降水量 しかも前日に316ミリ降っていて2日で1167ミリです。  表を見ただけでは分かりにくいので、日本地図上に20地点を赤丸でプロットして分布図としました。

日降水量の観測史上の全国ランキング20傑
気象庁 歴代全国ランキング 観測史上の順位 から抜粋借用した。


日降水量の観測史上の全国ランキング20傑分布図
国土地理院地図 (電子国土Web) から作成した。日降水量の観測史上の全国ランキング20傑の分布図です。 沖縄県与那国島と沖縄県多良間が入っていません。(日本列島はウナギの尻尾みたいに長すぎるので入りきらないです) なんと20地点のうち15地点がほぼ南海道地方にあります。正確には奈良県上北山は畿内になり、三重県宮川は東海道になるのですが、両地点とも南海道との境界のごく近くです。意外なのは、九州南部に2箇所しかないことです。多雨の島で有名な屋久島も入っていません。この分布図を見ると九州南部を凌駕して南海道地方のほうが豪雨地帯であると言えそうです、

●なぜ九州よりも四国や紀伊半島のほうが、日降水量のランキング上位が多く分布するのか? 素人考えなので間違っているかもしれませんが、山地の形状・走向と南東暖湿気流との配列関係によるのでは? すなわち九州山地の走向は “北北東ー南南西” です。ほぼ南北に山地が配列していて縦に立っています。そこに雨の原料である暖湿流が南東方向あるいは南からぶつかってきても、気流が山地で強制上昇させられる成分よりも、柳に風と豊後水道のほうにかわされてしまう成分の方が多く、意外に雲が発達しにくいのではないか? (ただし暖湿流が東ないしは東南東方向からぶつかれば雲が発達する) 一方、四国山地や紀伊山地は “東北東―西南西” の走向で横に寝ています。しかも弓状に湾曲しています。で、そこに南東暖湿流がぶつかってくれば風の逃げ場がなく、山地の斜面に沿って垂直方向に強制上昇させられ雲が発達する。これが南海道地方の山地南側が猛烈な豪雨地帯になる理由では?  特に高知県の山々はその稜線の湾曲が明瞭で、お椀状です。気流が南であろうと南西であろうと南東であろうと、パラボラアンテナが電波を集めるようにお椀が暖湿流をうけとめて、お椀の両サイドから進入した気流がすこし方向を曲げられ、お椀の真ん中付近で方向のことなる気流が衝突してシアーライン(収束線)を形成しそうな感じがしますが、どうなんでしょうか?

標本数を増やせば増やすほど、極端な数字が出現する! これは危機を煽るための基本的なカラクリの一つ。
●日本人の男性の平均身長は、厚生労働省の統計表(第2-6表) によれば若い世代では概ね170センチちょっとであります。たとえば高校3年生に当たる18歳男子の平均身長は2011年の調査で171.1センチです。1クラス男子が25人いると仮定すると、背の高い人も低い人もいろいろですが、25人の中に200センチを超えるノッポさんがいる可能性は少ないでしょう。同学年10クラス250人いるとするとその中に200センチ超えの人がいる可能性は少しはあるかもしれません。しかしまあ日本人の平均身長から200センチ超えは可能性は少ないでしょう。では、1つの県全体ではどうか? 兵庫県の18歳人口は5万人か6万人いると思われますが、男子を半分の3万人とすると、万人単位の人数がいれば200センチ超の高身長の人は必ずいると思います。別に証明する資料を探すまでもなく、経験的に常識的に首肯できましょう。 要するに、標本の数 (母数) を大きくすればするほど、平均値からかけ離れた極端な数字が出現するのであります。それは統計学の難解な理論を引っ張り出さなくても当たり前のハナシです。

●ちなみに吾輩のいとこは母方父方双方で30人ほどおります。男は半分ほどですが、その僅かな人数の中に、父方のいとこに210センチの者がおります。そいつとは同年齢で、むかし高校生のとき一時陸上競技クラブで一緒になって、吾輩がそいつの横に並んだら、吾輩の背はそいつの肩までしかありません。しかも、母方のいとこにも200センチの者がおります。たった15人ほどの男性いとこの中に200センチ超えが2人もいるのは、狭い範囲でも極端にバラツキがあり得るということでありましょうが、日本人の平均身長からは普通はこんな現象はほとんど起こりません。


