雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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ヤマモモが色づいて、食べごろだ。
ヤマモモが色づく
●主に、南関東以西の太平洋岸に分布し、照葉樹林を構成する代表樹種の一つであるヤマモモの果実が色づきました。通常は良く熟すと赤紫色あるいは赤黒い色に色づき (品種によっては色の薄いものもある) 水分が多くてみずみずしい梅雨期の味覚であります。ただし、ヤマモモは良く熟すと落果してしまうので収穫が難しいです。色が薄いうちに採れば少しは日持ちがしますが、酸っぱくて味が悪いです。よく熟すと極めて甘くて美味いのですけれども、日持ちがしません。それどころか、熟したヤマモモの宵越しの実は食べるなと昔から言われているように、一晩経ったら既に傷んでいます。ヤマモモの果実の理想的な味わい方は、木に登って (必ずしも登らなくてもいいが) 熟した実をその場で食べる、と言うことに尽きます。つまり、ヤマモモの果実は輸送性も貯蔵性もゼロであるということであります。そもそも市場性は全くなく、わずかにローカル青果市場で少量が取引されている地産地消型マイナーな果実であります。農林水産省の統計情報 をいくら探しても生産や流通の統計にヤマモモは全く出てきません。 (なお、農林統計は膨大なので見つけられないだけということもあり得ますが) ヤマモモが一番盛んに栽培されているのは、阿波藩の藩政時代にヤマモモ栽培が奨励された徳島県です。で、もしや徳島県内の青果市場で農林統計に上がってきていないかと、徳島市中央卸売市場 の統計資料を見てもヤマモモなどありません。市場での取引がゼロということはないでしょうが、微々たるものであることが窺えます。やはり日持ちが全くせず輸送性がゼロというヤマモモの果実の性質のため、市場取引に適わないようであります。JA全農とくしまのHPによれば、徳島県のヤマモモ は生産量が全国シェアの7割を占めるそうでありますが、その出荷量はわずか4~9トンであるらしいです。 (なお、生産量と出荷量は意味が異なります。市場に出荷せずに直売所での販売が主体ではないか?) 他のメジャーな果物の生産・流通量が万トン単位であるのと比べると、万分の1であるといえましょう。 徳島県立農林水産総合技術支援センター によれば、徳島県で約34トンの生産との記述です。

●ただし、ヤマモモの自然分布が見られる地域では、地域の物産として行政がヤマモモ栽培を奨励することはよくあります。農業試験場ではヤマモモの品種改良が研究されています。けれども青果生食用の果実として市場の流通システムに本格的に乗せるのは無理でありましょう。可能なのはワイン等の加工品か? わが淡路島でも旧五色町が村興しの一環としてヤマモモワインをやろうとしました。新聞でも大きく取り上げられ話題になりましたがその後のニュースは皆無ですわね。上手くいかなかったのではないか? もし上手くいっているのならば旧五色町のヤマモモワインの現状をご教示たまわりますればありがたいです。ま、他県では上手くいっているところもあるようですが、ごく少量の生産であります。ヤマモモを一大産業にするには難しいのではなかろうか? なんといってもワインはブドウで造るもの。ヤマブドウワインならば一度味わってみようと思うですけれども、ヤマモモでは、食通でも食指を動かさないのではないか? と思われますね。ヤマモモ自生地域で育った人ならば、子供時代に梅雨ごろ自生のヤマモモの木に登って実を採って食べた経験を持つ人は多いでしょうし、服をヤマモモの実で赤インクをたらしたように汚して親に叱られた人も多いでしょう。ヤマモモは郷愁をさそう野生果実であり、栽培品種もたくさん開発されている割には、普及しない (普及できない) 果物です。そういえば、ちょうど2年前に、日本地質100選に選定された沼島のさや状褶曲を見に行こうと、おばちゃんやおじさんらと総勢19人でいったのですが、沼島灯台のちかくでヤマモモの色づき始めたものを発見、皆が目の色を変えて採りましたわね。


↓ このヤマモモはは野生種ではなく、「瑞光」 という栽培品種
これは日本在来種ではなく中国福建省温州からの導入種とされ、やや晩生種で酸味がかなり強い品種です。大粒種ですが、赤黒くなるまで良く熟さないと美味くありません。木の下に寒冷紗を張って、熟して落ちてきた実を受け止め、それを拾って食べるのが一番よろしいです。実は、本当は、ヤマモモは山中の自生品は形質にかなりの変異があるから、その中から美味いものを選抜するが一番良いのです。
ヤマモモが色づく
↑ 6月27日撮影。吾輩の雑想庵の庭にある木です。25年ほど前に植えたものですが、かなりの大木になっています。実がなっているから雌株です。ヤマモモは雌雄異株で、花粉をだすオス木がないと実が成らないハズですが、近くにオス木など見当たりません。花粉が風に乗って飛んでくるので500mくらい先にオス木があれば良いといわれますが、以前調べたところ1.5キロ以内には全くオス木など見当たりませんでしたわ。花粉は数キロでも飛んでくるのか? 実の中に堅い種子があるから、単為結果ではなく受粉しているものと思われます。やはり、花粉は数キロ飛んでくるのでしょうか?  ちなみに、フユザンショウ は雌雄異株なのに日本列島にはメス株しかありません。オス株はまだ発見されていないことで有名です。もし発見されたら大ニュースでしょう。オス株の花粉がなくてもフユザンショウのメス株に種子が出来ます。もしかしたらヤマモモも受粉しなくても種子が出来る仕組みがあったりして?? 証明する実験は簡単です。春に雌花が咲く前に枝にビニール袋をかけて飛来した花粉が付着しないように密閉します。もしそれでも実がなり種子ができたならば花粉なしでも種子が出来る仕組みがあることになってしまいます。果たしたどうなるのか??

栽培品種の瑞光
↑ この木は毎年沢山の実がなります。肥料など一切やらなくても沢山の実が成ります。 独立行政法人の森林総合研究所の研究報告 『わが国に生育する放線菌根性植物とフランキア菌』 を閲覧すると、非マメ科根粒バクテリアのフランキア菌というのがおって、ヤマモモと共生し、根に根瘤を作り空中窒素の固定を行ってヤマモモを養っているようであります。 (逆にヤマモモはフランキア菌を養っているということも出来る) で、自分で自分の肥料を作っているからヤマモモは肥料分のない痩せ土でも良く育ちよく結実をするということらしいです。  岡山理科大学 植物生態研究室(波田研)のHPより 「ヤマモモ」 を閲覧すると、 「瀬戸内海の島ではウバメガシ林の発達するような立地のなかで、やや水分条件が良いような場所に見られることが多く、ウバメガシと混生していることもある」 との記述がありますが、この記述はわが淡路島南部でもそっくり当てはまります。山崩れ跡で表土が流され、基岩が露出するようなやせ地でもヤマモモはよく育ちますし、オオバヤシャブシと比べると確かに乾燥にはやや弱いようですわね。それと、耐陰性はあまり強くないようです。鬱蒼と茂った照葉樹林の中では、大木ならば他樹の上に突き出しているから生育できますが、他樹に被陰された中低木段階のヤマモモはじきに消えていきますわね。

赤紫色に熟した果実は食べられる

ヤマモモの果実
↑ 写真の収穫物の果実の径を大雑把に測ったら、25~30ミリあります。果実の重さででは、大きめの物を10個まとめて測ったら130グラムであります。大きな物では1個13グラム程度あることになります。 ちょうど小粒~中粒のイチゴぐらいありますわ。サクランボよりも大きいです。お味ですが、甘酸っぱいです。赤味の薄い物は酸味が強いですが、よく熟して濃い色の物は甘みが強いです。水分が多くてみずみずしい果実です。ネットの情報ではどのサイトも 「松ヤニ」 のような味や香りがあるなどと意味不明な記述が見られますが、吾輩はそう思いませんわ。吾輩は思うんですが、ネットの情報はその多くは自分で観察して書いていないですね。コピペばかりが横行してます。誰かが最初に何かに、松ヤニ似の味や香りがあると書いてあって、その記述がコピペされ、さらに転写を繰り返しているのではないか? 皆が皆、松ヤニ似だと書くのは考えたら奇妙な現象です。右にならえ式の大本営発表チョーチン拡散と同じになってしまいます。各自が自分でヤマモモの実を味わい、香りを嗅いだら表現は人それぞれになるハズです。なぜならば観察する目は皆ことなりますから。自戒も含めて何かを書くならば、できるだけ自分の観察や見方を盛りたいものです…。ひとつネット情報にないことを申せば、ヤマモモの実を食べた後には、飲み物のココアと同じで、歯を磨く必要がありますわ。口の中がけっこう赤く染まってしまうからです。

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おたけさんのコメント

ヤマモモいいですね。

子供の頃 「石だ! 水だ!」 こう言って種類分けしていました。中学1年生の頃神代浦壁の大池だったかその辺でヤマモモを盗った記憶が有ります。 近くに住むおっさんが大声を張り上げて 「木に昇んなー」 こう叫んで追い払われてました。成人してそのおっさんと話する機会があって、「なんでいつも怒鳴ってたの?」 ヤマモモの木は折れやすく危ないので登っている子供たちが怪我したらいけないから怒鳴って追い払ってたみたいです。 遅まきながらその、おっさんに感謝した次第です。

中学生から高校生になったころヤマモモの取り方はますますエスカレートして、大きなブルーシートとロープを持参して3、4人で木をロープでゆすり下に広げたシートに落とす方法で大量収穫を一瞬で行う方法でしたが、随分クモや虫も入ってました。 ヤマモモの後はスモモ、ビワ、そういえばグミの実 (食べすぎると便秘になる?>ほんとかな?) 自給自足の意識なんか持ってなかったけど、おいしい物は現場へ出かけて食べる (^^)v 自分たちが食べなくても、誰かが来て結局無くなってしまうなら、おいしい時期に素早く収穫でした。


山のキノコの返信

おたけさん、こんばんは。

石だ! 水だ! ということですが、自生のヤマモモは木によって味が違いますよね。実も大きかったり、小さかったり。実の色も、熟しても色が薄かったり、真っ黒だったり。で、これは石モモだ! これは水モモだ! ということで、仲間内の分類法ですね。 本当は親切なおじさんの忠告、確かにヤマモモの木は非常に折れやすいです。細い枝に登るには体重制限があります。吾輩も子供のころやりましたわね。集落の子供らが何人かでブルーシートを木の下で広げて…。ロープじゃなくて、竹竿の先にこうもり傘をくくりつけて、傘の ? の部分を木の枝に引っ掛け、力の強い子が揺すぶりました。収穫物はみなで山分けです。モンキーセンターのお猿さんもヤマモモは好物で、時期にはよく採りに来てましたわ。お猿さんに 「わしの縄張りに手をだすな」 と威嚇されました。 (おじさんに叱られるのと同じようなことか?)

昔は、灘のおばちゃんらがヤマモモの実を採って、山越えで在 (ざい、灘の人が三原平野側を指す言い方) のほうに売りに来ましたが、頭の上に丸い輪みたいなものを置いてその上にヤマモモを載せました。有名な灘の頭上運搬です。ちょうどアラビア人がすっぽりと布をかぶって頭に輪を乗せるみたいな感じでしたが、あれはどこから伝来した風習だったのか? 既にすたれて30年も40年もなります。灘でも若い人は頭上運搬を知らないようです。西日本のチベットと呼ばれる祖谷地方でさえやっていないこの風習がどこから来たのか? 最近思い出したように民俗学的な興味が出てきたのですが、どうやら韓国あたりが発祥で、韓国 → 対馬 → 瀬戸内海の島々 → 淡路島南部と伝来したような感じがします。 段々畑のある島々を飛び石のように伝来したのでは? という気がします。(少しでも平野のあるところや、平野に隣接するところでは頭上運搬などしないです)

愛媛県歴史文化博物館学芸員ブログ 村上節太郎写真14 頭上運搬する女性

国立民族学博物館 みんぱくのオタカラ 頭上運搬用輪

韓国の頭上運搬用の輪っかはかなり不細工です。日本に伝来してから洗練された輪になりました。子供のころ手に取って観察した輪っかは藁製でしたが、緻密に編んでいて、作品と言っていいような物だった記憶があります。


ランクルさんのコメント

思い出しました。
おととしの6月24日に沼島で 「石のお花見」 を企画してくださって、私も参加しましたが孫と娘夫婦も行かせて貰いました。 沼島を歩いていく途中にヤマモモが成っていて、懐かしくてほうばりました。

私の家の近くにヤマモモの大きな木があって、毎日のように木に上ってたべました。竹かごを持って上るのですが、木の上でたべるのが最高に旨くて、いつも口の中が紫色に染まっておりました。 持って帰ったヤマモモは翌日食べても美味しくないのです。 ヤマモモは木の上で食べるのがイチバン。

私の商工会青年部時代は島内の青年部では村おこしが流行っておりました。 これは全国的なブームでして、国中こぞって村おこしするのだったら、そんな時には寝ていて、皆が疲れてきた頃に起きてきて面白い企画をすれば、村おこしとなると思うとナカナカ面白いことを言う人間もいたけれど、まあ、踊り始めた人たちには何処吹く風のようなものでした。 ヤマモモワインもヤマモモだけでワインが出来たらいいのですが、あの頃はヤマモモをどこかで加工してもらっていたのじゃないかなあ? 西淡はワカメドリンクなどというのを森下ジンタンかどこかでワカメのメカブを持っていって加工してもらっていたようですよ。 大量に作って終いには配りまくっていたようだが、誰も美味しいとか体に良かったなどという声を聞いたことがない。

コレも補助金、アレも補助金。 みんな税金ですよね。

ちょっと書き始めたら次から次にボヤキが出てきて止まらなくなります(^^;  


山のキノコの返信
ランクルさん、こんばんは。
>ヤマモモは木の上で食べるのがイチバン
その通りですね。木の上というのは、地上でもないし、かといって空中でもないし、中途半端ですが微妙な面白い場所です。屋根の上とか木の上はちょっと遠くが見渡せて、地上とは景色が変わります。ちょっぴり探検でもしているかのような気分が味わえるところで、そこで食べるヤマモモの味は格別です。家に持ち帰って翌日に食べても美味くないというのは、全く仰る通りです。

以前、スーパーでヤマモモを売っているのを発見し、試しに買ってみました。ちょうどイチゴのような容器に入れてあって分量も同じ程度でした。値段は500円か600円だったと思います。大粒の栽培品種で多分 「森口」 という品種と思いましたが、酸味は比較的少ない品種です。徳島県の農協の名前が入っていました。で、試食して、 「美味くない!」 という他ありませんでした。これでは売れらんわな、と思いました。東京や大阪の都会人でもヤマモモの自生分布域の田舎出身者は多いと思います。子供のころ食べたヤマモモの郷愁に誘われて、買ってみたところで、こりゃあ、子供のころ食べたもんとは違うな、と失望するだろうと思いましたわ。 やはり、ヤマモモは山に自生するものが美味いですね。 ヤマモモが消費を拡大できない理由は輸送性がないだけではなく、やはり、栽培品種は美味くないと言うことだろうと思います。ヤマモモの2大品種は 「瑞光」 と 「森口」 ですが中国から導入した美味くない品種です。取り得は実が大きいだけです。阿波には日本野生種から選抜した良い品種がいくつかあるようですが、実が小さくてみすぼらしいです。たとえ味がよくても実が小さいのは、これはこれで消費者の受けがよろしくないようです。

>国中こぞって村おこしするのだったら、そんな時には寝ていて、皆が疲れてきた頃に起きてきて面白い企画をすれば…
皆が皆、踊りを踊っているときに、自分も一緒になって踊り出したら、結局、為政者というか行政に踊らされるだけですね。手前味噌ですが、 『合成の誤謬』 (ごうせいのごびゅう) というやつです。ほとんど、必ずと言っていいぐらい、失敗しますね。世の中、皆と一緒の行動をするのは気楽だし無難なんですけれども、商売となれば上手くいきませんわね。かといっても、皆の反対とか、お上のいうことの反対をすれば上手く行くかと言えば、そうとも言えません。皆と一緒になって踊ってもダメだし、たぶん、皆が疲れて踊りをやめるころ自分が踊りを始めても上手くいかないもので、ここのところが難しいところです。 地の利、人の和、天の時、思わぬ僥倖、時代の風に乗る、天賦の才、不とう不屈の努力、逆転の発想…、沢山の要素がうまく重なった人だけが成功するのか? という感じはしますが、ベンチャービジネスを立ち上げても9割も、9割9分も、10年後にはほとんど消えていますね。ヤマモモワインも、ワカメドリンクも失敗でしたか?


