雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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山菜があぶないのは、何故なのだろうか??
●本日は2014年4月28日であります。(日が替わって29日になった)
山菜ファンにはとても悲しむべきニュースであります。フクイチ原発で山野にまきちらされた放射性物質により、山菜の汚染が目だっております。吾輩はうどんが好物であるが、とくに山菜うどんを好みます。わが淡路島でうどんが人気なのは、うどん王国の讃岐国に隣接する地域であるのが最大の理由でしょうか。淡路島でも、讃岐人同様に1日に1食は必ずといってもいいほどうどんが食されます。うどんの上に置かれる具は一番多いのがエビのてんぷらでしょうが、2番目に多いのがワカメでしょうか? ワカメが多いのは瀬戸内海でワカメが盛んに養殖されているからでしょう。また、ワカメは分布から言えば淡路島は南限に近いけれども、磯に行けば自然分布がたくさんみられます。で、ワカメうどんが人気なのでしょう。

●さて、吾輩がうどんの上に載せるのは、山菜であります。ようするに山菜うどんであります。自分で山に入って山菜を採ってくるのはもちろんですけれども、山菜の水煮の市販品を買うことも多いです。そればかりか、いまやネットと宅配便とで取り寄せが簡単にできるから、東北地方日本海側の山菜業者から山菜セットを購入することもあります。淡路島に分布していないネマガリタケの竹の子などを入手するためです。それと山菜シーズンが淡路島と1か月も2か月もずれるので、淡路島の山菜が終了したころに新鮮な物を手に入れる意味もあります。ようするに山菜気違いなのです。しかしながら、山菜の購入は止めたほうがいいようですわね。想像以上に汚染が広がっているようであります。風評を言うようですが、風評ではなく、厚生労働省が 厚生労働省の報道発表資料 で隠さずに発表していますわね。4月発表分で、基準値の100ベクレルを超過した分は次の通りです。


厚労省が発表した高ベクレル放射能汚染品!!!

4月2日 食品中の放射性物質の検査結果について (第857報)
  No.73 :福島県産マコガレイ (Cs:160 Bq/kg)
  No.109 :福島県産アイナメ (Cs:120 Bq/kg)
  No.111 :福島県産イシガレイ (Cs:160 Bq/kg)
  No.134 :福島県産コモンカスベ (Cs:130 Bq/kg)
  No.137,138 :福島県産シロメバル (Cs:250,130 Bq/kg)

4月10日 食品中の放射性物質の検査結果について (第863報)
  No.38,44,46 ~48:福島県産フキノトウ(Cs:120~440 Bq/kg)

4月16日 食品中の放射性物質の検査結果について (第867報)
  No.122 :福島県産スズキ (Cs:130 Bq/kg)
  No.147 :福島県産マコガレイ (Cs:150 Bq/kg)
  No.252 :福島県産イワナ (Cs:120 Bq/kg)
  No.257 :福島県産ヒメマス (Cs:110 Bq/kg)
  No.260 :福島県産ヤマメ (Cs:120 Bq/kg)

4月17日掲載 食品中の放射性物質の検査結果について (第868報) 
  No.154 :栃木県産タラノメ(Cs:220 Bq/kg)

4月22日 食品中の放射性物質の検査結果について (第871報)
  No.29 :福島県産クサソテツ(コゴミ) (Cs:130 Bq/kg)

4月23日 食品中の放射性物質の検査結果について (第872報)
  No.115 :福島県産シロメバル (Cs:120 Bq/kg)
  No.180,184 :福島県産イワナ (Cs:110~210 Bq/kg)
  No.194,196,197 :福島県産ヤマメ (Cs:140,200 Bq/kg)

4月24日掲載 食品中の放射性物質の検査結果について (第873報)
  No.18 :宮城県産野生タラノメ (Cs:160Bq/kg)
  No.159 :栃木県産ブラウントラウト (Cs:240Bq/kg)
  No.182 :栃木県産野生コシアブラ (Cs:240Bq/kg)

4月25日掲載 食品中の放射性物質の検査結果について (第874報)
  No.74,75 :宮城県産クサソテツ (Cs:320,480 Bq/kg)
  No.31 :福島県産ワラビ (Cs:620 Bq/kg)
  No.39 :栃木県産野生コシアブラ (Cs:400 Bq/kg)
  No.41 :栃木県産野生タラノメ (Cs:190 Bq/kg)

4月28日掲載 食品中の放射性物質の検査結果について (第875報)
  No.449 :栃木県産野生コシアブラ (Cs:210Bq/kg)

4月30日 食品中の放射性物質の検査結果について (第876報)
  No.50 :宮城県産クロダイ (Cs:110 Bq/kg)
  No.662 :栃木県産野生タラノメ (Cs:220 Bq/kg)


なんで山菜ばかりが高ベクレルの汚染なんやろか???

●魚も汚染されていますけど、なんで山菜ばかりが高ベクレルの汚染なのだろうか??? とても奇妙です。フキノトウ、タラノメ、クサソテツ、コシアブラ、ワラビは山菜ですが、クサソテツとコシアブラは兵庫県本土側にはありますが、残念ながら淡路島には分布していません。よく見ると、魚のうちイワナとヤマメはサケ科渓流魚、ブラウントラウトとヒメマスは湖に移殖されたサケ科淡水魚で猪苗代湖か? 他の魚はフクイチ原発近辺の海水魚ですわね。これらに共通する属性は、山・野・川・湖・海など自然の中で出来る産物です。人が育てるのでなく山川や海の自然の幸という共通性があります。ようするに、自然がいかに放射性物質でひどい汚染になっているかを示唆しているのでないか? 人が管理する田畑も自然と同様に放射性物質で汚染されているハズだと思われますが、なぜ栽培された農産物がないのか? なぜ、自然物ばかりが引っ掛かるのだろうか?? 100ベクレルという基準は大甘の基準であるし、国や自治体は放射性セシウムのみで他の核種は検査していないし、検査する測定器に小細工をして数値が小さく出るようにしてあるという疑惑が取りざたされています。信用ならないのであります。そもそも国や自治体が言うことは欺瞞や誤魔化しがありすぎるので、山菜ばかりが基準値を超えるというのは、何かウラがありそうな匂いがプンプンします。

●大胆な想像をすれば、田畑で作られた農産物から基準値を超えるものがたくさん出たら、それが流通品であろうとなかろうと、広範囲の補償問題とか栽培規制に繋がり大変なことになります。影響が大きすぎます。一方、山菜など自然物ならば基準値超を正直に発表しても、採集量や流通量が少ないので影響が軽微であります。で、なにか恣意的な操作を加えているのではないか?? 実際は田畑の生産物もとんでもない高ベクレルなのではないか?? この国の政府は全く信用ならず、発表される内容はほとんどが大本営発表です。疑心暗鬼がどんどんと風船のように膨らみますわね。 “風評の流布” が問題視されていますが、政府がウソの大本営発表ばかりを垂れ流すから国民がみな疑心暗鬼になっているだけです。風評被害を作っているのは政府自身であります。


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本日(4月28日)の収穫
本日(4月28日)の収穫
↑ 本日(4月28日)の収穫です。淡路島の山菜シーズンは終了したと申しましたが、またワラビを採ってまいりました。吾輩の自宅から車で5分のところです。溜め池の土手であります。この自宅近くのワラビは晩生の系統か? と思われます。非常に遅くまでワラビが出てきます。島内の他のワラビ自生地よりも1か月近く遅れます。夕方の30分あればチョイチョイと採って来れるのは田舎冥利に尽きます。もしかしたら淡路島南部はワラビの資源量が非常に多い土地かもしれません。溜め池の土手にはたいていワラビが自生していますね。その溜め池の分布密度は間違いなく日本一です。県レベルでは香川県が日本一ですが、県以下の地域レベルでは、香川県の面積の約3分の1の淡路島に、香川県の溜め池数を軽々と凌駕するものがあります。山菜は購入するのは非常に危険であります。自分で採ったもの以外は食べない方がよさそうです。悪徳業者は産地偽装など平気でやるから信用できませんわ。


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お花見に行こう! その② フジの花はサツマイモ苗定植の指標
最低気温が10度を越えるとサツマイモの苗を定植
●寒暖計など無かった時代には、暑さも寒さも定量的に客観的に気温を知ることはできませんでした。今日では、最低気温が概ね10度を越えたらサツマイモの苗を定植しても大丈夫というふうに栽培指南されています。日々の気温は激しく乱高下するから、実際的には5日移動平均を算出します。その最低気温が10度を越えてきたならば霜の心配もなくなり、畑の畝に黒マルチを張ってサツマイモを植えられます。で、淡路島近辺で最低気温の平年値 (30年間の平均値) が10度を越えるのは何時か観測統計資料に当たってみました。

【大都市および県庁所在地】
神戸4月8日、高知4月10日、大阪4月11日、和歌山4月12日、徳島4月12日、高松4月18日、

【田舎あるいは都市郊外】
淡路島郡家4月25日、淡路島洲本測候所4月17日、高知市郊外の御免4月14日
大阪府熊取4月20日、大阪府豊中4月21日、和歌山県川辺4月17日
徳島県日和佐4月14日、香川県引田4月23日、香川県小豆島内海4月23日

都市部と田舎とを比べたのですが、内陸部にいくほど朝晩は冷えるから遅れるのは当然です。なので、できるだけ海岸から等距離にある観測所、また立地の地形が似ている所をえらびました。で、都市部ほど、大都市ほど最低気温が10度を越える日が早まっています。神戸海洋気象台は六甲山の裾野にあり、立地場所としては山の斜面です。神戸(4月8日)は、小高い山の上の旧洲本測候所(4月17日)と比較するのがふさわしいです。で、都市のヒートアイランド現象のために9日も早くなっています。中都市あるいは小都市とも看做せる徳島(4月12日)でも、太平洋沿岸の温暖な徳島県南部の日和佐(4月14日)よりも2日早くなっています。

●ところで、気象庁が地球温暖化の気温変動の基礎データとして選定している観測所は15か所です。網走、根室、寿都(すっつ)、山形、石巻、伏木(高岡市)、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島。
気象庁 「日本の平均気温の偏差の算出方法」 
気象庁は 「1898年以降観測を継続している気象観測所の中から、都市化による影響が少なく、特定の地域に偏らないように選定された以下の15地点の月平均気温データ」 と、“都市化による影響が少なく” と言っていますが “影響がない” といっているわけではありません。これには騙されてはいけません。

それよりも、1898年以降のデータですから、116年の長期です。その間に日本の総人口は大膨張しましたわ。1900年の日本の総人口は4385万人です。人口ピークの2008年には1億2808万人です。なんと2.92倍!! → 総務省統計局の資料 つまり、田舎が過疎化になるのは116年間では後半の部分です。都会はもちろん膨張しましたが、田舎も人口膨張しているんです。田舎でもその地方の中心になる都市ではたとえ小都市でも膨張しています。田畑が潰され市街地化しています。都市化による影響が少ないなどと考えるのは錯覚なんですわ。たとえば、網走や根室は都市化とは無縁だとつい錯覚しそうですが、そもそも北海道は僅かのアイヌ人が住んでいただけで (江戸時代には、渡島半島に松前藩があることはありましたが) 人の居ない原野が本州からの移住者たちの手で開拓された土地です。原野から街が出来て行ったと考えるべきで、これは都市化そのものであります。それに北日本の観測所では、道路等の除雪が気温を上げる要因になっていると気象学者の 近藤純正 氏 が指摘されています。気象庁が選定している15か所の観測所のなかには、何と県庁所在都市まで含んでいるのはおかしいです。これでは都市化による昇温を除去できません。全く都市化と無縁なたとえば旧室戸測候所がなぜ選定されないのか? 理由はハッキリしています。100年以上の気象観測の歴史があるのは僅かな数で、みな都市部にあるからです。地球温暖化の議論で一番肝心かなめの地球の気温の算出のいい加減さ、デタラメさ、というよりも地球の気温を計算する観測データ自体が、存在していないといっても過言ではないでしょう。古い観測データがあるのは先進国だけで、しかしそれも都市化の影響で汚染されたデータです。もちろん、気象庁の技術官僚たちは百も承知ですが、もっと上の方の官庁で政治的に決められたことには、逆らえない…、ということのようですわね。

温度計がない時代は生物計(バイオメーター)がその替わり
暖かさを定量的に測定出来なかった時代は、色々な花の開花など植物季節 (フェノロジー) を観察して、種まきなどの農作業を始める指標としました。で、本日とりあげるフジは、満開になればサツマイモの定植適期であります。黒マルチを張ればさらに2週間早く定植ができます。昔はフジの花が咲いたら田植えが行われました。ただし、南あわじ市では現在は田植えはタマネギ収穫後ですが、ほかにもフジの花が咲いたらサンドマメ (インゲンマメ) の種まきや、夏野菜の苗が定植できます。

●もちろん、農作業を始める指標 (ものさし) は花の開花だけではありません。動物も利用されました。ウグイスが鳴くとか、ヒバリが飛来するとかも利用されましたが、動物の季節変化はブレが非常に大きいです。その点は植物の開花等のほうが実用的です。生物以外の季節を知る指標で有名なのは雪国や北日本の 駒ヶ岳(こまがたけ、こまがだけ) ですわね。駒ケ岳の雪が解けて残雪の模様がウマの形にみえたら田植えを始めるとかは有名です。駒ケ岳の駒はウマの意味です。残雪がウマの形に見えるから駒ケ岳なのです。中部山岳から北陸や東北地方には駒ケ岳がたくさんあります。その馬も雪で白い馬もあれば、逆に岩肌が馬形に見えるネガ型の黒い馬もありましょう。白馬岳も似た山名ですが白いポジ型の馬ですわね。近畿地方以西の西日本には駒ケ岳は1座もないのは理由はハッキリしています。西日本の山は低く、山に本格的な積雪が見られないからです。


4月23日 南あわじ市八木成相渓谷にて
↑ 2014年4月23日、南あわじ市八木成相渓谷にて。フジ (ノダフジとも言う) の花が咲いてきました。フジの花が咲いてくるとサツマイモの苗を定植できます。この花が農作業の目安です。農家の人も、家庭菜園の愛好者も、フジが咲いたらサツマイモや夏野菜の苗の定植適期であります。いちいち温度計を見なくてもフジの花が知らせてくれますわ。

●なお、フジの花には、花房の長いフジ(ノダフジ)と、花房の短いヤマフジがありますが、わが淡路島に自生するフジ属植物は、花房の長いフジ(ノダフジ)と、盛夏の8月に花房が小型で黄色っぽい花が咲くナツフジの2種が自生しています。藤の花は野生種はたった2つしかないのに、非常に覚えにくい植物です。左巻きだの右巻きだの言っても、少し古い書物では定義が混乱しているし、フジ(ノダフジ)も山に普通に生えているから、ついヤマフジだと思ったりします。フジとヤマフジという標準和名は誤解を招く非常に紛らわしい名称です。とにかく、淡路島にはヤマフジは分布していないようですわ。捜せば出てくるかも? でも栽培品の逸出かも? フジ・ヤマフジ・ナツフジの見分け方


栽培品 4月24日 南あわじ市灘 沼島汽船乗り場にて
↑ 2014年4月24日、南あわじ市灘 沼島汽船乗り場にて。見事な満開です。これは栽培品です。品種名は不明ですがヤマフジ系のものでしょうか? 花付きが非常に良い系統を選抜したものでしょうか? フジの棚が花で埋め尽くされています。

本日の収穫
本日の収穫
フジの花の調理の一例】 藤の花入り山菜なま酢。
フジの花入りの料理

●フジのお花見が終わったら、花をすこし頂戴しましょう。(失敬する) 普通はフジの花は山菜というふうには認識されていませんが、味に苦味やアクがなく食べられますわ。採取するのは花が咲いたものです。つぼみはやや堅いです。公園にあるシラフジ (ヤマフジの白花品) が香りよく清楚な色で大変よろしい。管理人の目を盗んで失敬します。山菜や野草の類は酢と相性がいいです。

●写真の試作品は、全然美味しそうには見えませんが、フジの花入りで美味しいですよ。フジの花を山菜として推奨します。材料は、ワラビ、イタドリ、フジの花、カワハギの身です。酢のもの (なます) であります。フジの花は湯がいて使います。食感はカンピョウや千切り大根に似ていますわ。なお、イタドリは昨年に本場の土佐国 (高知県) からイタドリ食文化が南あわじ市に伝来しました。太短いイタドリの若芽をさっと熱湯をくぐらせて皮をむき、適当にカットして清水でさらして酸味を抜きます。根元の堅い部分はタケノコの代用品になりますわ。タケノコは値段が高いですが、イタドリ (イタッポ、イタズリ) は無料です。道端にいくらでもあります。


キリの花も咲いています
キリの花 4月25日 南あわじ市福良にて
↑ 2014年4月25日、南あわじ市福良にて。むかしキリの木がよく栽培されたから、いまでも島内各地で野生化したキリの花があちこちで見られます。フジの花と全く同時期に咲きます。よく見ればなかなか観賞価値がありますわ。これもお花見の対象であります。

4月も終わりなのに、流氷が襟裳岬の東方海上まで南下!
●本日は2014年4月25日であります。今日、武田邦彦氏のブログを拝見してビックリ仰天。まもなく5月だというのに、襟裳岬の東方海域まで流氷が南下しています。氏のブログの4月24日付の記事 → 「私物化されたNHK……海水温が異常に低いが寒冷化を報道せず」 武田邦彦氏は、氏の経歴を見るとかつては明らかに原発関係者だったわけで、フクイチ原発過酷事故があっても、安全な原発ならば推進すべきだという主張を書かれ、事故後1年半ぐらいは胡散臭さを引きずっておられました。しかし、最近では原子力ムラからは完全に足を洗われたようで、反原発・原発否定の姿勢が板についてきたという印象がします。今では武田邦彦氏は原子力ムラから決別されたから、そのムラの内部事情を知る人として貴重な人材・情報源と高く評価できるのではないか? いくら既得権益にまみれた原子力ムラの連中が真実を隠そうとしても、敢然と内部告発した元東京電力社員や、原発反対の原子力研究者や、心ある放射線医療医師らが居るわけです。隠しきれないのです。誤魔化しきれないのです。もう、原発利権者どもは観念したらどうだろうか?