降雨強度分布は一様ではなく、極端にバラつく
●本日は2014年8月3日であります。 昨日は、台風第12号 (T1412、ナクリー) の中心に向かって螺旋状に取り巻く雲がぶつかって四国山地南東斜面で大雨であります。発達した積乱雲が集合した クラウドクラスター が室戸岬近辺で湧き雲の列となって北北東に流れる様子が衛星画像等でよく分かります。クラウドクラスターの後尾が淡路島南部に達し、淡路島を通過して消滅しているという感じですが、1日中ほとんど同じところでクラウドクラスターが湧いていました。

2014年8月2日15時のレーダーナウキャスト
気象庁 レーダー・ナウキャスト(降水・雷・竜巻):四国地方 から借用。2014年8月2日15時のもの。よく見ると、降雨強度が50ミリ/時以上の赤い部分は意外に面積的には僅かです。大雨が降っているのは古代の行政区画で 南海道 と呼ばれた地方です。この地方は日本屈指の大雨地帯でありますが、面積は約2万5000平方キロあります。本当に赤く染まっている面積は、せいぜい大阪府程度の面積 (約1800平方キロ) です。この地方の10分の1ないとおもわれます。黄色程度はまあ大したことはありません。赤い部分は点在しているという感じです。青色と赤色がモザイク状にあるという感じであります。もし、観測所の設置数が少なければ、うまく赤い所に当たらないかもしれません。しかしながら、観測所をどんどん増やして観測所の設置密度を上げれば、うまく赤い所に当たる可能性が増えますわね。(当たり前のハナシです)

2014年8月2日15時の衛星可視光画像
気象庁 気象衛星画像 可視光 から借用。2014年8月2日15時のものです。日本付近を抜粋して、やや拡大してあります。


観測所の数を増やせば、1位の記録を大きくできる!
下の表は 国土交通省 リアルタイム川の防災情報 から観測雨量データを採取しました。気象庁の観測所が3か所、国土交通省の観測所 (管轄する部署がどこかよく分かりませんが) は20か所です。昨日8月2日は淡路島南部では大雨でしたが、気象庁の観測では日降水量は186ミリ (アメダス南淡) だったということになります。ところが、国土交通省の観測所が沢山あるので、それを持ちだせば259ミリ (沼島) と大幅にアップです。186 → 259というのは39%のアップです。気象庁の雨量観測所は全国に1400箇所ほどですが、国土交通省の観測所は全国に6000箇所ぐらいでしたか? 大雨の雨量の数字を大きくして “大変だあぁぁ!” と煽りたければ国土交通省の観測データを引っ張り出せばいいのです。 ま、じっさいマスゴミどもはよくやっています。

淡路島各地の2014年8月2日の日降水量
↑ 気象庁の観測所は、(気象)と付記してあるアメダス郡家、洲本特別地域気象観測所、アメダス南淡の3箇所のみです。


気象庁の技術官僚たちもやるインチキ
最高気温のランキングなんかはそうです。アメダスと気象官署の観測データを一緒くたにしてランキングするなど、どうみても変です。アメダスは運用が始まってまだ30年余りしか経っていません。それより以前のデータは気象官署(気象台と測候所)のみの150箇所ほど。 (なお、むかし区内観測所がありましたが、その観測データは無視です) 近年は気温観測しているアメダスの850箇所ほどを加えて900箇所ほどです。昔と今では観測所の数が全く異なります。雨量でも、気温でも、一様に分布するのではなく、ムラがかなりあります。観測網の密度を増せば、極端に大雨スポットや高温スポットをうまく拾える可能性が高まるというわけです。で、近年高温記録が頻出しているように印象づけることが出来ます。地球温暖化のヨタ話が信用できないのは、温暖化利権者どもが、そういった基本的な気象観測統計でけっこう誤魔化しを弄し、世論を誘導・洗脳しているからなのです。

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●やはり、マスゴミどもは物事を煽って数字を大きく報道しようとする姿勢が出ています。

台風12号の影響、四国中心に激しい雨 (JNN/TBS)

引用】  台風12号の影響で四国地方を中心に激しい雨が降っています。気象庁は高知県と徳島県に「記録的短時間大雨情報」を発表し、土砂災害などへの警戒を呼びかけています。  高知県東洋町と徳島県海陽町では、午後3時までの1時間で120ミリの記録的短時間大雨となりました。徳島県内では冠水や土砂の崩落で国道や県道50か所が通行止めになっていて、阿南市を流れる福井川が氾濫危険水位に達し、流域の230世帯600人に避難指示が出ています。  「警察も来て早く避難しろと。あわてて財布と車のキーだけ持ってきた」(避難した人)  ほかにも、徳島では海陽町全域のおよそ4600世帯1万人などに避難勧告が出ています。 (02日17:35) JNN/TBS  【引用終了】 


●問題のくだりを太字で強調しました。 「高知県東洋町と徳島県海陽町では、午後3時までの1時間で120ミリの記録的短時間大雨」 と言っています。 どこから120ミリという数字が出てくるのだろうか?