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不確実性のあるものほど安全率を大きくとるのが、危険管理・安全対策の要諦。食べて応援などできない理由。
不確実性のあるものほど、安全率 (安全係数) を大きくとる。想定される最悪の状況がありえるという前提でそれに対処する。これこそが危機管理・安全対策の大原則です。よく使われる言葉では、マージンを大きくとるということに尽きましょう。「食べて応援」 などできない理由を、ごく簡単にですが以下に考えてみます。

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危機管理の要諦
大原則

チェルノブイリからの種々の報告に接する限りでは、低線量被曝による健康障害は紛れもなく 「有る」 ようにみえますし、 「有る」 と主張する専門家は大勢います。被曝による放射線障害には閾値 (閾線量) などなく、どんなに被曝量が少なくても、被曝量に応じた確率的な障害があるんだと主張する専門家はいっぱい居ますわね。その一方で低線量被曝による障害は 「無い」 と言い張る放射線医学の専門家が多いです。たとえば、フクイチ原発事故後に大変な有名人になった山下俊一氏は、年間100ミリシーベルトまでは安全であるという主張を何回もしています。しかも、「にこにこ笑っている人には放射能は来ません」 という噴飯ものの名言 (迷言) まで吐きました。専門家の間では見解は真っ二つに割れ、百家争鳴状態であります。このような状況下において一般国民のレベルでは、何が本当なのか、どの見方が一番当たっているのか、見極めるのが非常に困難です。われわれ一般国民は、いったい何を信じていいのか? 誰の言うことを判断や行動の基準にしたらいいのか? 実際のところ良く分からないというのが、多くの国民の率直な受け止め方でありましょう。専門家の間でも見解が割れるような低線量被曝による健康障害であるから、とりあえず 「それは有るんだ」 と考えるのが正しい対処法です。なぜならば、 「低線量被曝による健康障害は無い」 という主張 (プロパガンダ) を採って無策でいる場合に、もし、低線量被曝による健康障害があったならば、被害がより大きくなるからです。つまり、低線量被曝があって被曝回避を行うべきであったのに、低線量被曝はないという主張に従ったがゆえに、本来は回避できた筈の被曝を過大に受けてしまうというリスクを冒してしまうということであります。また、それは取り返しがつかないからです。安全係数を十分にとるという考え方からは、 「低線量被曝においても健康障害はそれなりに起こる」 という考え方を採用するのが合理的です。低線量被曝による健康障害があろうと、なかろうと、どちらであっても、「ある」 と考えるのがリスク回避の要諦なのです。

これは一種のダメモト主義なんです。慎重を期して十分に手を打ったけれども、何事も起こらず、つぎ込んだ手間がムダになったとしてもモトモトです。あかんでモトモトです。しかし事が起った場合はつぎ込んだ手間が役に立ちます。活かされます。上手くいったらもうけもの。万々歳です。手間をかけていないと、一旦事が起こるとヒドイ目に遭います。石橋を叩いて渡ると言いますが、石橋を叩き過ぎて石橋を壊してしまうほど、慎重の上にも慎重に行くということであります。

昨年の4月に岩波書店から出版された 『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』 は原発推進勢力から徹底的に無視される書物の一つでありますが、低線量被曝でも深刻な健康障害が発生していることを沢山の図表を駆使して縷々報告しています。原発推進側の組織がおこなった公式調査とはかなりの落差があります。同じ事象であっても原発推進かそうでないかの立場で主張は随分と異なります。医学者は原発そのものには関わっていないにしろ、原発業界から資金提供を受けています。 たとえば、純丘曜彰教授の記事 東電のカネに汚染した東大に騙されるな! を読めば、学問研究が企業の寄附講座で買収されている可能性が窺われます。医学研究者が原発推進の電力会社にカネで買収されて、そう言わさせられている可能性が大いにあり得ます。低線量被曝で健康障害があるのか、ないのか、どちらの主張がより真実を含んでいるのか? 原発推進側の影響下の報告では、被曝による健康へのリスクを過小評価したい動機が当然にありえます。逆に、原発に反対し疑問を持つ者がまとめた報告書は、被害実態を過大に煽る面がないとはいえないかもしれません。情報入手手段が限られ、情報元に直接アクセスが困難で、専門知識も持たない多くの一般国民には、なにが本当なのか極めて判断しづらいところであります。判断できないからこそ、安全係数を高く設定して危機管理・安全対策を講じるという観点が肝要なのであり、当然に、ヤブロコフ博士が中心になってまとめた 『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』 で報告されるような悲劇がこの日本でも起こると考えるべきなんです。ま、原発推進者どもがどないこない誤魔化そうとしても、福島県で子供たちの甲状腺がんの多発など、深刻な放射線健康障害パンデミックが起こりはじめましたわよ。もう隠しようがないですわね。

分かり易いたとえ話
台風 (typhoon) 進路予報で、日本の 気象庁 は台風は来ないと予想した。ところがアメリカ軍 (JTWC) は来ると予想した。双方ともに相手を意識しながら、専門家集団が国家の威信を賭けて台風進路を予想しています。この台風は強力で進路次第では自分の生死にかかわるかもしれません。台風は来るのか? 来ないのか? さあ、我々一般国民はどちらの予想を採って台風対策をしたらいいのか?


なお、気象ファンじゃないとこのハナシはちょっと分かりにくいかもしれません。国立情報学研究所の北本先生の 「デジタル台風」 の解説 を参照ください。気象庁と米軍の台風予想進路が大きく違うことはよくあります。台風が迷走しやすい夏には、特に双方の予想が異なることが多いものです。気象ファンはみんな米軍予想もみているのですが、気象庁を主治医にして米軍をセカンドオピニオンにするか? あるいはその逆にするか? ことが場合によっては大きな災害をもたらす台風なので、マージンをとって悪い方の予想が当たるだろうとの前提で予想情報を利用するのです。

正しい対処の仕方
この事例では、台風が来るというJTWCの予想を採るべきです。来るという予想にもとづいて厳重な警戒をします。それで、たとえ台風が来なかっても、ラッキーだったと考えます。来ないという予想に安心して警戒が手薄なところに台風が来たら、被害が大きくなります。で、最悪の予想を採用するのです。


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以上で一応考察を終わります。政府がいくら低線量被曝による疾病はないとプロパガンダを弄したところで、異論も反証も証言も沢山あるんです。庶民のレベルで本当はどうなのか見極めにくいのですけれども、転ばぬ先の杖として大事をとって 「政府説」 ではなく 「反論」 を採るという単純なハナシであります。国民が 「食べて応援しない」 のは、もし 「反論」 のほうに真実があったならば? 低線量被曝障害が顕在化したり、食物・飲み水・呼吸などから内部被曝があったならばどうなるのか? と慎重姿勢を崩さないだけです。けっして 「風評」 ごときにまどわされているのじゃありませんよ。それどころか、国民の目には、政府側がいう 「原発は安全だ」 「低線量放射線障害はない」 とのプロパガンダこそが風評です。風評・風説の原発安全神話を垂れ流しているのは政府であります。逆なんですわ。証券取引法では 「風説の流布」 は犯罪です。株価の意図的な騰落を狙って 「風説=風評」 を流すのは直接金融市場の信頼性を根底からゆるがせる経済犯罪です。同様に、 「原発は安全だ」 「低レベル放射線被曝の疾病はない」 と言わんばかりの 「風評・風説の流布」 をするのは、国民に不必要な被曝を強要する行為であり、すでに低レベル放射線障害の疾病が一斉に報告され出したことから考えると、 「業務上過失致傷罪」 に相当する犯罪だと、吾輩は思いますね。東電はじめ電力会社・日立・三菱・東芝以下の原発関連企業の広報係同然の日本経済新聞でさえ 「がん」50人 福島で続く甲状腺検査 などと、(因果はなかなか認めないけど) 甲状腺がんの多発をぼちぼちと報道し始めましたわね。隠しきれなくなって報道を始めたという感じです。ちゃんと報道したと言うためのアリバイ作りか?

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考察が簡単すぎるので、もう少し考えてみます。

もともと、低線量被曝に関して、閾値の有無は意見が対立。
高線量被曝による死亡とか重大な健康障害は、異論のないところでありまして、たとえ御用放射線医学者であっても認めています。問題は、100ミリシーベルト以下のような低線量被曝では、「障害は大して起こらない」という主張と、「いやそうではないんだ、浴びた線量に応じて障害は起こるんだ」という主張が放射線医学者のなかでも対立しています。つまり、低線量被曝に関して閾値(いきち)があるのか? ないのか? の問題であるけれども、政府は被曝に関して閾値が存在して、あるレベル以下の被曝量では健康障害などない、という見解であります。このように、フクイチ原発事故以前から専門家の主張は対立していましたが、常に最悪の状況を考えるのが危機管理・安全対策のかなめです。低レベル被曝による健康障害には、このレベル以下では大丈夫だなどとする閾値など無いと考えて対処すべきであります。


放射線医学者が原発推進勢力に買収されている。
繰り返しますと、低線量放射線障害で 閾値 (いきち) があるのかないのか、われわれ素人の庶民は判断できないけれども、政府は閾値が存在していて、ある一定レベル以下であれば放射線障害は起こらず問題はないとしています。けれども、政府そのものは放射線医学の専門家ではないですね。ところが政府が委員会の委員に抜擢するなどの利益供与で、「閾値があって、被曝量がある一定レベル以下であれば全く問題はない」 と主張する放射線医学者を後押しし、お抱え学者としているのであります。あるいは圧力をかけてそう言わせているのです。放射線医学の分野の医者や研究者が、原発推進に走る政府に買収されているのですわ。

政府の買収を端的に物語るのが、山下俊一氏の、立場上仕方がなかった というハナシです。これは有名なハナシです。非常勤ながら福島県立医科大学の副学長もつとめた放射線医学者の 山下 俊一 氏が、福島県知事から福島県放射線健康リスク管理アドバイザーに委嘱された立場で、100ミリシーベルトまでは安全であると幻想をふりまきました。氏がテレビで 「汚染されたものを食べても大丈夫」 と発表したのちに、チェルノブイリで活動していたグループが山下氏に電話したら、「立場上仕方がなかった」 と答えたらしい。このハナシを信ずるならば、原発推進の政府や電力会社側に立つ専門家たちの、立場上 「原発は安全だ」 「低線量被曝による健康障害はない」 という主張は相当割り引いて受け止める必要がありますわね。それどころか、本音は表向きの発言の正反対かもわかりません。 「立場」 とは何なのか? 専門家の主張も 「立場」 で大きく逆転。その事例が白になるのも黒になるのも、立場しだい…。為政者や既得権益者たちから、資金提供を受けたり地位を与えられた研究者の主張は、信用ならないということでしょう。


ところで、話の内容は少し異なるが、NHK代21代会長の 籾井 勝人(もみい かつと) 氏が 「政府が右と言っているものを、われわれが左と言うわけにはいかない」 と述べて物議をかもしました。財経新聞2014.3.1 「NHK会長と経営委員 問われる自覚」 参照。発言は1月25日の会長就任記者会見の場で、竹島問題・尖閣諸島問題質問についての文脈上で述べたにしても、NHK新会長が 「しっかりと政府の広報係をしまっせ」 という宣言であります。世の中は政府見解に反対の意見や疑問を呈する声がいくらでもあります。世の中に異なる意見がある場合には、双方の意見を取り上げなけらばならないという意味を規定する放送法違反であります。放送法は政府見解に沿って放送しなさいとは規定していません。NHK会長が放送法を守りませんよと言っているわけです。どおりで、政府が 「食べて応援」 とか 「風評被害に毅然と対処する」 などと言うから、NHKもそう言うわけだ。権力者が右と言えば右だ、左と言えば左なんだ、HNKは単なるオウムか? ま、他の民放も新聞屋もオウムですけど…。

放射線量測定において、数値を小さくみせかける国家の邪悪な意思。
国際基準に基づく測定器による空間放射線量の測定に、いちゃもんをつける文部科学省! 数値を小さくしたいという邪悪な国家意思! 背筋に寒気が走りますね。食品中に含まれる放射性物質測定に関して、本当に、この国家の邪悪な意思から完全に独立・自由での検査が行われているかどうか? 例えば、測定数値が小さくなるようにと測定装置の細工はないか? 事前に予備測定をして数値の高いものを避けて本測定していないか? 高い数値の出たデータを破棄するなどインチキが本当にないか? 測定された数値の改ざんは絶対にないと言えるのか? 一国の宰相が放射能ダダ漏れのフクイチ原発を、「完全にコントロールしている」 などと、しゃあしゃあと平気でウソを吐くのである。ぞっとします。 その同じ舌で、「風評被害をなくすために、正しい情報を積極的に発信していきたい」 などというのであるが、ウソつきが言っても説得力がないわけだ。国民にとって不幸なことですが、国家に対する信頼性はすでに崩壊しています。 

国民必見動画



↑ 13分05秒頃から、同じ場所に2台並ぶモニタリングポストの怪! アルファ通信の豊田社長が登場して語ります。文部科学省から発注された600台のリアルタイム線量計システムを福島県に設置しました。ところが、使用が始まって数週間後に、文部科学省は計測値を補正するようにと要請してきたという。厳しい口調で、計器の表示する値は高すぎるというのです。2011年10月26日付けの文部科学省からの指示書を示して、豊田社長はここに「表示値が高すぎる。ただちに補正をしなさい」との文言が並んでいると指差します。アルファ通信の計測器は国際基準に従ってアメリカで製造されたという。アメリカの製造者は補正を拒否。機器は国際基準に則しているというのである。アメリカ側はなぜ日本の基準に合わせる必要があるのか? と反問してきた。…というハナシでありますが、ネットで原発推進側の工作員が流す撹乱情報とはずいぶん違うハナシです。撹乱情報では、アルファ通信の測定値が低すぎると逆を言っていて、文部科学省が高い線量であっても正直に隠さずに測定しているような、印象誘導しています。日本政府のフクイチ原発事故による放射能汚染を出来るだけ矮小化したい意思がありありと出ていますね。最近、アルファ通信は資金繰りが詰まり倒産した (国策倒産させられたか?) ようです。



↑ モニタリングポストの計測器と、男性が手に持つ線量計とでは明らかに機種が異なるであろうし、測定時におけるそれぞれの計測器のセンサー部分の地面からの高さとか異なると思われます。男性が手に持って測定するのも問題です。男性の身体自体の放射能レベルが測定値に影響を及ぼします。厳密には測定というのはそんなに簡単じゃありません。測り方によって数値は変りますわ。 (たとえば気温などは特にそう) したがって、0.198と0.28の数字をただちには比較できない面がありそうです。そもそも測定器というのは常に狂っているものと言われています。器差があるし、測定誤差も生じます。そもそも真の値が不明であり、0.198も0.28もそれぞれの数値が真の値からどれだけ乖離しているのだろうか? そもそも放射線量測定における標準器はあるのだろうか? その標準器の 「標準」 は 「世界標準」 じゃないと意味がないと思うのですけど、 (例えばフクイチとチェルノブイリとの線量を比較する場合、比較できなくなる) 先の動画を見ると、世界標準と日本標準の二重基準がありそうな感じがしますね。基準の異なる2つの物差しがあったら、測定数値を過大にしたいとき、逆に測定数値を過小にしたいとき、都合の良いほうの物差しを使えばいいわけですわね。

それにしても、0.28がタクシー乗り場まで離れると0.72に跳ね上がるのは不思議です。同じ線量計で同じように手で持って測って測定値が大きく異なるのであるから、モニタリングポストの周囲を入念に除染したのか? と強く疑われます。できれば、モニタリングポストの四方八方に100mほど離れて、何カ所も測ったほうがより説得力が増すように思われます。しかしまあ、0.72μシーベルト/時というのは、6.3ミリシーベルト/年ですね。法的な放射線管理区域基準超過どころか、チェルノブイリじゃ移住レベルですわね。


●政府 (省庁や自治体) は、測定される空間放射線量の数値を低くするために、涙ぐましい努力 (?) をしていますね。モニタリングポストを設置する場所を徹底的に除染してから設置したり、地面にコンクリートを上塗りしたり、周囲の木を伐採したり、モニタリングポストの下に遮蔽物を敷いたり、あの手この手のデタラメさ。汚染地帯といってもホットスポットもあれば逆ホットスポットもある。モニタリングポストを移動させれば線量を下げられましょう。そんな目先の誤魔化しに汲々とするのではなく、フクイチ原発の真の終息 (収束ではない) と被災者の救済に全力を挙げるべきですね。それと原発推進にかかわった指導者どもの責任追及も絶対に要りますわ。責任を追及されるという緊張感を持っていないと、同じ過ちを何回もしますね。

●官僚たち (公務員制度) の最大の問題点は、法的にも判例的にも政策責任が絶対に問われないことですわね。この点を改革しないとダメです。民間じゃ不祥事を起こしたら即倒産です。市場から退場させられます。刑事責任や行政処分うんぬん以前に、厳しく責任を問われる仕組みが存在しています。東京電力が本当に民間企業ならば、とっくに警察や検察が捜査に入り、逮捕者も大勢でて、経営者責任・株主責任・銀行の貸付責任が市場から問われているハズです。おかしすぎます! このままじゃ、第二のフクイチが起こるのは必定です。第二のフクイチは、静岡県の浜岡原発じゃなかろうか? と予想します


危機管理の原則
危機管理の原則

国家は自分の政策を進めたいときに、「予防原則」 を持ち出します。予防原則という言葉は環境問題、とりわけ地球温暖化問題で言われた言葉です。将来予測には不可測なパラメーターが多くどうしても不確実性が伴います。将来そうなるのか、そうならないのか、本当のところは全く不確実でありますが、もしそうなってしまえば取り返しがつきません。だから二酸化炭素を削減しなければならないという論法ですが、ご都合主義のふざけた論法です。しかしながら、一理あるところもあります。ならば、低線量放射線障害にもこの考え方を応用すべきですね。低線量被曝による健康障害はハッキリとしないが、もし健康障害が将来に起こった場合は取り返しがつかない。したがって、被曝量が非常に小さくても、被曝量に応じた確率的な影響があるものと考えて対処すべきです。ハッキリしないものほど、諸説対立するものほど、一面のみが強調されるものほど、対立意見が存在する以上は、「予防原則」 の考え方を採るのが大事です。事が起こってからでは手遅れなんです。国民が食べて応援しないのは、リスクのマージンを大きく取って、政府の大好きな 「予防原則」 にしたがって行動しているのです。これはきわめて合理的な行動なのであって、政府が言うような 「風評に惑わされている」 のでは全くありません。