●そういう意味で、武田邦彦氏のブログは注目ブログです。ただ、氏の執筆姿勢でひとつ難点があります。出典を全く示さないことです。論文ならば出典を示さないと査読が通らないでしょうから、そんなことはしないでしょうけど、ブログとなると執筆姿勢の甘さが目立ちます。氏は、ブログでは、おやっと思うようなグラフや図表を掲げます。しかしながら、それをどこから採ってきたのか出典を全く明らかにしないので、読者が氏の言うことが本当なのか再確認もできないし、元資料等に遡ってさらに詳しく知ろうとしても役にもたちません。たとえば化石燃料の石油や石炭は、人類が使うのにあと何千年分もあるという意味のことを、こともなげに主張しています。けれどもその主張の根拠がまだ示されていません。どういう組織のどのような統計や調査や推定に基づいて言っているのだろうか??? まだ若干の胡散臭さを引きずっていると言わざるをえません。で、氏の4月24日の記事の出典というか情報元と思われるものを捜してみました。武田氏が気象庁サイトの資料に基づいて言っているのかどうかは全く不明ですが、次のことを指しているのであろうかと思います。


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オホーツク海の海氷が、大南下!!
気象庁ホームページ 「オホーツク海の海氷分布(実況)」 (4月25日閲覧)
【引用開始】 海氷は知床半島の一部で接岸しています。また、海氷は国後島及び択捉島で接岸しています。海氷の一部は国後水道及び択捉海峡から太平洋へ流出しており、南端は厚岸の南約60キロメートルに達しています。今後1週間、北海道周辺の海氷の動きに大きな変化はない見込みです。海氷の一部は、引き続き太平洋に流出するでしょう。船舶は海氷の動きに注意して下さい。【引用終了】

本日2014年4月25日に発表されたオホーツク海の 「海氷解析図」 と 「平年との比較図」 とを借用します。


気象庁サイトから借用

気象庁サイトから借用

●気象庁HPから借用した上図の説明や見方はリンクをご覧いただくとして、たしかに武田氏が言うように海氷が根室や釧路の南の太平洋上まで南下しています。特に、下側の図では、30年平均の海氷縁を表わす赤線と今年の実況を比較すると、平年よりも緯度にして概ね5度ぐらい南下しています。海氷が後退する時期にもかかわらず、すごく南下しているのは事実のようです。オホーツク海の海氷分布図(2013年11月~2014年7月 の頁に5日ごとの海氷の分布経過図があります。4月20日には確かに襟裳岬の東方海上まで海氷が南下しています。

しかし海氷面積では、平年値よりも随分と少ない!!
ところが、「オホーツク海の海氷域面積の経過図」 というのが掲載されていてそれを見ると、オホーツク海の海氷面積は今冬はハッキリと少ないですわね。したがって4月20日に襟裳岬の東方海上にまで海氷が南下したことを理由として、地球寒冷化の証拠だと匂わせるのはいかがなものか? オホーツク海の海氷が面積では平年値よりもかなり少ないから、 「逆なんだよ、地球温暖化の現われだ!」 という主張も出てきそうです。たとえ海氷の南下が顕著であったとしても、その反面、オホーツク海の湾の奥では海氷は平年値よりも少ないのです。例年ならば、樺太沿岸にあるハズの大きな海氷の塊が海流だとか風など何らかの要因で、一挙に低緯度にまで流れ下っただけじゃねえのか? という推論も成り立ちそうです。あるいは、北海道沿岸の海水温が低くて海氷が溶けにくい一方で、樺太沿岸の海水温が何らかの理由で上がり早々と溶けてしまったということも、可能性としては考えられます。オホーツク海全体の状況を無視して、一部の海域のみを見てグローバルな温暖化に牽強付会する手法は恣意的と言わざるをえません。地球温暖化論者もそうですが、温暖化懐疑・否定論者も、双方ともに自説に都合が良い材料を並べて都合が悪い材料は無視するという姿勢で議論しています。双方ともに胡散臭さが付きまといますね。


本日4月25日に、根室で4月の最高気温の記録を更新!
●4月下旬だというのに海氷が襟裳岬東方海上にまで南下すると、つい地球寒冷化かなどと早トチリしそうですけれども、陸上では大変なことになっています。本日2014年4月25日21時に閲覧の 観測史上1位の値 更新状況 から抜粋借用します。 (なおこのリンクは常に更新され、古いものは閲覧できないです) 
2014年4月25日に、4月の最高気温記録を更新した地点

●凄いのは、根室は観測統計期間が長いです。1880年からの観測です。134年の観測統計データの中での記録更新です。昨日から北海道の道東地方の内陸部では内地以上に気温が上がっています。なんと夏日が出現! です。これだけを見たら地球温暖化だあぁ! などと大喜びの人も出てきましょう…。

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【余談】 なんと冬日と夏日が同居!
それにしても、北海道の道東地方の内陸部の気温日較差の大きさにはおどろかされます。冬日 (ふゆび・最低気温が0度以下の日) と、夏日 (なつび・最高気温が25度以上の日) が同居しています。24日と25日の日較差の大きい方からベストスリーは以下の通りです。30度にあと一歩と迫る日較差です。冬日と夏日が同居する地点は、これ以外にも道東地方でかなり出ました。北海道の内陸部の気候はよく大陸的と言われますが、気温の日較差の大きさでは、まさにその通りですわ。

なお、こういうのは気象庁は統計をとっていないようですから、今日・昨日はここ過去のデータはこちら、から根気よく数字を拾い集めて調べます。

【2014年4月24日】
十勝地方アメダス池田  最低気温-4.0度 最高気温24.9度 日較差28.9度
釧路地方アメダス中徹別 最低気温-3.7度 最高気温25.2度 日較差28.9度
十勝地方アメダス糠内  最低気温-3.9度 最高気温24.2度 日較差28.1度
【2014年4月25日】
十勝地方アメダス陸別  最低気温-2.4度 最高気温25.3度 日較差27.7度
釧路地方アメダス標茶  最低気温-3.1度 最高気温24.6度 日較差27.7度
十勝地方アメダス足寄  最低気温-0.6度 最高気温26.4度 日較差27.0度

 ついでに…
 【わが兵庫県 淡路島 アメダス南淡】
   4月24日  最低気温4.5度  最高気温21.3度  日較差16.8度
   4月25日  最低気温6.4度  最高気温22.0度  日較差15.6度
 【わが兵庫県 淡路島 洲本特別地域気象観測所】
   4月24日  最低気温11.0度  最高気温21.3度  日較差10.3度
   4月25日  最低気温 9.7度  最高気温20.2度  日較差10.5度 



お花見に行こう! その① トサノミツバツツジ
●サクラが葉桜となり、若葉青葉のきれいな好い季節となりました。バラ科の樹木の花の多くは終わったけど、山では、これからツツジ科の樹木の花が妖艶なまでの美しさを競います。5月の連休をはさんで前後はお花見の絶好のシーズンであります。淡路島南部には9種のツツジ属植物の自生が確認されています。それぞれに個性的な美しさがあり、このツツジ属植物たちは登山者やお花見客の御来訪をお待ちしております。われわれ素人にとっては、ツツジ属は見分けるのが非常に難しい植物群です。見分けるポイントを下に示しました。ツツジ属以外にも綺麗な花は色々とあります。お花見はツツジ属に限定するものではなく、淡路島南部地域のワイルドフラワーのお花見に行きませう!

諭鶴羽山系のみに限定の検索表】 (なお、これは吾輩の備忘録)
A、葉は互生。葉が枝先に集ままるが輪生しない。葉は半落葉性で冬でも少し残る。
  B、花柄・がく片・若枝などが、ひどく粘る。
    C、花の色は桃色。少し紫味が入った桃色。 ………………  モチツツジ
    C、粘りは少ない。花色は濃い桃色。 ……………………… ミヤコツツジ
  B、花柄・がく片・若枝などが、粘らない。
    C、花の色が赤(朱色)花径は3ー5㎝で大きい。 …………… ヤマツツジ
    C、花の色が白。花は径1.5㎝ほどで小さい。………… シロバナウンゼン

A、葉は枝先に3枚輪生する。葉は落葉性で、冬季は樹は丸坊主になる。
  B、花の色は、赤色(朱色)‥……………………………………… オンツツジ
  B、花の色は、紅紫色。
    C、花柄・がく片・子房などが粘る。…………………… トサノミツバツツジ
    C、花柄・がく片・子房などが粘らない。
      D、葉の縁が細かに波打つが鋸歯がない。…… ユキグニミツバツツジ
      D、葉の縁に先が毛になる微細鋸歯あり。………… コバノミツバツツジ

A、葉は革質で常緑性で互生する。枝先に集まる傾向があるが、輪生ではない。
  枝先に10花前後着く。淡路系統のものは葉の裏面に赤褐色の毛がない。 
                        …………………………… ホンシャクナゲ


トサノミツバツツジの南淡路での花期は、4月下旬~5月上旬

【↓ 兵庫県レッドデータで、Cランクの貴重植物 】  諭鶴羽山系では、以前は山中に結構沢山ありましたが、最近は急激に減ってきました。これはシカ (鹿) が食べない植物です。概してツツジ属植物はシカの不嗜好植物のように思われます。急激に減ってきたのは、たぶん植生の遷移が進行して、カシ類やシイなど常緑樹が鬱蒼と茂り、光環境が急激に悪化したためであろうかと思います。樹高2~3mしかないトサノミツバツツジが背の高い常緑樹に被蔭されて育たなくなっています。

 それで、“生物多様性が損なわれるから常緑樹を伐ってしまえ” とアホウな主張する人たち (高名な専門家の中にも) がいるようですが、吾輩は反対します。常緑樹がどんどん育って鬱蒼と茂るのは自然の摂理であります。生態学の教科書が言うように、極相林に向かってどんどん遷移が進むのは自然の法則であります。ヒトがカネと労力をつぎ込んで自然の法則に逆らっても勝てるハズがありません。ヘンな “常緑樹伐採利権” になって業者に税金が流し込まれるだけです。この国にはもはや利権者どもを養う余裕などございません。それに生物多様性がどうのこうのと言っても、そりゃあ確かに陽生植物は消えていくでしょうが、それらもギャップを渡り歩いてなんとか生き残るでしょうし、急斜面とか岩角地など常緑樹の生育しづらい場所も存在します。それに極相林になればラン科とか着生シダなどの着生植物が増えるから、生物多様性が損なわれるとは必ずしも言えないという議論もありますし。


トサノミツバツツジ
↑ 兵庫県南あわじ市八木馬回 成相ダムにて4月23日撮影

【↓ 少し接近して観察】 写真では、人家の周囲にありふれたコバノミツバツツジとどう違うのか分かりづらいですが、実物を目の前にすると全然違います。コバノミツバツツジは花がびっしりと多いように見えますが、花が小さくて貧相です。このトサノミツバツツジは一見すると花が少ないように見えるかもしれませんが、一つ一つの花が大きくて立派です。観賞価値はトサノミツバツツジのほうが断然上であります。

トサノミツバツツジ 少し拡大

【↓ 文献では、枝先に花が2~3個着くと記述される】 この個体は花が多く、よく観察したところ8割のものが3個で、4個着くものもかなりありました。いくら捜しても2個というのはなかったです。この個体の生育地は太陽が良く当たる場所なので、すこぶる生育が良いのかもしれません。あるいは、今年は表年に当たっていて花付きが良いのかもしれません。

枝先に4個も花が着く

【↓ 雄蕊(おしべ)は10本ある】 トサノミツバツツジは、基本種ミツバツツジの変種という分類学的位置づけでありますが、基本種の雄蕊 (おしべ) が5本に対して、トサノミツバツツジは10本あります。

雄蕊 (おしべ) は10本ある

【↓ 花が一回り大きい】 平地の人家の周囲の林で普通に見かけるコバノミツバツツジよりも、花が一回り大きいです。実物を一瞥すれば、ハッキリと花が大きいのがすぐに分かります。写真の個体の花を50個ほど定規で測ったところ、詳細な測定結果を記録はしませんでしたが、花冠の径は、最小5.5センチ、最大7.0センチでした。8割~9割のものが6.0~6.5センチの間にあるように感じました。
 なお、コバノミツバツツジの花と並べて写真を撮ると一目瞭然でありましょうが、コバノミツバツツジは既に花期が終わってしまいましたわ。手元に標本もありませんし。吾輩はあまり熱心ではないので、あまり標本は作らないです。


花冠の径が6センチも7センチもある
↑ トサノミツバツツジの花の径

写真追加】 コバノミツバツツジの遅い花を南あわじ市潮見台で見つけた。30個ほどの花の径を定規で測ったら、最小3.3センチ、最大5.0センチでした。8割のものが4.0~4.5センチの間にありました。やはり、トサノミツバツツジよりも一回り花が小さいです。
コバノミツバツツジの花の径
↑ コバノミツバツツジの花の径

【↓ 子房や花柄がべとべととして粘着性がある】 ちょっと分かりにくいですが、トサノミツバツツジは手で触るとべとべとしています。ただしモチツツジほど粘着性は顕著ではないです。花の小さいコバノミツバツツジは粘着性がないので見分けられます。ていうか、花の大きさだけで、こりゃあ、コバノミツバツツジと別物やなとじきに分かる。

 諭鶴羽山系にあるものは以前はトサノミツバツツジの品種のアワノミツバツツジだと同定されたこともあったようですが、子房をルーペで観察すると、短い腺毛がびっしりとありますが、アワノミツバツツジのような長毛は見当たりませんでした。ていうか、素人的には、そんなに細かく細かく分類する必要があるのだろうか? という疑問も感じます。細かく分けるほどに植物分類学者の仕事のパイは大きくなるわけで、これは分類利権かな?? 原発利権もそうですが、あらゆる分野に利権がありそうですわな…。

まあ、品種のレベルやこ素人的には大した違いはあれへんで、徳島県 (阿波) の人なら 「阿波踊が有名やけん、アワノミツバツツジなんじょ」 と言うし、高知県 (土佐) の人ならば 「ちゃうよ、よさこい祭の方が有名じゃ。こりゃあトサノミツバツツジやか」 てなことぐらい主張するやろな。冗談いよるんじゃなくて、花の呼び名で自国びいきの舌戦があったような気がするんやけどな。