気象庁の観測データでは、アメダス海陽では15時までの1時間雨量は20.5ミリです。16時までの1時間には81ミリを観測していますが、120ミリなどという観測事実は存在しません。また、海陽町に隣接する東洋町には気象庁のアメダス自体が存在しません。したがって120ミリというのは気象庁の観測ではありません。8月2日の気象庁の観測値ランキングでは、 「1時間降水量の日最大値」 の全国ランキング1位はアメダス海陽ではありますすが、16時25分までの1時間降水量が87ミリです。どこから120ミリという数字が出てくるのか?

で、 国土交通省の川の防災情報 徳島県海部 を調べてみると、112ミリというのが2箇所で観測されています。海陽町宍喰 (ししくい) で16時までの1時間に112ミリ、海陽町神野 (こうの) で15時までの1時間に112ミリです。120ミリに近いとはいえ、120ミリそのものではありません。

考えられるのは、120ミリというのは気象庁および国土交通省以外の観測 (たとえば市町村役場とか農業試験場など) の可能性があります。それからもう一つ、気象庁のコンピューターではじき出した 解析雨量 の可能性が考えられます。アメダスは概ね17キロごとに設置されていますが、アメダスのない所の真の雨量は全く不明です。で、解析ということになるのでしょうけれども、解析雨量は観測値とは違い、あくまでも推定です。観測事実そのものではありません。したがって解析雨量の数字は気象観測統計には入りません。もし120ミリというのが解析雨量であるのならば、ニュースでそれと分かるように、コンピューターによる解析で、午後3時までの1時間で120ミリの降水量があったものと推定されるときちんと言うべきであります。報道はできるだけ事実に基づくべきものであります。 「恐らく~だろう」 という推定・予想・憶測は可能な限り排除すべきであり、事実が一番重いのです。 マスゴミが政府や御用研究者以上に地球温暖化を煽りまくりましたが、マスゴミにはそもそも物事を実際以上に煽って報道する悪しき体質があります。マスゴミ (とくに新聞) は昔からブン屋と呼ばれタチが悪いものです。


二酸化炭素は、農産物増収のための肥料だ!
大気中の二酸化炭素濃度の経年変化
(1958年~2013年の56年間の変化)  
下図は、気象庁 「気候変動監視レポート2013」 46頁から借用しました。


大気中の二酸化炭素濃度の長期的変化

↑ 図を見ると、1年の間でも季節変化があり、年間10PPM程度の上下動がありますが、中間をその年の大気中の二酸化炭素濃度とすると、1958年には315PPMであったものが2013年には395PPMぐらいになっています。

315PPM → 395PPM へと増加、1.25倍、25%の増加であります。たとえたならば、収入が400万円で生活のやりくりに四苦八苦していた都会のサラリーマンが、収入が100万円アップ、500万円になって生活が楽になるのに似ています。25%のアップは思わぬボーナスであり、ご褒美です。地球温暖化の配当です。配当金がせっかく増えたのだから、減らさないようにしなければなりません。二酸化炭素濃度の上昇で光合成が盛んになり、草木がよく茂ります。作物がよく育ち収穫量が増えます。二酸化炭素が温暖化の原因であろうとなかろうとも(註1)、温暖化で温帯の冬の気温が派手に上昇、暖房費の負担が減って生活が楽になります。とくに北日本には温暖化は福音です。冬の暖房費用に頭が痛い北海道では、冬の気温が急上昇でとても暮らしやすくなります。放射能まみれで大きな健康リスクを背負う本州東部から、北海道に移住する人が増え賑わうでしょう。かつて1902年1月25日に-41度を観測した旭川では、最近はせいぜい-20度か-25度くらい迄です。北海道では近年は温暖地の作物であるサツマイモの栽培に成功したように、暖かくなるのは誠に結構なことで、温暖化を喜ばないのはスキー場(註2)ぐらいか? 温暖化は憂うべきことではなく、むしろ歓迎すべきものなのであります。


(註1) 実態は政治結社に近いIPCCは、地球温暖化の主たる要因を二酸化炭素の増加によるとしていますが、物理学的に言って最大の温室効果ガスは水蒸気だと指摘する専門家は多いです。その存在濃度はオーダーで二酸化炭素の数十倍とか数百倍であり、しかも二酸化炭素よりも広範囲の波長帯で地球の赤外放射を吸収します。この事実を無視するIPCCに対して多くの理工系の分野の人々が口をつぐむ異様さ…。近藤邦明ー槌田敦ラインによる “二酸化炭素が増えたから地球が温暖化したのではなく、地球が温暖化したから二酸化炭素が増えたのだ” という説が説得力があります。すなわち、先に自然要因により地球が温暖化して、海洋や土壌などに膨大に貯蔵されている二酸化炭素が空気中に放出され、後に大気の二酸化炭素濃度が上昇したという説です。温暖化は原因であり、二酸化炭素濃度上昇は結果だという画期的な説です。