テリハノイバラの赤花品が、淡路島南部で見つかった
ノイバラ という植物はありふれたものです。山裾に行けばいくらでもみられます。5月ごろ白い花が咲きます。良く似た植物に テリハノイバラ という種があります。良く似ていますが別種です。テリハノイバラの 「テリハ」 とは 「照り葉」 で葉の表にクチクラ層が発達して光沢があってテカテカとしています。両者がどう違うかは吾輩が下手な講釈をするよりも、リンクフリーの波田先生の人気サイトをご覧いただくほうがよろしい。素人が見てもどちらであるか分からないものは全くありません。両者は淡路島南部では完全に住み分けていて、海岸の岩場や斜面ではテリハノイバラが自生し、内陸の林縁などではノイバラが自生します。ただし、内陸の山中でも日当たりがよく岩場になって土壌が少なく乾燥するところにはテリハノイバラが見られます。

●ノイバラには花の色変わりで、薄らと赤っぽい品種が稀にあって、Google画像検索 「ウスアカノイバラ」 と言われているのですが、画像検索しても沢山は出てこないから出現頻度はそれほどは多くないのではないか? と思われます。

それから、ノイバラには ツクシイバラ という変種があって、主に南九州とか四国に稀にあるらしいです。熊本県球磨郡 (くまぐん) の錦町 (にしきまち) では球磨川河川敷の自生地を村興しの名所としているようであります。ツクシイバラはノイバラよりも花が大きく帯紅色をしていて綺麗そうです。小林先生の 『改訂増補 淡路島の植物誌 CDROM版』 2012.10 自然環境研究所、によれば洲本市由良生石には花序などに赤い腺毛が出るツクシイバラに似たタイプがあるらしいです。 (岡本氏私信) ということでありますが、ツクシイバラに似たところがあるということであり、ツクシイバラそのものではなさそうです。

●さて、このたび、テリハノイバラの花の色変りが見つかりました。ウスアカノイバラのように、花が薄らと赤っぽいのですが、一つの個体の中で白花と赤花が混在していて、なかなか美しいものです。惜しむらくは花が満開を通過して凋落しかかっています。見頃は沢山あるおしべが黄色のころですが、すでに茶色く変色しています。で、みすぼらしいものになっていますが、吾輩はこんなものは初めてみました。で、写真を陳列します。 


南あわじ市で、テリハノイバラの薄赤花品がみつかった。
薄赤色のテリハノイバラ
↑ 海岸の岩場にありましたが、白花と薄赤花が混じる。

赤っぽい花と白っぽい花が混在
↑ 花は枝先に数個つく場合と、枝先に1個つく場合があります。テリハノイバラは花期が長く5月~7月の間咲いています。花期の後半になると1個つく場合が多いようですし、1個着く場合には花が大きく径4センチ程度あります。

薄赤色といっても、まだら状態が認められる
↑ 花がすでに傷んでいます。花弁は4枚しかありませんから、1枚脱落しています。 (ただし、裏側に1枚反っているようにも見えなくもないですが) 4枚の花弁はまるで塩もみしたかのように皺ができて一部は茶色く変色しています。これを見るかぎりでは、薄赤っぽいのは均質に赤いのではなく、やや斑点状に赤いのがおもしろいところです。沢山あった筈の雄蕊群は脱落してしまって、既に若い果実が出来かかっています。

赤っぽい花はツボミの段階から赤っぽい
↑ 注目は画面右下のつぼみです。つぼみが薄赤っぽいです。これは薄赤花は始めから赤いことを意味します。白花が褪色して或いは色変化して赤くなったのではなさそうです。白花は始めから白く、薄赤花は始めから赤いわけで、つまり、一個体の中で白花と赤花が混在しているということでありましょう。

●明らかにお花見の見頃を外しています。このテリハノイバラの薄赤花品が見頃には、さぞ綺麗であっただろうと思います。それなりに観賞価値がありそうですわ。付近の岩場や斜面はテリハノイバラの群生地になっていて、地面を這うように広がっています。面的な広がりはありますが背丈が低く20センチか30センチ程度の高さしかないです。付近一帯の植生は、典型的な風衝地の植生になっていて、ハマヒサカキとかトベラなどの樹木は矮生化し極端な扁形樹となっています。急斜面を覆うネザサは丈が30センチか50センチ程度にまで矮小化して、ちょっと遠目には芝生みたいに見えます。常に強い潮風にさらされているかを物語っていますが、その中にテリハノイバラの清楚で意外に大きい白い花が咲き乱れているので、“擬似的な亜高山帯のお花畑” みたいに見えます。付近を良く探すと薄赤花のテリハノイバラはもう1個体ありました。来年はもっと早い時期から観察 (お花見) に来ます。


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【付録写真】 フジの不時開花 (6月21日)
2914年6月21日、南あわじ市灘土生 沼島汽船乗り場にて
↑ 淡路島最南部の南あわじ市灘土生漁港の沼島汽船乗り場に立派なフジの棚があります。4月中旬に開花が始まり下旬に満開になっていました。満開から2か月が経ち、すでに果実が出来ています。フジの棚にソラマメのさやがぶら下がっているように見えます。満開後から2か月経って、今また花が咲いています。花の数は少ないですけど、茂った葉の間を捜すと結構あります。ダジャレを言うわけではありませんが、 “フジの不時開花” ですわね。一般には、狂い咲きとか、季節外れの開花と言っていますね。

●不時開花といっても、通常開花の範囲内なのか? 全くの季節外れの狂い咲きなのか? その判断が難しいところです。つまり極端に早い開花、あるいは極端に遅い開花かもしれないのです。サクラの開花観測など生物季節の観測業務をしている気象庁では、明文化した基準は示していないようですけれども、おおむね、過去に観測された最も早い開花よりも1か月以上早く咲く、あるいは過去に観測された最晩の観測日よりも1か月以上遅く咲いた場合を不時開花と看做しているようです。 この気象庁の目安から判断すると、このフジは文句なしに不時開花と申せましょう。ただし、更に問題があって、そうしますと毎年不時開花が起こっていることになります。毎年梅雨ごろに又フジが咲いているのを観察しています。ときたま10年、20年に1回起こるのならば狂い咲きですが、毎年起こるから狂っているといえるかどうか? 理屈をこねれば不時開花ではないと言えそうです。

●毎年、通常開花が4月下旬満開で起こり、2か月後に花の数を大幅に減らすけど2回目の開花がある、そういう生理現象を持つ2期咲き性の植物なのであると考えることもできそうです。2期咲き性の植物は色々とあります。(花じゃないけど、イチジクなどは夏果と秋果の年2回実がなりますよね) フジは元々2回花が咲く植物であるのならば、今頃咲くのは例年の当たり前のハナシになってしまい、不時開花と言えなくなりそうですわ。さて、本当のところはどうなのか? 専門家に聞かないと良く分かりませんわ…。


ソラマメのさやみたい
開花2か月で果実が出来ている


クルミ拾いは、海岸へ行きましょう!?
古代人の貴重な食糧だったオニグルミ
●縄文時代の遺跡から炭化したクリやクルミが出てくるらしい。山の幸にはいろいろあるけれども、われわれの遠いご先祖様たち、仮に1代を20年とすると6000年まえは300代遡及する勘定ですが、遠いご先祖たちが貴重な食糧としていたのがクリやクルミなどの穀果類であります。クリに至っては相当むかしから栽培されていたのではないか? という説が有力です。栽培にまで至らなくても、穀果類の自生地で、穀果の樹だけを残して他の樹種を伐り倒せば、それは既に栽培と同様でしょう。トチの実も信州などでトチ餅にするぐらいだから、重要な穀果でありますが、アクヌキが大変なので縄文時代に食べていたのでしょうか? どうなんでしょうかねえ? 夏季少雨の瀬戸内地方では、乾燥気候に適応した硬葉樹林のウバメガシが資源量として多いです。ウバメガシはクリやブナの実のようにアクヌキ不要というわけにはいきませんが、どんぐりの中では比較的アクが少なく、手間さえかければ食べられます。食糧危機に陥った戦時中には、南あわじ市灘地区ではウバメガシの実を外側の硬い皮と内側の薄い渋皮を取り除き、潰して、谷の流水に3日さらして、蒸して餅にしたり豆腐様のものをこしらえて食べたわ、と古老たちが言っていました。現在の自衛隊員は野外で生き残り訓練というものをすると元隊員から聞いたことがありますが、食糧は兵站が断たれたという想定のもと、山野での現地調達が基本です。もし、淡路島南部の山中で生き残り訓練をするならば、秋ならばウバメガシのどんぐりは貴重な食糧です。冬ならばクズの根を掘り取って澱粉を採取、ビーフン状にして食べると上等品です。

●さて、古代人の貴重な食糧だった穀果類ですが、淡路島にはクリは普通に自生しています。トチの実は自生はありません。本エントリーで話題にするクルミですが、オニグルミは一部で自生があります。淡路島北部の、淡路島島民ならば知らない人はいない八浄寺のある谷筋のみに見られます。常隆寺山と妙見山の間の谷筋に沿ってオニグルミが自生していますが、淡路島内ではここだけです。八浄寺の谷を観察すると、オニグルミは典型的な渓畔林を形成する樹種であることが見ただけで理解できます。山国ではない淡路島で島民には珍しいオニグルミですが、クルミ拾いをしたければ10月中頃に八浄寺にお参りに行くとよろしい。もし参加希望者があれば、クルミ拾いの自然観察会を企画してもいいです。参加者は持ち帰ってオニグルミの白和え料理などに賞味することができますよ。


↓ 南あわじ市の某施設の敷地内にあるオニグルミ
オニグルミの葉
南あわじ市の運営する某施設は広大な敷地で、公園になっています。春には沢山の種類の花木が咲き乱れるのですが、ぐるっと一周して観察すると、オニグルミの樹があるではないか! しかも3本も。あまり大きくない樹ですが果実もなっています。場所が場所だけにほぼ間違いなく植栽品であろうかと思われます。大きな奇数羽状複葉は、環境省が目の敵にしているニワウルシの葉に似ています。葉の形状だけでなく枝先に葉が集まって付く様子も酷似しています。関心がなければニワウルシ (淡路島ではシンジュという別名のほうがよく定着しています) とは全く別物だと気付かないでしょう。

↓ オニグルミの若い果実、ブドウの房みたい。
オニグルミの果実
6月18日の時点でもう果実は成熟時の大きさになっています。ふさふさとブドウの房のようです。こちら側に11個の果実がみえていますが、裏側にもあるはずで13~14個ぐらいか? ほとんど全ての枝先に果実が着いています。皮算用の勘定をすると、ここのあまり大きくない3本のオニグルミの樹ですが、温州ミカン採取用の10キロいり収穫籠におおかた1杯の実がありそうですわ。これは、秋になったら吾輩が頂戴したいと思います。放射能汚染食品が西日本にも撒き散らされています。できるだけ自給自足で自分の身を護りますね。それで、利用できるものは何でも利用させていただきます。つまり、自給自足 + 採集自足です。厳密には窃盗であろうかと思うんですが、ちゃんと市民税と固定資産税等を南あわじ市に納めていますね。税金をちゃんと納めているからには元をとらせていただきます。(法的にこういう論理が通用するかどうか知りませんが…) 吾輩がこのオニグルミの実を狙っているので、ここがどこなのか秘匿です。ま、南あわじ市内であることは間違いないですワ。

海岸に漂着して、発芽するオニグルミ
●オニグルミは谷川の流れに沿って自生することが多い渓畔植物のひとつであります。山国であるとか北日本が多いようですから、分布の本拠地は、おそらく冷温帯~暖帯上部あたりであろうかと思います。四国の山を観察しても平地にはなく、山の標高の高いところの谷筋にみられます。ところが、面白いことには、谷の源頭地帯にオニグルミがあったならば、谷に沿って標高の低いところまで降りてきていますわ。ということは、オニグルミの果実が谷川に落ちて下流に流れてくる、つまり水流によって種子散布をしていることを示唆しています。オニグルミの種子は堅い殻でできていて中に空隙もあり水に浮かびます。川に落ちたオニグルミが最終的にどうなるのか次の写真が雄弁に物語っています。

1本目のオニグルミの幼木
↑ 2014年6月17日に、淡路島南部の南あわじ市阿万東町の砂質海岸に、海流種子散布植物の観察に行きました。僅か東西300mほどの小さな砂浜海岸です。汀線からわずか20mほどの海藻が打ちあがっているようなところ (無植生帯) にありましたわ。コウボウムギでさえここまで進出できないような最前線のところです。ほかに植物はほとんどなく、ごくわずかにツルナやオカヒジキなどの小さなものが見られるだけです。砂が動くか動かないかに着目した場合 「不安定帯」 と呼ばれるところなので、強風、潮の飛沫、飛砂など植物の生育には過酷な場所です。葉が傷んでおります。

少し掘ってオニグルミであることを確認
↑ 念のために、すこし砂を掘ってオニグルミであることを確認しました。この小さな葉だけではノグルミであるとかニワウルシとか他の植物と見間違える可能性が大きいです。茎も少々傷んでいます。

海岸砂浜である証拠に海を入れた
↑海岸の砂浜であることを示すために、画面に海を取り込みました。海は鳴門海峡で、海峡の向こう側は徳島県です。国土地理院電子地形図で現地を示します。


↑ 赤丸のところが観察場所です。左ダブルクリックで地図を拡大(大縮尺化)、右ダブルクリックで地図を縮小(小縮尺化)できます。右クリックでその地点の経緯度などの情報を表示、スクロールすると地図の表示部分を移動できます。

2本目のオニグルミを見つけた
↑海岸をゆっくり歩いて、刑事が犯行現場に犯人の遺留品が残されていないか眼光するどく捜査するような感じ (なんかイメージ悪いわねぇ) で捜したら2本目がありました。2本目は葉が傷んでいません。 ここの砂の粒径は大きめです。小さな砂浜ですが、僅か10m移動するだけで砂の粒径はかなり変化します。

3本目のオニグルミを見つけた
↑ 東西300mを捜しただけで3本目が見つかりました。この砂浜にかなりのオニグルミの種子が漂着しているものと思われます。

このオニグルミの幼株たちは、吉野川上流域から来たのか?
●ここのオニグルミの幼株たちは一体どこから来たのか? ですが、非常に高い可能性で吉野川上流域から来たものであろうかと思います。高知県に源流を持ち、徳島県を横断して紀伊水道に流れ込む吉野川は、本流だけでなく沢山の支流があり、山間部のやや標高が高いところにオニグルミが点々と自生しています。その果実が川の水面に落ち海まで流れ下って、紀伊水道を時計回りに海流によって鳴門海峡を渡り、台風や時化の大波でこの海岸に打ちあがったのであろうと考えられます。しかしこれを証明するのは困難です。決めてはDNA解析でしょうか? 四国山地のオニグルミだけでなく紀伊半島や九州など各地のオニグルミを集めて、この海岸で発芽したものと、どこのオニグルミが一番DNAが一致するか調べたらほぼ起源が突き止められるでしょうが、これは研究室レベルのハナシで、アマチュア観察者には無理です。それから、吉野川上流域でオニグルミがあるようなところにはトチの樹もたいていあります。トチも谷川の水流で種子散布する渓畔林植物ですが、トチの実は南淡路の海岸に漂着することはありません。トチの実は水に沈むので、鳴門海峡を渡れませんわね。

クルミ拾いは、晩秋の時化後に海岸砂浜へ
なお、淡路島南部の砂浜海岸には、オニグルミが漂着発芽するのは頻繁でありますが、成木まで育つことはありません。なぜならば、汀線に一番近いところで発芽するから、台風が来たら大波で流されるからです。四国の山間部からはるばるとやってきたオニグルミが成木まで育つにはよほどの幸運が必要です。海岸で餌を探すカラスがオニグルミの実を見つけて、くわえて山の方に飛んでいき実を食べずに放置するという幸運です。カラスは知能の高い鳥で、高いところからオニグルミの実を落果させて割ります。それから自動車の前に落として自動車に踏ませて割ります。そして中身を食べるというのが各地で報告されています。 さて、淡路島島民は海岸砂浜に、秋遅くに海が荒れた翌朝オニグルミを拾いにいくといいでしょう。吾輩は実際に拾っています。オニグルミは栽培クルミほど中身はないのですが、栄養価が高くクルミの白和えなど料理に使えます。まさかというような話ですが、クルミ拾いは海岸砂浜へ なのです。



これが汚染の実態なのか?  厚生労働省の発表データから作成。
100ベクレル/kg超の汚染食品分布図
100ベクレル/kg超 汚染食品分布

↓ 拡大図
100ベクレル/kg超 汚染食品分布

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分布図の根拠のデータセット (厚生労働省発表)

● 厚生労働省 報道発表資料 から 食品中の放射性物質の検査結果について を閲覧しました。そして、2014年4月1日~6月14日の間にリリースされた資料をチェック。食品中に100ベクレル/kgの基準値を超える放射性物質が検出されたものを抽出しました。以下にもれなく列挙します。なお、資料を目を凝らしてチェックすると、100ベクレルはセーフ! としていますね。100ならばセーフ、110ならばアウト! 出荷しないようにと要請です。