子房や花柄に腺点があって粘る


2014年春の山菜採り納め、 シーズン終了間際に真打ち登場!
山菜の横綱 “ゼンマイ” を採る人は島にはいない
●淡路島では、2014年の春の山菜も採り納める時期がまいりました。採り納め寸前となって真打の登場であります。ゼンマイは、これも北海道から沖縄県まで日本全国に分布し、田舎人ならばこれを知らない人はいないでしょう。ゼンマイを見たことがないという人は田舎人に非ず、田舎人のふりをしたモグリといってもいいほどで、それほど知名度が高いです。どこのスーパーでもゼンマイの水煮が売られていて、商品価値がすこぶる高いです。地方によってはゼンマイは山村の貴重な収入源で、自生する場所は留め山とされ、もし無断で山に入ったならば窃盗罪で逮捕されるほどらしいです。

●淡路島でも、秋のマッタケ山は留め山となり、見張り小屋が建てられ、見張りがおって、無断で山に入ったならば現行犯逮捕されます。しかしながらゼンマイを採って逮捕されたというハナシは寡聞にしてまだ聞いたことがありません。それどころか、島民にはゼンマイを採る人はほとんどいないようです。吾輩はワラビを採る人を見たことは限りなくありますが、誰かがゼンマイを採っているのを見たことはまだありません。島内にもいたるところに、たとえば山裾の道路の法面だとか、溜め池の土手など身近なところに、ゼンマイは結構生えています。資源量はかなりあるように思いますけど、島にゼンマイを採って食べる食文化は無いようですわ。ていうか、関西人はゼンマイよりもワラビを好む傾向があるようです。ゼンマイを喜ぶのは東北人や東日本人ではなかろうか? じっさい、ゼンマイ自生地の写真 (ワラビとゼンマイの両種が混生する) を下に陳列しましたが、そこではワラビを採取した跡はありましたが、ゼンマイを採取した形跡はみられませんでした。で、島でゼンマイを採っている現場を見られても、しょーもない雑草をとっているわ、と変人を憐れむような視線で一瞥されるだけです。こらあぁ! おまえ、現行犯逮捕だァ、なんて誰もいいませんわ。で、採り放題、大当たりですが、じつは吾輩もあまりゼンマイは採らないですね。ゼンマイの煮物は美味いですけど、ゼンマイは採取したのち生薬 (しょうやく) してアク抜き・手揉み・乾燥させるのが非常に厄介です。しんきくさい大変な手間ヒマを考えたら、吾輩でもスーパーの水煮の物を買い求めますわ。要するに、磯のヒジキと同じです。磯の岩にいくらヒジキが付着していても誰も採らないです。磯ファンの吾輩もヒジキは採りませんですわ。


【↓ もう、すっかり長けてしまったゼンマイ】 赤っぽいものは胞子を作る 胞子葉 (ほうしよう) です。緑の葉は胞子を作らず光合成をする栄養葉 (えいようよう) です。ゼンマイ採りをするには長 (た) けてしまっています。ゼンマイ採りをする適期は2週間ぐらい前だったか? 4月22日兵庫県南あわじ市にて。
ゼンマイの胞子葉と栄養葉

【↓ まだ若いものも残る】 その個体によって春の出芽の早晩の差がかなりあり、まだ綿毛をかぶった若いものも見られます。手前に栄養葉が2本、奥に胞子葉が1本見えています。左側にワラビが1本あります。
まだ若いものもある

【↓ 斜面にゼンマイとワラビが混生する】 溜め池の土手の斜面に、ゼンマイが自生していますが、ワラビと混生しています。明るい緑色のものがワラビです。ワラビには胞子葉と栄養葉の区別はありません。1本の葉で光合成もするし胞子も作ります。ワラビは乾燥したところに、ゼンマイは湿気が多いところに棲み分ける傾向はみとめられますが、混生することも多いです。
斜面にゼンマイとワラビが混生する

【↓ 本日の収穫】 左側のものがゼンマイ、右側のものがワラビです。1回分のおかずになる程度、少しだけ頂戴しました。あまり沢山頂戴してもゼンマイは後の加工が大変、ワラビは十二分にアク抜き (灰などアルカリ性の資材と、熱とで) しないと強烈な発がん性物質を含んでいます。本来はワラビは強い毒草であります。
 しかしまあ、フクイチ原発が撒き散らした毒のほうがよっぽど恐いですわね。除染なんて、右の毒を左に移し、左の毒を右に移しているだけじゃねえのか? 除染していない山の方からまた毒が流れてくるんじゃねえのか? 政権党に返り咲いた自民党庇護のゼネコン業界が、利権にしているだけじゃないのかい?

本日の収穫


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“ワラビ = 藁火” のことで、ゼンマイの胞子葉のことか??
薬学部教授が国文学 (上代文学) に領空侵犯して、面白い珍説を主張! そやけど、それなりに説得力があるわ。
↓ これが本当のワラビなのか?】 淡路島での山菜シーズンが終わりになってからゼンマイを持ちだしたのは、この胞子葉が展開して赤くなるのを待っていました…。

ゼンマイの胞子葉

● 名著 『万葉植物文化誌』 を著わした薬学部教授の木下武司氏が、文系(人文系)の国文学・上代文学研究に闖入され、植物の分布や生態からの独自のユニークな視点から、国文学者とは一味も二味もちがう万葉集和歌の異色の新解釈をされています。氏によると、万葉集で詠われているワラビは、ワラビではなくゼンマイだと言うのです。
古典植物再考:いにしえの「わらび」はゼンマイであった 
自然の摂理と移ろいの中で暮らしていた古代の万葉人たちは、周囲の自然に強く依存し影響を受け、生活と自然が表裏一体であったであろうと思われます。そんな中では、おのずと花鳥風月や植物など自然物に、和歌の題材を求めたことでありましょう。で、じっさいに万葉集には沢山の植物が詠まれています。木下先生の論文は、国文学研究も文学研究という閉鎖の中だけではなく、自然に関する植物地理学や植物生態学など学際的な視点が必要であることを教えています。氏の主張の骨子は次のようなことであろうかと思います。


主張の骨子

●論文を書いて何かを論考したとしても、ただちにそれがその分野の人々により認められたということにはならないし、別の研究者の目で再考察、再検証が必要なのは人文科学でも同じでしょうけれども、国文学研究とは別の所で発表されているようなので国文学の研究者による査読は付いていないのではないか? でも、まあ、目からうろこが落ちる非常に面白いハナシです。それはさておき、一つの検証として、本当にゼンマイの胞子葉が藁火に似ているのか? 実験してみました。なお、藁火 (わらび) とは藁 (わら) の束に火を点けたものであるらしい。

藁火の燃焼実験をして観察しました。似ているのですか?
藁火の燃焼 ①

藁火の燃焼 ②

藁火の燃焼 ③

藁火の燃焼 ④

高級食材とされるハマボウフウは、第一級の山菜!
高級食材として知られるハマボウフウも、天然品はかなり苦い
今年の2月15日に、山梨県の甲府地方気象台で114センチの積雪が観測されました。これは120年の観測統計期間での従来記録の49センチを大幅更新する大雪でありました。で、山梨県を始め、関東地方西部の山間部などを中心にして大混乱でした。道路上で雪に埋もれて立ち往生する車が続出し、ガソリンが切れて暖房がなく凍死者もでました。物流が途絶えて生活に大きな支障が出たのは、まだ記憶に新しいところです。結局、自衛隊も出動して除雪等にあたったのですが、自衛隊の最高司令官であるところの安倍首相が、東京赤坂の高級料亭 「楽亭」 でてんぷらを食べていたことがネットで話題となりました。そのころ報道された首相動静によると、安倍首相が 「楽亭」 に着いたのは16日17時49分です。

甲府地方気象台で記録的大雪を観測
気象庁の観測記録によると、甲府では、2月14日 の06時前から降雪が始まり 2月15日 の09時過ぎに止んだようです。まるまる一昼夜降り続いたことになります。雪は降りやんだのちに急速に溶けて行きましたが、首相が高級料亭 「楽亭」 に到着した頃の2月16日18時の積雪は、58センチと半減しています。しかし、雪が解けるのは気温が上がる日中だけで夜間には解けなかったので、意外に雪がしぶとく残り、甲府で積雪がゼロとなったのは10日後の 2月25日 です。

問題があるとすれば、それは権力と報道の癒着だ!
ネット言論空間、ネット井戸端会議では、「豪雪で死者が出たり、孤立する地区が続出する緊急事態に、最高責任者がのんきに高級料亭でてんぷらを食っているとは何事だ!」 という非難の集中砲火でした。ま、庶民であろうと首相であろうと天皇陛下であろうと、何かメシを食わにゃならんわけです。首相が高級てんぷらを食おうが何を食おうが良いわけで、そのこと自体は何も問題はありません。東海・東南海・南海の3つの連動大地震が起こるとか、浜岡原発が爆発するとかというレベルの事象ならばともかく、最高司令官がなんでもかんでも指示を出すわけじゃないのです。この大雪は事前に予測がついていたハナシで、気象庁がもっと強く警戒を呼び掛けなかったとか、高速道路管理者が早期に通行止めの措置をとらなかったとか、県知事が自衛隊に早期に出動要請をしなかったとか、首相ではなく、もっと下の方での対応のマズさが目立ちました。

もし問題があるとすれば、大雪の後に首相が高級料亭でてんぷらを食べたことではなく、しばしばマスコミの幹部と首相が夕食を共にしているということでありましょう。これでは権力と報道の癒着の疑惑が否めません。テレビや新聞が近年はあからさまに政府の広報機関化しています。政府の大本営発表を垂れ流すだけです。報道機関が政府のプロパガンダを流すだけだったら、国民の知る権利が根底から蹂躙されますわね。


ハマボウフウは、庶民には縁遠い高級料亭で使われる食材
ハマボウフウは、主として刺身のつまとして使われることが多いようでありますが、一般庶民には縁のうすい食材でありましょう。ハマボウフウはてんぷらにも出来ます。首相が食べたてんぷらがどれぐらいのお値段なのかは分かりませんが、ま、普通の勤労者の所得水準では日常的に行ける店ではないでしょう…。年数回程度ハレの日に御馳走を食べようと奮発することは出来るかもしれませんが、そう毎晩行ける店ではないのは間違いないです。で、これが超高級な食材であることを知らない人が多いためか? その浜には大群落になって自生していますが、誰も採りませんわ。目の前に山のように宝があっても、その価値を知らなければ、ただの雑草ということでしょうかね?

↓ 兵庫県南あわじ市の砂質海岸に自生するハマボウフウ
ハマボウフウの大株
詳細な自生場所は非公開です。一番の危惧は業者が根こそぎ採ってしまうことです。やるならば、種子の採取にとどめるべきです。淡路島南部ではハマボウフウの種子採取適期は7月中旬~8月上旬ぐらいかなと思います。種子自体はニンジンの種子に似た小さなものですが、果実が小豆ぐらいの大きさがあるので採取しやすいです。畑で栽培できます。普通に蒔いたのでは発芽率は非常に低いです。で、工夫がいりますが、そのハナシはまたの機会に…。

↓ 葉が展開するとかなり苦い
ハマボウフウの中ぐらいの株
このハマボウフウは山菜とみなすならば超高級品です。しかしながら採集適期は春浅く葉がまだ半ば砂にうもれている状態の黄色いものです。太陽を浴びて濃緑になった葉は苦くて堅いです。てんぷらならばともかく、刺身のつまには無理です。で、ウドの軟白栽培のように、日光を遮断して育てれば良品が採取できます。あまり大きな声で言えませんが (書けませんが)、早春にハマボウフウの株に土寄せ (砂寄せというべきか) をすればいいのです。何回か砂寄せをすると葉柄が白くて柔らかく、食べるとシャキシャキっと歯ごたえが素晴らしく香りもいいです。まさに超高級な山菜になりますわ。でも、自生地はプライベート海岸じゃあるまいし、勝手にそういうことも出来ませんわね。(吾輩はこっそりと1回やったことがありますわ) どうしてもやりたければ畑での栽培品でやるべきですわね。で、繰り返しますが種子採取適期は7月中旬~8月上旬ぐらいです。ただし淡路島でのハナシです。ハマボウフウは北海道北部から沖縄県まで分布が非常に広いですので、サクラ前線が3か月を掛けて列島を北上するみたいに、種子採取適期は場所によって大きく変わるでしょう。

↓ 半ば砂に埋もれたロゼット状の葉の真ん中に、つぼみが見える
早くも花のつぼみが出てきた
気の早い株では、つぼみが見えています。5月の中頃にもなればお花見ができそうです。そのころになればハマヒルガオだとか、ハマエンドウの開花も始まり、砂浜はちょっとしたお花畑になるでしょう。高山植物のお花畑も素晴らしいものですが、海岸のお花畑も、それはそれで綺麗なものです。沖縄じゃハマボウフウの花は早いものだと冬でも咲くらしいですが、やっぱり淡路島は寒い島ですね。もっと温暖化したらいいのに…。何べんも言うのですが、暖かいことはホントいいことなんですよ。ヒトという種はシロクマみたいな毛皮を持たないし、アザラシのような厚い皮下脂肪も持たないです。寒さには適応していません。逆で、我々ヒトは毛のない裸のサルで、皮膚には多数の汗腺があるなど暑さに適応していますね。体の形態や機能から考えても暖かい方が良いわけです。暖かいと暖房費は要らないし、薄い衣装1枚あればいいので服代も要らないし、庭にバナナの木を植えてたら勝手になって食費も浮かせるのです。暖かいのはパラダイスなんです。

↓ ハマボウフウ群落
ハマボウフウが群生する

砂質海岸の植物たち
↑ 上の2枚はハマボウフウ群落の様子であります。上側の写真の部分をザアーッと数えたら50個体ほどありました。意外に小さな個体も多いです。これだけあれば人為的な破壊がなされない限り、この群落は安泰だろうと思います。下側の写真に写り込んでいるビンを洗うときに使うブラシみたいなもの (茶色のもの) は コウボウムギ 、写真右下部分にある丸い葉のものは ハマヒルガオ です。

↓ ハマボウフウの芽生え
ハマボウフウの芽生え
この砂浜をよく観察すると、写真のようなハマボウフウの芽生えが無数にあります。20~30本ほどの実生苗がひと塊になっていますが、このような塊が無数にあるのです。塊ではなく単独の実生もありましたがそれは少ないです。なんか奇妙な現象です。ま、たくさんあるのでこのハマボウフウの群落は今後も維持されていくでしょうが、20~30本の集団で生き残るのは1本か2本でしょうね。それは群落を観察すると親株はそれぞれ単独で自生しているからです。親株・成株は塊となっているわけじゃありませんので。生存権を賭けた熾烈な競争は植物の世界でも同じですわね。

↓ 本日の収穫
本日の収穫
小さめの葉を5枚頂戴しました。株を傷めないように、1株あたり1枚づつ採取。展開した濃緑の葉はにがいです。かなり苦いです。したがって 「てんぷら」 以外には使いみちはありません。てんぷらならば高温で処理するので苦味は減殺し、むしろほろ苦さがうま味に転化しますわ。でも、葉っぱもののてんぷらは素人には難しく、プロの料理人の技術が要りますね。一番良いのは、てんぷらが美味いと評判の店にいって、てんぷら料理を注文するかたわら、持ち込んだハマボウフウの葉を揚げてくれと交渉することですわ。どんなに逆立ちしても素人芸はプロの技術にかないませんわ。草野球選手が束になってもプロ野球選手に勝てないのと同じです。