(註2) スキー場という業種は、寒冷な気候・沢山の降雪に依存した商売でありまして、ある意味では寒冷な気候が続いてほしいと乞い願う “寒冷気候利権業種” であると言えます。温暖化が困る業種の筆頭でありましょう。これは地震の復興建設で大きな商売になる建設業界や大工さん業界が、本音では早く南海地震が起こってほしいなと願うのに似ています。誰かが何かを主張しているとき、そのことによって利益を得ているのか、あるいは被害を受けているのか、はたまた中立であるのか、その主張者の立ち位置から政治的なバイアスを含んでいないか? をしっかりと見る必要がありそうです。

●2012年に、 「地球温暖化」神話 終わりの始まり という啓蒙書を書いた渡辺正教授は、普通は農学や生物学の領域である 「光合成」 を化学の側から探究する研究者ですが、光合成の研究者らしく、大気中の二酸化炭素濃度の増加を示すグラフを初めて見たとき(1985年頃)、「これが飢餓を救うだろうとと思って嬉しかった」 と述べたことは有名なナハシです。
「地球温暖化(狂)時代~環境バカ騒ぎを斬る」
温暖化に異議を唱える渡辺正氏(東京理科大学)取材レポート 



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あらゆる農作物の単位収量が、CO2とともに増えている!
●あらゆる農作物は、大気中の二酸化炭素濃度の増加に同期して、10アール当たりの収穫量が次第に増えています。それは作物の種類に関係なく、また収穫物が穀果・果実・塊根・塊茎・茎葉の植物の部位の違いに関係ありません。ほとんど全ての農作物が種類の違いを越えて横断的に、10アール当たりの単位収量が漸増しているのです。これは、品種改良だとか栽培技術の向上などがその大きな理由ではあっても、それだけでは説明しきれないものです。なぜならば、品種改良が及んでいない在来品種の百年一日の旧来栽培でも起こっているからであります。この現象の要因の一つを、大気中に次第に増加していく二酸化炭素の肥料効果が顕在化してきたと解釈すると、うまく説明がつきます。

作物の単位面積あたりの収量も増加

【↑ 上掲のグラフの源データの出典
農林水産省 統計情報 から、「品目別分類」 → 「工芸農作物(さとうきび、茶など)(経営、生産)」 → 「生産」 → 「作況調査(水陸稲、麦類、豆類、かんしょ、飼肥料作物、工芸農作物)」 → 「長期累年」 → 「作物統計(普通作物・飼料作物・工芸農作物)〔Excel:e-Stat〕」 → “作物ごとのExcel統計表” を閲覧してデータを取得、マーカー付きの折れ線グラフを作成しました。元にした統計資料は次の4つの 「収穫量累年統計」 であります。

 1、水稲 - 全国(明治16年~平成24年)
 3、小麦 - 全国(明治11年~平成24年)
 8、大豆 - 全国(明治11年~平成24年)
17、小豆 - 全国(明治11年~平成24年)



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二酸化炭素の施肥効果
たとえば、千葉県農林総合研究センター特別報告 第3号(2012) 第Ⅱ章 低濃度二酸化炭素施用が促成栽培キュウリの収量に及ぼす影響とその経済性評価 などを閲覧すると、温室の中では密閉しているがゆえに、温室内で栽培している作物が太陽光に当たる日中には光合成を盛んにおこない温室内の二酸化炭素を消費してしまいます。その結果、二酸化炭素が不足する状況となります。そこで温室内に二酸化炭素を肥料として施用するのですが、大気の二酸化炭素濃度よりやや高い低濃度二酸化炭素施肥で大きな増収効果があったという報告であります。 炭酸ガス発生機(光合成促進装置) というものが農業資材として普通に販売されています。