しかし、「要請する」 ということはどういうことなのか?? 法的な 「命令」 と違って、単に~してくださいとお願いするだけではないのか? という疑問が生じます。法的強制力があるのかどうか? 要請に応じない業者にはどう対処するのか?? 罰則があるようではなさそうだし…。政府自身が 「食べて応援しよう!」 などと放射能汚染の可能性がある食品の流通普及にやっきになっているのです。で、100ベクレル超過の食品が発見されて、生産者や流通業者に市場に出さないようにと要請しても、業者が守らない可能性は当然に考えられますよね。あるいは、業者はお役人とのトラブルを避けるために、口先だけハイハイと言うことを聞いてその場をしのぎ、お役人の見ていないところで結局は要請を無視することもあるでしょう。要請に応じたかどうかのチェック体制はあるのだろうか? タチの悪い悪徳業者ならば、汚染度の高い食品を汚染のほとんど無い食品のなかに混ぜ込んで販売する、というぐらいの芸当は朝飯前です。(実際ありましたよね。内部告発が出てきましたわね) 政府は完全に 「事故など無かった、放射能汚染などあり得ない」 と言わんばかりのスタンスです。こういう状況でありますから疑心暗鬼が膨らんで、おかみの言うことは皆ウソにみえてきますわね。おかみの言うことの逆をするぐらいがちょうど良いのかもしれません…。

● 政府 (農水省) は、「食べて応援しよう!」 と言いながら、原子力災害対策特別措置法に基づく食品に関する出荷制限 を広い地域に、(物にもよるけど) 青森県から長野・静岡県まで網にかけていますよね。なんか矛盾しています。それに出荷制限をかけているいる品目は、自然物 (野生きのこ・野生の山菜・イノシシやクマ肉など) が多いのは異様な感じがします。野生品は流通量が僅かですし、それらの業者は窃盗しています。原発事故で商売が出来なくなった山採りキノコ業者が、東京電力に補償を求めたところ、東京電力は 「キノコは窃盗物であり、窃盗物の商いに関しては補償はしません」 という返事でした。つまり、影響力の少なさから天然品だけを問題にして誤魔化しているのではないのか? という疑念がどうしても湧いてきます。野山の天然品のベクレルは高くて、隣接する田畑の作物のベクレルは低いというのは、どう考えても不自然ですわねえ…。


以下に、資料毎の通し番号・その食品の産地・その食品名・検査結果のベクレル/kg、の順に配列しています。

追加分、上掲分布図に未反映です
食品中の放射性物質の検査結果について(第883報) 2014年6月17日(火)掲載
自治体から入手した放射性物質の検査結果
   512 栃木県那珂川町 イノシシ肉 110
  2374 岩手県一関市 クマ肉 380
  2376 岩手県一関市 クマ肉 230
  3647 秋田県湯沢市皆瀬地内 野生ネマガリタケ 120
  3658 秋田県湯沢市皆瀬地内 野生ネマガリタケ  110
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
   42 福島県猪苗代町 野生ネマガリタケ 200
   43 福島県猪苗代町 野生ネマガリタケ 150
  281 福島県富岡町 ウスメバル 120
  305 福島県北塩原村 桧原湖 イワナ 140
  573 福島県天栄村 野生フキ 140
  710 福島県福島市 (製造加工場所) 大豆粕 110
追加分終了

●汚染ネマガリダケが福島県のみならず秋田県で発見されましたね。加工品にも汚染が見つかりました。前エントリーで申したように、吾輩はタケノコが大好物であります。自分の地方にある種類のタケノコを自分で採集するだけでなく、自分の地方にない種類のタケノコは購入してでも手に入れて食べるのですけれども、誠に悲しむべき事態であります。東北地方は山菜ファンやキノコファンから見たら憧憬の聖地で、山菜・キノコともその種類も産出量も他の地方を遥かに凌駕しています。自分の地方にないものは、山形県月山とか福島県会津地方などの山菜業者から宅配便で購入していましたが、これではもう購入はできませんわ。この山菜キノコの聖地を汚した原子力ムラの利権者どもは、犯罪集団と言っても過言ではないでしょう。原子力ムラの指導的立場にある者どもは、みなA級戦犯に相当するやつらであり、日本にまともな司法が機能するならば牢屋にぶちこむべきであるのですが、日本は三権分立ならぬ三権連立の相互補完構造で、絶望的であります。こういう事態であるのに、再稼働をたくらむとは、正気の沙汰ではありません。気が狂っているのでしょう。

それにしても全く理解しがたいのは右翼の連中です。日本の歴史や伝統を愛し国益を主張する右翼たちが、完全に原発推進派なんです。日本の美しい緑の国土を放射能で汚したんだから、美しい国土を愛する右翼こそが誰よりも原発反対でなければいけないのに、原発推進なんです。高線量汚染地帯は実質的に国土 (=領土) 喪失と同等です。尖閣諸島や竹島を問題にするのであれば、高線量汚染という形での領土喪失をなぜ問題視しないのか? 矛盾しています。山あり川あり森ありの美しい国土を放射能ゴミで汚すということは、右翼的な表現では、皇居や伊勢神宮にゴミを投げ込むのと同じです。右翼たちの言動には矛盾がありすぎます。

静岡県御前崎ちかくの浜岡原発は、まさに東海地震想定震源域の只中にあります。海溝型の巨大地震が原発の真下で起こる可能性が高いです。近年、地震計が高密度に配置されてから、直下型の内陸地殻内地震で2000ガルとか4000ガルなどの信じがたい激しい揺れが観測されていますよね。申すまでもなく重力加速度は980ガルですが、鉛直方向に980ガル以上の加速度が作用したら地表の物体は宙に浮かびますよね。新潟中越地震では山古志村で巨石が空中に浮かんだという目撃証言がありました。恐いですわね。内陸地震でもおそろしいのに、マグニチュード8クラス(モーメントマグニチュードでは9もありえる)の地震が浜岡原発の真下で起こったならば、想像もできないほどの地獄絵となりましょう。その危険性は非常に高いと言わざるを得ません。風向きにもよりましょうが、首都圏壊滅、日本屈指の工業地帯の中京圏も壊滅です。そのときは、おそらく日本の終焉だろうと思います。ていうか、そのときは日本は世界から袋叩きです。1回目の原発事故ならば、まあ、なんとか、こらえてくれても、(世界から被害請求が来ていないので) 2回目となったら、もはや容赦はありません世界から被害請求・慰謝料請求が殺到ですワ。 “東アジアのあの気違い猿どもめ” と袋叩き です。在外邦人は白い目で見られ迫害されるでしょうね。それでも再稼働すると言うのだろうか? 狂っていますね。

2014年6月9日(月)掲載 (第882報)
自治体から入手した放射性物質の検査結果
  1305 長野県軽井沢町 野生ゼンマイ   110
  1306 長野県軽井沢町 野生コシアブラ  400
  1307 長野県軽井沢町 野生コシアブラ  230
  2723 宮城県栗原市   ツキノワグマ肉  160
  4452 宮城県三迫川支流新湯沢 (栗原市) イワナ 150
  4453 宮城県三迫川支流新湯沢 (栗原市) イワナ 120
  5677 群馬県桐生市 ツキノワグマ肉   260
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
   214 福島県富岡町 シロメバル      310

2014年6月3日(火)掲載 (第881報)
自治体から入手した放射性物質の検査結果
  1246 長野県野沢温泉村 野生コシアブラ 140
  1247 長野県中野市 野生コシアブラ  120
  1380 栃木県日光市 渡良瀬川 イワナ  140
  2120 群馬県みなかみ町 野生コシアブラ 530
  4343 千葉県柏市 手賀沼 ギンブナ 110
  4344 千葉県柏市 手賀沼 コイ    210
  5388 新潟県津南町 野生コシアブラ 170
  5389 新潟県津南町 野生コシアブラ 120
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
   279 福島県 楢葉町シロメバル   240
   292 福島県伊達市布川 (阿武隈川水系)  イワナ130
   299 福島県伊達市石田川 (阿武隈川水系)ヤマメ160
国立医薬品食品衛生研究所の検査結果
    34 新潟県* 野生コシアブラ  130  
  *市町村不記載、群馬県内で流通。

2014年5月26日(月)掲載 (第880報)
自治体から入手した放射性物質の検査結果
  648 長野県軽井沢町 野生コシアブラ 110
  650 長野県軽井沢町 野生コシアブラ 300
  6078 長野県野沢温泉村 野生コシアブラ 110
  649 長野県軽井沢町 野生タラノメ 140
  794 宮城県丸森町 イノシシ肉   140
  795 宮城県丸森町 イノシシ肉   120
  2976 宮城県丸森町 タケノコ露地栽培 170
  3006 宮城県丸森町 タケノコ露地栽培 150
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
  80 福島県いわき市 コモンカスベ  150
  151 福島県楢葉町 シロメバル   190

2014年5月19日(月)掲載 (第879報)
自治体から入手した放射性物質の検査結果
   423 栃木県益子町 イノシシ肉  170
   424 栃木県益子町 イノシシ肉  400
  1993 宮城県丸森町 タケノコ露地栽培 160
  5273 宮城県丸森町 タケノコ露地栽培 210
  2113 栃木県さくら市 野生タラノメ  120
  6061 長野県長野市 野生コシアブラ 340
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
    39 福島県広野町 野生ワラビ  430
    41 福島県葛尾村 野生ワラビ  110
    50 福島県広野町 野生ゼンマイ 700
    60 福島県相馬市 野生ウド    110
    70 福島県葛尾村 野生ウド    380
   574 福島県川内市 野生ウド    110
   575 福島県川内市 野生ウド    460
    75 福島県猪苗代町 野生タラノメ 140
    92 福島県天栄村 野生タケノコ  110
   237 福島県新地町 クロダイ     510
   244 福島県楢葉町 コモンカスベ  210
   256 福島県楢葉町 ババガレイ(ナメタガレイ) 190
   257 福島県広野町 ババガレイ(ナメタガレイ) 240
   303 福島県北塩原村 北塩原村大塩川 (阿賀川水系)イワナ 210
   304 福島県伊達市 石田川 (阿武隈川水系) イワナ 740
   312 福島県伊達市 布川 (阿武隈川水系)ヤマメ   130
   313 福島県伊達市 石田川 (阿武隈川水系)ヤマメ  350

2014年5月12日(月)掲載 (第878報)
自治体から入手した放射性物質の検査結果
    570 宮城県栗原市 クサソテツ  210
    573 宮城県栗原市 コシアブラ  330
    575 宮城県栗原市 コシアブラ 1200
  3006 群馬県高崎市 イノシシ肉  170
  3008 群馬県安中市 イノシシ肉  380
  3012 群馬県南牧村 イノシシ肉  210
  3014 群馬県片品村 イノシシ肉  180
  4122 山形県最上町 (最上地域神室山系) コシアブラ 200
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
   62 福島県いわき市 コモンカスベ 110
   71 福島県いわき市 スズキ     130
   146 福島県富岡町 シロメバル   110
   285 福島県大玉村 野生ゼンマイ  140  
   298 福島県広野町 野生ウド     140

2014年5月7日(水)掲載 (第877報)
自治体から入手した放射性物質の検査結果
  1329 岩手県釜石市 野生ワラビ   220
  1379 宮城県栗原市 野生タラノメ  350
  1380 宮城県栗原市 野生タラノメ  500
  1432 栃木県鹿沼市 野生ゼンマイ  110
  1499 群馬県東吾妻町 (今川) イワナ  130
  1502 群馬県中之条町 (上沢渡川) ヤマメ 120
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
   138 福島県いわき市 コモンカスベ 150
   149 福島県いわき市 ババガレイ(ナメタガレイ)140
   160 福島県いわき市 マコガレイ  120

2014年4月30日(水)掲載 (第876報)
自治体から入手した放射性物質の検査結果
   50 宮城県岩沼市二の倉沖 クロダイ 110
   662 栃木県那須塩原市 旧黒磯市 野生タラノメ 220

2014年4月28日(月)掲載 (第875報)
自治体から入手した放射性物質の検査結果
   449 栃木県市貝町 野生コシアブラ 210

2014年4月25日(金)掲載 (第874報)
自治体から入手した放射性物質の検査結果
   74 宮城県栗原市 クサソテツ 320
   75 宮城県栗原市 クサソテツ 480
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
   31 福島県楢葉町 ワラビ  620
国立医薬品食品衛生研究所の検査結果
   39 栃木県 (市町村不明) 野生コシアブラ 400
   41 栃木県 (市町村不明) 野生タラノメ   190

2014年4月24日(木)掲載 (第873報)
自治体から入手した放射性物質の検査結果
   18 宮城県栗原市 野生タラノメ  160
   159 栃木県日光市 中禅寺湖 ブラウントラウト 240
   182 栃木県高根沢 野生コシアブラ 240

2014年4月23日(水)掲載 (第872報)
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
  115 福島県富岡町 シロメバル    120
  180 福島県猪苗代町 秋元湖 イワナ 110
  184 福島県福島市 小川(阿武隈川水系) イワナ 210
  194 福島県猪苗代町 秋元湖 ヤマメ        140
  196 福島県伊達市 石田川 (阿武隈川水系) ヤマメ 200
  197 福島県伊達市 布川 (阿武隈川水系) ヤマメ  140

2014年4月22日(火)掲載 (第871報)
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
   29 福島県会津美里町 クサソテツ(コゴミ) 130

2014年4月17日(木)掲載 (第868報)
自治体から入手した放射性物質の検査結果
   154 栃木県日光市 (旧今市市) タラノメ  220

2014年4月16日(木)掲載 (第867報)
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
   122 福島県いわき市   スズキ  130
   147 福島県いわき市 マコガレイ  150
   252 福島県桑折町産ケ沢川 (阿武隈川水系) イワナ 120
   257 福島県金山町 (沼沢湖) ヒメマス    110
   260 福島県桑折町産ケ沢川 (阿武隈川水系) ヤマメ1 20

2014年4月10日(木)掲載 (863報)
緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
   38 福島県楢葉町 フキノトウ 440
   44 福島県葛尾村 フキノトウ 290
   46 福島県葛尾村 フキノトウ 130
   47 福島県葛尾村 フキノトウ 210
   48 福島県葛尾村 フキノトウ 120



山菜の購入には、その産地に気をつけろ!
ネマガリタケの筍(たけのこ)を購入した
●吾輩は山菜ファンであるが、自分が山に行って採集もするけれども購入もします。こういう情勢ですから、購入するにあたり一番吟味すべきは産地であることは申すまでもありません。  “原発事故はなかった。この国には放射能汚染などない。放射能は全く安全だ。1000ミリシーベルト以下の被曝量では健康被害など何もない。低線量放射線障害などありえない、体に何か異変があっても被曝との因果関係はない”  と言わんばかりの連中がこの国を支配しているのです。原子力ムラの連中がプロパガンダする情報や基準は、極めて恣意的でバイアスがかかった大甘なものであると考えるべきです。真に受けてヒドイ目に遭わされるのはだれなのか? いつの時代でも、大本営発表を信じて泣かされるのは庶民なのです。

ダッシュ村 の農業指南役の三瓶明雄 (さんべいあきお) 氏が6月6日に亡くなったと話題です。死因がなんと急性骨髄性白血病だったそうですが、ほとんどのマスコミがこの死因には触れなかったです。問題は死因と被曝との因果関係というよりも、むしろ、原子力ムラの連中がマスコミに圧力をかけて情報統制をしていることにあります。なぜ隠さなければいけないのか? 情報を出すのがそれほど具合が悪いのか? ダッシュ村がフクイチ原発から25キロの至近距離にあって、三瓶明雄氏が原発事故後も汚染地で生産した食べ物を食べていたということであるから、因果はそれなりに疑われるわけです。吉田所長の調書問題にしても、フクイチ原発事故の全容を解明するための第一級資料です。これを政府機密として闇に隠されたのでは事故の検証ができなくなります。原子力ムラの連中が情報を隠そうとするほどに、われわれ国民は眉に唾をつけて疑う必要があります。こんな情勢なのに政府のプロパガンダを無批判に信じる者は、その人も原子力ムラの末端の一員か、あるいは頭が弱い者かのどちらかでしょう。

さて、わが兵庫県にも、下に作成した分布図でもわかるとおりネマガリダケが分布しています。淡路島からだと、兵庫県第2あるいは第3位の高峰の 「三室山」 か 「後山」 の尾根 (兵庫県と鳥取や岡山県境) にいくのが便利です。吾輩ならば母方のご先祖様が後山の岡山県側、旧粟倉村から出ています。また、淡路島南部の修験道のルーツは粟倉村の後山です。この繋がりから当然後山ということになります。昔は日帰りの強行軍で東部中国山地の山々に登れたのですが、年寄りになってしまいもうダメですわ。で、青森県の業者 からネマガリダケの筍をクール宅急便で送ってもらいました。青森県を選択したのは、タラ・ワラビ・コシアブラ・ゼンマイ・ウド・コゴミなどの山菜から、放射性セシウム100ベクレル/kg超の汚染が見つかった県が、厚生労働省の発表によれば、福島県・栃木県・群馬県・長野県・新潟県・山形県・宮城県・岩手県と広域にわたるからであるのは、申すまでもありません。北海道の業者が見つからなかったから、次善策として青森県の業者を選んだのであります。 ネマガリダケは、京都・福井県境の比良山地~三国岳一帯にもあるし、鳥取県大山までの中国山地のブナ帯にもあります。これらの地域の山菜業者があればいいのですが、見つかりません。山里の物産販売所では恐らく山採りスズコを販売していると思うのですけれども、わざわざ、そこまで行くのならば、自分で山登りするのも大して変わらなくなります。


「ネマガリダケ」 から初の基準値超セシウム検出 (福島民友)
【引用開始】 県は10日、猪苗代町で採取した野生のネマガリタケ2点から食品の基準値 (1キロ当たり100ベクレル) を超える1キロ当たり150~200ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。県は同日、同町や流通関係者に出荷自粛を要請した。基準値を超えたネマガリタケは市場に流通していない。県によると、ネマガリタケの放射性物質検査は2011 (平成23) 年度から実施しており、これまで計57点を分析したが、基準値を超えたのは今回が初めて。このほか6町村で採取したキノコと山菜計11点はいずれも基準値を下回った。(2014年6月11日 福島民友ニュース) 【引用終了】

ついに出ちゃいました。ある基準で線引きしたならば、100ベクレルならばアウト! 99ベクレルならばセーフ! 検出有効桁の問題もあり、1の位まで細かく問題にしていいのかどうか分かりませんので、110ベクレルならばアウト! 90ベクレルならばセーフ! としても、110と90では大して変わらないわねえ…。


ネマガリダケの福島県内分布と、基準値超の発生場所
ネマガリダケの福島県内の分布
↑ ネット公開されている 『福島県植物誌』 の172ページ イネ科 チシマザサ を閲覧し、その産地を国土地理院白地図に赤丸でプロットしました。
チシマダケの福島県内産地

●なお、赤の×印が報道された100ベクレル超の汚染ネマガリダケ発生場所 (猪苗代町) であります。いちおう文献に基づく分布図とはいえ、町村以下の詳細な産地名が明らかになっていないので、やや不正確なきらいはありましょうが、ネマガリダケは福島県の中央脊梁山地から日本海側の山に分布があると言えましょう。福島県西部は比較的に放射能汚染は軽微であったようですが、なぜ3年も経ってから基準値超えの汚染食品が出現したのか? おそらく、次のような理由ではないか?