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追記
●ハマボウフウは料亭などに高価で売れるので、各地で自生品を育成して栽培化できないものか模索しているようであります。たとえば、北海道留萌振興局の 「ハマボウフウプロジェクト」 など。「ハマボウフウやオカヒジキの地域特産物としての振興や機能性に着目した新しい食品開発など『産業の創出』を目指し…」 などと言っています。他地での真摯な取り組みにケチをつける意図は全くないのですが、地産地消型の小規模生産ならばともかくも、大々的にやるのは難しいのではないか? ハマボウフウの産地として埼玉県川口市がブランドの名声を確立していますから、新興産地が頑張っても先行者利得には歯がたたないのが普通です。それに全国各地で似たような取り組みがありますから、もし各地が一斉にやって大量生産をしたならば販路がないとみるべきです。ハマボウフウには大量の生産物がさばけるほどの市場はないように思えます。あくまでも山菜的な脇役で、主力野菜ではありませんわね。

同じ山菜としてワラビなどとは消費の土壌がことなります。ワラビは昔から日本全国の田舎で食べられていました。東京や大阪などメガロポリスに住む都会人でも、子供のころ出身地で食べていたという人は多いです。ワラビは郷愁をさそう田舎の素朴な山菜として潜在的な需要があります。一方、ハマボウフウを食べてきたのは一部の人々だけです。食べたことも、見たこともない人のほうが多いでしょう。したがって、ハマボウフウを大々的に産業として栽培するには、みずから需要を開拓していく必要があるのです。新たに需要を開拓するのは大変なことであります。

●一般的に申して、海浜植物というのは種子の “海流散布型植物” が圧倒的に多くて、分布が非常に広いものが多いです。自分の地方の浜辺に自生する植物をつい地域の特産品などと錯覚しがちですが、意外に亜熱帯から亜寒帯まで分布するものも多いです。ハマボウフウも日本全土の砂質海岸に分布しています。オカヒジキも地域の特産品にということですが、これも分布は広範囲です。オカヒジキの先行者利得を握っているのは秋田県ですかね? (私の認識誤りです。千葉県や山形県ですね。) ビジネスとして、新しい商売としてやるならば、他地方にないものをと思うんですが、どうでしょうかねえ? 潜在的な需要の大きさに依るでしょうけど、皆が一斉にやることは共倒れになるというのが経済の鉄則みたいなものだと思うんですが…。つまり、ハマボウフウもオカヒジキも一般にはあまり知られていないですけれども、全国どこの海岸にもあって、全く珍しいものではないということであります。珍しくもなんでもないものを、地域の特産品にというのは無理があります。(ただし、潜在的な大きな需要があるものはハナシは別です)


↓ 淡路島南部に自生するオカヒジキ】 淡路島南部のわが南あわじ市の海岸にも、オカヒジキは普通に自生しています。ただし、1年草なので今は種子から芽生えたところです。これも第1級の山菜でシャッキとした歯ごたえを楽しむものです。淡路島南部では収穫適期は5月に入ってからです。遅くなると堅くなるので食用不向きになります。収穫適期の範囲は狭いです。
オカヒジキの幼株

↓ こちらもオカヒジキですが密集しすぎです。すこし移植して間隔を開けたほうがいいですが、海岸砂浜は畑じゃあるまいし勝手にそうして良いものかどうか??ま、5月中頃にまた来ますね。軽く湯がいて醤油と鰹節をかけて食べると非常に美味い山菜ですわ。
ちょっと密集しすぎ
アウトドアマンは手ぶらでは帰らない、帰れない。
沈黙の瀬戸内海! ほんまにアサリがいなくなったわ…
本日は2014年4月19日であります。そう言えば大潮の時期であります。昨日の午後、思い出したように磯に行ってまいりました。目当てはアサリであるのですけれども、3月20日の拙記事 瀬戸内海を適度に汚せ! 水清ければ魚棲まず でも申した通り瀬戸内海にはアサリがいよいよいなくなりましたわ。レイチェル・カーソン女史ばりに言えば、まさに “沈黙の瀬戸内海” であります。レイチェル女史は、彼女の名著の誉れ高い代表作 『沈黙の春』 の冒頭部分で言う…。

引用開始】 自然は、沈黙した。うす気味悪い。鳥たちは、どこへ行ってしまったのか。みんな不思議に思った。裏庭の餌箱は、からっぽだった。ああ鳥がいた、と思っても、死にかけていた。ぶるぶる体をふるわせ、飛ぶこともできなかった。春がきたが、沈黙の春だった。いつもだったら、こまどり、すぐろまねしつぐみ、鳩、かけす、みそさざいの鳴き声で春の夜は明ける。そのほかいろんな鳥の鳴き声がひびき渡るのだった。だが、いまはもの音ひとつしない。野原、森、沼地 ── みな黙りこくっている。 (青樹簗一訳) 【引用終了

淡路島の沈黙の磯!
● (批判も結構あるけど) 名著 『沈黙の春』 で書き綴ったレイチェル女史の憂鬱の描写は、そっくりそのまま淡路島の磯に当てはまります。薄気味悪いほど磯は沈黙しています。大潮で磯が引いているのに、干潟の上で這いまわり人影を見て右往左往していた小動物たちはいません。タイドプール (潮だまり) を覗いても鏡のような水面の下は静まり返っています。磯の上をむなしく風が吹きわたるだけで、聞こえるのは寄せては返し返してはよせる波の音だけです。むかし、あれほどいたアサリはどこへ行ったのか? アカガイはとこに行ったのか? マテガイもいたけどどこへ行ったのか? 小動物がぞろそろ這いまわる磯は耳をすませば結構にぎやかでしたが、今は全く黙りこくっています。沈黙の磯です。

磯の沈黙の要因は、さまざまな複合要因か??
レイチェル女史は、環境中に拡散残留したDDTなどの化学物質が、生態系の撹乱要因になるという問題の警鐘を鳴らしたのですけれども、なんせ半世紀前の主張なので、その後の研究で反証がけっこう提出されていますわね。アサリがいなくなったのは何故か? については諸説あるようですが、化学物質であるとか地球温暖化とかは、あまり関係なさそうですわね。 日本水産学会誌 の総説 我が国のアサリ漁獲量激減の要因について では、地域ごとに要因は異なる面もあるし、沢山の要因が考えられるが十分には分からないし、要因毎の漁獲量減少寄与率は不明なところがあり、まだまだ調査研究が必要という印象がしますね。しかしまあ、磯ファン・アサリファン必読の文献です。

乱獲の可能性か? 底質悪化? 浮遊幼生の大量減耗? ナルトビエイの食害? ニホンスナモグリの競争圧の可能性? 貧酸素と青潮? 漁場の埋め立て? 冬期の死亡と波浪の撹乱による死亡? パーキンサス原虫の感染による産卵能力の低下の可能性? などなどの沢山の要因が挙げられていますが、その要因が現れた背景とか、要因の要因も当然ありそうですわね。直接要因の背景が本当の要因だったりして?? そこまで考えるとワケが分からなくなります。へそ曲がりはさておき、我が国全体ののアサリ漁業資源という観点からみたら、干潟の埋め立てが最大要因のようですね。我が国のアサリ総需要・総漁獲の10~14万トンのうち、8万トンを喪失したのは東京湾・伊勢湾・三河湾などの埋め立てらしいです。

●しかしながら吾輩がいつも行くアサリを獲る磯は、埋め立てなど全く無縁です。田舎に至るまで下水道が普及し、水質が見違えるほど良くなりましたわ。そこの磯は漁協がアサリ漁をしていないので、乱獲というのも説得力が薄いです。一般市民は潮干狩りに来ても水に入ってまで獲らないです。したがって干潮時には干潟になる部分は仮に獲り尽くされても、水中の親貝は残されるから、産卵が減るというのも考えにくいです。北朝鮮からのアサリの養蓄も行われていないから、パーキンサス原虫の感染も考えにくいのではないか?? で、消去法からの素人判断ですが、水質を綺麗にし過ぎたために海水中の栄養塩類の減少によるプランクトンや小石に付着する珪藻が減少したり、有機懸濁物質 (デトリタス) の減少、つまりアサリの餌が減ったからじゃなかろうか?? 

つい、すぐに乱獲か? と考えがちですが、むかしは磯が “立錐の余地もない” という表現が誇張ではないぐらい三原郡中からわんさかと人が来ました。それでもアサリが沢山とれましたわね。近年じゃ獲れないのが分かっているから、あまり人がきません。そうしたら、ヒトによる乱獲圧力よりも、その海域でのアサリ個体群の増殖速度が上回って、それなりに資源回復すると考えるのが自然です。しかし現実には全くそうなっていないから、アサリが獲れないのは乱獲のためだという見方では、説明しきれないです。何か、他に要因がありそうな気がしますわね…。


アウトドアマンは手ぶらでは帰らない…、帰れない。
大潮だというのに数人しか来ていませんでした。つまりアサリが居なくなったのを皆知っているから来ないのです。8畳の間ぐらいの面積を掘り返している初老の人に 「アサリが獲れましたか」 と話かけてみました。 「ほれ、この通りじゃよ」 と見せてくれたバケツには3センチぐらいの大つぶが1個、1センチ半ぐらいのちっちゃなものが10個ほどです。 「昔はバケツ一杯獲れたのにねえ」 と懐古談の話の花です。

アサリはいなくなったのですが、家の中に座敷テントを張って寝袋で寝る筋金入りのアウトドアマン(?)ならば、海や山に行って手ぶらでは帰らない。帰れない。釣りに行ってボウズならば魚屋で買ってでも土産が要るのです。


モズクをバケツに入れて観察した
モズク

本日の収穫物
本日の収穫

晩のおかずはモズクの三杯酢和え
モズクの三杯酢和え


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おたけさんのコメント
アサリが少ないですね(;;)
アサリが沢山獲れる海岸にはタコもよく釣れてたのですが、浜がどうかしちゃいました。魚もアサリも昔から比べると少ないです。
高校生の頃、養殖網のそばで魚釣るとものすごく釣れたのですが、今海苔の管理が水中でそのまま成長させるようになってからは、魚がどこかへ逃げてしまってます。
潮が引くと地上に出てくる海苔網方式じゃ無いので、養殖業者は沢山の処理剤を沢山使うのが環境を汚しているように感じます。 こんな資料がありました。
兵庫県瀬戸内海「のり、わかめ等」養殖漁場図

山のキノコの返信
おたけさん、こんばんは。
アサリがいなくなって、アサリの味噌汁が食べられなくなりました。とても残念です。

>養殖業者は沢山の処理剤を沢山使うのが環境を汚している…
これはリンクした総説にも言及されていますね。引用すると、「ノリ養殖におけるアオノリ駆除用の酸処理剤や船底塗料の有機スズによる浮遊幼生への悪影響も想定されたが、海水の酸処理剤濃度や有機スズ濃度は、浮遊幼生の分布密度を激減させるほど高くはないとの指摘もある」(141頁左側) ということで因果関係はハッキリとしないようです。ただ、福良湾のような外海との海水の交換に時間がかかり若干閉鎖性のある海面では、その有害化学物質の濃度が高まるということはあり得るでしょうね。でも、昔は、灘の大川や山本、それから洲本市上灘の中津川などの磯でもアサリがいて、昔は結構獲れたんです。そういう外洋の太平洋につながっている紀伊水道に面した場所でもアサリがいなくなりました。これらのところではほぼ絶滅です。灘土生にもいたんですが、これは埋め立てが原因でいなくなりました。アサリの激減は全国で起こっているみたいですし、外洋に面したところでも起こっているので、化学物質原因説でも説明しきれない要因がありそうですね。リンクの総説を書いた研究者たちは乱獲と考えているようですが、動物の個体群を維持するにはある一定の個体数が要るということがあるのですが、ひとたび個体群維持最低水準を割り込むところまで乱獲したら、もはや回復不可能という不可逆性があるのかもわかりません。アサリがいなくなった要因は色々考えられるようですが、要因が何であろうとも、このままでは庶民の口に入らなくなりそうで、困ったものです。



今日の利益だけが肝心、 明日のことは考えない…。
白骨となったタラノキが異様に多い…
枯らされたタラノキ

今の収穫さえあればいい、来年のことなど考えない…
ヒトという種 (しゅ) のどうしようもない性 (さが) です。目先の利益のみが大事なのであって、将来のことなど全然見えないわけです。いま目前にある利益を手中に収めて、刹那的な欲望を満たすことのみに汲々とするヒトは、その目先の欲に目が曇って先のことなど見えないのです。いや、違うな。ヒトは考える葦なのであってそこまで愚かではないと思う。将来の悲惨はちゃんと見えているハズです。だとしたら、将来の悲惨は見えているのだけれども、今の利益の誘惑はとても大きく、せっかちなヒトには打ち勝つことが出来ないのでしょう。

欲深いヒトという種の愚行の証拠写真】 を以下に陳列します。写真が雄弁に語っていますから、説明するのはヤボというものでありますが、あえて説明します。

枝を折る
↑ この木はタラノキとしては大木の部類に入ります。根元の径は20センチを越えています。背後にスキの植林がありますが、これがタラノキを被陰することは全くなく、光環境がすこぶる良い場所です。日照時間も長いと思われます。タラノキはシイやカシ類など常緑広葉樹と比べると寿命が極めて短い樹木ですが、条件の良い場所であるならば、30年でも40年でも齢を重ねます。しかしながらこの木は間もなく枯らされるでしょう。二番芽まで根こそぎ採るわ、鋸で枝をひき伐るわ、枝をボキッと折るわ、山菜資源の持続可能性など全く考慮しない手荒なやり方です。

高枝鋸でひき伐る
↑ 全ての枝先が伐られています。高枝ノコギリでひき伐って、引っかけで引っ張り倒したようなやり方です。枝先にあったであろうタラの芽に手が届かないからしたのでしょうけど、この木もほぼ確実に枯らされるでしょう。

根元からバッサリと…
↑ ここまでやるとは、絶句です。なんともはやヒドすぎます。どうしても伐ってしまうのならば、良く観察すると木の幹にも潜在芽が出来ていることも多いから、その芽の上部で伐って、切り口にカルスメイトとか、トップジンMなどの 癒合促進剤 を塗布すべきです。そうして伐り口を腐り込みの保護と癒合の促進を図れば、その木は枯れずに新たな枝が出る可能性が大いにあります。

●これらの写真を撮った場所は、淡路島南部の諭鶴羽山系の北側山麓のあるダムの周遊道路です。タラノキの1~2m程度の小さなものはほとんど残っていません。そういう芽を採取しやすい小さな木のものは、一番芽はもちろん二番芽もすべて採り尽くされて枯らされました。で、小さな木がほとんど枯らされたから採りずらい大きな木の高いところの芽を採るために鋸でひき伐るのです。結局、ダム周遊道路周辺からタラノキの小さいものは消え、大きなものも消えていく寸前です。ダムの周遊道路は植生が撹乱されたところで、タラノキのような先駆種にはパラダイスと言うべき最適の生育地なんです。山菜資源の持続可能性を山菜ファンが考えたならば、今後ともいつまでもタラの芽が賞味できるハズなのに、自分らで自分らの首を絞めるようなやり方をやっています。そういう意味では、山菜ファンの多くは愚かきわまりないアホウですわね。


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この国の未来はどうでもいい、今の利権さえあれば…
●原子力ムラの欲深い連中も、やっていることは酷似しています。目先の今の利益を得るために、将来の禍根が見えているのに、直視しようとしない点では全く同じです。フクイチ原発事故で溶融した核燃料デブリがどこに落ちて行ったのか分からない状態です。いまだに放射能汚染水が漏出しているのです。終息ははるか100年後か? 永久にできないかもわかりません。収束すらおぼつかない状況です。同じシュウソクでもハッキリと意味が違います。事故の完全解決は “終息” です。“収束” とは解決の目途がつく段階です。収束で 「目出度し、目出度し」 というふうな印象操作をやっています。それから “依存” という言葉の意味を意図的に違えて使っています。原発依存からの脱却とか。そもそも、日本経済 (日本社会) に投入されている1次エネルギーのうち、フクイチ事故前でも原子力の比率はたった10~12%程度でした。ほとんど9割が化石燃料など非核燃料でした。原発はたった1割であり、比率から言えば、付けたしの飾りみたいなものだったのです。原発には、カネだけは電気代以外の部分で沢山流し込まれていますが、1次エネルギーに占める比率はあくまでも付けたしです。それを原発依存などと表現するのは、原発が主力であるかのように見せかける印象操作なのです。そもそも、エネルギーは1次エネルギーで議論すべきなのに、電気という2次エネルギーの部分のみを問題にして原発を議論するのは根本的な誤りです。目先の利権に目がくらんだ原子力ムラの連中は、ウソ・誤魔化し・隠蔽・情報操作・印象操作・脅迫などをあらゆる悪徳を弄して原発を再稼働しようとしていますが、フクイチ原発の真の原因解明すらできていないんです。これでは目先の利権 (利益) しか考えていない、と言わざるを得ないです。