●このように施設農業では早くから二酸化炭素が肥料として施肥されているのであって、こんなハナシはべつに農学部とか農業試験場の研究者じゃなくても、田舎じゃ百姓のおっさんやおばちゃん誰でもが知っている常識です。そもそも、気温と光量を一定にして二酸化炭素濃度を上げて行ったら、光合成の反応速度が上昇することは中学や高校の理科の教科書に図解で載っていることです。よくこの C02-光合成曲線 が教科書に載りますよね。二酸化炭素が増えて光合成が盛んになるだけでなく、気温が上がっても光合成が盛んになりますわね。2重に盛んになるわけです。もちろん気温が高すぎれば光合成能力は低下しますが、温帯では暑い夏はちょっとの間です。12か月のうち2か月ほど。気温の低い季節が圧倒的に長いから、気温上昇が光合成を活発化しますわね。世の中にはこの二酸化炭素の施肥効果の研究やレポートがごまんとあるのに、地球温暖化の文脈ではこの話題は完全に無視されます。都合の悪い話やデータを徹底的に無視するのが、地球温暖化利権者どものやり口です。原子力ムラのやり方とよく似ています。



瀬戸内海東部沿岸地方で、少雨傾向が顕著でヤバイ。
本日は2014年8月1日であります。

●先日にサツマイモの収穫を行ったのでありますが、やはりと言うか、予想通り、カラ梅雨の影響が鮮明に出ていました。5月以降、淡路島南部では降水量が少なく完全にカラ梅雨でした。洲本特別地域気象観測所 (旧洲本測候所) での6月の降水量は僅か69ミリしかありませんでした。これでは乾燥する冬の雨量とたいして変わりません。下に瀬戸内海東部沿岸地方の5月~7月の3か月間の降水量の表を作成しましたが、洲本では平年値の44%しか雨が降りませんでした。それも1回の雨で数ミリとか10ミリ程度の少雨が多く、カラカラに乾燥した畑ならば地表から数センチが湿る程度です。土層深くまでしっかりと潤うためには30ミリの雨が望ましいです。30ミリの雨らしい雨があまりにも少なかったです。

●サツマイモは中南米の熱帯地方が原産でありまして、熱帯では雨季と乾季があることが多いです。で、熱帯地方では水さえあれば年3回サツマイモが作れるハズですが、実際には1回栽培が多いようであります。すなわち、雨季に苗を植え付けてツルを延ばし、乾季に入ってから収穫という作型であります。つまりサツマイモは乾燥に強い作物と言われていますが、ツルや葉が伸長する段階には水分が必要ということであります。で、日本では春に苗を植え付けて、梅雨の雨で枝葉を伸ばし、夏の乾燥季になって一挙に収穫というのが、日本の気候に適応した作型です。この肝心かなめの梅雨に雨が降らなかったので、予想していた収量を下回ってしまいました。山の斜面の畑なので灌水施設もなく、天水に任せるしかないのでしかたがありません。で、結局、収穫可能な大きさのイモを間引くように掘りとり、小さなものはあと1か月か2か月置いておくことにしました。そのうち雨が降ってイモが太るであろうかと思います。つまり、7月中に全部のイモを掘って、ただちに2期作目のサツマイモ苗を植え付けるつもりでしたが、断念です。ま、農業生産とか、自給自足生産でもそうですが、天候次第です。天候が悪ければどうにもなりません

●これが工業生産と決定的に違うところです。また、これが食糧を外国に頼り過ぎてはいけない理由のひとつです。世界で、食糧の輸出余力のある国は限られています。その輸出余力のある国でも、干ばつ等の気象災害は頻繁にあり、たとえ政治的に敵対していなくても、あるいは友好関係であっても、食糧を売ってくれないという事態は想定しておくべきです。干ばつや洪水などで大凶作に見舞われた宗主国は、自国民を養うのが優先で、植民地にまで食糧を回してはくれません。過去に食糧の輸出禁止という事例が存在しています。 (たとえば1973年の米国輸出規制による大豆パニック) 政治家もお役人も認識は甘いように思います。



瀬戸内海東部沿岸地方で、降水量が平年の半分以下!
各地の5月~7月の降水量
気象庁ホーム > 過去の気象観測データ から数字を抽出・拾い集めて作成。瀬戸内海東部は、北海道内陸部・信州と並んで日本の3大少雨地帯であります。年間降水量は1000ミリを僅かに越える程度です。もともと雨量の絶対量が少ないので、さらに半減という状況は深刻です。昔ならば干ばつによる飢饉が懸念されるところです。歴史上、東北地方の飢饉は冷害が直接原因ですが、瀬戸内海沿岸の飢饉は干ばつが原因であります。たとえば、養和の飢饉(ようわのききん) いまのところ水不足のニュースは顕在化していませんが、このまま8月も雨が降らなかったならば、大きな問題となるだろうと予想しています。



瀬戸内海東部~近畿中部が、顕著な少雨エリア
気象庁サイトから借用
気象庁ホーム > 天候の状況 から借用。


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