フクイチ原発が核爆発して微粒子となった放射性物質が大気中に飛散、その放射能プルームが風に乗って漂いました。大部分は北西季節風で太平洋上に流れたのですが、風向きによって、まず放射能雲が北西に移動し、つぎに風向きの変化で南ないしは南南西方向に流れましたよね。ちょうど雨も降り、雨に吸着された放射能微粒子は地上に落下しました。この放射能雲の移動ルート上でかつ雨が降ったところが格別に汚染濃度が高いですね。これは全くチェルノブイリと同様の汚染状況ですわね。しかし、福島県の中央脊梁山地では放射能雲が襲来する直前に風向きが変わり、幸運にも直撃は免れたようです。で、会津地方と中通り西部では、福島県内としては放射能汚染は軽微でありましたが、汚染がないわけではありません。汚染濃度は低くてもあるわけです。そもそも、いままでネマガリダケが引っ掛かからなかったのは、高濃度汚染地帯にネマガリダケが分布していなかったことが第一として考えられます。さて、ここでタケやササ類の生態的な特性を考えてみると、地下に地下茎が網の目のように這っています。地下茎の先に芽ができて成長し地上に出た物がタケノコです。したがってタケノコが汚染されるためには地下茎に放射性物質が蓄積されて汚染される必要があります。放射性物質によって環境が汚染された場合には、ネマガリダケの葉から放射性物質が吸収されることは多分あるでしょうが、地面に落ちた放射性物質が、地下茎のある地表下20センチとか30センチのところまで浸透していくのに時間がかかったからではないか? 葉から吸収するのは少なく、地下茎に放射性物質を溜めるのに時間がかかったからではないか? と推論しましす。今後ネマガリダケの汚染が頻出するのかどうか注目したいと思います。まあ、今年はシーズンはもう終わりです。来年はどう推移するのか? 


↓ 青森県の業者から購入したネマガリダケの筍
兵庫県名は「スズコ」、北海道名は「ササノコ」が一般的とのこと。日本海側山陰東部~東北地方北部まで各地でいろいろな呼び名、「ヒメタケ」岩手県、「ヒメタケノコ」北海道・新潟県、「ホソダケ」山形県、「タケノコ」秋田県、「月山タケノコ」山形県、「チョウカイダケ」山形県、「ジダケ」福島県会津地方・栃木県、「ジンタケ」新潟県下越地方。 以下の地方名は場所は不明。「アズマタケ」、「ササタケノコ」、「ヤマタケ」、「コウライザサ」、「アサヒザサ」、「ゴサンタケ」  (山菜の書物から地方名を抽出して、ネットで追確認した)
チシマザサの筍

↓ 下ごしらえで皮をむいた
湯がくために皮をむいた

ネマガリダケの兵庫県内の分布
兵庫県立 人と自然の博物館 の『研究紀要;人と自然 Humans and Nature』に年次分割掲載された『兵庫県産維管束植物』 の第10報216ページから、ネマガリダケ(チシマザサ)の箇所を借用し、標本産地を国土地理院白地図の上に赤丸で印をつけます。

兵庫県植物目録から
↑ 学名(属名+種小名)、命名者、標準和名(チシマザサ)、が見出しで、後に続く無味乾燥な文字列は、その標本の産地(採集地)、その標本の採集者略称、標本番号、標本所蔵機関略称、の順のパターンで並んでいます。興味がなければ全く面白くもおかしくもない資料ですけれども、山菜ファンにとっては宝の山のような資料です。どこに何が自生しているのかプロ、アマ大勢のナチュラリストたちが調べて下さっています。大いに活用させていただくのですが、目的外使用か? 古い書物で正確な書名は忘れましたが、兵庫県生物学会が出した 『兵庫県の山菜?』 にもネマガリダケが掲載されていました。人博の植物目録の基礎になった標本を集積したのは、兵庫県生物学会の会員や、兵庫県生物学会から派生発展的にできた兵庫県植物誌研究会の会員の先生方であろうかと認識しているのですが、その兵庫県生物学会がネマガリダケを採ってはいけないとは書いていません。むしろ、山菜として採ることを奨励していますわね。したがいまして、もちろん、絶滅危惧種ではない普通種であっても根こそぎ採り尽くすのは宜しくないとしても、節度と良識をわきまえて少し頂戴する程度ならば、目的外使用であっても、まあいいんじゃないかしら?

ネマガリダケの兵庫県内の分布
↑ ネマガリダケ(チシマザサ)の兵庫県における分布です。一口でいえば、兵庫県の屋根にネマガリダケは自生していますわね。氷ノ山(1510m)、三室山(1358m)、後山(1344m)、扇ノ山(1310m)、鉢伏山(1221m)、蘇武岳(1074m)、瀞川山(1040m)、三川山(888m)、西床尾山(843m)、などの700~800m以上の尾根筋とか積雪の多い斜面ですわね。ネマガリダケは日本海要素の植物で最深積雪が50センチ以上の多雪地帯に分布するということでありましょう。兵庫県といってもこれらの屋根にはかなり積雪があって、氷ノ山じゃ4~5m積もりますわね。そういえば10年ぐらい前でしたか? 淡路島の山登りが4人氷ノ山の冬山に登って遭難しましたわね。雪解けの春になって遺体が見つかったですね。うち1人は近所の人でしたわ。

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↓ こちらは関東以西の平地に分布するタケノコ
関東以西の暖地に生える筍
↑ 西日本の田舎に住む者で、これが何であるか分からない人はまずいないでしょう。この正体が分からないならば、田舎人ではありません。田舎人のモグリです。同定する一つのポイントは、タケノコの皮に見られる色の濃い斑点です。食用タケノコでこの皮の斑点があるのは本種しかありません。ただし、モウソウダケの細い筍では斑点が出る場合があります。その場合には、筍の皮に毛が多かったならばモウソウダケです。毛が無くつるりとしていたら本種です。このタケノコは掘りたてでもアクが強いのですが、時間がたつと更にアクと苦味が出てきます。で、湯に糠を沢山入れて湯がき、しっかりとアク抜きします。アク抜きがおろそかであるとエグ味が強くて食べられませんわ。しかしアク抜きを完璧にやれば美味い筍です。田舎の店にはよく売っています。今がこのタケノコの出る最盛期です。畑のタマネギとジャガイモとこのタケノコをカシワか牛肉で煮た肉じゃがは、今時分の田舎の晩のおかずの筆頭です。


南海地震は来るのか? (その3) 瀬戸内海がもし陸地化したならば、その土地は誰のものになるのか?
●前エントリーで、おたけさんから頂戴したコメントは含蓄のある素晴らしいコメントです。いろいろと考えさせられます。想像や妄想が湧いてきます。特に素晴らしいのは、⑤ 海底であったところが隆起して新たに陸地になったところは、誰のものになるのか? という疑問であります。いったい誰のものになるのかについては法律の専門家に聞かないとよくわかりませんが、新たに陸地化した土地が出現したならば、どういう騒動が起きるのか、テンヤワンヤのもめ事になるんじゃないかな、と妄想が次々にわいてくる問いではあります。① は前エントリーで既に返信済ですので、② ~ ④について手短かに返信してから、⑤ について妄想をたくましくしてみます。

おたけさんから頂戴したコメントの要点
①、淡路島最南部の南あわじ市灘地区には、むかし海没した村があると聞いた。
②、南あわじ市福良の湾にある洲崎という島は、昔は蛇の鰭と地続きであった。
③、昔、志知城まで舟で来れたのに、土地の隆起のためか 舟で来れなくなった。
④、海没してしまった土地というのは、国のものになるのか? 
⑤、海底が隆起してできた新しい土地というのは、いったい誰のもの?

② ですが、『味地草』 に福良湾の煙島と洲崎あたりの絵図が載っています。その絵図では洲崎を島として描いています。そういうことから江戸時代末期にはすでに洲崎は島になっていますわね。「地名は歴史の化石」 という観点から考察すると、もし洲崎が大昔から島であったならば、「洲島」 「中州島」 「中瀬島」 などの名称になったハズです。 「洲」 という言葉の意味は? 海や湖や川の水底に土砂が溜まって高くなり、水面上に顔を出して島になったものとされます。ところが洲崎という地名は、「崎」 という漢字がくっついています。 「崎」 という言葉の意味は陸地が細長く海の方に突き出ているところです。これが雄弁に語っています。福良湾の海底に土砂が溜まった島なのだが、陸地とつながっているから 「洲崎」 という地名になったと解することができます。これが地名は歴史の化石という意味なんです。実際、大昔は洲崎は蛇の鰭と陸続きであったと言い伝えられているようですね。おそらく、陸繋島 (りくけいとう) であったのだろうと思います。

③ ですが隆起ではなく、土砂の堆積です。大昔は、三原川や大日川の川筋に沿って、三原平野のかなり奥まで海が進入していて、入り江だったと言われていますよね。で、三原川河口付近の叶堂から志知城まで4~5キロぐらいでしょうか、舟で航行できたと伝えられていますわね。でも、志知城跡から少し下って、旧うず潮ラインと大日川が交差する当たり (マルナカのあたり) は典型的な 天井川 (てんじょうがわ) になっているのが観察できます。これが隆起ではなく土砂の堆積で入り江や川が埋まっていったことを雄弁に物語っています。天井川というのは、川床が周囲の田んぼより高くなったものなのです。洪水で諭鶴羽山地から流出した土砂が川床に堆積して、川床を底上げしていくのです。で、洪水を防ぐために土手を盛り上げていきます。洪水 → 川床が埋まる → 土手をかさ上げ → また洪水 → 川床が更に埋まる → 更に土手をかさ上げ…、この循環が天井川の形成過程です。日本各地の平野部に天井川が沢山見られますが、多くの河川が江戸時代に天井川化が顕著に進みました。これは江戸時代には人口が多くなり(3000万人余り)、燃料は木炭や薪 (たきぎ、まき) だったので、というより木炭や薪しかなかったから、山の森林を伐り尽くしてハゲ山ばかりです。で、山からの土砂の流出が多かったからです。いま、諭鶴羽山地では素晴らしい森林が茂っていますね。日本全国でも歴史上いまが森林が一番豊かなんです。行政 (お役人ども) は山が荒れているなんて不認識なアホウなことばかり言っていますね。

④ ですが法的にはどうなるのか法律家に聞かないとわかりませんが、ま、海没 (水没) した土地はもはや価値がないでしょうね。仮に海没した土地の権利を主張したところで、海底になっているのだから活用できませんわな。海底に家を建てられないし、海底で野菜も栽培できませんわな。どないもしょうがないです。せいぜい、ここは今は海没しているが、元はワシの土地じゃ。したがってこの砂浜はワシのプライベート海岸だ、立ち入りを禁ずる、と主張するのが関の山です。あるいは、元ワシの土地であった海面で釣りをすることを禁ずる、釣りをしたければ入漁料をワシに支払えとか…。たとえ国が海没した土地の権利を認めたとしても、価値の無くなった海底の土地では何の利益も生まないから、税金も取れないのではないでしょうか? 国際海洋法 では国は海岸線 (基線) から12海里まで自国の領海だと主張できるので、海没して海になった土地はものすごく大まかな見方では、国のものでは? 漁協権なんかは県が管理しているから、その海底の土地は県の管理下に入り、その土地の所有権は自動的に消滅かな?? 

(勝手な想像です。法律の専門家に聞かないとよく分かりません。法律は上位法・下位法ともに複雑に入り込み、判例という形でも存在するし、法律は常識の集大成でありながら、常識とはかけ離れた面があります。で、素人判断は非常に危険です。)


海底が隆起して新しくできた土地など、存在するのか?
● ⑤ の問いでありますが、そんな土地などあるのだろうか? ということになりますが、ありますね。海没も隆起 (離水) もけっこうあります。地質年代的な万年のオーダーでの時間の中では土地や地形は大きく変化しますが、地震ごとにとか、数年とか、人間の一生というような時間スケールのなかでも土地は結構動きますわ。“動かざるは山のごとし” などという表現がありますが、動かない筈の山だって動いていきます。長崎県雲仙岳は、噴火で1360m → 1483mと123mも高くなりました。

地下水の過剰汲み上げで地盤沈下して、海水が流入するとか、例えば大阪なんかはそうですわね。昭和10年~57年の間に大阪市此花区西島町で、なんと247センチの地盤沈下です。大阪府の資料 参照。 堤防をしっかりと補強しないと水浸し。放置していたら海没する土地も出てきましょう。東北地方太平洋沖地震では震源域に近い半島先端などでは大きな地殻変動がありました。 国土地理院時報 の第122集 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震に伴う基準点測量成果の改定 によると、宮城県石巻市の牡鹿では、地盤が東南東方向に約5.3m、上下方向に約1.2m沈降という調査結果です。津波とはべつに地盤が沈下して水浸しです。地盤の液状化で沈下するところもありましたわね。地盤の上下とかではなく、浸食 (海食) が進んで土地が波に削られて海になるのはよくありますね。新潟県の信濃川河口にある新潟市の海岸は、浸食による海岸後退は有名です。明治後半から現在までに最大350mの海岸線の後退がありました。土木学会関東支部新潟会 「高波による侵食から新潟市中心部を防護…」 参照。逆に、川が土砂を運んで河口に堆積させ平野が広がったり、海の潮の流れの変化で思わぬところに砂浜が出来て陸地が広がったり…、まあ、沢山事例がありますわね。


日本で最も隆起が顕著なのは、硫黄島!
●硫黄島と言えば、太平洋戦争での激戦地としてあまりにも有名ですが、地学や地形学の方面でも、物凄い隆起が継続的に進行中であることで非常に有名です。どんどんと島が隆起しています。新しい土地が出来ているわけで、その新しい土地は誰のものになるのか? ヒマがあったら、次の論文にザアッと目を通すとビックリします。有名な摺鉢山がどんどんと高くなっています。硫黄島は過去98年間に15mも隆起しています。人の一生程度の時間で島の周囲の海底が陸地化して、島がかなり大きくなったわけですわ。
国土地理院測量部ほか 『基準点測量で捉えられた硫黄島の地殻変動』 国土地理院時報 2009 119集 87頁ー92頁  

硫黄島の98年間の隆起量
↑リンクの論文からグラフを1枚借用しました。硫黄島の中心部にある元山での98年間の隆起量です。98年間で15mの隆起ですが、隆起するスピードは速くなったり遅くなったりで、一定ではなく揺らぎのようなものがあります。

硫黄島には自衛隊の基地があって通常は民間人の立ち入りができないみたいです。今は民間人の定住者はいないのだから紛争にはならないでしょうが、もし硫黄島に自衛隊がおらずに、民間人の住民がおったら、島の周囲に次々にできる新しい土地をめぐって奪い合いのケンカが絶えないかも? という気がします。




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大妄想】 海面低下で、瀬戸内海は広大な緑の沃野になる
地殻が隆起したら海底が水面上に顔を出して新しい土地が出現しますが、地殻が動かなくても海面が下がれば新しい土地ができますわね。
領海法による瀬戸内海の範囲。面積 1万9,700km²
Wikipedia 「瀬戸内海」 から領海法で定義する瀬戸内海の範囲図を借用した。ただし瀬戸内海の色をグリーンに変えた。なぜならば、現在の間氷期 (後氷期) が終わって次の氷河期が到来したとき、海水準が大幅に低下し、瀬戸内海は干上がって瀬戸内平野 (せとうちへいや) となるからであります。この将来の瀬戸内平野は緑の沃野 (よくや) となるであろうからグリーンの色です。