欲深いヒトのやることは、結局みな同じ…
●震度6の揺れで配管が外れ、水が噴き出したというハナシも飛び交っています。津波がフクイチ原発事故の原因ではなく、津波が来る前にやられていたという現場作業員のハナシも出ていますよね。日本列島は、地史的には大陸の一部が分離して成立し、東南方向に移動、弓型に折れ曲がり、そこに太平洋プレートやフィリピンプレートに載って南からやって来た付加体が次々に累加してできています。ユーラシア大陸や北アメリカ大陸の中心部のように、巨大な一枚岩の岩盤じゃありません。地質構造が複雑で、性質の異なる様々な岩石が集まったがゆえに、列島のいたるところに弱線が走り、亀裂だらけです。しかも、3個のプレートが接する “三重点” が列島に事実上2個も存在する世界一不安定で危険な地質構造の国です。このまま原子力ムラの連中の思惑どおり原発再稼働を許せば、次の震度6の地震動でこの国は破滅するのは必定。それだけではなく高レベル放射性廃棄物の解決方法がありませんし、日本を破滅させるのは簡単です。いくつかの原発を爆破すればいいのです。そのテロ対策が十分であるようには見えません。それから首相じきじきに日本製原子炉を東南アジアなどに売り込もうとしていますが、もし日本製の原子炉が事故れば製造物責任を問われるでしょう。日本の国際的な政治力の弱さでは膨大な補償金をぼったくられるでしょう。このように、この国の悲惨な未来が見えているのに、それでも目先の利権の方が大事なんですわねえ。

そういう意味で、タラの芽が得られなくなるのに目先の欲しさで木を切り倒す山菜ファンと、日本の将来の悲惨が見えているのに原発を続けようと執着する利権者どもが、酷似しているところがあります。ただし、事の深刻さの度合いはかなり異なりますが…。 (それと、タラノキは有用物ですが、原発は害毒しかなく存在してはならない物という根本的な違いもありますし…) 結局、ヒトとは目先の欲望に目がくらむ生き物なんですわ。これでは、とても万物の霊長だとか、考える葦などとは言えませんですわ。


フユザンショウ(冬山椒)は、サンショウ(山椒)の代用品になるか?
●本日は2014年4月17日であります。 3月31日付け記事 や、4月4日付け記事 で申したように、2回 サンショウ の新芽 (若葉) を採りに行ってサンショウの佃煮をこしらえたのですけれども、すぐに全部食べてしまいました。炊きたてのご飯にサンショウの佃煮を載せれば他におかずがいらないほど美味いのです。世話になっているおばちゃんにも差上げたのですが聞くと、「佃煮にしたけどすぐに全部食べたわ」 と言っていました。サンショウの新芽の佃煮は引っ張りだこの大人気ですわ。佃煮名人に聞いたら、「葉がもうすこし大きくなったほうが良いわよ」 ということだったので、本日の朝にまたサンショウ採りです。前よりも葉が生長して大きいので収穫するのが早いし、何よりも分量が多くなります。ただし、葉が生長すれば葉軸が硬くなると思われますので、柔らかそうな部分を採りました。また佃煮名人に炊いてもらって吾輩も食べますが、おばちゃんらにも気前よくおすそ分けです。おばちゃん連中に、「どこで採ってきよるんか?」 と聞かれましたが残念ながら教えません。基本的には、きのこハンターや山菜ハンターの世界では、その山菜やキノコの穴場というのは人には絶対に教えないものです。親兄弟にさえそう簡単には言わないものです。そう簡単には穴場を人に教えないというのは、たぶん、全国共通の山菜ファンの習性だろうと思います。

本日(4月17日)のサンショウ若葉の収穫
サンショウの葉の収穫

↓ 本日に採った分でこしらえたサンショウの佃煮。これは佃煮名人の作品です。
サンショウの佃煮

↓ これはサンショウの鉢植えです。昨年2月に種子を蒔き、1年間で20~30センチになりました。さらに今春に新梢が伸びた状態です。お吸い物などに香り付けに葉を1枚浮かべるのならば鉢植えで十分そうです。
サンショウの鉢植


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フユザンショウは山菜としての価値があるかどうか?
●さて、サンショウの近縁種の植物 (ミカン科サンショウ属やイヌザンショウ属) には イヌザンショウカラスザンショウフユザンショウ 等があり淡路島南部の諭鶴羽山系にも普通に自生しています。これらは山菜となり得るか? ということなのですけれども、イヌザンショウは 「犬山椒」 の意味であり、犬などという接頭語を冠するぐらいだから 「役に立たない物」 「食用にならない物」 というニュアンスを含んでいます。たしかにイヌザンショウは香りが宜しくないので食用には向かないでしょう。カラスザンショウは 「烏山椒」 の意味であり、この烏という接頭語も 「役に立たない物」 という意味合いです。カラスザンショウの若芽は食べられなくもないのですが、吾輩はカラスザンショウの若芽をてんぷらにして何べんも食べていますが、お奨めはできません。アクが強烈すぎるからです。で、紙媒体の山菜について書き述べた書物を何冊か調べてみましたがカラスザンショウを山菜としている本は皆無です。残りのフユザンショウに関しては、山菜といえる可能性が少しあります。書物にも 「サンショウよりも香気に劣るが食べられなくもない」 という意味の記述が若干見られます。ネットでもフユザンショウを食べてみたという話がヒットします。そこで、フユザンショウの若葉で実際に料理して試食してみました。

フユザンショウとはどのような植物なのか?
フユザンショウは冬山椒の意味で、冬でも青い葉が残っているという意味ですが、常緑性というよりも “半落葉性” と言うべきです。秋から冬でも全部の葉が落ちずに、冬でも残っている葉があるという程度なのであって、けっして夏のように青々としているわけではありません。秋に落葉するのであるが残る葉もあるということなんです。残るのもせいぜい2割程度です。そういう意味ではフユザンショウは常緑の木ではありませんわ。ただし、どの程度の葉が残るかはその木の生育場所の風あたりとか環境により左右されます。残った葉も春先までに全部落葉してしまいます。今の時期はまだ新芽から若葉の段階ですが、写真を陳列します。写真でも確認できますが、去年の旧葉は全部落ちています。分かりやすい顕著な相違点としては、1枚の複葉の小葉の数です。フユザンショウは頂小葉があるので3、5、7の奇数枚です。7までで私が観察した限りでは9枚というのはありませんでした。一方のサンショウは小葉の数が多いです。11、13、15、17枚と小葉の数が非常に多いです。

【↓ フユザンショウの木】
フユザンショウの木

【↓ フユザンショウの若葉】
2枚の写真に見えている葉を観察すると、小葉の数が3枚か5枚の奇数羽状複葉ですが7枚というのは出現します。葉軸に翼があるのがわかります。書物などではトゲは対生すると記述されていますが、たしかにその通りなのですが、片側が欠落して1個だけのことも多いです。

フユザンショウの若葉

フユザンショウの若葉

【↓ フユザンショウの若葉の収穫】 茶摘みをするような感じで収穫した。
フユザンショウの若葉の収穫


フユザンショウの若葉の試食!

試作品】 豌豆と烏賊の冬山椒木の芽和え (植物学のみならず生物学全般では、動植物名はカタカナで書くのが慣例であり、拙ブログでは動植物名のカタカナ表記を貫いていますが、これは料理名なのであえて漢字表記としました。)

材料は、エンドウとイカ。それからタケノコ。調味料は味噌・砂糖・酒・フユザンショウの若葉。材料および調味料の分量や配合比率は適宜。ちまちまと細かなことは考えません。コツはフユザンショウの若葉を沢山使うことであろうか? 理由は香気がサンショウの3割程度しかないからです。 冬山椒の木の芽和 をキーワードにして画像検索してみたところ、出てくるのは普通のサンショウばかりです。フユザンショウを使う人は、まずいないのではないか? だとしたら、これは極めてオリジナル性のある料理と言えそうだが…。実際に試作品をこしらえてフユザンショウを試食してみました。
フユザンショウの木の芽和え

●こしらえたフユザンショウの木の芽和えの試作品でありますが、致命的な欠点が2点判明しました。まず1点は香りが非常に乏しいことです。サンショウの舌がしびれるような刺激と、鼻腔をくすぐるような香辛料然とした香りがほとんどありません。葉そのものは多少は香りがあったのですが、すり鉢ですり潰すと気発性の香りはすぐに消失するみたいです。期待はずれであります。2点目の欠点はフユザンショウをすり鉢ですり潰すと、緑色から次第に茶色く変色することです。茶色くなっては見栄えが悪いです。茶色く変色したのでは食欲が湧きません。これは致命的な欠点と言うべきでありましょう。で、

フユザンショウには山菜としての価値はなさそう。


タラの芽よりも美味いハリギリのてんぷら
山菜の王者タラの芽を凌駕する美味さ
●本日は2014年4月14日であります。 (日が替わって15日になった)
今日 ハリギリ の芽を採ってきました。ハリギリはブナ帯 (冷温帯) に分布の本拠がある落葉高木で、信州とか北海道に多い樹木とされています。けれども淡路島のような暖温帯にも分布していることはしています。多分屋久島まで分布していると思います。屋久島ではかなり海抜の高いところのようですが、西日本でも僅かですが平地にもあるようです。わが南あわじ市では賀集~神代~八木あたりの山裾、すなわち諭鶴羽山系の北斜面の裾野あたりで見られます。ウバメガシなどの常緑樹のなかに混じって点々とある程度で、個体数はわずかです。わたくしも20本ぐらいしか確認していません。どちらかと言うとめったにないというべきかもしれません。ハリギリは非常に美味い山菜で、新芽のてんぷらは絶品です。ハリギリのてんぷらがあれば、お酒が何杯あっても足りませんわ。淡路島南部での大雑把な分布をいま明かしましたから、淡路島南部在住で山菜ファンはハリギリの樹を捜しましょう!


↓ ハリギリの大木を見上げる
樹高は優に20mを越えていると思われます。猿蟹合戦のカニみたいに手の届かない高い枝を見上げました。ちょうど採り頃の新芽がたくさんありますが、手がとどかないですわね。下部の枝の葉は展開していますが、上部の枝先の芽は採り頃ですわ。場所は南あわじ市神代社家の山裾であります。人家の近くです。海抜は110mぐらい。けっして山奥ではありません。

ハリギリの大木を見上げる

↓ 高枝ハサミを使って、ハリギリの新芽を採取
アウトドアの秘密兵器、高枝ハサミでちょうど採り頃の新芽を採集して観察しました。枝にはまばらで大きなトゲがありますが、タラノキよりもトゲが少ないという印象を受けます。

高枝ハサミで新芽を採取する

↓ ハリギリは大木になるとトゲが消える
このハリギリの樹は大木です。生え際から1.2mの胸高で、巻尺で樹の周囲を測ると約180センチありましたので、径60センチぐらいであろうかと思います。で、幹には全くトゲがありません。樹皮には深い縦じまの溝があります。径20センチぐらいのハリギリの樹ならば幹にトゲが残りますが、大木になるとトゲが消失するようです。

大木になるとトゲが消える

↓ 本日の収穫です
今晩のおかずの材料です。今晩のおかずは山菜のてんぷらであります。ちょっと長けていないか? と言われそうですが、確かにちょっと長けていますわね。でも、高い枝のものは採りごろなんですが高枝ハサミを駆使しても手が届かないのです。

本日2014年4月14日の収穫

↓ ハリギリの大木が照葉樹林の中に残存する
ハリギリの分布の中心と思われます北海道や本州中央高地の方がこの写真を見たら、異様な感じがするかもしれません。分布の本場ではふつう明るい夏緑樹林の中に生えるハリギリですが、淡路島じゃシイの樹やカシ類やツバキなどの鬱蒼としげる照葉樹林の中にあります。写真では枯れ木みたいに見えるのがハリギリです。厚ぼったい樹林の中にポツンと生えています。なお、これは上の写真とは別の樹です。場所は1キロほど移動しまして、南あわじ市八木馬回です。海抜は約100mです。これも山奥ではなく人家の近くです。

照葉樹林のなかに残存するハリギリの大木

↓ ハリギリの葉はカエデの葉に似る
カエデの葉に似ていますが非常に大きな葉です。これはまた別の樹なのですが、4月14日の時点で早くも葉がかなり展開しています。既に掌ぐらいの大きさになっています。この樹は採りやすい樹だったので惜しいことをしました。多分、3月末ごろが採取適期だったのではないか? 来年はもっと早く来たいと思います。葉は10枚前後枝先に集まって着きます。おなじウコギ科のヤツデに葉の形は似ていますが、葉の厚みとか光沢が全く異なります。ハリギリの葉は薄いし光沢はありません。

カエデの葉のような形

↓ ハリギリの新芽のてんぷら
絶品です。ハリギリをイヌダラなどと軽視する向きもあるようですが、タラの芽を凌駕する美味さですわ。山菜の王者かもわかりません。ただし、タラの芽よりもアクが強く若干の苦味があります。しかしながらこのアクの強さがハリギリの身上で、ビールが苦いのと同じで、食通好みの美味さなんです。ハリギリの芽の美味さが分かって初めて一人前の山菜ファンといえましょう。

ハリギリの新芽のてんぷら

山菜を長く賞味するには山登りだ!
↓ タラの芽もすっかり長けてしまった
タラの芽もあっというまに長けてしまいましたわ。こうなるともう食べられません。1本の幹の先端に大きな複葉が集まって着くさまは、沖縄や奄美大島の木性シダの ヒカゲヘゴ になんとなく似ていますわね。タラの芽のシーズンはちょっとの間でした。まだタラの芽やハリギリの芽が食べたかったら山登りです。ただし、他県まで行って山菜採りをする場合には留め山でないかどうかよく確認し、トラブルを起こさないように。生物季節前線 (サクラ前線) は1000mの山を1か月近くをかけて登って行きます。吾輩が毎年行くのは徳島県高城山 (1628m) ですが、剣山スーパー林道で1500mまで行けます。山頂までタラノキもハリギリも沢山自生しています。採り頃は5月上旬~中旬です。5月下旬でもまだ採れます。ただし、クマ(熊)に注意。四国東部のクマの個体群は絶滅寸前でもう数頭しかいないと言われていますが、わたくしは1回だけですが見ました。20年近く前のことですが、距離300mぐらいで双眼鏡で確認しました。数日前に、北海道でクマに襲われる事故がありましたわね。本州のツキノワグマは北海道のヒグマより小さいですが、小さいといっても恐いですわね。

タラの芽はもう長けてしまった

果物の日本ナシは、日本自生種の起源なのか?
日本列島は長細く、弓状に折れ曲がっているけれども、ほぼ北東ー南西走向に1900キロ余りもあるのは、フクイチ原発から撒き散らされた放射能での汚染という観点からはラッキーでありました。何べんも言うように、日本が円形の国で真ん中にフクイチ原発があったならば目も当てられませんわ。まだ、良かったと言えましょう。

●さて、この日本列島が南北に1950キロ (沖縄県も含めればほぼ3000キロ) もありながら、幅がわずか150-250キロ程度しかなく、しかも2000-3000mもの山がいたる所にあり地形が複雑ということから、面積の割には自生する植物の種類は非常に多いです。基本的な種子植物の種数は 『大井植物誌』 では3900種ほどでしたか? 品種のレベルまで数えれば、 『日本の野生植物』 では8000ぐらいでしょうか? 地方の 「植物誌」 や 「会誌」 に載るような分布の狭いものまで数えれば10000種ぐらいか? とにかく数が多すぎていったい何種の野生種子植物が日本列島に自生しているのか分からないほどです。で、これだけの数の野生植物があれば、日本原産の野菜や果物が沢山ありそうなものですが、それが残念なことに全然ないんですわね。

日本原産の野菜はほとんどない
日本原産野菜は山菜のようなものばかりです。ウド・フキ・ミツバ・セリ・ワサビ・山椒・タラの芽・コシアブラの芽・ハリギリの芽・ワラビ・ゼンマイ・コゴミ・ハマボウフウ・オカヒジキ・ツルナ・自然薯・ギョウジャニンニク・ネマガリタケ・マコモタケ・ジュンサイ……、結構数はあることはありますがみな山菜的なものばかりです。これらは山採りだけでなく時には畑で栽培もされていますが、八百屋さんやスーパーマーケットに並んでいる重要で消費の多い野菜では全くありません。アクが強く、ただの脇役であり添え物であります。キャベツや白菜やホウレンソウやニンジン、ナス・キュウリ・タマネギといった日常的に重要な野菜の中には、日本原産のものは何もありません。ただ一つ、大根だけは海岸にハマダイコンがあり大根の原種か? という説もあるようですが、逆に畑で栽培される大根が逸出して野生化したものがハマダイコンなのだという説もあり、日本原産かどうか不明です。

日本原産の果物もほとんどない
果物も同じで、日本原産といえる果物はほとんどありません。モモには野生モモの存在があり淡路島にも自生しますが、これが果物のモモの原種か? という見方もあることはありますが疑問も多いです。ビワも豆ビワの存在がありますが、ビワの化石が第四紀更新世 (258万年前ー1万年前) の地層から出ていないので疑問符がついています。カキ (柿) もマメガキは柿渋を採るため中国から持ち込まれたのではないか? という見方が強いようですし、野生状のカキはほとんど人家近くとか里山にあり自生品かどうか大きな疑問がつきます。ミカン類ではタチバナや沖縄のシークヮシャーがありますが酢の代用になっても果物とは言えません。ブドウでは甲州ブドウの存在がありますが、これは800年ほど前に山梨県勝沼の山中でただ1本だけ発見されたと伝えられていて、来歴は不明ですが日本原産の自生種とはみなされていません。果物店の店頭に並んでいる多種多様の果物はみな舶来種ばかりです。古い時代に中国方面から来たか、明治維新頃に政府が米国やヨーロッパなどから政策的に導入したものばかりです。なお、温州ミカンが日本原産とされますが起源は中国から持ち帰った柑橘の種をまいたものですし、夏ミカンが山口県原産などとされますがその起源は海岸に漂着した柑橘の種をまいたものです。真に日本原産とは言い難いです。


日本ナシは日本原産種か? 否か?
Wikipediaの ナシ の記述をみると、日本ナシは日本原産種ではないと考えているようです。

「ナシ (和なし、日本なし) は、中国を原産とし中国や朝鮮半島、日本の中部地方以南に自生する野生種ヤマナシ (ニホンヤマナシ、P. pyrifolia var. pyrifolia) を基本種とする栽培品種群のことである。」 としながらも、

「野生のナシ (山梨) の自生地が人里周辺のみであることなどから、大陸から人の手によって持ち込まれたと考えられている。」 としています。

●果物店の店頭に並ぶ日本ナシが日本原産種かどうか? は学術的にはまだ決着がついていないようですけれども、日本原産種の色合いが濃厚な感じがします。Wikipediaではヤマナシの自生地が人里周辺のみであるという理由を、日本原産種ではない根拠にしています。日本原産否定説の根拠はみなこれであります。ところがちがうんですわね。登山をする人で植物観察する方は気付いていると思うんですが、ヤマナシは奥山にも見られるんです。たとえば私がよく歩き回った四国東部の剣山系ではブナ帯 (四国東部では海抜800-1700の範囲) に点々とみられます。人里周辺などとはとても言えない深い山中にもヤマナシはあるんです。1200~1300mに多いという印象がします。それ以下ではめったに見られないのですが、ほとんどがスギの植林になっているからだろうと思います。秋ならば実を食べられますがピンポン球ぐらいの大きさで、石細胞が多くてじゃりじゃりして美味いものではありませんが、同じような所に野生のクリがあり両種ともに山の幸であります。(クリは日本原産ですわね。でも果物というよりも穀果というべきです。オニグルミやトチの実も。) 西日本の太平洋側ではブナ帯は奥山で、深い山の中です。そこでヤマナシ (私が見たところは温帯下部に当たるので、分布から考えてミチノクナシの可能性もありますが) を見ているので、わたくしは日本ナシが日本原産種であるという説を支持したいと思います。

日本産のバラ科ナシ属の植物は、変異の幅が広くて沢山のものが記載されているようですが 『日本の野生植物』 では4つ (3種1変種) に分けています。ただし分け方は文献により研究者により諸説紛々でまったく混沌としていますわね。

ミチノクナシ、中国東北部~朝鮮~九州北部~本州に分布するらしい。温帯上部の植物か? イワテヤマナシと同じものか? 「日本産ミチノクナシの分類と分布」 の要約

アオナシ、ミチノクナシの変種で長野県や山梨県など本州中部にあるらしい。
山梨県・長野県におけるアオナシの探索・収集 に詳細なアオナシの分布図があります。

マメナシ、果実の径1センチの小さなナシ。三重県・愛知県に分布する。
三重県立博物館 「マメナシ Pyrus caleryanal.」 食用的な価値はなさそう。

ヤマナシ、片山先生によると、日本ナシが大陸渡来の起源なのか? 日本自生種なのか? DNA解析が有力な方法のようですが、ナシ属植物は雑種を作りやすいうえに、野生種や在来種がほとんど失われているために結論が出せないようですわね。
野生ナシおよび在来系統の収集、保存と育種母本としての評価

●結局、ヤマナシは史前帰化植物であるという説が優勢ですけれども、東北地方にはミチノクナシ起源と考えられる栽培種が存在しているようであり、日本ナシが日本自生植物であるという考えを捨てきれないですわね。ヤマナシは外来種が逸出した可能性があるかもわかりませんが、すくなくともミチノクナシは一部の栽培品種の起源であることはほぼ間違いないようです。わたくしは日本ナシが日本在来種であると信じたいです。信じることと、実証された事実とは、全く違うけれども信じるのは個人の自由でありますね。


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吾輩が栽培しているナシの樹
ナシの樹

ナシの花
↑ 自由放任に伸ばしていたので、樹形が完全に崩れています。これでは栽培しているなどとは言えません。ただナシの樹があるというだけです。しかし放射能汚染が広がる日本で安全な食べ物を手に入れる為に、自分で栽培せざるをえなくなりましたわね。店に売っている農産物はたとえ産地を表示してあっても、産地偽装がまかり通っていますよね。信用してはいけないのです。問題は、写真のナシの樹は1本だけで受粉樹を植えていませんので、ほとんど果実がなりません。そこで秘密兵器。満開時と満開後1か月ぐらいの2回、ジベレリンを50~100PPMていどの濃度でかけると結構なりますわ。教科書には書いてありませんが奥のテです。

一番よいのは受粉用の品種の接ぎ穂を高接ぎすることでしょうか? 受粉用の高接ぎ枝の花があっても、ナシは風媒花じゃあないですね。人工授粉をしないのならば訪花昆虫の助けが要ります。それには、養蜂家になったランクルさんから開花時の1週間ほど、ニホンミツバチの群が入居している巣箱を貸してもらうと万全でしょうね。その品借り料は成ったナシの実でありますね。


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ランクルさんから頂戴したコメント
果実の実をつけるためには大切な作業。それは受粉作業ですが、動物や昆虫の場合はちょうど今ごろに発情期というのですか(^o^) 盛りがつくというのか(^o^) 子孫を残そうという本能なのか判りませんが、人間は走り回って本願を達成しようとします(^_^)

植物は花粉が飛んでくるのを待つか、蜂や蝶などの間接的なものの仲介でしか受精しないようです。動物で良かったとずっと思っていましたが、つくづく今は植物のほうが良かったのかもと(ワハハハ) ちょっと酔っ払いムード(^_^)

イチゴなどのハウスのなかで栽培している場合、ハウスの花ごとに手作業で筆などを使って受粉作業をしているそうですが、ミツバチを飼って骨の折れる作業をミツバチに任せようと考えたいのですが、蜂蜜はミツバチの食料ですから、養蜂家は本当は蜜泥棒なのです。ハウスの中でミツバチを飼う場合は、イチゴの花だけでは生きていけないので外へ蜜を集めにいかなくてはならないし、イチゴ農家がミツバチに仕事をして欲しいときは、外界は花が少ないときで、私のような俄か養蜂家は八月の中頃までに採密をしますから、そのときほとんどの巣箱からミツバチが逃げ出しています。

私がニホンミツバチを飼っているように思われておりますが、実はミツバチが4月から5月ごろに分家して家移りするときに、待ち構えて巣箱を用意しているだけなのです。そのためには住みやすい家のように見せかけて、八月ごろまでに周囲半径2キロ周辺の花の蜜を集めさせて、越冬に用意したハチミツをパクってしまうから、こんな家主のところには住めるかいと逃げ出してしまうのです。いま我が家にはミツバチはおりません。 いま家の周りに12個の巣箱を用意して悪徳マンションの管理人の看板を用意しておるのです(^_^)

そういうわけで、ミツバチをちょっと貸してというわけにはいきません。貸してあげようとしても手元にはまったくありません。昨年気付かず、親戚の家の近くに取り忘れた越冬巣箱に1つあるだけです。今のところその箱にいるだけで、やっぱりミツバチ飼育はご自身でやるしかありませんですね。箱さえ用意しておけば、エサを与えるわけでもなし楽チンですよ。

今日NHKのニュースをみていたら、徳島ナシ農家の受粉作業していました。受粉はやっぱり相手も血統書つきでなければならないのでしょうか? 子孫のためならそうだろうと思うけれど、食べるための実ならどんな花粉でもいいのかなぁ?


山のキノコの返信
ランクルさん、こんばんは。

>蜂蜜はミツバチの食料ですから、養蜂家は本当は蜜泥棒
>家の周りに12個の巣箱を用意して悪徳マンションの管理人の看板

これは目からウロコが落ちるような新鮮な捉え方というか話ですね。貴重な話が聞けてありがとうございました。養蜂家はミツバチが一生懸命に稼いだものをかすめ盗る泥棒なのですね。考えさせられる言葉です。実は、ミツバチの巣箱を貸してくれと本気で言っているのではなく、軽い冗談のつもりで書いたんですが、このような貴重な話が聞けたのは 「瓢箪から駒が出た」 ということですね。有難うございます。

考えたら、われわれヒトはみな、他の植物や動物が作ったものをかすめ盗っているだけですわね。ヒト同士でも他人が額に汗して働いたものをかすめ盗っている…、とりわけ原発利権者たちは特にそうですね。原発を再稼働しないと日本経済が回らないとか、電気代が高くなるぞと脅迫して、結局われわれから高い電気代をかすめ盗っているだけ…。それだけではなく、原発はバックエンドの部分で膨大な税金が流し込まれています。税金もかすめ盗っていますね。地球温暖化でもしかり。二酸化炭素をへらさないと地球が破滅するぞと脅迫して、利権者たちがいろいろなかたちで税金をかすめ盗っています。南あわじ市の西路山の風力発電など一例です。補助金の泥棒です。太陽光発電も構図は同じです。設置者が非設置者からカネを盗んでいます。太陽光パネル製造業界全体が、政治的には、公共事業で税金が流し込まれたゼネコンと酷似しています。太陽光発電なんてエネルギー利益率(EPR)を考えりゃ大きな疑問があるのに、政治的に太陽光ゼネコン化して庶民がカネを盗られています、世の中、税金泥棒や補助金泥棒ばかりですよね。

>受粉はやっぱり相手も血統書つきでなければならないのでしょうか
品種改良が目的の交配ならばそうかもしれませんが、タネを採るのではなく、実を食べるだけなのでどんな品種の花粉でもいいと思います。でも、品種同士の相性があるようですわね。相性が悪いと受粉しても実がなりにくいとか…。 それから、実は、山じゃ沢山の種類の訪花昆虫が花粉を求めてやってきます。ハナバチとかクマバチとかの蜂類、沢山の種類の蛾、ハナアブ類とか、そういうのが来るので人工授粉しなくてもいけます。本当に人工受粉がなければ全く結実しないのだったら、ナシの原種のみならず多くの植物が絶滅してしまいます。実際は全然絶滅しないですわね。(ま、自然破壊とか、別の理由での絶滅はあるんですが。)


満開のサクラの下の冬の風物詩
●本日は2014年4月7日であります。上空の真冬並みの寒気は東へと去ったのですが、まだその余韻を残しているところに、雲の布団がなく、無風状態で、しかも空気が乾燥している、というふうに強い放射冷却が発生する条件がそろいました。淡路島で4月で初の氷点下を記録するか? と注目しましたが、南あわじ市阿万の国立淡路青年の家の入り口にある アメダス南淡 で、今朝の04時47分に 0.6度の最低気温 でした。あと一歩というところで氷点下はなりませんでした。

●ちなみに近畿地方で一番気温が下がったのは和歌山県高野山で-3.6度、中国地方では広島県油木の-4.2度、四国では愛媛県久万の-3.4度、九州では熊本県阿蘇乙姫の-2.9度でした。西日本でも内陸山間部で軒並み氷点下です。すでに茶や果樹の新芽が出ています。野菜の苗も植えられています。霜の農業被害が心配されますね。また風評をいうのですけれども、いま西日本は安全な農産物を生産するために重要な地方になっています。西日本の田畑は北海道や東北地方日本海側のように広くはないのですけれども、何と言っても強みは二期作や二毛作のみならず、三毛作が可能地帯です。むかし高知や宮崎ではコメの二期作をやっていました。減反政策のために作らせてくれないだけで、年2回コメができます。温暖化しているので、二期作可能地帯が西日本広くに拡大しているハズです。作ろうと思えばジャガイモは春イモと秋イモが栽培できるし、野菜ならば四毛作も可能です。しかし、ジャガイモの新芽が霜害を受けていないか懸念されます。政府は国民に安全な農産物を食べさせるために、西日本の農業振興政策をとらなければなりません。休耕田はただちに植え付けをし、放棄された草生えの田畑は復田し、傾斜のなだらかな山や丘を造成して田畑を増やさなければなりません。政府が造成した西日本の田畑に福島県の農業者を移住させるような、思いきった政策をしなければ、国民に安全な農産物を食べさせることができません。しかしながら、原発利権者どもが巣食う腐敗しきった政府には、まともな政策をのぞめないのがとても残念です。 

さて、余談ばかりをいっているとお役人やNHKなどに叱られる可能性があるので、余談はほどほどにしましょう。(お役人のアクセスが頻繁にあるので。おそらく、有名ブログだけでなく、僻地のブログに到るまで監視している可能性が考えられます。) 今朝は淡路島でも冬の風物詩の霜はしっかりと降りました。朝の散歩がてら撮った写真を陳列します。


4月だというのに、淡路島でも顕著な霜が降りた
耕耘した圃場に霜が降りた
↑ 耕耘した圃場が霜で雪が降ったようにみえます。兵庫県南あわじ市神代浦壁にて。朝6時半ごろ。もしこれが、何か種をまいて芽が出たところだったならば霜害を受けるところでしたわね。

ウマノアシガタの根生葉に氷の花
↑ キンポウゲ科のウマノアシガタの根生葉 (ロゼット) に氷の花が咲いたように見えます。氷の結晶が粒状に見えていますが、比較的温度が高いからなのでしょうか? 冷え込みが強ければ氷の結晶が違う形になるような気がしますが、よく分かりません。淡路島じゃ氷雪の観察をする機会が少ないので…。

ヨモギの根生葉にも霜が降りた
↑ こちらはキク科のヨモギです。草餅にするヨモギの根生葉です。最近店頭で売られている草餅は、着色料で緑色を付けているだけのインチキ粗悪品があるので、気持ち悪くてとても食べられませんわ。もちろん、全部がそうではなく良心的ないい草餅を作っている業者もあることはありますが、ルーペで観察しないとインチキ品か良品か見分けるのが難しいです。良品はヨモギの葉の繊維の痕跡が観察できますわ。なんで色粉など入れるのでしょうかねえ? そんなもの入れるぐらいだったら、いっそ白い餅でいいのに…。大むかし、正月まえに日当たりのよいところで小さなヨモギを採ってきて蒸して、石臼で餅をつくときにその蒸したヨモギを入れて草餅を作りましたが、40年以上も前ですわ。昔は良かったわね、などと言うと年寄りになった証拠か?