水深が浅い瀬戸内海は、干上がるのも早いハズ
瀬戸内海の海域諸元一覧
環境省サイト>せとうちネット>瀬戸内海の概況 から借用しました。なお、引用元図の 「瀬戸環境保全特別措置法」 が定義する範囲の海域は、 「領海法」 が定義する海域の範囲よりも広いです。で、豊後水道と響灘の2海域をカットして計算しなおしました。注目すべきは瀬戸内海の水深です。平均水深がたった33.5mしかありません。この浅海性海域の瀬戸内海は次の氷河期が来るとアッという間に干上がってしまうでしょう。


IPCCも認めている氷河期の海面の大幅な低下
過去14万年間の海水準の変動
IPCC (気候変動に関する政府間パネル) の関連サイトから借用。
過去14万年の全地球的な海水準の変動推定と、この変動を起こさせた主要なる氷床の寄与度合いの図です。横軸が時間で1千年単位。たとえば80とあるのは8万年昔のことです。縦軸が海水準で、現在をゼロとした場合で、2万年前に海面が120mも下がったとIPCCも認めるわけです。地球は太古の昔から自然現象として、気温も海面も激しく変動しているわけです。図では、実線や点線が4本並んでいますが、一番上から順に、フェノスカンジア氷床の寄与、南極氷床の寄与、北米およびグリーンランド氷床の寄与、いちばん下のトータルという実線がそれぞれの氷床の寄与率を合計した地球全体での海面上下動です。これを見ると、過去14万年間の過半数の期間で、平均水深33.5mの瀬戸内海は干上がっていたと言えましょう。問題は海水準が高いのは僅か1万年ほどで、あとの13万年は海水準が低いのですわね。ここ60万年ほどはそうですし、その分野の研究者たちの間で次の氷河期がやがて来るのも異論はほとんど無いですわね。



現在は、最終氷期 と次の氷河期との間の小春日和
●260万年前から90万年前まで4万年周期で氷河期を繰り返し、30万年間中休みを経て、60万年まえからは10万年周期で氷期と間氷期を繰り返しているわけです。これは、地質学とか古気候学ではほぼ確定していますよね。1万8千年前に海水準が120mも下がるほど気温が下がったたのです。 (海面低下の数値は資料によって異なりますが) 現在はその後の小春日和だということを忘れたらいけないと思います。つかの間の小春日和に、地球温暖化を憂うるアホらしさ! バカみたい。二酸化炭素地球温暖化騒動はすっかりと鎮静化しましたが、環境省だけは往生際が良くないようです。意地の悪いことを申せば、環境省には地球温暖化しか利権のネタ (天下りのネタ) がないのでしょう。政府や他の省庁では他に色々と利権のネタは目白押しで、地球温暖化なんてどうでもいいよ、というふうな感じになってきましたわね。そういう状勢になったので、ぼちぼち次の氷河期を語り合うことができるようになりました。地質学や古気候学は、小春日和は短く寒波襲来は長く続くことを教えています。寒波はわずか10年単位の短さで一挙に来る可能性ありとの説もありますよね。恐いですね。人類は温暖化よりも寒冷化のほうが遥かに恐ろしいことを思い知らされるでしょう…。 ま、そんなことは分かり切っていることですが。穀物生産に赤信号が点くのが非常に恐ろしいわけです。 (単に、食糧不足で生存がおびやかされるというだけではなく、食糧の奪い合いの戦争の下地になる)

●さて、次の氷河期が押し寄せてきたら、瀬戸内海は次第に干上がって陸地化していきますが、海底が新しい土地になるわけです。その新しい土地は誰のものか? 法的にはどうなるのか分かりませんが、実際的には瀬戸内海を取り巻く11府県で奪い合うのではないだろうか? 瀬戸内海を取り巻く沢山の自治体どおしで奪い合うでしょうね。たとえば水深の浅い播磨灘が次の氷河期の早い段階で播磨平野となった場合、対岸同士 (たとえば兵庫県と香川県) の境界をどこに引くかで揉み合うのではないだろうか?

それから、次の氷河期に平均気温が大きく下がると (最終氷期には平均気温が6~9度下がった、資料により推定はまちまち) 北海道や東北地方は寒過ぎて農業が出来なくなります。明治の初めごろ淡路島から北海道に大勢の人々が開拓移住しましたよね。有名なのは稲田家一族の数百人北海道日高国静内郡への移住です。ほかにも、ランクルさんが住む南あわじ市津井村から、宗教的な迫害を受けた 本門佛立宗 (ほんもんぶつりゅうしゅう) の在家信者たちが数十人静内郡豊畑村 (ルベシベ) に開拓移住してますよね。ほかにも、三原郡 (南あわじ市) からの個人レベルや集落あげての官費や自費での北海道開拓移住は沢山あります。私が現在住んでいる南あわじ市神代村からも大勢です。札幌市豊平区に鎮座する 西岡八幡宮 はわが神代村からの移住者森金蔵氏の手で創建されましたが、地方史家たちの調査で、西岡八幡宮の元宮は 上田八幡神社 であることが判明しました。それから北海道開拓村に復元されている 藤原車橇製作所 (ふじわらしゃぞりせいさくしょ) の創建者の藤原信吉氏は神代村からの開拓移住者です。 次の氷河期の到来で、北国へ行った移住者たちがこっちへ帰ってこなければいけないようになるでしょう。 瀬戸内海が陸地化するから帰ってくる場所はあります。九州の西側にも広い平野が出現するでしょうし。いくら寒いのは暖房をしっかりと焚けばしのげるとしても、農業ができなくなるのが致命傷です。農業は人類の生存の基礎です。大幅な平均気温低下で瀬戸内海、もとい、瀬戸内平野でコメ作は不可能になるでしょう。日本でコメが栽培できるのは高知平野と宮崎平野、南西諸島だけになるでしょう。日本人の主食がジャガイモと小麦になるハズです。




南海地震は来るのか? (その2)
南あわじ市灘地区では、昔、地震による “山抜け” が頻発。
●本日は2014年6月7日であります。 過日の5月30日に、淡路島最南部の南あわじ市灘土生漁港の突堤から景色をながめて、ああだ、こうだ、 と言ったのですが、南海地震は来るのか? というタイトルからは乖離した記述になり、やや羊頭狗肉のきらいがありました。しかしながら、必ずしもタイトルと記述がかけ離れているわけではありません。歴史的には南あわじ市灘地区は大変な地震災害を受けてきた地域であります。村が沈んだだの、村を移住せざるを得なかっただの、物凄い内容の伝説や書き物が残されています。そもそもタイトルの話題を取り上げようとしたきっかけは、突堤の付け根あたりで釣りをしていた人がいて、「釣れますか?」 と話かけると、「イワシがぎょうはん釣れるんやけど、今の時期では異常やな。南海地震が来るちゅう話もあるさかいな」 などと言うのです。 たしかに、三文ジャーナリストたちが、「南海地震が来るぞおぉ!」 と世間を惑わすインチキ研究者を担いで巷間を騒がしていますね。そこで、南海地震について考えてみましょう、ということであります。まずその前に、淡路島南部の、南あわじ市灘地区が地震による大災害でいかに苦しめられてきたか、近世の書き物から見ていきます。下に掲げるのは江戸時代末期の安政4年に成立した 『味地草』 という淡路島の地誌から採ったものです。現在の南あわじ市灘山本についての記述であります。

『味地草、みちくさ』 の三原郡山本村の記述
『味地草』 三原郡山本村より

『味地草』 より三原郡山本村の記述

●江戸時代の淡路島の地誌として有名なものは、『淡路艸・あわじぐさ』、『淡路常磐草・あわじときわぐさ』、『堅磐草、かきわぐさ』、『味地草』 でありますが、淡路四草 (あわじよんくさ) と呼ばれています。 『味地草』 は阿波徳島藩士の 小西友直・小西顕 の父子の手で安政4年(1857年)に完成された膨大な書物です。この『味地草』(みちくさ) に、淡路島南部の集落で昔大変な大災害があったことが書かれています。あえて、無謀にもルビを振ってみましたが、間違っている箇所もあるかもしれません。土地勘がないと分からない内容なので下に 国土地理院地形図 (淡路島南部海岸) を借用します。地図の中にある地名は江戸時代から何ら変わっていません。灘山本 = 山本村です。 『味地草』 で記述されている村名のそれぞれの位置関係も現在と同じです。

国土地理院地形図 (淡路島南部海岸)


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塚村・城方村・吉野村ともに、かつて山抜けで亡村となった?
筆者の小西父子は、理路整然と書いていないので、非常に分かりにくい書きかたです。幾通りもの解釈ができそうですが、言い伝えや、味地草の他の頁の記述とをつきあわせて考察すると、このハナシの骨子を時系列で箇条書きすると次のようなことです。 なお、亡村というのは 「滅亡した村」、 「荒廃して住民がいなくなった村」 というほどの意味です。故村というのは 「以前の村」、「そこに昔あった村」 というような意味です。

話の内容
むかし山の斜面のやや高いところに塚村という集落があった。
天正12年(1584年)に山抜け大災害で集落は滅亡。おそらく地震による深層崩壊。
(天正13年に 天正大地震 という大きな内陸地震があった)
で、生き残った人々が海岸近くに降りて集落を再建した。
慶長16年(1612年)~寛永4年(1627年)の間に、塚村 → 山本村に改名した。
改名は、集落の滅亡を縁起悪しとしたから。大災害のたびに改元するのと同じ。
改名にあたり、伊勢神宮の神官の中西氏に命名してもらった。
同じころ、天正12年に城方村も山抜けで滅亡した。
(城方村の滅亡は地震によるとハッキリ書いてあります)
城方村は山本村の西側5つ目の集落であったが、生き残った人々が移住した。
移住にあたり、城方村は山本村(塚村)の領地を分譲してもらった。
で、城方村は山本村の西隣の集落となった。
また、同じころ、吉野村も山抜けで滅亡して、生き残った人々が移住した。
(この山抜けも、“地震りて・ちふりて” とあるから地震が原因である)
山本村から数キロ東にあったという元吉野から、山本村の東隣へと移住した。
ただし、吉野村の移住は年号の記録がないので、年代は不明である。 


「山抜け」 とか 「螺が出る」 とはどうゆうことか?
山抜けというのは、 「山抜けと云は凡山国にある大変にて螺の出づる類也。大水涌流れ村里亡び人死す。俗に是を螺持と呼ぶ」 と味地草が説明している通りです。現代語訳すると、「山抜けということは、山国に特有な大災害であって、老成したホラ貝が山から飛び出して起こると考えられている天変地異なのです。山から水があふれ、土石流となり、洪水となって、集落は流され土砂に埋まり滅亡します。人は死にます。世間では俗にこれを螺持 (ほらもち) と呼んでいますわ」 

(註) 「螺持」 よりも 「螺抜け」 という言葉の方が一般的。江戸時代の文書には 「螺抜け」 という言葉がでてくる。

●南の海に棲むホラ貝がなんで山から出るのか? おかしいじゃねえか? ということですが、これは江戸時代に世間で広まった民間伝承です。 出世螺 (しゅっせぼら) を参照すると、山奥の土中に巨大なホラ貝が棲んでいて、長い年月が経つと老成して龍に変身して山から飛び出すのだ、とされます。その飛び出すときに、とんでもない山崩れだとか地震や洪水を起こすのらしいです。(ま、そういう怪奇譚というかオハナシです) 注目すべきことは、淡路島南部の灘地区で伝わる法螺抜けで集落が滅亡したというハナシは、大雨による土石流ではなく、地震による斜面崩壊あるいは深層崩壊が原因であることです。南海トラフによる地震ではなく、内陸の地殻内地震によるものであろうかと思われます。たぶん、天正地震か? 天正地震は北陸地方~近畿地方を襲った強い内陸地震ですが、阿波国(徳島県)でも被害記録があるみたいです。詳細は不明なところが多く、諸説あるようですが、淡路島南部の海岸地帯は兵庫県有数の地滑り地帯でもあるので、400年余り前のこの地震で相当な惨状があったのではないか?? 海溝型地震であろうと、内陸地震であろうと地震は恐いですわねえ。地震、雷、火事、おやじ、と恐いものの筆頭が地震ですわ。


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おたけさんから頂戴したコメント (その1)

ご無沙汰してます。

1500年後半 (秀吉の時代かな?) の話に、灘で五つの村が水没もしくは消えた話とか、灘の海岸側に半島があってそこに沢山の人たちが住んで居た話など聞いたことがあります。 また、これもアサリ堀に行ってて聞いた話なので頼りないのでですが、福良湾に洲崎という島が蛇のヒレと繋がっててそれがこの時期の地震による津浪で切れて洲崎と言う島になった噂とかね。 三原のほうでも、大日川周辺が隆起して志知城周辺に叶堂から船で行き来できなくなった話などを聞きます。  この時期大きな地殻変動が起こったのでしょうね。

先日海抜の話を聞いてたら潮の干満の真ん中で測定基準にするような話を聞いたのですが、海に水没してしまった土地は「国の物」になってしまうのでしょうね? それじゃ、さっきの海から隆起してきた土地は誰のものなのでしょうね? 隆起して出てきた土地の隣に土地持っている人の物なのかな?>早いもの勝ち?



山のキノコの返信 (その1)

おたけさん、こんばんは。

>灘で五つの村が水没もしくは消えた話とか、灘の海岸側に半島があって…

白石村 (しらいしむら) の沈没です。現在の灘土生漁港あたりから沖にのびる 砂州(さす) があって、そこに白石村があったと言い伝えられています。これは、南海トラフでの海溝型地震の 明応地震 で白石村が沈没したと言われています。明応7年 (1498年) です。山本村・城方村・吉野村が地震の法螺抜けで亡村となったハナシよりも、おおかた80年近く昔で、別個の事象です。「明応地震」は被災地が主に東海地方だったので、従来は、今でいう 「東海地震」 あるいは 「東南海地震」 と考えられていましたが、最近四国でもこの地震の被害記録が次々に見つかったようで、東海・東南海・南海の3連動地震ではないかという可能性が高くなっているようです。なので、白石村沈没の原因は明応地震であった可能性が強くなりました。宇佐美龍夫編著 『わが国の歴史地震被害一覧表』 に白石村の記述があり、「十町の砂洲海となる」 と記載されています。しかし、原史料の記述がなく、以前、地方史を研究している人に聞いたのですが、淡路地方史に関する史料で 「十町の砂洲海となる」 などと一体どういう古文書に書いてあるのか? と尋ねたら 「知らない」 と言っていましたわ。

灘土生の漁師さんたちが言う話ですが、土生漁港の沖で、大潮で海面が下がり、凪で海面が鏡のように平かで、しかも海水の透明度が高い時に、「海底に鳥居が見える」 と言っていますね。海底の鳥居を見た人が何人もいるみたいですわ。おそらく海底に沈没した白石村の鎮守の宮さんの鳥居なのでしょうね。残念ながら、 『味地草』 には白石村の直接的な記述はないです。ですが、間接的な記述があって、阿万東村に白石という畝号があり、この白石という名は 「今は存在しないけど、昔に存在した村名の名残だろうかな?」 みたいな意味を書いています。白石村沈没は味地草が書かれた時からでも360年も昔で、すでに詳細は分からなくなっていたようです。山本村みたいに生き残った人がいたら村を再建して、子孫に語り継いでいくでしょうが、白石村は完全に滅亡したのではないでしょうか? つまり、語り伝える子孫がいないからじきに詳細が分からなくなったと思います。あるいは、もし生き残った人がいれば、灘地区のどこかに白石村を移転して、現代まで白石村が存続していたのでは? それから、山の上の神社の玉垣の中に敷き詰めてある白い玉砂利は何百年も昔に、白石村の氏子が奉納したものだと言い伝えられています。

5つの村が沈没というのは、 『淡路温故之図』 という古地図 (ニセ古地図) に書かれている話です。この古地図はその模写品があちこちに展示されていますが、たとえば南淡図書館に額に入れて飾られていますわ。しかしこれはニセモノで、 『三原郡史』 の通史の部分を書いた菊川兼男氏が、三原郡史の中で、「とても古地図などといえるしろものではなく、比較的新しいニセモノで、世間で出回っているのが困る」 という意味のことを指摘しています。なので5つの村が沈んだという話の信憑性は薄そうです。実際に、十町ほどの小さな砂洲に5か村というのはまず考えられないです。十町を面積と解すれば十町歩で約10ヘクタールです。砂洲の幅が200m、長さが500mでちょうど十町になります。砂洲は普通は海面ギリギリの低海抜だから、砂洲の中央部に長細い集落であっただろうと想像します。幅数十m、長さ300m、せいぜい数十戸で、1村ですわ。5か村もとても無理ですわね。実際に、白石村の存在自体はしっかりと現代まで伝わっているのですが、他の村名は全く言い伝えにないのです。やはり、沈没したのは白石村1か村だけだったと、思います。

ながながと、返信というよりも、記事の続きみたいになってしまいました。



おたけさんから頂戴したコメント (その2)

こんばんわ、想像するといろんな思いが浮かんできます。

>「海底に鳥居が見える」 と言っていますね。
この鳥居がどういう風になってたのか?とか、倒れたり、壊れたりしないのかとか? なぜ沈んだのかとかね。昨年の4月13日の淡路島地震の時に偶然にも 洲本市の賀茂神社の壊れた鳥居 を見ました。この時の地震では石で組まれた鳥居は壊れる事を知り、水没の原因が地震だと海中にある鳥居は壊れているはずですね、 またなぜ水没するような所に鳥居を作ったのか? こう考えると海の神様を祭ったから海の近くにあった? そのような鳥居は他にもあるのだろうかと考えたら 「ありました」 。

福良湾の 煙島に鳥居 があります、それも波打ち際に。 この鳥居を見ると船でしか行けませんね。水没した鳥居はどういう風に沈んだのか想像してみると、砂でできた砂州のような場所に鳥居があって長年そのまま立っていた。その沖に台風などで大きく砂がえぐり取られた。 (このような事例は以前、洲本市の厚浜海岸で台風23号のあと国道28号線の道路脇まで海岸が浸食された事があり、国道28号線の道路下に大きな浸食穴ができました。)

話を水没鳥居の戻せば、その穴に砂地の大部分が滑り込んで行って水没したように思うのですがどうなんでしょうね? また阿万の吹上地域では干潟だった所が陸地になったようにも 山の上から見れば窺える のですが、どうなんでしょうね。津波で吹きあがったから吹上>なのかな?