諭鶴羽ダム池で、幻想的な蒸気霧が見られた
池面の幻想的な光景
↑ 南あわじ市神代の諭鶴羽ダムの池です。朝6時半ごろです。池面 (いけも) にもやもやと雲みたいなものが湧いていて、幻想的で面白い風景です。水面に綿があるみたいにみえます。この綿の高さは1mもありません。50センチ程度です。池の上流から風が吹いているので、綿が移動していますわ。動画じゃないのが残念です。

●どこへ行くのも常に2本持参している温度計で、池の表面水温を測ると12度もあります。気温は2度しかありません。ちょうど10度の温度差がありますわ。で、霧の種類 は沢山ありますが、これは蒸気霧というようであります。山腹で冷やされた0度近い冷たい空気が、12度の暖かい池の上に滑り落ちてきて (移流してきて)、池から蒸発している水蒸気が急激に冷やされて凝固して霧になるようであります。水は大なり小なり常に蒸発していて、冷たい空気と接すると (特に両者の温度差が大きいと) 蒸発が盛んになるのでありましょう。風呂のお湯の上で湯気が立つのと原理は同じらしい。寒冷地の川や海では頻発する現象のようですが、淡路島ではあまり見られない光景ですわね。おそらく、周囲が海である環境では島の陸地が冷えづらく、気温と水温との差があまり大きくならないからでしょうか? 気象予報士 伊東譲司のオモシロ天気塾 「霧の雲海とは?」 を参照。


淡路島で4月の降雪を確認した。
鶴峰山 (諭鶴羽山) で4月の降雪を確認
●本日は2014年4月6日 (日曜日) であります。淡路島の鶴峰山 (608m) で4月の降雪を確認したので証拠の写真を陳列します。なお、鶴峰山というのは淡路島で一番高い山でありますが、諭鶴羽山のことであります。さいきん山名を改名しました。

兵庫県洲本土木事務所 諭鶴羽中継局
↑ 兵庫県洲本土木事務所 諭鶴羽中継局です。鶴峰山の山頂の北側直下にあります。海抜約590mのところにあります。山頂には車を停めるところがないので、午前11時頃にここへ来て、午後1時頃まで2時間ほど降雪状況を観察しました。雪と霰 (あられ) が混じったものが、降っては止み、止んでは降りと断続的に降雪を確認しました。ただし、気温がプラス圏で高かったので積もることはありませんでしたが、雨ではなく雪 (霰) でありました。

↓ こういうのは、ちゃんとした機材を持っていないとまともな写真は撮れませんが、雪混じりの霰が激しく降ったときは積もりそうな勢いでありました。
激しく霰が降る

↓ 自動車のフロントガラスを霰が打ちつけます。雨のように見えるかもしれませんが、霰です。霰と雪 (小さな粉雪みたいなもの) を繰り返していました。地面に積もった雪ではないので、機材がないとやはり写真を撮れませんわね。
霰(あられ)がフロントガラスを打つ

↓ 正午ころの気温は2度か3度程度です。ただし、この温度計は500円ほどのおもちゃのようなものです。気象庁の検定済みの温度計ではないので全く正確ではありません。しかし、どのくらいの気温か、目途にはなります。
正午ごろの気温は2~3度

鶴峰山からの眺めは、寒々とした冬の景色
↓ 雲の下面から雨足ならぬ “雪足” が垂れ落ちているのが分かります。雲から幕が降りているみたいです。今日は西日本は西高東低の冬型の気圧配置になっていますが、これはまさに真冬の眺望でありますね。
降雪雲から雪足が垂れさがる

↓ 冬の日本海側みたいな陰鬱な景色であります。北西季節風にのって、もやもやと煙るような雪足が流れてきたら、雪や霰が降ってきます。
陰鬱な景色

↓ 雪や霰は断続的に降るのですが、間で晴れ間があります。雲をよく観察すると、北西方向から流れてくる降雪雲は、標高の低い中国山地を乗り越えて瀬戸内地方まで流れてくるというよりも、むしろ瀬戸内海の上空で積雲・層積雲・雄大積雲が湧いているという印象を強く受けます。というのは晴れ間に遠目で観察すると、瀬戸内地方の山陽側が明るい (晴れている) からです。はるか中国山地には雲がかかり、山陽側でいったん雲が途切れ、淡路や四国側でまた雲が出ているという感じであります。
瀬戸内海の上で雲が湧いている


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鶴峰山では、昨晩から雪であった情報を得た
●山頂直下にあるNTTの無線中継所 (海抜約585m) のところでテントを張っている方がいたので話を聞くことができました。昨日から来ていて、アマチュア無線をやっているそうです。昨日夕方から雪が降って夜中じゅう雪であったそうです。ただしときどき雨が混じっていて、雪が積もりかけると雨で積雪が中断、それを繰り返したそうです。で、おおむね雪が続いたのだけれども積雪には至らなかったようです。しかし、テントの上には雪が積もったとのことです。各地の無線仲間と交信したら、和歌山県の生石高原 (最高所は870mで、鶴峰山の東南東49キロ) では駐車場に雪が積もってどうにもならんわという話だったそうです。

現実の観察や、ネット情報等を総合すると、今回の4月5日~6日の春の雪は、四国東部から近畿中部あたりでは、海抜500mあたりから上が雪、海抜600~700mから上が積雪であったと思われます。


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上空の寒気の記録更新!!
追記】 今日はホントに寒かったですわねえ。今日は淡路島は真冬に戻ったかのように寒く、わたくしも寒さに耐えきれず箪笥の奥からパッチを出してきてはいたほどです。で、毎日2回気象庁が発表している高層天気図を見てビックリです。こりゃあ厳寒期の高層天気図です。なんと-36度という “平地で大雪となる寒気” が若狭湾まで南下しているではありませんか!! ただまあ、さすがに時期的に地上の気温が高く北陸地方の平野部では雪とならなかったようですが、淡路島まで-30度線が南下しています。なんと、松江の-35.5度は4月の最低記録の記録更新です。

2014年4月6日09時の500hPa高度および気温

松江での09時の500hPa高度の気温で、4月の低い方からの10傑
なお、2010年に米子 → 松江に観測点を移転しています。しかし緯度はほぼ同じで20キロあまりしか離れていません。したがって、米子での1957年~2009年の観測統計と、松江での2010年~2014年の観測統計とは連続性があると考えて何ら差し支えありません。統計期間は1957年からです。上位3位は2000年以降に観測されたものです。地球は寒冷化フェーズに入っていると口にする研究者が次第に増えてきましたが、このような順位にもそれが顕われ初めているようですわね。

  1位  -35.5度  2014年4月6日 (松江)
  2位  -35.4度  2007年4月4日 (米子)
  3位  -33.6度  2013年4月11日 (松江)
  4位  -32.4度  1975年4月1日 (米子)
  5位  -32.3度  1993年4月8日 (米子)
  6位  -32.3度  1988年4月9日 (米子)
  7位  -32.1度  1990年4月5日 (米子)
  8位  -31.2度  1980年4月17日 (米子)
  9位  -30.6度  1965年4月1日 (米子)
  10位  -30.0度  2011年4月19日 (松江)
  10位  -30.0度  1978年4月3日 (米子) 


葉桜の上に風花が舞うか?
葉桜の上に風花が舞う可能性はあるか??
●本日は2014年4月5日であります。
西日本の上空に季節外れの強い寒気が侵入してまいりました。今朝 (4月5日) の最低気温は、アメダス南淡で2.8度、洲本特別地域気象観測所で3.1度、と大変冷え込みました。四国や中国地方の山間部では氷点下になったところも多いです。広島県アメダス油木で-2.6度、愛媛県アメダス久万で-2.1度など。今晩から明日にかけて気温が下がり、降水確率も高く計算されているようですから、ひょっとして、瀬戸内地方の平地でも風花が舞うのが見られるかも?? 湿度さえ低ければ気温が5度でも雪の可能性があります。(湿度が非常に高ければ1度でも雨になる)

近畿中部での降雪最晩記録は、4月11日
●思い起こせば、1996年4月11日~12日に近畿地方中部の神戸や大阪や京都などで雪が舞いました。これが近畿地方中部での降雪の最晩記録です。このとき、わが淡路島でも雪が舞いましたが、すでに洲本測候所が夜間無人になっていまして、降雪の観測がなされていないので降雪記録はありません。南あわじ市 (当時は三原町) でも風花が舞ったのをわたくしは確かに見ています。淡路島でも18年ぶりに4月の雪がみられるかも?


気象庁HP 船舶向け天気図提供ページ から高層天気図の 500hPa高度・気温の分布図 ならびに下層天気図の 850hPa高度・気温分布図 を閲覧し、また、抜粋して借用します。

寒冷渦の中心はなんと-36度以下!
-36度以下の真冬の寒気が日本海西部まで南下していますね。寒冷渦の中心はウラジオストクのすぐ北あたりです。地上で雪になる目安の-30度線が福島県~福井県~山陰海岸にまで南下しています。石川県輪島上空で-33.3度です。富士山山頂でも今朝の08時に-20.4度になっています。もし降水があれば雪となる気温ラインが南下しています。

【↓ 2014年4月5日09時の500hPa高度・気温分布図

2014年4月5日09時 500hPa高度・気温図


平地で雪となる目安の-6度線が近畿北部まで南下!
高層寒気よりもむしろ下層寒気のほうが強いのか? という印象がします。降水があれば平地で雪となる目安の-6度ラインが、なんと近畿地方北部まで南下しています。高い山で雪となる目安の0度線が太平洋の沖合まで大きく南下しています。

【↓ 2014年4月5日09時の850hPa高度・気温分布図

2014年4月5日09時 500hPa高度・気温図

●かなり強烈なサクラ冷え、若葉寒であります。今の時期は、既に太陽の日射は強く地表は温まっています。そこへ上空に強い寒気が侵入すると、下暖上冷の温度差が大きく、非常に不安定になって対流性の雲が湧きあがりそうです。今晩から明日にかけて瀬戸内で風花が舞うかも? たとえ平地では無理であったとしても、鶴峰山 (608m) では降水があれば、ほぼ確実に雪となるでしょうね。

(なお、雪が降る絶対の条件は、当たり前のことですが降水があることです。降水がなければ-50度でも雪は降りません。南極のドライバレーがその典型例です。)

追記】 徳島県三好市ライブカメラ 井川スキー場 15時40分にこの三好市のライブカメラを見ると、井川スキー場で雪がひらひら舞っています。上空は寒気が侵入していても、地上の気温が高いので平地で雪は無理かも? 小さな低気圧が西日本を今晩通るようで低気圧前面で湿度が上がりそうです。高温時降雪という現象での4月の雪は無理そうです。ま、ですが、500m以上の山での雪を期待したいと思います。

追・追記】 金剛山ライブ映像 によると5日19時頃から雪が降り始め積雪となっているもようです。近畿地方の中部では標高の高いところ500~600m以上では雪、1000m近くでは積雪となっている模様であります。平地では残念ながら雨でしたわ。

さらに追記】 徳島県三好市 ライブカメラ によると、徳島県の剣山系の山間部で積雪があった模様です。箸蔵寺とか黒沢湿原などの標高がそれほど高くないところで積雪がみられます。おおむね海抜500m以上のところで積雪があったようです。

2014年4月6日08時30分 徳島県三好市黒沢湿原の春の雪
↑ 三好市のライブカメラから借用。2014年4月6日08時半ころの配信映像です。黒沢湿原です。むかし、このあたりを足しげく歩き回りましたが、海抜500-600mぐらいだったと思います。

●こりゃあ、地球温暖化利権者どもも震え上がる寒さですわね。近畿北部や北陸地方や信州では、仕舞い込んだスタッドレスタイヤをまた出してきて履き直す必要がありそうです。瀬戸内でも仕舞い込んだストーブをまた出したり、箪笥の奥からパッチを出さなくちゃ。7日朝は放射冷却が作用して近畿地方内陸部で霜がかなり降りるのではないか? すでに果樹など新芽がでて花が咲いています。新芽は霜に非常に弱いのです。被害がないようにとお祈りいたします。先日、苗を定植したサツマイモですが、防寒の策をしないとヤバイ状況ですわねえ。


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恐いのは寒冷化、温暖化はパラダイス!
また阿呆の一つ覚えを言うのですけれども、暖かいことは、とてもいいことなんです。温暖化はパラダイスなんです そもそも原発業界から研究費をもらったNASAの気象学者のジェームズ・ハンセンが米国議会公聴会で “地球温暖化で地球は大変なことになる” などと証言してから、温暖化は悪であるという凄まじいキャンペーンが始まりました。それまでは温暖化は善であり、歓迎すべき好ましいことでありました。温暖化はパラダイスだったのです。縄文時代に温暖化して地球の気温が2~3度上がり、3~6mも海水準が上昇しましたが、 “縄文海進” という言葉で教科書に載っていますし、広く知られていますわね。今から6000年ぐらい前のことですが、ヒプシサーマル(温暖期)とよばれる3000年ほどの間は、気候学者も、気象学者も、考古学者も、“気候最適期” などと称していましたわね。その用語からして “温暖化は善なるもの、最適なもの” だったのです。このように温暖化はパラダイスであったから、三大丸山遺跡の古代集落が大繁栄したり、関東地方で大量にアサリが獲れて貝塚ができましたわね。政治が悪意をもって、さまざまな思惑や利権をめぐって温暖化を恐ろしいことに決めているだけなのです。縄文時代の人々の暮らしを考古学の書物等で少しでも学べば、温暖期こそ食糧が多く、人々は暮らしやすく、パラダイスなんですよ。

それに、地球温暖化は地質年代的な時間スケールでは過去何回も起こっています。ロボク、フウインボクなど巨大な木性シダが大繁栄した古生代石炭紀や、恐竜たちがのしのしと闊歩した中生代ジュラ紀は、高緯度の極域まで亜熱帯のような環境だったことを古気候学は教えています。地球はその歴史上、大部分の時期で暖かい惑星だったのは疑いようがなく、(一時的に全球凍結なども2回あったようですが)温暖があたりまえの惑星だったです。それが新生代新第三紀になってから超大陸ゴンドワナから南極が分離し、次第に南下し、南下と共に氷床が生長、この氷床が地球に巨大な放熱器を備えることになったのが地球の気温が下がっていった地史的背景です。で、現在の地球は氷河期の只中にあります。氷河期の中の間氷期であります。むしろ現在の地球は異常な寒冷の中にあるんですわね。さらに申せば、過去、地史的に温暖な気候が何千万年、何億年、と続いて地球は破滅したのか? 恐竜時代には大気中の二酸化炭素濃度は2000PPMです。石炭紀はもっと高濃度です。現在たった400PPMになったとアホウな馬鹿騒ぎをしていますが、過去の数千PPMで地球は破滅したのか? 何も起こっていません。地球上の生物は動物でも植物でも、その時々の環境の変化にうまく適応し、放散し、進化発展を遂げて大繁栄していますね。そのような視点から考えると、CO2地球温暖化危機説というのは政治的なヨタ話です。またぞろ事実上の政治団体のIPCCが悪だくみで足掻いていますが、往生際が悪いです。よほど利権になるのでありましょう。

さらに申せば、農業では二酸化炭素は肥料です。温室の中で油を炊いて二酸化炭素を発生させます。専用の二酸化炭素発生器も市販されています。400PPMという大気中の二酸化炭素濃度は、光合成する植物たちには砂漠みたいなものです。温室の中で、恐竜時代の2000PPMまではしないのですが、1000PPMとか1200PPMというふうに2~3倍にするのです。すると作物の生育がみちがえるほど良くなり、収穫がグーンと増収になります。温暖化したら海洋中に溶存している二酸化炭素が大気中に放出され、大気中の二酸化炭素濃度が上昇します。 (つまり通説の逆です。CO2が増えて温暖化するのではなく、温暖化したからCO2が増えた) すると植物の生育が良くなります。高温と高濃度二酸化炭素で作物の収量は増収です。その点からも温暖化はパラダイスなんです。農業関係の研究者たちは何故黙っているのでしょうかねえ?