または、1800年代の中頃に排水路整備が行われ干潟が農地に成って行ったのでしょうね。 地震が原因か台風などの浸食か? 事実は如何に>なんて考えるとカメラを持ってあちこち撮って回りたくなりますね (^^)  そう言えば淡路島地震の日にゆずるばダムを散歩してました朝の9時ごろですが、ダムの周りには何箇所か ひび割れ がありましたが何日かすると消えていましたね。 ゆずるばダムの周辺道路がある日突然水没??? 



山のキノコの返信 (その2)

おたけさん、こんばんわ。

貴重な写真のリンクをありがとうございます。煙島の写真は、高いところから見降ろすようなアングルで、どこから撮ったんだろうかと不思議なんですが、対岸の七色館あたりの屋上から望遠レンズで撮ったものなんですか?

吹上という地名は、『角川日本地名大辞典 28 兵庫県』 によれば、「塩屋川河口域右岸、吹上浜に面する。地名は、太平洋に面して白砂が吹き上げている地形に由来するという」 とのことですが、吹上浜は小規模ながら砂丘が見られて、堆積性の海岸 (浸食が優勢ではない) で、常に潮風で砂が (海の方から) 吹き上げているのでしょうね。たぶん、四国山地を浸食して吉野川を通して流出した砂が、あるいは諭鶴羽山地を浸食した砂も、海流や潮流や沿汀流など海水の動きで運搬されて、吹上浜に吹き上がっているのではないでしょうかね?? 吉野川の流れが吹上浜に届いているのはほぼ間違いないことで、吉野川中流域にみられるオニグルミという木の実が吹上浜や、ちょっと南の東町地区の砂浜によく打ち上がり発芽します。以前は東町海岸で5mぐらいの木に育っていました。(老人会が切ってしまいましたが)

山の上から見下ろす写真ですが、兵庫県レッドデータBランクの貴重植物のオニバスがあった百間掘あたりですね。あの辺りは、海面ギリギリの海抜です。百間掘の入り口に国土地理院の三角点があるのですが、海抜はたった0.9mです。大潮満潮時とか、黒潮が陸地に接近して異常潮位になると海水が逆流してきます。オニバスが消えた (百間掘から絶滅か?) のも海水遡上による塩害も要因の一つだと言われています。あの辺りは元は全体が塩屋村で、吹上村は塩屋村から分村したと 『味地草』 が言っています。で、塩屋という地名は淡路島内にもあちこちにあり、全国には膨大にあるみたいですが、製塩業とか塩の売買とか、塩の産業があったのが地名の起こりで、現在は阿万塩屋地区の中心集落は海岸から700~800m、あるいは1500m内陸にあります。(集落は大きく2つにわかれています) そういう地名から推定すると、塩屋川に沿って海が入り江になって大きく入り込んでいたのではないか? と想像できますね。「阿万の吹上地域では干潟だった所が陸地になったようにも」 というおたけさんの見方は当たっていると、私も思います。

さて、肝心の白石村の鳥居ですが、海底に鳥居が立っているというハナシです。もともと、砂洲だから砂地の平べったい低海抜のところに集落と鳥居があったのでしょうね。詳細は全く不明で想像するしかないのですが、砂地だから地震の揺れで一挙に液状化で沈没とか? 津波がきて砂洲の土砂を一挙に流し去ったとか? しかし、幸運が何重にも重なって鳥居は立ったままで上手く海没?? 津波で白石村は滅亡しても、砂洲はわずかに水面ぎりぎりで残り、時間をかけて浸食されていったとか? しかしまあ、鳥居だけは立ったまま上手く沈んでいった?? 言い伝えの根強さからこの白石村沈没のハナシは本当だろうと思いますが、詳細は全くわかりませんですわ。 地形的にも、海底地形図をみれば土生沖あたりは、他の集落沖よりも浅くなっています。それに、ちょうど最短で3キロ沖に沼島があるので、沼島の裏側にあたり、土生沖は比較的波が小さくなります。海水の動きが弱まるので、砂が堆積しやすい場所です。大昔に砂洲があったというのは不思議でもなんでもありません。ちなみに、地震断層で有名になった野島ですが、『味地草』 には大昔に野島という島があって地震で海没したと書いていますわ。野島の想像絵図まで載っています。沈んだのはたぶん奈良時代か?? 野島は沈んで無くなったのに地名だけが残りました。島が沈んだとか、村が海没したとかのハナシは各地に結構ありますわね。日本全国さがしたら山のようにあるかも?? 大分県別府湾にあったという 瓜生島(うりゅうじま) 沈没のハナシは特に有名です。なんと1日で大きな島が沈没したらしいです…。

それから、陸地のちょっと沖に島があると砂洲ができることが多いですわ。福良湾の洲崎が蛇の鰭と繋がっていたり、福良湾の外にも大園島という島があって、干潮のときに淡路本島に向いた砂洲があるのが分かります。洲本市由良の成ケ島も砂洲です。昔は成ケ島は南と北の2つの島で出来ていて、その島の間は空いていました。その南島と北島のそれぞれは淡路本島と砂洲で繋がっていたと言われています。このような事例が多いので、土生漁港あたりから沼島の方向へ砂洲が伸びていたことは十分にあり得ますわね。国土地理院の地形図で日本全国の海岸の地形を調べれば、少し沖に島があったら、島と陸地をつなぐ (つながっていなくてもいいですが) 砂洲がある場所は沢山あると思います。有名なところでは、函館とか、潮岬とか、志賀島(福岡県福岡市)とか、沖合の島が砂洲で本土と繋がっています。



収穫適期を逃したサンショウの実
収穫適期は、5月15日~20日ころだったか?
本日は2014年6月7日であります。 本日夕方に、いつもお世話になっているMTさんから電話を頂戴しました。

佃煮用のサンショウの実の所望か?
「山のキノコさん、また何か自然観察会をせえへんのけ?」
「してもいいけど、このあいだシャクナゲのお花見をしたばかりやしなぁ」
「Fさんが、また山に行きたがっているみたいなんや」
「そやけど、Fさんは大阪に行っちゃったんじゃなかったですか?」
「うん、行った。でも、毎週日曜日には淡路に戻ってきよるんや。それで、山に行きたいんや。なんか、サンショウの実が欲しいワみたいなこと、言よったわ」
「サンショウの実け、佃煮にするには、もう、ちょっと遅いかも?」
「まあ、そない言わんと、まだ、なんとか行けれへんか?」
「うーん、佃煮にするんだったら、中の種がまだ柔らかいうちやないとなあぁ…。種が堅くなったら、もうあかんわ。粉山椒だったら行けるけんど、佃煮はなあぁ…。2週間ぐらい遅いかもね? 要するに、実の中のタネがまだ白くて、食べたらぷよぷよしてゼリー状の状態が一番ええんや。早すぎても佃煮に炊いたらドロドロになるし、分量も少ないし、遅くてもタネが黒くなって堅くなるわ。ちょうどいいのは、ちょっとの間やなァ。多分、5月15日か5月20日ぐらいが良かったんじゃないやろかなァ」
「ほんまか? もう遅すぎるんか?」
「ま、ひょっとしたらということもあるし、採ってきたろわ」

というふうな会話でありましたが、MTさんには大変お世話になっていることだし、MTさんに足を向けては寝られません。日没寸前であったが、山裾のダムの所にサンショウの実を採集に行きました。で、夕方6時から7時の1時間ほどで行ってきたのですが、日没寸前にチョイチョイと採ってこれるのは、田舎冥利に尽きます。田舎には都会のような便利さはないのですけれども、不便さとか文化的刺激のなさとか鬱陶しさ (?) など、マイナス面を帳消しにする良さもあるのです。で、サンショウの実を採ってきましたが、やはり予想どうり…。タネが黒くなりかけていて収穫適期を外しています。10日か2週間ほど遅いか? という感じです。ひょっとしたら、佃煮にするのに十分に時間をかけて煮ればギリギリか…。どうせ電話をかけてくるんだったら、5月中頃だったら…、と悔やまれますね。ま、せっかく採ってきたのであるから、棄てるのはモッタイないです。粉山椒ならば行けますわ。(夏の終わりまで行けます)


本日の収穫、 淡路島産の天然サンショウの実。
写真のものは、全部で980グラムです。1時間で約1キロです。半日 (4時間) 根を詰めて採取すれば5~6キロぐらい採れそうです。資源量は豊富ですし、誰も採らないから独り占めの大当たりです。
6月7日収穫のサンショウの実

↓ 山椒の木の実和え。 木の芽和えではありません。荒削りな野戦料理みたいですが、材料はキュウリ、マダケの筍、調味料はサンショウの実、味噌、砂糖、僅かにお酒。キュウリは自給自足栽培品、筍も山菜として採集品、買うのは調味料だけ。放射能含有食品が日本全国に流通している疑惑が払拭しきれない以上は、可能な限り自給自足で我がを身を守ります。アンチ食べて応援! 応援すること自体は反対ではないし、大いに賛同します。けれども、応援の仕方が問題なのです!
山椒の木の実和え

●収穫物は明日、MTさんに持っていくにしても、折角採ってきたものであるから活用する必要があります。サンショウの佃煮にはちょっと適期を外しているかもしれないので、他に活用できないものか? ということで試作品をこしらえてみた。サンショウの実をサッと湯通しして、すり鉢ですり潰したらサンショウの木の芽となんら変わりません。すり潰すことによって堅くなりかけた種子も目立たなくなります。夏になってあまり堅くなりすぎた実はダメでしょうが、少しぐらい長けた実であればすり潰したら使えそうです。佃煮にするにはタイミングを外したサンショウの実は、サッと湯通ししてから冷凍にして保存。木の芽の代用品として一年中使えるのではないか?




「放射脳」 という新語 (?) は多義的であり、使う立場で意味が正反対にかわる。
「言葉」 は時間とともに変化し、使う人により意味が変わる
言葉というのは流動的であります。数学の定理であるとか物理学の原理などはそう簡単には変わらないでしょうが、言葉は変化が早いですわね。いまの若い人々には戦前の書物はすでに古典になってしまっていますが、年配者にとってもはや明治時代の小説などを読んでも現代と言葉の意味がかなり違っているのに戸惑わされます。まして江戸時代の書物ともなれば、言葉の字ずらは同じであっても現代の意味で受け止めると読み誤ってしまいます。いちいち事例を列挙したらキリがないのですが、たとえば江戸時代に 「国」 といえば 「淡路国」 とか 「土佐国」 など、まあ「県」か 「衆議院選挙の選挙区」 ていどの範囲です。現代の 「中国」 とか 「ロシア」 などの国とはさし示す範囲が全く異なりますわね。言葉は時間と共に変化しますし、間違えた用法が広まって、やがて正反対の意味が社会に定着することも多いです。たとえば、 「全然」 という陳述の副詞は、「~ではない」 という否定表現とセットで使われる言葉でしたが、 「全然~だ」 と肯定表現にも使われるのが定着して意味が正反対になりました。

また、言葉というものは、普通はその意味を厳密に定義して使っているのではないから、使う人の立ち位置でも微妙に変わってしまいますわね。同じ 「山」 という言葉でも、2000~3000mの山々を毎日見て暮らしている信州の人ならば、 「山」 という言葉を聞いたらそんな高い山を思い浮かべるでしょう。しかしながら、高い山のない瀬戸内沿岸住民ならば、たとえば讃岐の住民ならば300mもあれば立派な 「山」 です。けれども信州の人が見たら 「そんなの丘じゃねえか」 と言うにちがいありません。言葉は人によって微妙に意味が異なります。海に住む 「タコ」 というのは日本人にとっては普通は御馳走です。世界には中国とか地中海沿岸諸国などタコを食べる国は結構あるようですが、タコを食べる国では 「タコ」 という言葉を聞いたらよだれが出てくるかもわかりません。しかしながら人類を支配しているアングロサクソン民族は 「タコ」 は食べられない怪物と考えているようで、(言語により単語は違っても) 「タコ」 を意味する 「octopus」 という言葉を聞いたら身震いするかもしれません。このように、言葉というのは同じ言葉でも、それを使う人の属性 (年齢・性別・職業・文化・宗教・主義・思想・立場など) により、その言葉の意味するところや、その言葉で思い浮かべるイメージは大きく変化します。

本当に 「気の毒な人」 はだれなのか?
最近、通りすがりの一見さんから、 「放射脳でしか物事を考えられない方なのですね、お気の毒です」 と落書きをされましたワ。

気の毒だなどと言うけど、何が気の毒というのだろうか? 意味不明です。吾輩は関西圏に住んでいるから不都合なことは何もありません。また、原発関係の利害関係者でもありませんから別に困ることもないです。フクイチ原発事故で何か被害を受けたということも何もないし、もしこの国が原発を全面的に止めても仕事を失うわけでもありません。もちろん間接的な影響は全国民に及ぶのは間違いないところですが、フクイチ原発事故や、国家の原発政策で直接的に影響を受けることは何もないのです。ようするに困ることは何もないので、「気の毒だ」 などという暖かいご憐憫は的外れであります。ま、落書きを投げ込んだお方の立場は全く不明ではありますが、原発推進関係者か? アクセス解析では東京都の方みたいです。東京電力の社員の家族だったりして? 困るのはむしろ関東圏にお住まいのそちらのほうで、本当にお気の毒に思いますね。ま、わざわざ瀬戸内の離島過疎ブログまでお越しくださり誠に光栄であります。 

たとえば、脱原発によるリストラで何時クビになるか不安におびえる電力会社の社員とか、もし自治体が消滅したら職を失うことになるフクイチ原発周辺の役場職員だとか、フクイチ原発事故で倒産したゴルフ場の関係者とか、海洋汚染で出漁できなくなった漁師さんとか、気の毒な人々は大勢いると思います。しかし、気の毒な人々にも明らかに2種類あって、原発推進側で利益を得ていた人々は自業自得のハナシであて、全く気の毒とは思いません。それどころか、指導的立場にあった者は、逮捕して監獄にぶち込む必要があります。一方、原発には何のかかわりもなく、原発から何らの利益も受けていなかったにもかかわらず、フクイチ原発事故で一方的に被害だけを被った人は、これこそが本当に気の毒な人々であります。国家がただちに本腰を入れて救済すべきでしょう。なのに、国家はなんら救済する腹はないのは不条理の極みです。政府は東京電力に全く責任をとらせようとしません。東京電力には事故を起こした刑事責任・行政責任・民事責任のみならず、資本主義経済のルールとして経営者責任・株主責任・(銀行の)貸付責任を厳しく追及すべきで、本来であるならば破綻処理すべきが当然です。


「放射脳」 生まれたてのホヤホヤの新造語
●さて、「放射脳」 という新しい造語をよく見かけますが、意味は不明であるし、日本の言語空間に定着した言葉ではまだありません。フクイチ原発事故後に出てきた言葉ですから、登場してまだ2~3年しか経っていないので社会に定着したとはとても言えません。例えば、著名な国語辞書が改訂版を出そうとするとき、新たに新語をどこまで収録するのか難しい問題ですけれども、どんなに新語収録に柔軟的な辞書でも2~3年程度ではまず収録しないでしょう。出来れば20~30年はほしいところです。「放射脳」 という言葉をだれが造語したのか不明ですが、それまでにゲーム脳という造語がかなり広まっていたから、それにヒントを得たのか? という気はしますね。「放射脳」 の文献上での初出の不明ですが、例えば、池田信夫氏のブログ の2011年12月28日付の記事に「放射脳」 という言葉が見えますから、原発事故があった2011年内に既にこの言葉が登場していますね。池田信夫氏は著名な言論人ですが、体制擁護の色合いが濃厚なNHK出身だけあって原発容認・原発推進の立場の言論人です。意味の不明な言葉の意味を探るのは、その言葉の使われている用例を収集して、どのような文脈で使われているかを調べ、沢山の用例で共通的になにを表現しようとしているかということから帰納法的に考察する、のが一つの方法です。で、池田信夫氏の用例をベースとして他の用例を調べてみました。おそらく次の意味でありましょう。

原発賛否の立場の違いで、180度意味が逆転する 「放射脳」
●池田信夫氏の主張によれば、 (放射脳の人々は) マインド・コントロールに引っ掛かっている、お金儲けの反原発運動をしている、嘘に囚われている、そとの世界がみえない、クリス・バズビー教授のフクイチ原発事故で今後50年で40万人が癌で死ぬという見方を盲信している、そういう行動・思考の人々をさして 「放射脳」 と呼んでいるように思われます。他の用例に当たっても大同小異で、似たり寄ったり。ようするに、原発推進の考えや立場の連中が、原発反対の人々を揶揄し罵倒する造語なのです。そして、「放射脳」 の人々を、何も問題がないのに問題があると主張している、安全だのに放射能を怖がっている、安全だというデータを示しても理解できない頭の弱い連中だ、放射能の影響を過大に吹聴してカネもうけをたくらんでいる、などと批判し、こきおろすのです。つまり、人を罵倒するときの言葉、バカ野郎! たわけぇ! ドアホ! とほとんど同列の言葉であります。 で、この言葉の辞書的な説明は次のようになりそうですわね。

放射脳の辞書的説明

●「放射脳」 という新造語の用例を収集して、帰納的にその意味を探ったのですが、多くの用例は原発推進の側に立つ人が使っている例が圧倒的であると感じました。おそらくこの言葉は最初は原発推進の側の人が使ったのはほぼ間違いなさそうです。ところが、数は少なくなりますが原発反対の立場の人々も 「放射脳」 という言葉を使っていますね。この場合には意味が正反対になるようですわね。その場合の辞書的説明は次のようになりそうです。

放射脳の辞書的説明

↑ この定義の背景は、原発推進に手を染めているやつらは、放射能で頭がイカレてしまった連中であり、原発利権で飯を食ってカネの亡者になったイカレた連中だ、という現状認識にもとずいています。これこそが 「放射脳」 の正しい意味です。放射能で脳がヤラれてまともな判断ができなくなったので、原発は安全だなどという噴飯ものの妄言を口走るのですわね。カネというのは魔物であって、カネをめぐって骨肉の争いをしたり、殺人も起こります。(保険金詐欺殺人など) いったん原発利権に手を染めた連中は、魔性を持つカネの毒に脳が浸潤され、利権の亡者となって誤魔化し・嘘・隠蔽・責任回避・脅迫…、ありとあらゆる悪徳をろうして、原発に反対や疑問の声を封殺しようとしていますが、すべて利権(カネ)づるを守るためです。一方、原発に反対する人々はカネをもらっているわけじゃありません。原発反対は利権にはなりません。そこのところを考えるとどちらの定義があたっているかは明らかです。利権にへばりついている奴らが言うことは、利権を死守するために手前勝手なことを言うだけなんです。原発推進利権者どもは、事故などなかった、原発は安全だ、原発を再稼働しないと日本経済はダメになる、という立場です。いま、全ての原発は停止しています。けれども世の中はちゃんと回っています。騙されないことです。 (ま、こんな子供だましには誰も騙されんでしょうが…)

「放射脳」 は言語活動を拒絶する罵倒言
吾輩が思うのですけれども、原発推進に賛成の人も、原発推進に反対の人も、多義的で使う人によって意味合いがかわる 「放射脳」 などという言葉は、使わない方が宜しいかと思いますね。反対派をののしるのであれば、たんに 「馬鹿野郎!」 「この阿呆!」 で宜しいかと…。ということもあるのですが、このような罵倒語の大きな特徴は、一切の説明とか敷衍、議論・対話を拒絶する言葉なんです。沢山の語彙をならべて相手に説明したり説得したり論破したりするのが邪魔くさいから、バカヤロウということなんです。人間は言葉をしゃべる動物であるのに、その言葉を捨てているんです。バカヤロウの替わりの言葉が 「この放射脳め!」 なんです。 「放射脳」 なんていう言葉を安易に使うことが、ご自分のボキャ貧をさらけ出すことになるので、使わない方がいいのです。池田信夫氏ほどの日本代表言論人が 「放射脳」 などという表現に頼ってしまているのを見ると、まあなんとも品のない文章に落ちてしまい、興ざめしてしまいます。

マスゴミが騒ぐのか? 騒がないのか? 国家の政策転換のバロメーター。
北海道地方で、日最高気温の記録更新が続出!

本日は2014年6月4日であります。

●昨日は網走地方が大変なことでしたが、今日は北海道の上川地方(上川振興局)で大変なことになっています。まだ、6月になったばかりです。盛夏まで、まだ2か月もあります。 にもかかわらず、驚くべきことに、北海道内陸部各地で、最高気温の記録更新ラッシュです。ひとむかし前ならば、マスゴミどもは大喜びでハチの巣をつついたように、上を下への大騒ぎでありましょう。しかしながら、国家の地球温暖化政策は明らかに転換しています。たんたんと報道することはあっても、ひと昔のように、“地球温暖化の証拠であり、影響である。これから更に温暖化が進んで大変なことになる” というような騒ぎはしないのであろうかと思います。特段にマスゴミが大騒ぎしなければ、逆に、そのことが地球温暖化の政策転換を裏付ける証拠といえますわね…。

●なぜならば、新聞やテレビは政府の完全コントロール下にあるからです。これらマスコミは政府に規制や認可 (ムチ) を受けているだけでなく、新聞は文部科学省からNIEという販促支援、テレビは総務省から電波の廉価使用という利益供与 (アメ) も受けています。アメとムチで家畜が調教されるように、マスコミは政府から手なづけられています。で、マスコミは政府の広報係でしかなく、記者クラブで政府や省庁が発表することを右から左に流すだけなんです。で、政府が地球温暖化政策を推進していたから、マスコミは政府の指示を受けて、あるいは政府の意向をくんで、地球温暖化で大変なことになるという記事を垂れ流していたのです。いま政府は、昨年11月の 「第19回 気候変動枠組条約締約国会議、COP19 」 以降、明らかに従来の地球温暖化政策から軌道修正しています。温暖化から手を引いています。おそらく、先進国側が途上国側にむしり取られるという攻守逆転したためだろうと思われます。そういう状況でありますから、政府の意向を汲んで記事を書くマスコミは、もう地球温暖化に触れる必要がないのです。これがマスゴミがもう地球温暖化を騒ぎ立てることはないと予想する根拠です。


2014年6月4日15時の北海道の気温分布
北海道内陸部の旭川一帯で異常な高温です。猛暑日 (最高気温が35度以上の日) となっています。気象庁ホームページ 「アメダス:北海道地方 南西部」 から借用。
2014年6月4日15時の北海道気温分布

●今日の川上地方の高温に関して申せば、今の時期は高緯度地方では (淡路島より約10度緯度が高い) 日照時間が長くなります。(淡路島より2時間近く長い) で、朝からずうっと快晴で強い日射で気温は上がります。しかも、上空の寒気が抜けて暖気が北海道上空に進入しているので非常に気温が上がりやすい状況です。 4日09時の850hPa気温(おおむね1500m上空の気温)が、札幌20.8度、稚内20.2度に対し、茨城県舘野13.0度、和歌山県潮岬が14.0度と見事に、南低北高と逆転していますわね。

(特に、札幌の850hPa気温が、6月3日21時に、なんと22.1度 です。これは平年値8.1度と比べると14.0度も高いですわね。この22.1度は6月の記録更新です。通年では8位です。記録的な暖気が北海道上空に進入したようですわね。) 

北海道地方全体が地上高気圧のみならず上空の高気圧に覆われ、下降気流場にあるので昇温しやすいということもありましょうし、しかも、地上の風は南風であったので、日高地方の太平洋沿岸から上川地方まで陸上を150~200キロ風が吹きわたる間に空気が温められるし、更に夕張山地や日高山脈の山地越えで強力なフェーン現象が発生したのではないだろうか? 気温が上がる条件がうまく何重にも複合したのでしょうね。日によって気圧配置が微妙に異なり、風向きも微妙に変化し、したがってフェーン現象が発生する場所も大雪山系の風下だったり、日高山脈の風下だったりで、猛暑に見舞われる場所が日替わりで入れ変わった…。 (違っていたらすみません)


全国には、気温を観測する気象官署やアメダスが約850か所ほどあります。昨日と今日の2日にわたり最高気温の全国ランキングで、なんと、北海道地方が上位10傑を独占しました。非常に珍しい現象ですわね。網走周辺や旭川周辺では熱中症患者を運ぶ救急車が走りまわったのではないか??

2014年6月3日の日最高気温の高い方からの全国ランキング
出典は、気象庁ホームページ 「今日の全国観測値ランキング」 から借用した。このリンクは閲覧できるのは今日と昨日のみです。日が経つと閲覧できません。
2014年6月3日 日最高気温の全国ランキング10傑

2014年6月4日の日最高気温の高い方からの全国ランキング
2014年6月4日 日最高気温の全国ランキング10傑
北海道地方全体での最高気温の従来記録は、確か、帯広の37.8度 (1924年7月12日) でしたか? 今回タイ記録として並びましたが、なんと、90年前に観測されている記録です。あくまでも古い高温記録と並んだだけであります。もう、マスゴミは騒がないとは思うけど、ガタガタと騒ぐのはミットモナイのです。

●さて、マスゴミどもが騒ぐかどうか、しばらく注目したいと思います。 数年前ならば、とくにクライメートゲート事件が起こる前ごろでは、大騒ぎになったハズです。 以前の状況だったら地球温暖化のキャンペーン特集報道の格好の材料になるところです。 


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本日の写真3葉 有用植物3種 (兵庫県南あわじ市にて)

↓イラクサ科のヤナギイチゴです。オレンジ色の小さな果実が色づきました。果実はたべられます。吾輩は子供のころ食べました。なにしろ、離島振興法対象地域に指定されるほどの僻地でしたから、おやつを買う店などありませんわ。食べられる木の実が子供たちのおやつです。 子供のころ菓子類を食べていないので、今でも菓子類は拒絶反応です。子供のころの食生活が、生涯の嗜好を規定しますね。
ヤナギイチゴ

↓ 野生の豆ビワが色づきました。食べごろです。大粒の栽培ビワとちがい小さな果実がブドウの房のようになります。田中ビワとか茂木ビワに代表される栽培ビワは格好だけです。うま味がありません。野生の豆ビワの方が、実は小さいけれども、味にコクというか深みがあり香りもいいです。この野生ビワが史前帰化植物なのか、日本自生種なのか両説あるみたいですが帰化植物説のほうが優勢か?
ビワ

↓ スイカズラですが、金銀花という生薬の材料にされたり、徳川家康が愛飲したと伝えられている忍冬酒 (にんどうしゅ) の材料になります。花は白花と黄花がありますが、最初は白花ですが1~2日経つと黄色に変化しているだけです。非常に良い香りのする花です。これは食べるのではなく。蕾や葉を採取して乾燥させ、煎じて健康茶として飲むとよろしい。
スイカズラ

まだ山菜シーズンは終わらない。山菜のしんがり、マダケ。
5月下旬~6月中旬は、日本全国でタケノコ祭じゃ。

関東以西、北陸以南では、マダケの筍
●本日は2014年6月2日であります。(日が替わって6月3日になった) 本日の夕方にタケノコを採ってきました。本年春の山菜のラスト選手であり、しんがりであります。日本の食用大型タケノコはモウソウチク・ハチク・マダケの3種が代表的なものであり、この3種で消費の大部分をしめます。これら3種のタケは寒さにあまり強くなく、北海道・東北地方内陸部・本州中央高地にはほとんど育たないとされています。この3重のタケノコは収穫時期がちょうど1か月づつずれて、我が淡路島では、モウソウは4月、ハチクは5月、マダケは6月が収穫期 (5月下旬~6月中旬 ぐらい)であります。いま、ちょうどマダケが出てきたところであります。関東以西、北陸以南、東北地方の沿岸部はマダケの分布域で、これらの地方の山菜ファンはタケノコ採りに忙しくて遊んでいる暇はありません。

北日本の積雪地帯ではネマガリダケの筍。ただし兵庫県にも分布する。
●一方、これらの大型タケの分布しない北日本や雪国山間部地方では小型タケノコのネマガリタケの筍を、山菜ファンは眼の色を変えて採取しているようですが、ネマガリダケのタケノコは、北海道ではササノコと言い、東北地方ではホソダケとかササダケなどと言って珍重し、わが兵庫県でもほぼ分布南限 (西限) に近いのですがあります。氷ノ山 (1509.8m) とか後山 (1344.4m) など多積雪地の海抜1000m前後より上には自生があって、スズコと言って採って食べていますよね。

なお、Wikipedia 「チシマザサ」 に、チシマザサ(ネマガリダケ)が四国愛媛県に分布するような記述が見られます。そこで、愛媛県ホームページでネット閲覧できる 愛媛県産野生動植物目録 の 「高等植物(維管束植物)」 を見ましたところ、チシマザサは収録されていません。したがいまして、愛媛県にはネマガリダケの自生はないものと思われます。 そうしますと、やはりネマガリダケの南限地は岡山県~兵庫県の中国山地東部のどこかでありましょう。ひょっとすると、ほぼ同緯度の滋賀県比良山地あたりかもしれません。



↑ 後山は、兵庫県 宍粟市 (しそうし) と、岡山県 美作市 (みまさかし) の境界にあります。 この国土地理院の埋め込み地形図は、左ダブルクリックで拡大(大縮尺化)、右ダブルクリックで縮小(小縮尺化)、右クリックでその地点の経緯度・標高など詳細情報を表示します。スクロールで地図表示エリアを移動できます。大変な優れ物であります。地形図は大地の表面状態を平面に投影しただけのものすぎないのに、表示に工夫が積み重ねられて、地形図は見れば見るほどに芸術的な美しさがあります。このようなものを無料で閲覧できるからには、国税の納め甲斐があるというものです。

●吾輩の母方のご先祖様や親戚は岡山県美作市を中心として中国山地各地におるのですが、中国山地の分水嶺 (岡山県・鳥取県県境の山々) にはスズコが自生していますわ。ただし、中国山地も西部 (島根県・広島県県境の山々) にはないようです。いまちょうど中国山地東部の1000m以上の山々でネマガリダケのタケノコ (スズコ) が出ている筈ですが、採りに行きたいところですが、明石海峡大橋や高速道路の料金が高すぎますわ。後山であれば土地勘があり、早朝に出かければ日帰りでスズコを採ってこられる距離ですが、高速代が高すぎです。ひと袋採ってくるのに1万円も2万円もというのはアホらしという感じです。で、青森県の山菜業者にクール便で送ってもらうことにしました。そのほうが安いです。東北地方では青森県より南の県では、山菜が、放射性セシウム100ベクレル/kgの基準値で引っ掛かかる事例が続出しています。山菜ファンは山菜を購入するばあいには、産地を十分に吟味する必要があります。100ならばアウトで出荷規制、99ならばセーフで大手を振って出荷するが、100と99ではどう違うのか? 国民はよく考えることです。申すまでもなく、低濃度汚染であっても食物から体内に入り、放射性物質が骨などに沈着し、生体濃縮で蓄積し、そういうことで起こる内部被曝は外部被曝と影響度が全くことなることを、まともな研究者は指摘していますよね。政府や御用学者がいうことを真に受けて泣かされるのは、我々しがない庶民です。眉にしっかりと唾をつけて疑う必要があります。で、99ならば良しではなく、汚染濃度は低ければ低いほど良いのは論じるまでもありません。

●かつて、民主党が高速道路無料化とか、子供手当など、税金を広く国民に還元する政策を提示したら、バラマキだあぁ! とマスゴミどもが批判しました。じゃあ、特定の政官業癒着利権業者 (原子力ムラが最たるものだ!) に税金を流し込むのはバラマキじゃないと言うのだろうか? それだって、バラマキじゃねえか!! 御用学者に潤沢な研究費を流し込み (資金提供)、政府の諮問会議の委員等に抜擢 (地位提供) も一種のバラマキではないのか。なぜ、マスゴミどもは、原子力ムラにばらまくな! と言わないのか? 矛盾しています。2重基準で報道していますわね。


↓ マダケの筍です。ハチクではありません。
淡路島ではマダケのことをハチクと言っていますが、完全にこの呼び名が定着しています。最初に、誰かが間違えてハチクと言ったものが広まったのであろうかと思います。しかし、標準和名はマダケです。
ただし、完全に定着しているから淡路島の地方名となっています。淡路島の地方名として、これをハチクだというのであれば、それはそれで決して間違いではありません。しかし、レポートとか論文を書く場合には標準和名のマダケと書かないとマズいと思います。
本日の収穫
↑ 本日の収穫です。これは吾輩の自給自足用のサツマイモ畑の畦に生じたものです。隣接して竹やぶがあり、地下茎がこちら側にまで伸びてきて吾輩の畑を侵略しています。竹やぶそのものは他人 (Tさん) の所有ですが、侵略されて迷惑と言えば迷惑。でも、タケノコを頂戴できるので、その迷惑は帳消しです。マダケの筍はほとんど市場に出回りませんが、しばしば八百屋の店頭で売られています。で、山菜ファンが山裾の林道際などでこのタケノコを勝手に採っていいものか?私にはよく分かりません。 数本程度だったら大目にみてくれると思いますが、もしかすると叱られるかもわかりません。 (モウソウを勝手に採るのはマズイ。モウソウは栽培品です。)

林野庁 タケの分布状況 (第1期・第2期) から借用。「わが国に代表的なタケ類について、その種が優占している調査プロットの分布状況を示しています」 ということで、標本の産地を地図上にプロットした分布図とは少し異なりそうです。これを見ると、マダケが優占する植生は佐渡とか宮城県まであるようですが、分布の中心は関東以西のようですわね。
マダケの分布図

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