ミミガタテンナンショウのお花見
ミミガタテンナンショウの観察

●佃煮の材料にするためにサンショウの若芽を採取したのですけれども、その谷には (そのダム池近くには) 兵庫県版レッドデータ種でAランクになっているサトイモ科のミミガタテンナンショウという多年草の自生地があります。ちょうど花期にあたっていたから観察しました。鶴峰山 (608m) 周辺には同じ仲間の植物として、アオテンナンショウ・ウラシマソウ・ナンゴクウラシマソウが見られますけど、これら3種よりもミミガタテンナンショウは花期が早いです。1か月近くも早いです。暖冬の年には3月中旬から咲いています。普通は淡路島では3月下旬~4月上旬がミミガタテンナンショウの花期です。

●テンナンショウ属の植物には、ずばりマムシグサという種もあるように連想するイメージが陰気っぽく、この仲間の植物を嫌う人が多いですわね。けれども茶道ではウラシマソウを茶花に活けることもあるようで、洲本の三熊山からウラシマソウが消えた理由が、茶道の人たちが採ってしまったからだとも言われています。グロテスクな花でも珍重する人々もいるわけです。ま、ミミガタテンナンショウは、とくに淡路島に自生する集団は花の色が薄いのでグロテスクさがほとんどありません。個体によって花色の変異の幅がかなりあり、緑色っぽいものや、赤っぽいものも見ています。お花見をするような花ではないのですけれども、結構観賞価値があるのではないか? 観賞価値があるといっても自生地で自然のままを愛でるだけにとどめ、採ってはいけません。


↓ クヌギ林の林床に生じたミミガタテンナンショウ
この写真のものは花の色がかなり薄いので、上品な感じさえします。葉の小葉の真ん中に、斑入りのような文様が見られます。

ミミガタテンナンショウ

↓ 口辺部が耳状に張り出すのが本種の特徴
花の中央にある棍棒みたいなものは付属体。その棍棒から左斜め下方向に張り出しているのが口辺部。ミミガタテンナンショウは耳形天南星の意味で、この口辺部の張り出しが標準和名の由来であります。

口辺部が耳状に張り出す

↓ こちらは別の個体です
花の色がやや濃いめであります。また、葉に斑入りみたいな紋様がありません。

これは別の個体

↓ さらに別の個体です
こちらの物は花の色が紫味を帯びています。耳たぶ状が整った半円形であります。良く観察すると、人の人相は十人十色と同じように、花色や花相も十花十色でありますね。

さらに別の個体の耳状の張り出し

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『改訂増補 淡路島の植物誌』 2012.10 から借用

名著として絶賛され、淡路島の自然を考えるときには、なにはさておいて先ず第一に見るべき文献であるところの、小林禧樹・黒崎史平・三宅慎也 共著 『改訂増補 淡路島の植物誌』 CD-ROM版 2012.10 自然環境研究所 刊行 の40頁から、ミミガタテンナンショウの解説を以下に借用させていただきます。

引用開始
 海岸から山地の林下に生える多年草。仏炎苞の舷部が紫色から紫褐色(まれに緑色)で口辺部が耳状に著しく張り出す。わが国固有で、本州(青森~静岡県)・兵庫県(淡路島)・高知および愛媛県(西部の海岸と島)・九州(大分県)に分布しており(図11)、淡路島は東へは静岡県まで、西へは愛媛県まで隔離分布している。(小林2004)。
 兵庫県では1993年にダム建設に伴うアセスメント調査のときに諭鶴羽山地の一角のスギ植林地で初めて見つかった。その個体群は工事に伴い移植されたが、今では確認できなくなっている。その後の調査により、周辺地域や洲本市でも新たな生育地が見出されているが、いずれの生育地も個体数は限られており、保全のためのモニタリングが必要となっている。淡路島で本種が見出される以前は、四国西部のものは耳の張り出しが大きいことと、中部地方から遠く隔離分布することからオキノシマテンナンショウ var, conspicuum として基準変種から区別されていたが、東北から四国にかけての7集団の形質を再検討した結果、四国西部のものも基準変種にまとめられることがわかった。(Kobayashi et al, 2003)。淡路島の集団については、仏炎苞の色がやや薄く、緑褐色~褐紫色になる傾向があり、地域的な変異が認められる。【引用終了


図11を模写、ミミガタテンナンショウの分布
ミミガタテンナンショウの分布図

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因果関係はないが、放射能汚染の分布と酷似だわ

●小林先生が、各地の研究機関の標本庫に所蔵されている標本のラベルに記載された産地を、日本列島の白地図にプロットして作成されたのであろうと思われるミミガタテンナンショウの分布図でありますが、何かに似ているなと思うのですが、これはフクイチ過酷事故で放射能汚染が広がり、放射能汚染スポットの分布図に酷似していますわね。淡路島と、四国西部の何箇所かを消せば、放射能汚染分布図ですわね。

●風評を言うなと叱られるのを覚悟でもうせば、何回も言うように、日本列島は長細い国であったのはラッキーでしたね。もし日本が円形の国で、真ん中にフクイチ原発があったのならば目も当てられませんわ。それと本州の走向にそって真ん中に脊梁山脈があったのもラッキーでしたね。2000mの海抜高度がある脊梁山脈が、屏風になって放射能雲の日本海側への侵入を防ぎました。危機一髪で北陸地方と東北地方日本海側が助かりましたね。日本地図を見るたびにそう思いますね。

●今朝 (4月4日) の神戸新聞1面に、福井県での原発事故を想定した広域避難に関する記事がデカデカと掲載されています。アホな、としか評しようがありません。広域避難体制を整えるから原発を再稼働すべきだとの文脈で、大本営発表の太鼓持ちをしているのが新聞です。いまや新聞は権力ベッタリ、原発利権者どもの走狗に成り下がっています。最早、新聞には権力の横暴を監視するのだという矜持などカケラもありません。新聞は大本営発表を右から左に流しているだけです。元の情報は 関西広域連合 が3月27日にリリースした報道発表資料のようです。 関西広域連合 「平成25年度 福井エリアにおける検討結果」 新聞が (マスコミが) 大本営発表を右から左に流すだけなのならば、マスコミの存在理由はもはやありませんね。なぜならば、ネットが普及して誰でもが取材元の情報に簡単にアクセスできるからです。つまり新聞の必要性が低下しているのです。それも原資料を直接読むことが出来ます。新聞は原資料の一部を切り取って、何らかの意図の下に都合良く報道をしていますね。新聞の不買運動を起こすべきですね。

広域避難体制を構築するから、原発を再稼働すべきだと考えるのは根本的な間違いです。広域避難体制を構築したからといっても原発が安全になるわけでは決してない。危険性はなんら変わらないのです。広域避難体制を考えなければいけないほど、原発は危険をはらんだものであるということです。しばしば 「安全な原発ならば進める」 などというアホウな主張がされますが、矛盾しています。本当に安全なのならば避難など考える必要はないのです。広域避難などと言っていること自体が、暗黙に、原発は非常に危険なんだよと原発推進者どもが認めているわけです。したがいまして、新聞は読者の目となり耳となって、読者の立場に立つのであれば、次のように論陣を張るべきなのです。そうでないと、新聞は早晩に読者から見離されるであろう。


広域避難を考えざるを得ないほど、原発は非常に危険なもの

である。したがって、即刻に原発を止めるべきだ!



山菜採取冥利に尽きる…。
●本日は2014年4月4日です。昨日に、また、サンショウの新芽 (新葉) を採ってきました。根を詰めて2時間もかけたので大量に採れました。全部で3キロ近くもあります。大収穫であります。で、いつもお世話になっているTさんとSさんにおすそわけです。両人とも70歳ぐらいのおばちゃんで、山菜の大ファンであります。「佃煮にしなはれ」 と自作の佃煮製造レシピも添付しました。このように、吾輩山のキノコと付き合うと、ときどき珍しいものがもらえるので、付き合って損にはならないのです。

↓ この採集物は、知人のおばちゃんらに気前良くあげた
サンショウの新芽の大収穫

↓ おばちゃんらには釈迦に説法であるが、サンショウの佃煮レシピを付けた
このレシピは、佃煮名人の談話をベースにして、ネット情報も参考とし、吾輩山のキノコが作ったものです。大いに参考にしてサンショウの佃煮を作っていただきたい。

サンショウの新芽の佃煮の作り方レシピ

●サンショウの新芽 (新葉) の佃煮はなかなか市販されていなくて貴重品ですが、炊きたてのご飯に載せて食べると美味いもので、他におかずが要らないぐらいです。ただし、申すまでもなく、ご飯と佃煮だけでは栄養が偏るから好ましいことではありません。やはりおかずは色々と必要であります。

僅かな環境の違い(微地形・微気候)で、別物みたいになる。
カンコノキにそっくりな樹形
↑ まるでカンコノキそっくりです。カンコノキの葉はサンショウみたいな複葉ではないので全然違うのですが、冬枯れの樹の樹形はこんな感じです。カンコノキも森の中で大きく7~8mぐらいまで生長することもあるのですが、ダムの周辺にあるものは樹高がせいぜい2mで幹が太短かく伸びすくんで、枝が密に茂ります。どうみてもカンコノキにみえるのですが、近づいて葉を見たらビックリです。紛れもなくサンショウです。枝が極端に伸びすくんで密生しています。

樹形が卓越風の風下に流された扁形樹っぽい樹形になっています。この場所は、ダム池に張り出した岬みたいな所で、鶴峰山から吹き下ろした強風がもろに当たる場所であろうかと思われます。扁形して枝が極端に短く密生していることが、風あたりの強さを物語っています。葉を見ると間違いなくサンショウの樹ですが、葉もかなり小さいような気がします。生えている斜面は石が多い岩場で、土が少ないです。乾燥も激しいであろうと思われます。周囲の環境と少し異なり、強風と乾燥でサンショウの樹が別物みたいな姿になっています。


幹は太短くてサンショウの木に見えない
↑ 樹高がわたくしの背もないのに、幹の基部は太いです。かなりの樹齢の樹であろうかと思われます。

葉は間違いなくサンショウだ
↑ 葉は紛れもなくサンショウです。しかし、かなり葉が小さいように思われます。葉が小さいのでトゲが大きく見えます。

最近、鶴峰山の北側のダム池が青っぽくなった気がする
北海道上川郡美瑛町白金にある有名な 「青い池」 には遠く及びませんが、最近、鶴峰山 (608m) 北側山麓にあるダム池が青っぽくなったような気がします。池もそうですが、池に流れ込む谷の水が青っぽく濁っているのです。以前は、谷の水は濁っていませんでした。池も透明度が極端に下がり、青く (水色っぽく) 濁っていますね。山系の地下で何か異変でもあったのでしょうかねえ? 異変といえば大地震の前兆とか? 山系の南側を走る中央構造線が動くとか? ま、そんなことはないでしょうが、嫌な予感がしないでもないです。
ダム池が最近は妙に青っぽい感じ
↑ これは南あわじ市八木北富士ダムです。青っぽく (水色っぽく) 濁っています。透明感が全然ありません。透明度とは30センチの円盤を水中に沈めて、その円盤が見えなくなった水深 (m) を言うのですが、別にそんな観測をしているわけじゃありませんが、透明度が極端に下がっているように思います。

成相川に淡水貝類のカワニナが増えたような気がする。
最近、カワニナが増えているような気がしています。カワニナという淡水貝類はゲンジボタルの餌になることは知られていますが、地元の中学校がホタルの幼虫の放流をしています。で、もしかしたら、ホタルの幼虫の餌が不足しないようにと “カワニナの放流” をしているのか?? (未確認の勝手な想像です) 周囲が海の淡路島でも、むかしは田んぼのザリガニ・ドジョウ・タニシを獲ってタライの清水で泥を吐かせてから食べていましたよね。私も食べましたよ。灘から分水嶺を越えて阿万・本庄川の上流に行き、それらを獲りましたわ。でも、カワニナは食べませんでしたわね。
淡水貝類のカワニナ


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ランクルさんから頂戴したコメント
「山椒は小粒でピリピリ」、背が低い人間がからかわれたときに言い返すことばですが、田舎では畑に植えている家がよくあります。茶碗蒸しや春の木の芽和えなどに重宝するので植えてあるのだと思います。うちも子供のときから植えてありましたが、よく枯らしてしまいます。歌をうたいながら摘むと枯れるとかいわれており、誰かが歌いながら摘んだのかなどと思われたりしていました。

人間は冤罪をうみだす天才なんでしょうねえ。畑に1本植えている木から佃煮をつくろうなどは無理ですね。私の妹は時々山椒の葉っぱや実を送ってくれます。いろいろと炊き方が人それぞれのようですが、揖保の糸で有名な地方ですから、うどんやソーメン、佃煮で有名な産地は醤油でも有名ですね。そういうところでは醤油を使うのは当たり前ですが、酒やみりん、砂糖などもふんだんに使うので佃煮は結構手間と材料費がかかりますね。そして煮詰めるのが最後の仕上げというところで目を放した隙に台無しになることもよくありそうです。私は炊かないのですが、文句と講釈だけの料理の達人(^o^)でして

山椒の葉っぱの佃煮や実の佃煮は作っておけば本当に重宝します。インターネットでいろんなレシビを見つけてはワードなんかに取り込んで編集してPDFにして保存しています。料理の鉄人ではなく、これからはパクリの鉄人と呼んでください(^o^)

近いうちに観察会ではなく山椒の採取会でもあったらいいなと思ったりしています。 このまえ山椒の実の炊き方を読んでいると、“山椒は6月の声を聞く前に炊かないとあかん!” 5月の末から6月に入ってしまうと山椒の実が硬くなり、どれだけしっかり下茹でしてから煮込んでも、出来上がった佃煮の実がプチプチと固くで美味しくないと書いてありました。

和・美・Savvy Cooking 「我が家に代々伝わる山椒の佃煮」

これもパクリました。(^_^)



山のキノコの返信
>うちも子供のときから植えてありましたが、よく枯らしてしまいます。
たしかに、よく枯れますね。サンショウの自生環境を観察すると、水はけの良い斜面に多くが自生しています。恐らく、土壌の水分過多に弱いのでは? 地下水位が高い平野部の田んぼに植えると、格別によく枯れるのでは? と思います。それと、山でも害虫が多いです。カイガラムシに樹液を吸われたり、カミキリムシが幹の基部に穿孔して侵入したり、そういう虫害による枯死もしばしば観察するところです。

>煮詰めるのが最後の仕上げというところで目を放した隙に台無しに
ちょっとの油断で焦げ付かせてしまい、せっかくの佃煮がパアァ! ですね。佃煮名人も言っていました。佃煮を炊き上げるにはナベに張り付いていないといけません…。

>料理の鉄人ではなく、これからはパクリ
私も山菜パクリの常習犯です。厳密なことを言えば、自分の土地ではないところで何かを採取したら窃盗です。森林窃盗罪に該当するでしょう。淡路島は国立公園に編入されている場所も多いです。自然公園法にも違反しているでしょうね。ある意味、生きていくのは法令を犯すことと同義です。なんせ立ち小便をしても法令違反です。でも、窃盗は被害届が警察に出されない限り、警察は動きませんわね。じつは、ダム池の周囲でサンショウを採っていたら、巡回の南あわじ市警察署のパトカーがきましたよ。「こらあぁ! 採っちゃあイカン!」 とか何とか言われるかと思いましたが、何も言わなかったですわ。

「何を採っているのですか?」
「サンショウの若芽です。佃煮にしたら美味いんですよ。おまわりさんもいかが?」
「今は勤務時間中なので、休みの日にきますわ」

>近いうちに観察会ではなく山椒の採取会でもあったらいいなと
4月13日(日曜日・仏滅)午後?  葉の採集会? 佃煮名人によると、葉がもう少し大きくなった方が収穫量が増えるのでいいらしいです。
5月25日(日曜日・赤口)午前から?  若い実の採集会? ご紹介のブログはとても参考になりますね。6月に入ったら遅いようですね。








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